Month: June 2011

大日本絵画「モスキート爆撃機/戦闘爆撃機部隊の戦歴」

デ・ハヴィランド「モスキート」はスピットファイア戦闘機、ランカスター重爆撃機と並んで第二次世界大戦に於けるイギリス空軍の傑作機です。ロールスロイス「マーリン」エンジン2基を搭載した全木製の機体は魔術師さながらの高性能を発揮し、“Wooden Wonder”と称されました。 そんな飛行機が「蚊」なんて名前で呼ばれることを、イギリス人は気にしないのだろうか。そのへん実にフシギな精神構造でありますが、まあイギリス人だしな。 「戦闘機より早く飛べる爆撃機を作れば航空戦は楽勝だ」そんなふうに考えた人は世の中それなりに存在し、二次大戦前夜にはいくつもの高速爆撃機が各国で作られました。実際に戦争が始まってみると「戦闘機よりも早く飛べる爆撃機よりももっと早く飛べる戦闘機を作れば(略)」と考えてた人の方がよっぽど多かったので「戦闘機よりも早く飛べない爆撃機」はどこの空でもバタバタ落とされました。そういうものだ。 モスキートはそんな状況の中で生まれた「本当に戦闘機よりも早く飛べる爆撃機」のひとつです。派生形はいくつもありますが、本書では開発当初の目的であった爆撃機型モスキートB並びに最も多く生産された戦闘爆撃機型モスキートFBの部隊戦歴を記した一冊。夜間戦闘機型モスキートNFの記録は掲載されていませんのであしからずご了承ください。 モスキートの爆撃行はヒロイックな心情を煽る任務が多いのか時折小説・映画などのフィクション作品にも登場します。高速低空侵攻してゲシュタポ本部にピンポイント爆撃なんてまさに映画的興奮をかき立てられるもので、エアフィックスのパッケージアートは多分その類なんでしょう。時には尾翼で屋根を削り、機体に食い込んだ煙突の端を持ちかえり。そんな爆撃の瞬間を撮影した迫力のフォトが満載で当事者の証言もいつに増して多く、オスプレイ軍用機シリーズのなかでも生々しい内容と言えるでしょう。 「クッキー」もしくは「ブロックバスター」と呼称される4000ポンド爆弾を搭載中のモスキート。夜間/中間を問わず都市への戦略爆撃も実行できる高速爆撃機として実に有用な機体です。ドイツ軍が夜間戦闘機型を模倣したフォッケウルフTa154は有名ですが、本当に必要としてたのは「飛べるなら爆撃機にしろ」という例のアレで。 戦闘爆撃機型モスキートFBこそ、まさしく万能多用途機の傑作です。爆弾・機銃に加えて翼下にロケット弾を吊下し時には機首部分に6ポンド機関砲まで備えた重武装で様々な作戦に投入されました。フィヨルドでの活躍は映画「633爆撃隊」で超!有名ですが実際にはあれほど狭隘なところを飛んでた訳では、ない。という一枚。 カラー塗装図から「疑問符」の名前で呼ばれてホントに「?」って書いてある「DZ383/?」とビルマの高温多湿で木製機体が変質し、あわててシルバー1色に塗り替えられた「RF668/OB-J」のふたつを載せてみます。いろいろエピソードの多い機体の割には、いまひとつ日本では人気薄な気がするのはなんでだろう? …木製機ってスジボリ少なくて済むんでプラモで作るには楽なんですよ?

