Month: January 2011

三樹書房「航研機 世界記録樹立への軌跡」

1938年に航空機長距離飛行の世界新記録を達成した航空研究所長距離試験機、通称「航研機」の研究開発・飛行記録の詳細を記した内容です。執筆はスタッフの一員として当時実機に携わった東京大学名誉教授富塚清氏の手によるもので、当事者ならではの内幕事情や技術者としての冷静な観察などから日本航空史に名を残す名機の実態を明らかなものにしています。1980年代に刊行されたものを2006年に改めた新装版。 航研機とその偉業については大昔からおおよその話は聞いていましたけれど、実際のところそんなには知らなかったもので色々勉強になりました。ライト兄弟以前から始まっている世界の航空開発黎明期のエピソードも解説されているので上野で開催中(あと1週間ですよ!)の「空と宇宙展」を見る為の副読本的な使い方も、ある程度は出来るかも知れません。事前にこの本読んでりゃもうちょっと深く突っ込んで見られたかもだ。「ライトの飛行機そのものが如何にも安っぽく、誰にでもできそうに見えるところがまことに誘惑的である」なんて言葉はまさにプロのクールな視点で格好良い、私にゃ到底ムリでしたw さて、そもそも航研機には名前が在りません。あくまで「東大航空研究所が長距離飛行試験を執り行うための飛行機」の略称が「航研機」なのであって文字通りに通称、軍用機でもなければ民間機でもないし、当然制式採用もなければ愛称すら付けられていない、ある意味孤高な存在だと、そんなことすら本書を読んで初めて知りました。だから類書があまりないのですな。軍用機史や民間航空会社の本を当たってもどこまで触れられているかは疑問で、本機について知るには必要にして不可欠な一冊です。 技術屋としての観点からはあくまで冷静な分析で、それは読んでいて心地よいものです。これがもし中島みゆきの歌と田口トモロヲのナレーションで始まるTV番組だったら黒沢明の映画みたいなメンバーが集うとこだが、そんなことはないw 機体そのものの設計・構造も極めて常識的なものであり、決して奇をてらったり斬新な試みがなされている訳では無いことが淡々と書かれています。沈頭鋲の採用や着陸脚の引き込みなど日本初の技術は投入されていても、既に諸外国では実装済みのテクノロジーなので、それを誇ることはない。「天然の鳥類は総てやっていることであり、鶴の如き長足でも、綺麗に引っ込める。飛行機がその当時まで脚を引っ込めなかったことは、遅すぎる観がないでもない」という引込脚に接する冷静な態度は不覚にも笑ってしまったのですけれど、その引込脚の設計が航研機プロジェクトで最も足を引っ張ったこと、その内情など興味深いものです。プロジェクトチームの構成やリーダーの資質、総括など現代に通じる箴言もいくつかあり。 立案当初は航空機用ディーゼルエンジンを新規に開発する計画案を、BMW製液冷ガソリンに変更したのはそれが安定して「枯れた」技術だった為で、その点からもさほどの新規さは無いようです。排気弁を使って冷却空気を流す方式は新規の工夫だそうですが、これとてあんまり陳腐過ぎるのも難ありで「淋しいので、政策的に変わり種を用意した」物だとか。読んでてだんだんとこの飛行機の性格がつかめてくる気分は楽しいもの。今も昔も目に見える成果を確実に挙げないと公立機関に予算は回ってこないのですな。 「空と宇宙展」ではこのBMWエンジンもレプリカが展示されています。航研機に関しては1コーナーが設けられブループリントなどもあったんですが、見学してた時には「おおこれが五式中戦車にも使われたエンジンか!」とか、全然アサッテの観点で見てたんで実わあんまり覚えてない(汗)実機のレプリカは三沢航空科学館にあるそうですけど流石に遠いな… 記録飛行に当たって用意された機内食。サンドイッチの海苔巻きは美味しそうです(笑)足かけ3日間に渡る長距離飛行、軽量化を指向した機体には無線機など無く、主として自動操縦装置を用いて行われる長時間の密室(なにしろ風防すらない飛行機です)飛行は困難を伴う作業と察せられます。無風状態の関東平野の上空を三点飛行するその行程は、傍目には地味なもので例えばリンドバーグみたいなエンタメ映画などにはならない種類のものですけれど。 本当にただ長い距離を確実に飛ぶ、それだけの為の飛行機なので正直そんなに発展するものではない。本機をして量産せしむれば大東亜戦争鎧袖一触などでは全然無いとゆー、考えてみると実に平和な飛行機ですね。そこで培われた技術や携わった人々のその後を見ていけば、また別の感慨が湧くのかも知れませんが… それでも航研機とその飛行記録は孤高の空をへんぽんと飛んでいるのです。 記録達成後は特に成す為の何事も無く留め置かれた航研機は、戦後進駐軍の手により廃棄解体処分となり、スクラップは駐機されていた飛行場にそのまま埋められました。 遠く平成の世、国際化により成田と並んでもうひとつの日本の顔となった羽田空港のその礎には、日本航空界が世界にその名を知らしめた名機がいまも眠っているのです… うわ、プ○ジェクトXくせぇシメだなww