ディ・モールド・ベネ「スタチューレジェンド ジョジョの奇妙な冒険第三部 ザ・フール」

「ジョジョの奇妙な冒険」といえば、20年ほど前のホビー業界では版権等の問題から人気があるのに立体化されないマンガの代表格みたいな存在でした。しかし時代は流れて今ではいくつものメーカーから素晴らしい製品群がリリースされて大変喜ばしい。そんな市場に新規参入するメーカーがまず第一の商品としてこの「ザ・フール」をリリースすると聞いた時には 何をするだァーーーッ! などと随分と驚かされたものです。普通こう、なんか他にもっとあるだろうと。しかし逆に考えるんだ。“他のメーカーに出来ないことを平然とやってのける、そこにシビれる!あこがれるゥ!”と考えるんだ。そうしたら急に魅力倍増ですよ? パッケージを開封すればこれまた見事にジョジョの奇妙な冒険第三部に登場したイギーのスタンド「ザ・フール」です。名前の由来はタロットカードの大アルカナに属する「愚者」のカードからであって、決してロックバンドの「ザ・フー」ではありませんしましてや「砂で出来てるからすぐにグシャッとなる」でもありませんよ?お前は今まで口にしたオヤジギャグの数を覚えているのか。 左側面から。シリーズに「スタチュー」と銘打たれるように可動フィギュアでは無く一個の彫刻のようなスタイルを目指した造型で、荒木飛呂彦独特のデザインやディティールを再現しています。特にこのザ・フールは生物感と機械風味が融合した荒木飛呂彦の奇妙なデザインのなかでもとびきり奇妙な物のひとつで、原作コミックに初登場したときにはしばし呆然とした記憶がある。犬かよ…とか、ああデザイン関係ないジャンそれ。 筋肉質の腕に全体に輝くブレスレットと、そこに絡み合うコード類。「ディ・モールト・ベネ」というメーカー名はイタリア語で「非常に良い」という意味なのだそうですが、このような美しいディティールを見れば「Exactly(その通りでございます)」と言わざるを得ないッ! 反対側から。肋骨のようなディティールが露骨ですな。原作ではザ・フールには背中に翼を生やして飛行する能力も有りましたが、残念ながら本製品ではとくにその再現はありません。 ――しかしッ!それを補って尚余りあるこの吹付の為の銃身鉄鋼塗装仕上(ガンメタル・オーバースプレー)が実にブラボー!おお…ブラボー!! 下半身はタイヤになってます。なんかフリーキーなスタイルでまさしくビザールアドベンチャーって感じ。ゴメンいますげぇテキトーなこと書いた。 ツララを突っ込まれたどころの話じゃないケツの穴はどうみてもブースト的な何かだ。こんなデザインになってたなんて連載当時はちぃーとも気がつかなかったわたしの視力は1.5です。 原作ではまったく目にした記憶が無い腹部と、それよりなりより驚かされるのがにっくき肉球!いや憎くない、むしろズキュウウゥンと来るほどのチャームポイント!! 頭部の形状にはどことなく同時期に登場したシルバー・チャリオッツやそもそもの始まりだった石仮面にも共通するイメージがあるようにも思われます。ネイティブ・アメリカンのような羽飾りを有するのはスタンド使いのイギーがニューヨークの土着犬だったからに違いない。するとタイヤもアメリカンでモータリゼーションのイメージなのかな?ハイウェイ・スタァーッ!!←それは別のスタンドだ。 ディ・モールト・ベネの製品はどれも荒木飛呂彦キャラ特有のジョジョ立ちを再現していて、立体でみるともうそれだけで素敵にモダンアート人体です。でもこのザ・フールはデザインはともかく面白みのあるポージングじゃないんでどうしよう。可動部分でもあればいろいろポーズ変えでもするとこだけど、それでは本末転倒だ。可動部分がないからこその、良さがあって… 「いや!可動部分はあるぜ!」 「え!?」 「なんだって?JOJO」 「たったひとつだけ可動部分はある!!」 「たったひとつだけ……?」 「ああ、とっておきのやつだ!」 「タイヤが回るんだよ」 タイヤなら2個あるじゃネーカ(o ̄∇ ̄)=◯)`ν゜) メメタァ! ところで、ここで書くことでもないのかもしれませんが先日とある模型SNSで20年ほど前にイベントで目撃した「ジョジョの奇妙な冒険」会場限定レジンキットが製作されているのを目にしました。素晴らしい、あれこそ未来への遺産で「黄金の精神」というものです…

バンダイ「HGUC RGM-79C ジム改」

さてガンプラ好きのなかでもとりわけジムとその系列機体のプラモデルを事務的かつ職人のようにストイックに作っておられる方々を特に 事務職。 と申しますが、ジム職人な皆様におかれましてはいま時分は「ジム・キャノンII」真っ最中でありましょうか、それとも「ジムIII」に想いを馳せている頃でございましょうか。そんな世間様の流れとは無関係に今日はジム改のレビューです。「C型」と言うがB型の存在を知らない… なお当キットを組む際にモデルグラフィックス2010年11月号を併読されますと、意味も無くテンションが高まってなんだかビグザムにも突撃出来そうなイキオイです。 キットはHGUCシリーズのパワードジム/ジムストライカーとパーツ共有で設計されたモデルです。単色パーツの比率が多く多色成型ランナーがかなり小さめに設計されてるチープ感覚も量産機ならではですね!「MASS PRODUCED」よりは「MASS PRODUCTION」表記の方が英語として自然な気がするけど、その辺どうなんだろう。 マーキングシールにはペイント弾の被弾痕やトリントン基地/所属MS隊のシンボルマークなど面白いのが入ってます。それは良いのですけどその、わざわざこのキットをダシに言うことでもないかなーとは思いつつも、地上配備の機体にEFSF(Earth Federation Space Force)って書いてあるのはその辺ホントにどうなんだ。 組み上がると実にストレートでプレーンな機体が完成します。成形色は若干赤みが入った?デザート系統のクリーム色(ヘンな日本語だ)で0083のみならずユニコーンに登場する連邦軍機のカラーリングにも採用されてました。だもんで近日発売ジムIIIをこの色で塗っても良いかもです。 まあね、発売当初いやホビーショーでの初見から言われてることだけれど妙に胸板厚いよね。足の長さ、バランスからゴリラっぽく見えるのも仕方が無い。しかしこー、ちょっと見方を変えて小柄でもマッシブなアスリート体形だと思えば、この機体でザメルにゲンコツ喰らわすバニング大尉の活躍が…目蓋の裏に甦って… そんでたまにはカレント大尉の事も思い出してあげてください。歴代ガンダム史上1、2を争う品のない顔したパイロットなのだぜ?デミトリィ曹長の次ぐらいだな。 ABSパーツを使った関節部は塗装派をはじめあんまり評判宜しくないのですが、この通り可動範囲は広いものです。肘関節なんか最近のジェガン系より動きますね。手足にボリュームが無いことも可動範囲を広げる一因ではある。 首部分も良く動くので全力疾走して息が上がってる有様もこんなにカンタンに再現!右手と右足を一緒に繰り出してるのは作ったヤツが普段から全然運動不足だからだ!!意外なところで日常生活が顔を出す… ビームサーベルに自然な形で手が届くのは好印象ですね。この辺おざなりに済ませてるデザイン・製品も多い中でいささか感動。電撃ホビーマガジンの付録アイテムジム改「ワグテイル」の変過ぎるビームサーベル位置もキットを組めばそんなに不自然でもないのかな―と納得…いややっぱ不自然だよな、あれは。 もっとも、そこまで自然な動きが出来る割にはこのキットにはビームサーベル刀身が付属してないのですが(´・ω・`) うううううううむ、まあね、長年ガンプラ作ってるとストックボックスの中にビームサーベルの一本や二本は入ってるものですけどね。真面目にアンケート取ったらビームサーベル持たせてディスプレイしてるひとも少ないとは思いますけどね。ランナー見てるとクリア刀身入れなかった理由もわかるけど…でもねぇ。 手首パーツは左右合計で7つ入ってます。しかしそのうち4つは濃いめのグレー成形なので、未塗装素組みで楽しむのは大変かも知れない。 