「MGマガジンキット 究極のゼロ<地の巻>」

モデルグラフィックス誌2011年3月号付録、ファインモールド製1/72零戦五二型丙。前回からの続きです。 ところで「ゼロ戦と言えば緑色」というのはそれこそ義務教育受ける前から刷り込まれてた気がするイメージなのですが、なぜ緑色なのかを知ったのはしばらく後のことで、教えてくれたのは… プラモ狂四朗のお父さんでした。 おれ多分そこではじめて「迷彩塗装」という概念を知ったんだと思う。たしか相手はアッガイで、バルディオスとか出てくる回で… この記事はそんなひとがつくっていますレビューなのです。やや自嘲、やや。 地の巻と言いつつ入っているのは翼部分な今回。ランナー三枚と少なめではありますが、前回よりも大きなパーツが含まれていてボリューム的にはとんとんかな?製作に当たっては先月号で詳細に解説されている過程もあり、同時参照が望ましいです。しかしただでさえ版型の大きなMG誌を、見開きで2冊置いとくのは結構タイヘンでしたよとひとこと申し添えておきます。 塗装するのが躊躇われる(w; ほど繊細な主翼のモールドにキャノピーは開閉二種を選択できます。そして特に記載が無く不要パーツ扱いになってる翼端灯(E6・E7)は気合の入った方ならチャレンジです。模型精神を謳歌しよう!ところでワタクシ「おうかする」って聞くと大抵違うモンを思い浮かべます。ベティが抱いてるヤツです。やですねー。 この辺のパーツ事情も以前からMGやSAに付録のゼロ戦作ってる方々には既出すぎるんでしょうけれど、自分にとっては新鮮なこと。そして以前から付録のゼロ戦作ってる方なら先月号の製作過程が一か所間違ってたって気付いてました??コックピット内の計器パーツ取り付け方向に誤りがありましたって言われても イマサラ<(^o^)>テオクレ …どうせよく見えないとこだし、そんな深刻には考えない。頭抱えるよりプラモ抱えろの詰むな精神。 主翼全般よくできてます。脚収容庫のディティールなんて本当に綺麗!で、メーカーと機体によっちゃあスカスカでもおかしくない個所ではある。そのイメージは流石に古いかな?ナナニイ大戦機って全然作った記憶がないんで、自分のスタンダードは実は相当プアーなものかも知れん。 余談。子どものころ児童向け戦記読み物(むかしは公立図書館にたくさんありました)で、ゼロ戦は軽量化のために操縦席の床が無く、主翼構造でそれを補ってる…ってえなことを読んだ覚えがあるんだけれど実際のとこどうなんでショ?改めて考えてみると当時からアップデートされてない知識って多いな… やっぱりヒコーキってハネ生やすと盛り上がりますわぁ…なんかこー、アタマの中でさ、ギャキィン!!とかね、音がするのよ。戦車模型で車体に砲塔乗せた時、ガンプラなら手足と胴体つなげて自立させた時か。そういう感覚ってありますね。 美少女フィギュアはー、スカートをー、したからー(略) 機首下面、オイルクーラーインテークはS3・S4の2パーツ構成。ここだって凡百のキットだったら機体そのものと一体成型されていておかしくないレベルかと思われます。やー、「デカい1円玉だな」画像も一度ぐらいはやってみたかったんよ。 なんと照準器はクリアーパーツが入っててビクーリで奇跡の一枚。なにが奇跡ってE5パーツ一度床に飛ばしたのに無事発見されました奇跡!! いや危なかった。あやうくマリアナで七面鳥になるところだった(;´Д`)ノ 脚部分は加工すれば飛行状態も再現できるらしいのですけど、もちろんそんな度胸はありませんので普通につくるぞ。左右の角度に気をつけましょう。正面から見ておーばっちり左右対称じゃあと思っても、側面からみたら前後がズレてるなんてよくあることだ修正しよう。そして気付かれないような構図で撮影すればきっとダイジョーブデース。ニホンゴヨクワカリマセーン。(殴られそうな気配を感じる) そして前回作ったエンジン部分とプロペラ、更にはアンテナとかピトー管とかトリムタブとか落下増槽とかを う り ゃ っ と付ければ完成です。 二か所ほどモノスゴク繊細なディティール過ぎてここ折れるんじゃね?などと心配したら実はバリだった。何を言ってるんだかよくわからないがそういうところもありました。 前から見ても上から見ても立派にゼロ戦しています。やっぱ日本機は国内メーカーに限る!と言いたいところですが日本人もよく知らない日本機を模型化してくれるチェコのひとたちありがとうございますとかも言ってみますw そんでMG誌によるとエアフィックスから1/72で零戦出るんですって。どんなもんでしょうねー。 カウルとプロペラを未接着にしとけば完成後でもエンジン部分を観察できます。なんだか靖国神社遊就館に行きたくなりました。エンジン剥き出しなのは上野の国立科学博物館の展示機でしたか… ところで、未塗装でデカールも満足に貼ってないのに「完成だ」と言い張るのは腕前の問題である。天地があって「人」が無いのを地で行くアリサマってHAHAHA!! うん、笑ってる場合じゃないよね(´・ω・`)

学研「イラストとDVDで見る 陸自マシーン大図解!」

チョコタンクの解説やAM誌の連載などでおなじみモリナガ・ヨウ氏による取材レポートでまとめられた陸上自衛隊車両本。イラストエッセイと写真、さらには付属DVDによる動画までと盛りだくさんな切り口で捉えられた内容です。 冒頭「1/35スケールの迷宮物語」でコンビを組んでた吉祥寺怪人さんの序文が載ってたり映像パートはCS放送「働くクルマ大全集」のスタッフが作ってたりでまあいつもの空気感ってやつで読んでて落ち着きます(笑)取材対象は表紙にもなってる最新鋭の10式を筆頭とする戦車自走砲の類はもちろん いっそうディープな空間に導く輸送車両や施設器材までも!ぼくのだいすきな90式戦車回収車もあるよ!! ふふふなるべく本書内容の全貌は見せないように、裏表紙からスキャンするのだぜw 例えば96式装輪装甲車などはイベント展示などでよく見かける車両ですが、視界から外れる車体上面をイラストで描いて見せるのは珍しい。観点はマニアックなのに視点は広く一般的に据えているのがこのひとの特徴です。身の回りで普段まったく戦車どころか軍事全般興味ネーヨって人間が、このひとのイラストで表現を楽しみつつ内容を理解していく光景というのを実際に目にしたことがあって以来感服していまして… 本書を読んであらためて思いましたが、このひと例え話が上手なのですね。 比喩と言うのは自己満足に陥らずに相手に合わせた例示でないと、却ってディスコミュニケーションを招く結果になりかねない。知識も蓄積も決してノンケな一般人などではないのに発信の指向はそちらを見失わない。そういうことか。 そしてもちろん欠かせないのがユーモアとウイットです。このふたつこそ世界をブン廻す両輪だと、わたしは信じて疑わないw DVDの内容ですが正味50分の映像は主に二部構成となっています。第一部は土浦武器学校に取材して現用装備車両に驚いてみたり登ってみたり。第二部は朝霞駐屯地で供与車両と退役車両をウォークアラウンド。どちらの映像も「楽しい挙動不審」とでも言うべきモリナガ氏と、微妙に温度差のある自衛官の方との掛け合いにニヤニヤが止まりませんな。 「働くクルマ大全集」を知らない人も多いかもしれません。やや「タモリ倶楽部」的といえばよいか?な、この映像パートでも90式戦車回収車がフィーチャーされてて実に俺得。さらにはおまけとして朝霞でお飾りになっている「戦車でないほうの」「マイナーな」「活躍の事実が無い」74式自走105ミリりゅう弾砲に、乗り込んで!動かしている!!うらやましい!!!女性自衛官と一緒にえ、そんな恥ずかしい…ヒミツを!? 74式自走砲って砲塔動作が全部手動だったんですか。そりゃ20両で生産打ち切りになるわけですね(´・ω・`) もうね、なんかね、俺得過ぎる内容でお腹いっぱいですわぁ。ちなみに1カット、タミヤの戦車模型でおなじみの「作る前にお読みください」のひとっぽいシーンがあって面白過ぎですw狙ってやったわけじゃなさそーなところがまたww そして昨年の富士駐屯地祭における10式のデモ走行が取材されてます。時速70kmで後退する10式すげぇ。 モリナガ氏のイラスト文章映像からもにじみ出る、大事なものはやっぱり「愛」ですねえ。