例えば「銃を持ったまま盾を構える」には左手は成形色を違えて握り手を使用するか、中途半端に開いた手でやるしかないと、そういうことです。塗装しちゃえば何でもないことなんですけど、未塗装派の方へのフォローも大事なのが今日この頃のガンプラ事情ですからね。 しかし360ミリバズーカと90ミリマシンガンを両手で構えさせる為の銃持ち手と添え手は大変良い出来です。肘関節・手首関節も自然なフィットを可能としていて、このキットって基本的なところはちゃんと押さえてるんだよなーと思わされます。ベースになったパワードジムのキットが手首3個だけだったのと比べると+4個のパーツもプレイバリューの向上ではあるのか。 近作と並べてみます。G30ガンダムはともかく、同じ0083シリーズのジムカスタムと比べるとやっぱりヘンだよなううううむ。腰位置は低いのに胸板が厚いんだなやっぱり。全体の構造・関節部分は共通してるんでジムカスタムのボディを使えば体格の低い、いかにも弱そうなジム改を組むことが出来るでしょう。逆も真なりで高身長でマッシブなジムカスタムってのも、それはそれで良いものかも知れませんね。 派手さが無い分「素体」には向いたモデルでガンプラビルダー的な何かをやるには良いと思います。外部動力パイプとか無いんで、ジオン系よりまとまり易かろうと。 さてここで終わらせてもツマラナイ。なにか簡単で目を引くようなアイデアは無いものか、長年ガンプラ作ってるとストックボックスには不要パーツが溢れてくるものだけれど… 90ミリマシンガンが出て来ました。たしかHGUCの量産型ガンキャノンに入ってたパーツで、ジム改の物とはグリップ部分の形状が若干異なります。両手銃もいいかナーとか考える。しかし銃の握り手は一個しかありません。ジムクウェルには入ってたのに、後が続きませんでしたねー。 そこで用意したのがコトブキヤの「ノーマルハンドA」です。1/144サイズのキットに使用可能な手首オプションで左右の握り手・平手・銃持ち手合計6個、銃持ち手は人差し指をトリガーに掛った状態と伸ばした状態で選択可能な優れもの。都心に出る機会を利用して秋葉原のラジオ会館で購入しちゃいました。学生時代からいろいろお世話になった建物の、最後の買い物だと思うと感慨深いな… で、持たせてみる。ボールジョイントには若干の加工が必要でしたがおおおマシンガン両手持ちも良いな!ミドリ色に塗ってロングライフル持たせてスナイパーするだけがジムの遊び方じゃないのさ。 肘のABS関節の可動範囲が広いこと、腕のパーツに余計なアクセントが無いこと、マシンガンが小ぶりにまとまってること、その辺がカギでしょうか。ま、ぶっちゃけガンプラで「リベリオン」出来ねーかなーと思った訳です。クリスチャンベールでガン=カタで修得すれば攻撃能力は120%向上する!です!! 既にしてダブルオーのケルディムガンダムがそーゆー機体であった訳だが。しかし今回はジムでやっているので、 事務方。 そろそろ関東地方でも熱帯夜になってイヤ~んな時期になりました。ですからたまには寒いギャグで閉めるのも良いかと思うぞ皆の衆。 ところで、色々とポーズを変えていると、一時期のマスターグレードの箱絵が「意味も無く膝を曲げる」イラストばかりだった事に納得が行きました…

大日本絵画「ドイツ空軍 地上攻撃飛行隊」

ドイツ空軍ルフトヴァッフェは戦争の最後まで戦術空軍でしかなかったとよく言われます。オスプレイ軍用機シリーズ43は「急降下爆撃機」と並んで戦術空軍の中核である「地上攻撃機」とその運用について解説されています。 もう少し書誌的な情報を付け加えると日本語版では「軍用機シリーズ」で纏められていますが原著はAviation Elite シリーズの一冊であり、比較的多めのページ数で人物や機種よりは部隊全般を扱い、スペイン内戦から終戦までに至る長期間の変遷が叙述されています。 というわけで表紙イラストこそ陥落寸前のベルリン市街上空でソ連重戦車部隊にロケット弾攻撃を敢行するFw190という極めてドラマチックで黙示録的でワーグナーでコバヤシゲンブンな感じですけど、 本文前半多くを占めるのは古臭くて鈍臭いヘンシェルHs123とかです。果てしなく地味です。だが、それがよい。華やかなエースパイロット達や電撃戦の主力であるスツーカ隊とも違う、地味で危険な近接航空支援を行う頼もしい歩兵の戦友、それこそが地上攻撃飛行隊なのです。「襲撃機」と呼ばれたりもしますね。 明らかに旧式でありながらその頑丈さと複葉機ならではの正確な爆撃能力からHs123は「アインス・ツヴァイ・ドライ」の愛称と共に実に多岐にわたって用いられ、同時期二スペインで実戦投入されたハインケルHe51が早々に退役したのとは対照的に、ポーランド侵攻後も西方戦役さらには東部戦線で活躍しています。とうに生産が終了し工場ラインが閉鎖された1944年でもまだ飛んでたのは酷使無双にも程がある。それだけ有用な航空機だったということでありましょう、なかなか類書で読めない活躍です。 もちろん地味な機体ばかりではなく、例えば地上攻撃飛行隊は黒の三角マークをシンボルにメッサーシュミットBf109を戦闘爆撃機として使用していました。英本土航空戦に於いては鈍重なJu87よりも戦果を挙げているのですが、支援すべき地上部隊を欠いていてはその戦果にどこまで意義が――特に戦略的な意味合いが――あったかは疑わしいところでしょう。対照的に大規模な陸軍兵力が動員されたバルバロッサ作戦では地上攻撃機は存分に働き、開始直後の大戦果は戦略的に大きな意味を持つものでした。そして泥寧をものともせず野戦飛行場から即座に離陸し、目前に迫るソ連戦車に反復攻撃できるのはやはりHs123だけか。 しかし時期が進めば同じヘンシェルのHs129が後継機として整備され、地上攻撃飛行隊の戦力は増加して行きます。機首に誇らしげに描かれた歩兵突撃章こそがこの機体の性格をよく表していますね。「空飛ぶ缶切り」というよく知られた愛称は本書では記されていないのですが、歩兵に親しまれた機種だという話はしばしば耳にする所です。 急降下爆撃機・地上攻撃機・戦闘爆撃機に加えて高速爆撃機と地上攻撃に転用された駆逐機(双発戦闘機)とドイツ空軍の対地攻撃部隊は雑多な集団と化していったのですが、そんな状態の指揮系統を「地上攻撃航空団」に統合することが出来たのは皮肉にもクルスクでの敗戦の結果でした。それまでは進撃の先兵であったスツーカ部隊の多くも対戦車攻撃型へ機種転換され、以後ソ連軍の怒涛の進撃を食い止める任についたのです。高名なルーデル大佐についても搭乗機を始めとした記述・解説があります。 そして大戦後期の地上攻撃機として忘れてならないのはフォッケウルフFw190の存在でしょう。元々補助戦闘機として開発された機体でしたが東部戦線ではBf190以上の活躍を見せ、各部の装甲を強化し爆弾架を設けた戦闘爆撃機型のF型は地上攻撃飛行隊のまさに主力です。プラキットも多く、やっとメジャーな話が! …出来るかと思いきや、爆装したD型とかまじすかな話が次々に出てくるので少しも油断できません。高高度戦闘機を対地攻撃に投入するなんて随分贅沢な話だナーと思うのはB-29に悩まされてた日本人だからであって、ドイツにとっては戦略爆撃より地上兵力の驚異がより深刻だったということか。 ちょっと珍しい、パンター戦車とFw190が同一ショットで並んだ一枚。1/48スケール情景の題材にぴったりで、飛行機モデラーのみならずとも模型製作のアイデアには満ちています。空を見上げる兵士たちと地上に落ちた友軍機の影なんてディオラマも、まれに見ますね。 また夜間爆撃隊についても本書ではかなりのページが割かれています。これはソ連軍の女性飛行士によるポリカルポフPo-2「魔女飛行隊」の模倣としてドイツ空軍が行ったもので、パイロットこそ男でしたが使用機体が旧式機であることはソ連軍と同様で、しかしそれが雑多且つ混沌とした寄せ集めであることは如何にもドイツ軍らしい有様です。