「トイフォーラム 2011」

本日はタカラトミー主催の新製品発表イベントに出かけて来ました。今年は劇場版トランスフォーマーも控えてますので興味深いところ… ですが。 たいていのものは「撮影禁止」アイテムだったのでレポートのしようがないの(´・ω・`) 会場内で撮影できたアイテムの中では一番面白そうだったのは「バスコレ」シリーズがついに走り出します! レールも無いのにどうやって走るかと言えば路面の裏側にマグネットが組み込まれて居てそれに引かれてバスが動く。理屈はそういうことなんですけど実際見ると驚きます。まるで魔法のようです(笑)「鉄道模型趣味」誌などでレイアウトに同様の機構を仕込んだ作品例も見たことはありますが、製品レベルで出てるとはいやビックリ。おまけに停留所の停車/通過をボタンひとつでセレクトできたりギミック感と応用性に期待できます。 鉄道模型のアクセサリーとして始まったジオコレもどんどん独自の広がりで、そろそろ城郭模型のほうに乗り出してもいいんじゃないかな。 そしてエポック社の定番シルバニアファミリーをみながらふと思う。組み合わせたら怪獣映画出来そうじゃなイカ? タカトミ的には推しコンテンツな「プリティーリズム」は昨夜のWBSでも採り上げられていましたね。日韓ビジネスモデルでしか捉えなかったのは番組の性格上仕方がないけど、同じテレ東系としては「銀盤カレイドスコープ」とどの辺が違うのかと…え、同じとこなどない?? トランスフォーマー関連も映画第三作“DARK OF THE MOON”関連製品を中心にたくさん展示があったのですけど、ブース内で目にしたあらゆる情報について流出させるとこわいお(^ω^)って言われたのでブース外にあった実車バンブルビーぐらいしか載せられないの。 ですが。 ブース外に置かれてたブツからでも情報は取得できる!これまで一般には知られてこなかった新事実をわたしは目にした!!! おもちゃショーやワンフェス会場などで見かける特大オプティマス・プライムはベニヤ板で出来ています( ・ω・) この司令官もそろそろ4年?経つからか、いろいろとくたびれて来てて。・゚・(ノД`)・゚・。 「かゆいところに手が届かない」とは言われてきましたが、ここまでどこにも届かない記事になるとは思わなかった…