そう、本書はいわばドイツ軍の中でもとりわけ空の「最貧」ぶりを赤裸々に述べた資料でもあるのです。夜間爆撃隊で1945年4月使用とデータが記された初等練習機のビュッカーBü181が、主翼の上下両面に対地攻撃武装としてパンツァーファウストを積んでるイラストを目にした日にはあまりのショックに正気が目眩いますね。危険過ぎるんで画像は載せられませんね… ドイツ空軍ルフトヴァッフェは戦争の最後まで戦術空軍でしかなかったとよく言われます。頭ではなんとなくわかっていたのですが、いざ実例を読むとなるほどなーと、思わされる。それはつまり陸軍の補助戦力に過ぎなかったとか大局的な戦略眼を持ち得なかったとか、そーゆーことではなくて、 ハインケルHe177を近接航空支援に使ってたってことです。四発重爆撃機に低空で対戦車攻撃にさせるってあんまりです。ゲーリングのバカバカバカ!ウーデットが草葉の陰で泣いているぞ!! 四発重爆に急降下爆撃させようって人もどうかとは思うのですが。

ファインモールド「1/20 天空の城ラピュタ ロボット兵(戦闘バージョン)」

ファインモールド初となるSFアニメのロボットプラモデルは宮崎監督作品「天空の城ラピュタ」に登場する「ロボット兵」でした。最近の同社製品にはいつも驚かされっぱなしな印象がありますねー。 なお本製品は好評発売中でありますが、今回レビューに際しては発売前に頒布されたサンプルを使用していますので一部製品版とは異なる個所が在ることを申し添えておきます。 パーツ構成はHLJサイトの方でも詳しく紹介されていますので軽めに済ませますが、手足部分の外装はスライド金型を駆使した驚異の一体成型に加えて表面にも美しいデコボコがモールドされています。「美しいデコボコ」ってなんだかヘンな日本語でもちっとマシなボキャブラリーはないのかと慨嘆するところですが本当に美しくデコボコしているので仕方が無いぞ。よくある梨地モールドや溶接痕とも違った雰囲気で模型的には正しい日本語だと強弁しておきます… 小パーツ群。ファインモールド製品でポリキャップが用いられるのはこれがお初かな?戦車模型でポリキャタピラの使用は有りますが、関節構造に使用するのは初めてだろうなー。胸に輝くクリアレッドの宝玉はラピュタの紋章がモールドされたF2パーツか紋章部分はステッカーを貼りつけるF3パーツを選択する指示が出ていますが、今回サンプル品の為にステッカーは付属していませでした。他にもパズーフィギュアの瞳がステッカーで再現される仕様です(2パターン・それぞれ予備あり) まさに骨といった感じのフレーム部分。「戦闘バージョン」の名称で発売アナウンスが流れたときに庭園もしくは庭師バージョンなどのバリエーションが出るんだろうか出ない訳がない、などといろいろ噂されましたけれど、この構造なら「ルパン三世」に登場した永田重工の戦闘ロボット「ラムダ」も多少のプロポーションの違いもフレームパーツの追加で対応出来そうなヨカン。 ところでこの部分のハメコミには結構なチカラワザが必要で、このあといささか難儀をしました。製品版では改善されているのだろうか?それとも自分のやり方がなにか間違っていたのだろうか… なんだか「標本」を作成しているような楽しみがあります。飛行体勢をとる際には両腕の突起が伸びたり飛行膜(?)が展開されたりと、マンガ映画的ギミックが炸裂して楽しいんですけど、飛行バージョンは出ないと確か五式犬ツイッターで明言されていましたね。 一応の組み上がり。ポリキャップの差し込みが若干奥まったところにあったりで一部設計がこなれてないような観も無くは無いのですが、この通り完成させれば素晴らしい外見とボリュームです。あらゆるところで指摘済みですがバンダイのフラップターと同スケールなんだよな。劇中シーンを再現するのはなにかとタイヘンかも知れませんが… 劇中では出鱈目な強さを誇り大抵の軍事兵器を圧倒しながら 死んでもロリ少女は守る 献身的にシータに尽くす健気な姿は多くの観客の涙を誘い、まるで宮崎駿の精神を具現化したかのような有様でした。