バンダイ「HGUC ジムカスタム」

「特徴が無いのが特徴だ」と言われ続けてはや20年、ガンダム0083に登場した地球連邦軍エースパイロット御用達モビルスーツがようやくハイグレードキット化です。たまには旬のガンプラも紹介したい(苦笑)のでささっと仮組みでレビュー。 ところでみなさん、僕も若いころ初めて0083見た時には「特徴が無いのが特徴」って台詞に笑ったものです。が、いまになってしみじみ判る。それってすごく褒め言葉なんですよ?大事なのはピーキーの激しさじゃなくて高いアベレージなんですよいやまったく… とはいえ、そんな実機の設定を反映してかこのキットにもそんなに特徴がありません(笑)プロポーション、外装こそ全く新規のパーツで起こされていますが関節構造などはHGUCシリーズ既存のパワードジムやジムクゥエルと同様のもので目新しさも特になく。 肘関節はABS素材の二重関節挟み込み。バズーカを自然に持たせるのには良い作りなんですが本キットにバズーカは付属しませんので…ジム改あたりから持ってくればいいのかな?肩アーマーのクリアランスが取れているかどうかはやってみないとわかりませんっ>< カトキハジメデザインのガンダム/ジム系立体化でしばしば取りざたされる「スリッパ」部分はマッシブな造型です。比較用にG30ガンダムのパーツを並べてみました。うむ、四角いなあ。いやホントはジム改やクゥエルと比べてみるべきなんでしょうけど、手元にG30しかなかったので… 膝関節可動範囲はこの程度…実際には股関節位置や腰アーマーとの兼ね合いがあるので、この画像だけ見てどうこう言えるものではないのですけど、この画像だけ見てすぐにハッキリわかるのは俺脛パーツの左右を勘違いしているじゃん!本当はふくらはぎ(いわゆるダム部分ですな)サイドスラスターは内側に来るつくりなんで…むかしから外側向いてる方が自然じゃね?とか思う個所なんですけど…みなさんは間違えずにちゃんと作ってください、お願いしますm(_ _)m ひょっとするとここだけはクゥエルと共通してるかも知れないシールド。アタッチメントの位置を変えることで二通りの方向に構えられるんだけど、使ってない方がどうにも落ち着かないのは昔からか…個人的にはこの部分、ポケ戦のジムコマンドとかファーストガンダムとか、ちょっと昔の設計が好きです。 拳は豪勢に7種類も付属します。寒ジムの頃を考えると隔世の感だな…握り手と平手が左右、ライフルとサーベルの持ち手が右手用、ライフル銃床用の添え手が左手用で、特に左手用にサーベル持ち手が用意されてないのにビームサーベルが二本付属するのは多分 や さ し さ です。ガンダム作り易いようになってんですよきっと。複数キットのミキシングビルドでカトキ風ガンダム作ろうと思ったらサーベル6本ぐらい集まる結果になるかも知れんが。 本体前後。初めてOP映像で目にした時は「なんでこの時代にジェガンが!?」などとビックリしたもんですが、劇場版新訳ゼータガンダムにもちょこっと出てきたりですっかり馴染んだカタチになりました。このMSを象徴する「特徴がないのが特徴だ」の通りにHGUCシリーズのガンダム/ジム系MSのニコイチ要員としての活躍が期待されるところですw OVA用のオリジナル設定画と比べれば確かに異なるプロポーション、特に上腕部なんか甚だしい違いがあります。苦言を呈する向きもあることでしょう。だがちょっと待ってほしい。この通りに立体化すると棒立ち以外はバランスが変だぞ。 新規造形のGMライフルはグリップ部分にボッチがあって保持性を高めています。ただデザイン画と立体の違いは小物にもありまして、マガジン部分が小さく機関部が延長されてなんとなく間延びした形状になっています。設定ではもちょっと締まったカタチをしていて、大昔に作ったMG版のジムクゥエルでは若干寸詰まり気味(現存しないのでサイドボックスから) これらに比べると今回のバージョンはあんまり好みのカタチじゃない、どうも緊張感が無いというか印象論で申し訳ないんだけれど… でも、こうなっているのにはちゃんと理由がありまして、おかげでまっすぐ銃を持てます。 機関部がトリガーよりも後ろに位置する、いわゆるブルパップ方式のライフルをMSに持たせるのは一時期流行りましたけど、立体化するとマガジンが邪魔して仕方ない。ロボットの腕は人間のように柔軟ではないもので… それにもともと設定画というのはあくまでアニメーターの参考に描かれたものであって、実際の作画自体はカトキバランスで描かれているわけじゃないのですな。 添え手を使えばライフル両手持ちも自然に構えられます。最近のガンプラは「腰だめで銃を構える」ポーズが決まってそれは実に良いこと。次は「肩づけ」で構えられるようになると尚良いかもです。参考までにブルパップ方式のライフル、実銃ではどのように射撃するかを動画で紹介。 うん、ライフルについてくどくど書いてきたのはこの動画貼りたいだけだったりする。イギリス軍ジャム食べ過ぎですよ(・∀・)ニヤニヤ 手持ちのG30ガンダムと並べてみると実にふとましい。戦後に開発された高性能新型機っぽい。P-51とF-86ぐらいな関係か(多分そこまで違わない) 肩の張り出しがGP-01フルバーニアンと相似形なのは意図的にやってるんでしょうねえ。デザイナーが3人いた0083の作業過程って面白そうだな。既にグレメカ誌が取り上げてたりするかな? 飛行機で例えるならジムカスタムとジムクゥエルの違いはF-16とF-2の違いみたいなものかなあと、なんとなく思います。やー、ほんとはパーツいろいろ付け変えてインチキガンダム作ろうと思ったんだけど、G30だとアタマぐらいしかジョイント系が合わなかったんで、断念(藁 公式では「独特な細身のラインを再現」ってなってるけど、実際はクゥエルが太すぎたんだろうとは口が裂けても言えないww アクションベース2を使った派手なポージング写真がインストにも多数掲載されてるんですけど、あんまり派手に飛びまわってる印象ないんですよねー。うーむ。ビームサーベル使ってた記憶がまったく無いんだけどさてどうだったかな???なにしろ持ってる映像ソフトがレーザーディスクなんで、再確認するのもちとタイヘンで… まーでも、コイツは塗装仕上げまで持っていきたいのでもう一度見直そうかな0083。今見ると当時とはまた違って見えるんだろうなー。例えば、常に酒びたりでセクハラと盗撮が趣味でおまけに艦内の破壊工作にまで及んでたモンシア中尉の行動はどうして戦後訴追されなかったんだろう。とかw ところで前記のようにジムカスタム、最近では劇場版新訳ゼータにも登場して遊びの幅を広げてくれました。0087年に於いては二線級の旧式機として位置づけられているようで最新鋭機よりそっち方面に惹きつけられる層(俺ですよ俺)には実に美味しい設定だな。むしろそれが無ければ手を出さなかったかも… 試しに宇宙世紀0087年に地球連邦軍で標準仕様だった実体弾マシンガンとシールドを持たせてみる。 …ギャグでやってみたら結構サマになるんでオチがつかない(w; あ、でもゼータ時代のジムカスタム作りたいってひとにはHGUCスタークジェガンにGM2用ビームライフルが入ってるんで、そっちの方が落ち着くと思います。