フライシャー作品との類似性はかねがね言われるところですが、どこか「キングコング」とも共通する強弱の対比関係があるんだろうな。サイコガンダムにも見られる美女と野獣の対比というかなんとか。 表面の美しいデコボコ(笑)この段階では胸部のクリアーパーツにモールドの無いF3を使用してます。頭のレンズ部分はバイザーともども目立つ箇所なので、仕上げる際には格好の視線誘導ポイントとなるでしょう。ホビージャパンの7月号には山田卓司氏によるディオラマ作例と共にアクリルスミ入れの簡単フィニッシュ技法が紹介されていて、参考になります。 凛々しい造型のパズー君であります。アニメ体形人物ながら実にメリハリの効いたモールドで、たすきに掛けられた布カバンなんか実に良い感じです。パズーが食ってた目玉焼きトーストは美味そうだったなァ… 通常だとここで終わらせるところですが、せっかくの良キットをこれだけで済ますのは面白味に欠ける気がする。前述HJ誌の記事もしごく真っ当な内容で、しかし発売以来ウェブ上ではいろいろ楽しい作例が溢れているのもまた確か。 「この体が金属なのか粘土なのか、それすら我々の科学力ではわからないのだ…」 と、組み立て説明書にまで引用されている名台詞を印象付けられる、なにか変った仕上げは出来ないものかなとホームセンターを挙動不審気味に歩いてると(ヤメレ ターナーアクリルガッシュのジャパネスクカラーシリーズ、「玉虫色(赤/黄緑)」というものを発見しました。(色見本はこちらに)ちょっとメタリックなブラウンぽい印象を受けましたんでひとつこいつを使ってみようと。金属でも粘土でも無さそうな物が出来ればよいかなー、白と黒の下地によって色合いが変化するのかフムフム。 早速白と黒に塗り分けてみました。 牛かよ。 思いのほかニューギューでホルスタイン州を感じる有様になってしまいまつた。もうどんどん行こうねブレーキかけないよね。下地塗装に白サフ吹いてアクリルのホワイト塗ってたら「折れたァー!!」とか仮面ライダー龍騎ブランク体みたいな悲鳴を上げたりもしたけれど、わたしは元気です。 それで件の玉虫色、実際にチューブから出してみると思いのほか真っ白でした。これはヤッチマッタカ…なんて不安に感じながら実際に塗布してみるとああ、これは確かに玉虫の色だ!むかしはよく野原で捕まえたもんだ… 使用前と使用後です。実際に色彩が変化するのは塗料に含まれるメタリックな色材のようで、塗膜そのものは透明になるのか。いわゆるマジョーラとかパール仕上げとか、それに類するコートに近いのかな。水溶きかつ筆塗りでそれが出来るのはハードルが低くて良いかもです。 下地の塗り分けをワザと不規則にしたのは迷彩塗装とかではなくて、胴体部分の形状を見てたらなんとなくこー、民芸品というか茶器というかほら、なんだか「へうげもの」っぽいじゃない?とかそんなふうに思いましてな… これで完成状態であります。ホワイト部分にもパール光沢はあるんですが、デジカメ撮影すると飛んじゃいますねぇ。バイザー部分だけは成形色のまま…ではなくレッドブラウンをちゃんと塗ってから玉虫色を塗布。しかし成形色のままでも大差無かったかもだ。 黒地の箇所にはなんとも言われぬ微妙な光沢が広がりまして個人的には実に満足です。オーラバトラーなど、生物感の表現にも使えそう。お手軽なパール塗料と考えればFSSのモーターヘッドでも応用が効くかも知れません。一風変わった仕上げを求めるモデラー諸氏に如何かと。 画像サイズを大きめにして必死のドライブラシを施したラピュタ紋章を見せようと試みたんだけど、あんまし目立ちません… 「玉虫色の解決」なんていうと日本語ではあまり良い意味ではありませんが、玉虫の色自体は奈良平安の昔から珍重されてきた美しいもの。アクリルガッシュで玉虫色の解決はなかなかに面白いものです。 通常白熱灯でやってる撮影照明を蛍光灯に変えれば赤銅色に一変します。 白熱灯+蛍光灯で緑銅+赤銅の重なり合った風合に。ちなみにバイザー部分のクリアーパーツは裏側にアルミホイルを挟み込むという原始的な手法で輝度を上げてます。 