サイファイ&ファンタジーモデラーズUK「バウアーハウス Vol.4」

英国在住モデラー Martin Bower 氏による大型スクラッチビルドモデルを紹介する第4集。同氏は長年にわたって特撮TV番組の美術製作に関わってきた人物で、手がけた作品としては「サンダーバード」や「スティングレイ」といったジェリー・アンダーソン全盛期のものから「Dr.フー」なんて最近のものまで幅広く挙げられます。 公式サイト(あるんですよ)見てたら「テラホークス」の名前があって急に親近感が湧く(笑)アイテムジャンルとしては番組スタッフが製作する大型モデルすなわち公式なプロップレプリカだと思って良いのでしょうけれど、プロップをそのままトレースしているのかサイズやディティールなどの面でプラスαされたものなのかはちと不明、主として自分の知識不足によります。 A4版の版型に途中経過写真と詳細な解説はともに本人自らによるもので、掲載作品4点とアイテムは少なめでも記事内容は濃いめのものかと。特撮美術に詳しい方ならそちらの観点で発見があるかも知れません。いちプラモデラーの観点でみるとバルサを芯材にした曲面造形や 分厚いアクリル板をハコ組み面出ししていく過程にちょっと懐かしさを感じたり。 昔はガンダム系でもこういった大型スクラッチモデルがよく雑誌記事で掲載されていたように思います。1/60サイズや胸像モデルでさえ大変に出来の良いものがマスプロ製品で手に入るってのは、考えてみると良い時代になったものですな、うんうん。 アメリカでのスターウォーズ関連なんかですと「プロップレプリカモデル」がある程度のリミテッド・エディションとして市場に流通していますが、こちらは完全な一品もので受注製造を行っているようです。ファイアフライと磁力牽引車は「これまでにほとんど多くのサンダーバード関係を製作してきた日本のコレクター」向けに作ったそうでどなたなんでショ? 日本における製作代行業ともちょっと違う、強いて挙げれば船舶模型(「世界の艦船」に広告載ってるあれです)の世界に近いのかなー。世界に一点しか存在しない物を、そこに掛った時間と技術を世界にただ一人評価する者としてのクライアント的な立場を楽しむ市場が、西欧では醸成されてるってことかな。「村上隆氏によるアートモデルがオークションで高価格」みたいな話もそれほど突飛なものではないかも知れませんね。 面白かったのはこのリバイアサンなる見知らぬメカで、実はこれ映画「エイリアン」に登場した宇宙船ノストロモ号の初期デザインなのですと。エイリアンと言えばギーガーはじめモノトーンの印象が強かったんで、このようにカラフルな機械が想定されていたとは興味深いです。Ron Cobb氏によるラフスケッチはネット検索すればすぐに出て来ます。いやホントに良い時代になったものですな。 ところで「Ron Cobb LEVIATHAN」で検索するとB級海洋SFホラーとして好事家には有名な映画「リバイアサン」がバシバシヒットしてコーヒー噴きそうになったww 二次元にしか存在しないものを立体化する際にプラモデルから流用パーツを持ってくる、その製作過程はまさにぼくらが知ってる撮影プロップのそれであり、決してレプリカではない「オリジナル」が生まれてくる瞬間に立ち会うような感慨に耽りますねえ。四角い大型ノズルには脱出艇ナルキッソスのパーツを用いて統一感を演出するなんてやってることは洋の東西を問わないんだなと思ったり、ぼくらが本当によく知ってるパーツが使用されているのを見て胸が熱くなったりと共感するところも大です。 ランナーごと使って配管を表現するのはちょっと新鮮な使い方だなーと、思ったのでした。 最後に公式サイトのアドレスを貼っておきます。雑誌記事内容と重複するところもあるんで紹介してよいものかどうか迷うんだけど、情報量は多くて面白いページです。英国じゃ「トリポッド」がTV化されてるんですねぇ… http://www.martinbowersmodelworld.com/ 物販コーナーもあるんだけど、お金持ちクラブなひとであれば個別な発注もできるのかな??

さんけい「1/300 大阪城」(その1)

精密加工でおなじみさんけいのペーパークラフトアイテムから、みにちゅあーと名城シリーズ「大阪城」を作ってみようじゃありま温泉!という企画です。やや関西風、 てなことを安易に書くと関西のひとに怒られますね。すいませんわたくし骨の髄から関東人でおにぎりせんべいとか全然知らないのです… さんけいさんの製品には以前から興味があったのですがなかなか機会を得ないままで、実際に手に取ってみるのは初めてです。 厚紙パーツはご存知レーザー加工でごらんの美しさ。全部で8枚のパーツが含まれそれぞれアルファベットが記されてるのはプラモ感覚でつい「ランナー」と呼んでしまいそう。 屋根瓦や石垣、格子など絵柄が必要となる個所には別途シートを貼って行く、と。用意する道具としてはカッターナイフ、ハサミ、ピンセット、定規そして木工用ボンドが挙げられています。ふむふむ、文房具の糊じゃないのか。なにしろペーパークラフトって滅多に作りませんから、良くわかんないんですよ。 あいや最近、リニアモーターカーとか作りましたけど、あの記事あの写真をよく見ればわかりますがいやよく見なくともわかるかもしれませんが、わたくしそんなにとくいじゃありませんことよ。 ところでこの製品は「上級者向け」です。 「組み立て所要時間:約15時間」とか書いてあります。 それはつまり上級者のひとが組み立てても15時間かかるということですか? 自慢じゃありませんがわたくし大抵のことには初心者なのです。人生なんてまだ一回目です。よって15時間で作るのはちょっとデスマーチですので分割連載企画にするよ!ゆっくりしていってね!! 尚、「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」ばりにお急ぎの方はさんけいさんのブログに完成までのレポートが掲載されていますのでそちらを参照なさってください。あと下剋上に注意してください。 いざ組み立て始めるとね、ちょっと困りましたよ?上述したように実に精密なレーザー加工部品を折り曲げ貼ってハコ組みを作るのですけど、これ「のりしろ」が全然無い。わけじゃないけどほとんどない。え、どうすればいいの??厚紙のテンションが結構高いんで、少量つけただけじゃ全然固定できない…ので マスキングテープで四隅を固定し、裏側に木工ボンドをモリモリ盛っていくことにしました。うむ、なんだかプラモデルーな気分だ。 …いや、このやり方でいいのかどうか、正直綺麗な仕上がりにならないんじゃないかと、ちょっと不安になるのですけど おれ戦国大名じゃ大谷吉継が好きなんで 見た目は気にしない方向でゆきます。(そんなんだから何事も上達者になれんのじゃ) いかにもアンダーコンストラクションな光景ではあります。 多少直角がズレても生乾きのうちに差し込んで行けばクリアランスは確保できる…ハズ。 ところでこの状態だとマヤ文明のピラミッドみたいでなにかトンデモ理論のひとつもブチ上げたくなります(w; 最上階、天守部分は桁構造で、ここでもやっぱりマスキングテープのお世話に。 説明書の手順とは違うんですが、とりあえず構造体なる部分だけ組んだ状態でひとくぎり。黒いパーツの切り口はマジックで塗るべしとブログにあるのでそれは次回に持ち越しかな。 外側のテープは剥がしたんですが内側は残しておきます。自分の作業に一抹どころじゃないほど不安が残るからです(汗) 以下、次回に続く…のですけど、「江戸の敵に長崎で討たれる」予感がする(´・ω・`)

海人社「ソ連/ロシア巡洋艦建造史」

前著「ソ連/ロシア原潜建造史」で斯界に一躍その名を知らしめたアンドレイ・V・ポルトフ氏による「世界の艦船」誌掲載記事を纏めた第二弾は、ソ連/ロシア海軍を通じて水上艦艇の中核的存在であった巡洋艦の変遷と発展を取り上げた内容です。 ロシア海軍太平洋艦隊公式通訳であるポルトフ氏による著述は西側視点からの分析と推測によって記されていた従来の書籍とは違い、当事者ならではの詳細な解説となっています。これまで知られてこなかった事実、ある種の衝撃をもって受け止められる記述も多く、そのような本を第三者による翻訳作業抜きで読める我々は実に幸福であると言えましょう。 さてその内容はタイトルにあるがごとく建造の歴史に竜骨を据え、戦歴戦史的なパートは主眼ではないのですが、それでも黎明期はロシア帝国、「坂の上の雲」にも登場する帝政ロシアの巡洋艦群から書き起こされいくロシア海軍戦力の実態と運用の記述は目を見張るものがあります。第二次世界大戦に於けるソ連海軍の活動や戦果はドイツ視点から見たものこそあれ、ソ連側の著述、特にイデオロギー色を抜いたものってなかなか見当たりません。独ソ戦で一番有名なソ連海軍のエピソードって戦艦マラートがルーデルに沈められた話じゃないかな?それでさえ実際には「損傷はしたが撃沈には至らず」がホントらしいので相互参照って大事なんです。 大祖国戦争当時に就役したキーロフ級(26型/26bis型)軽巡洋艦の18cm主砲。三連装の砲身を三門同時に動かす機構は当初の設計をイタリアに外注したことの名残りのようです。本級は個艦の命名基準にソビエト連邦内の重要人物名が用いられた為に、うかつに沈めると責任者が反逆罪に問われかねなかった。なんて話もあってタイヘン。 そしてやっぱり本書の眼目となるのは戦後の冷戦時代に飛躍的な進歩を遂げたソビエト連邦海軍のパートでありましょう。「飽和攻撃」と聞いただけでボルシチ三杯はいけるね!肉が入ってなくてもね!! 往年の東宝特撮メカの如き外観を呈するP-1000型ミサイル(上)と、「どうしてこうなった」のか「これでいいのだ」だかよくわからない85RU型多目的ミサイル(下)西側では二段式だったロケット飛翔魚雷がソ連では二階建て方式なのはサターンロケットとソユーズロケットの違いみたいなものか(多分、関係ない) 原子力潜水艦の名称に顕著なのですが、日本語の書籍でこの時代が扱われると名称に西側コードネームとソ連側の正式呼称が混在する場合があって読んでて戸惑うこともあります。上に掲げた二種の対艦ミサイルも西側名称ではそれぞれ「SS-N-12」と「SS-N-14」と呼ばれています。これがまた西側では把握されてない更新器材が配備されててロシア側からは正式に別物になってるものもあったりで、その辺の事情も含めて一冊纏まった形で読めるのは重宝します。水上艦艇なら潜水艦と違って艦名はっきりしてるから解り易いと思いきや、ソ連艦艇は計画番号で呼ばれることも多いんで、やっぱり重宝するのです。 スヴェルドルフ級(68bis型)巡洋艦ジュダノフが指揮巡洋艦(68U型)に改装された際、3番砲塔が撤去されて大型の上部構造が設置されても何故だか4番砲塔は残され、長らく謎とされてきた――というのは本書を読んではじめて知ったのですが――その理由、あまりに意外な事の真実にはビックリ。同型艦アドミラル・セニャーウィンは4番砲塔も撤去されていてその方が理には叶ってたらしいんで、当時のアナリストたちはさぞや頭を抱えたことでしょうねえ。さてその衝撃の事実とは! …みなさまご購入の上お読みください(苦笑) 読み進めるにつれて明らかになっていくのは共産党の独裁体制下で動かされていたソビエト連邦諸機構の、どこか歪な姿です。ミサイル技術が革新的だったのは洋の東西を問わないけれども本来無神論な体制である東側の方が技術を過剰に信仰しているフシがあり、その結果海軍軍備の質や量が変貌していく、そんな歴史の一面ですか。近年では多くの艦艇が「インドにスクラップとして売却」で艦歴を終えているのを見るにつけ、インド洋のどこかに死期を悟った艦たちが辿りつく「ソ連海軍の墓場」みたいな場所があってそこには象牙が山ほど積まれてがっぽり大儲けみたいな…いや、夢がね。 そう夢、夢ですね…「原潜建造史」で度肝を抜かれた方も多いかと思いますが本書でも未成艦や計画艦の記述は多く、それらはみなソ連海軍の夢と幻です。スターリンの夢、フルシチョフの夢、そして日本の軍事マニヤの夢。 キンダ級(58型)巡洋艦の存在意義を「迎賓や行事の参加、外国への訪問であると見抜き、建造隻数も4隻に限定した」フルシチョフの姿勢もそれはそれで海軍力の本質を突いていたと言えなくはない。社会主義諸国で盟主の地位を得るには潜水艦だけでは力不足であり、半世紀以上前の我が国、日本帝国海軍がそうであったように、そして潰えたように、 アメリカ海軍に拮抗しようとすんのはホントに大変ですね(´・ω・`) キーロフ級(1144型)原子力ミサイル巡洋艦計画案のひとつ1165型。世が世なら前後にキャニスターをならべたこのようなイカツイ姿になっていたかも知れないと、この図を見ただけでも今は亡き新宿のロシア料理店「ペチカ」で昼間からフルコース食い杉たようにお腹いっぱいなのですが、さらに加えてべったりロシア漬けになりそうな67EP型対艦ミサイル実験艦アドミラル・ナヒモフの図面とかもうすンごいの!担当者は脳にウオッカ流れてたんじゃないかっつーぐらいでなんだこれ。ま実験艦だし無茶もするんだろうけど「1番砲塔は砲身を撤去して、180度逆向きに固定されており、2番砲塔も旋回させることは不可能なようだ」って言葉で説明してもよくわからない。みなさまご購入の上(ry 2002年10月、海上自衛隊50周年記念観艦式のゲストとしてロシア海軍スラヴァ級巡洋艦ワリヤーグが横須賀に寄港しました。その際本当に多くの日本人が同艦を見学に訪れ、艦内からは嬉しい驚きとして迎えられたことが本書には記録されています。  当時、筆者も通訳として同艦に乗っており、来艦した日本人たちが感激する様子を目の当たりにした。現役の海上自衛官や退役高官はプロの船乗りだから、感嘆しつつも冷静に同艦のメリットデメリットを観察していたが、某庁の高官は「信じられないほど強力な軍艦だね!」と目を丸くしていた。  またワリヤーグの艦長は、次々と訪れる見学者の長い列を見て、「日本の市民は本艦を乗っ取ろうと白兵戦を挑んでくるのではないだろうね。」と大笑いし、「ここまで関心を抱いてくれるとは、本当に光栄なことだ。」と嬉しそうに語っていた。 冷戦時代にはソ連海軍の艦艇ってピンボケの写真や大仰な想像図ばかりで実態はほとんど鉄のカーテンの向こうでした。今こうして詳しい内容を本で読めるのも平和な時代の恩恵と言えるでしょう。やっぱり平和がいちばんで、あの時横須賀行きたかったなあ… 旧ソ連末期からの長期にわたる停滞期間を経て、いままた新生ロシア海軍は再建と発展の緒に付いたところです。この先の時代不確かな情報や疑心暗鬼に惑わされることの無い為にも、筆者アンドレイ・V・ポルトフ氏には是非とも良書を著し続けてほしいものですね。

「MGマガジンキット『究極のゼロ』<天の巻>」

モデルグラフィックス誌2011年2月号付録、ファインモールド製1/72零式艦上戦闘機五二型のレビューです。今回は主に胴体部分。 ファインモールド製 1/72零戦も二一型、三二型と続いてようやく真打ち登場です。やっぱりゼロ戦といえばこの型式がいちばん好まれてるんじゃないかな?こと日本人に限らず国際的にも同様で、なかには「この方がカッコイイからだ!」と真珠湾にまで五二型飛ばしてた映画監督もいましたっけねぇ… ってなわけでイージス艦も撃沈せしめる大日本帝国海軍超兵器ゼロファイター、二回に分けての連載開始です。 キット化は三度目と言いましたが実際作ってみるのは今回が初めてで、カラフルに成型されたランナーにちょっと嬉しい驚き。こんなんだったんかー!今回はA・B・C・M・R・Sの6枚のランナーと、 ポリキャップ並びにデカール(三機分)が付属します。開封する際にあやうくポリキャップ失くしそうになったことはヒミツだ(汗 そもそも自分、72の大戦機なんて最後に作ったのはいつだろう?と言うぐらい飛行機には縁遠い人なのですが、それでも解る繊細なモールドやスライド金型使用で一体成型されたエンジンカウルにうっとり… しつつも、この驚愕のコックピット周辺部品をみていて心に空襲警報が鳴る。 すごく嫌な予感がする。 のであわてて「逆作動ピンセット」というものを用意しました。 通常のピンセットとは違って力を入れると掴んでる物を離す、無駄な力を入れずに物を掴めるすぐれもの。自分が用意したのはミネシマの「クリップピンセット」ですけれど敢えてこれを選んだのは主にお値段の観点からで、皆様に於かれましては使いやすさや先端形状など、多様な観点からお選びください。来月にはタミヤからも新製品が発売されたりしますね… ところで勿論お値段も大事な観点ですし、実際このクリップピンセットは相当役に立ちました。と、敢えて記しておきます。まさにリーズナブル! いやー、操縦席組む際にひとつもパーツを落とさずにすんだよ?これ、自分にとっては実に実に実に驚異的な事実なんですよ?? 72のコックピットといえばなにやら風呂桶のようなものしか想像してこなかった人間にとってこの作りこそ驚異的ですげー。 計器盤といえばのっぺらぼーの板切れぢゃないかふつーわ。なんでしょうね富井副部長かと思ったら山岡士朗だった。なにを言ってるんだか俺にもわからないが… ただでさえブツが小さいとゆうに、更にそこに接着された微小なパーツを撮影するのはツライ!インタニヤのひとこそ真に究極だと思います(笑) 言い忘れてましたけど本誌に掲載されている線図の組み立て工程とカラー写真による途中過程満載で構成されている作る際のコツ的記事とで微っ妙~~に手順が違ってるんで、熟読の上にも熟考を重ねて作っていきましょう。脳を活用しよう。 栄二一型エンジンもレーザー金型加工でご覧の通りの超絶なモールドが刻まれています。恥ずかしい話集合排気管の数が左右で違ってるってこのキットで初めて知りました。いや~~~~~、驚きが多いなこのプラモデルは。なおこのパートではC3パーツの接着に注意。上下逆さでもフィットしちゃうんだこれが。 デカールは死ぬかと思いました。 いや、今回カラー成型を活かして塗装はしない方向で、計器盤はデカール貼ってえーでもどうせ見えないよ?見えなくても貼るの!などと脳内会議を繰り広げつつ、実際に働くのは手先の仕事で現場はいつも大変でクリップピンセットがなければ硫黄島上空で爆散するところだった。本当に危なかった。デカール35が原型をとどめてないことに気がついたあなた、視力がナイスパワーですね♪ カウルフラップは別パーツで開閉いずれかを選択できます。ここは迷わずオープンセール!その方が力強いとか、そういうことじゃなくて、多分その方が、クリアランスとるのがカンタンじゃないかナーと… 機体を合わせてエンジン乗せたらなんだか み な ぎ っ て 来 た 。1/72スケールの飛行機プラモデルでこの状態(状況?)が再現できるって確かに究極かも知れないなあ。あとはエンジン回すだけですよ? 特に何の変哲もない(ですよ…ね?)プロペラを通してカウルの開口部分からちらっと見えるエンジンのシリンダー部分が息を呑むほどに美しいのだけれど残念、上手く撮影できなかったのでみなさん是非作りましょうこれ。初回限定生産ですよ!? 今回の工程ではここまでです。本誌の記事だと次回分のパーツ使って完成するとこまで過程載せてるのはどうなんだろとか、天の巻なのに翼が付いてないってどうよとかそういうことは気にするな(w;

海洋堂「REVOLTECH:骸骨剣士」

海洋堂特撮リボルテックシリーズNo.20はレイ・ハリーハウゼンのストップモーション特撮映画最高傑作のひとつ(ハリーハウゼンに最高傑作はたくさんありますw)「アルゴ探検隊の大冒険」に登場した「骸骨剣士」です。 ところでストップモーションアニメといえばやはり国友やすゆきの「ザ★トクサツマン」だと思うのですがどうでしょうか。みんなで84年版ゴジラに感動するラストはいかがなものかとは思いますが。 骸骨が武装して人間と渡り合うという構図は既に中世ヨーロッパの宗教版画などにも見られる図案なのですけれど、それはあくまで「死」のイメージ化や「死神」を題材にして社会道徳を説くためのものであって、現在のようにファンタジー的な意味合いでのモンスターとして「動く骸骨」をクリエイトしたのはまさしくハリーハウゼンの功績と言えるでしょう。最近豪華本が翻訳されてましたね。いつか読もうと心に誓って財布の紐を締める(笑) こうして見るとただのガイコツなのですが、細かいところを注目すれば眼窩のデザインや決して人体の骨格とイコールではないプロポーションなど、キャラクターとして造形がなされていることがよくわかります。そしてそれを再現している造型もまたよしで、いまにもニヤリと笑いだしそうではある。 リボルバージョイントにまったく違和感が無いのは驚きです。これまでRPG系のメタルフィギュアなどで主に「スケルトン」として骸骨は散々造型されてきましたけれど、各部関節自在に稼働するガイコツなんて接骨院の診察室でしか見たことないぞ。 余談。リボジョイントを接写するのになぜ膝裏を選んだかというと最近とある人に「これからの時代は膝裏だ」と力説されたからです。似たようなものです。 こんなにも素晴らしいプロポーション、関節構造。しかし残念ながら流石に自立はしま…せ 自立するジャン Σ(゚Д゚) いやーーーーーーーーーーーー、おどろいた。びっくりしましたよ?こんなに細身でもちゃんと直立してますよ??なんだか「アルプスの少女ハイジ」の最終回を見たかのような!感動してるよ!! 「土踏まず」をちゃんと造型しているところが勝利のカギと見ました。シド・ミードもターンAガンダムのデザインではここんところに気を使ってたような気がするんだよな。そうそう、ターミネーターのエンドスケルトンもこんな構造でしたね。やっぱ人体ってスゲェ。 僕ぁ絶対無理だと思ってましたよ。変な先入観持っててどーも、スイマセン。 なんて「先代林家三平ごっこ」も出来ます! やべぇ 超楽しい。 映画「ウルトラ六兄弟VS怪獣軍団」に登場するタイのヒーロー「ハヌマーン」の真似!!!!! とかやってると永久に終わらないので付属品の解説に行きます。 「アルゴ探検隊の大冒険」はギリシア神話をもとにしたお話なので骸骨剣士もギリシア式に円形盾と直剣で武装しています。剣は柄の部分で分割され、握り手に差し込んでしっかりホールド。 盾の方も腕ごと持ち手を交換することで自然に構えることが可能です。2種類付属でこちらはクラーケンの紋章が描かれてるもの。ところでこの手の円形盾ってドラクエなどのRPGじゃしょっぱい種類の防具と相場が決まってますが、ワタシ「300」って映画見てから物の見方を変えました。盾は鈍器です。ん、まーあの映画の盾はもっとデカかったですけど… 長槍に加えて獅子頭を描いた盾も付属。 盾は二種類とも非常に綺麗に彩色(印刷?)されています。ところでこの手のスケルトンってドラクエなどのRPGじゃしょぼい種類のモンスターと相場が決まってますが、ゲームによっちゃあとんでもなく強力なヤツがいてたまにヒドい目に遭わされますわな。 台座には劇中をイメージした「生えてくる途中の骸骨剣士」が2体分モールドされてます。剣を持ってる腕も動くぞ。 セットするとかなりイイ感じです。恐れも疲れも知らない古代世界のロボット兵士のような存在かー。 台座の裏には使用してない武器や腕パーツなどを収納(?)できる配慮がされてます。これはこれで実に親切な設計だと思うのですが、 本製品なら全部バラ捲いても成立すると思われ(笑) 劇中では七体登場した骸骨剣士、数を揃えても楽しそうなアイテムで、年末年始にかけて海洋堂が各所でプッシュしてたのも納得な一品でした。コイツならではの楽しみ方としては本編同様コマ撮り撮影でアニメートして…と思ってたら同じこと考えてた人は大勢いらっしゃるようですでにYoutubeに動画が。流石す。 古い映画作品を取り上げる時のいつものパターンで、今回も「アルゴ探検隊の大冒険」トレイラー動画を貼っておく。この手の映画も以前はTVの洋画劇場でよく放送されてたものですが、最近あんまり見ないですね。 「タイタンの戦い」同様CGでリメイクされたそうなんだけど、やっぱコマ撮りの方がいいよなー。 ところでイアソンさんって英語読みするとジェイソンさんなのか。