自然な日光のもとではどうなるか試したかったんですが、どうもここのところ梅雨空の曇天続きでそれは断念。いずれ個人的にも撮影しておきたいものだな。 パズー君との対比状況。色塗る前にやっとけよと誰もが思うところであろうが… スイマセン、うっかり忘れてたんですorz これもうっかり忘れてた可動範囲の確認ポーズ。 「本製品は各部が可動しますが、これは展示時のポーズを決めるためであり、可動を繰り返し楽しむことを目的としておりません。  可動を繰り返したり無理な力を加えるとポリキャップがゆるんで外れたり、部品の破損を招く場合がありますのでご注意ください」 と注意書きされておりますのであんまり無茶はするものでないです。ええ、肝に命じておきます… たまには色指定を無視して好きに仕上げるのもよいものですが、一応キットの指定ではアニメに準じて全身ウッドブラウンと要部にマホガニーとなってます。またロボット兵と言えばジブリ美術館の屋上モニュメントが有名ですが、そちらは錆びた金属色のようですね。チケットを入手して潜入取材も考えたんですけど、ジブリ美術館訪れた方々が大抵ロボット兵を撮影してブログ等ウェブ上にアップロードされてたので、労せずして詳細が判明しました(笑)

東京おもちゃショー2011(その2)

バンダイブースの続きです。 番組開始当初、仮面ライダーオーズのコンボが何種類になるのか見当もつかないと聞いた時にはどうやって製品化するのか甚だ疑問だったのですが、ウェブ受注「オーズソフビ工場」で全119種類を出すという実にチカラワザな展開になるとは・・・物欲すげェ。 むしろこーゆー方が安心しますな。エア怪獣シリーズ「でっかいゴモラ」は浮き袋と同じビニール素材でかなり頑丈な作りです。全長530mmのゴモたんをビーチに持って行って好きなだけ大阪城ぶち壊します(海岸での使用は推奨しないそうです。でも素材的にはオッケイなんだってさ) ゴーカイジャーの正規2号ロボット「豪獣神」三段変形でどのあたりが「海賊」なのかは気にしないが、 恐竜モード「豪獣レックス」がゴジラ体形のままなのはどうかと。過去の戦隊シリーズ遡れば、ジュラシックパーク体形で恐竜ロボを着ぐるみ化した「ブイレックス」とゆースグレモノがあってだな… 昨年と同様バンダイブースでは「スイートプリキュア」三人目の発表もあったのですが、昨年と違ってディスプレイすら撮影不可でした。どーせあと2週間で、出てくるんですが・・・ 仕方ないので「逃走中」ボードゲームとハンターのマネキン人形貼っとく。非電源ゲームも今年は盛り上がってほしいとこですな。 ここからはタカラトミーのブース。主に劇場版第3作「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」関連を見て回ったのですがあらかた撮影不可で。今回はトレーラー部分が強化合体パーツになる「アルティメットオプティマスプライム」が主力商品になりますね。ウルトラマグナスの立場は知らない(笑 業者日からイベントステージが盛況なのはタカラトミーブースの特徴で、ジェンガのお姉さんが「ジャンボジェンガ」デモプレイやってます。大きいけれども紙製なんで、落としても怪我しません。パーティで酔っぱらってもイケます。 テレビ東京WBSでも取り上げられ、各所で話題のおとなのプラレールこと「プラレールアドバンス」。既存の単線鉄道網をそのまま複線・複々線化にアップグレードできるとゆー、鉄道会社垂涎のシステム。 動画を上げてみます。アイデア自体は10年ほど前にもあったらしいけれど、なんだかコロンブスの卵的な発想の転換が好き。 プラットホームはスタートセット(新幹線700系)付属の物ですがトンネルなどは既存のアイテムがそのまま流用可能です。車両の塗装やマーキングは大人の鑑賞にも耐え得る細かなもの。こんなことならン十年前に破棄するのではなかったと今更… 大人向けのみならずトミカと一体化した子供向けのものや、回転ノコギリセットの中二病的(病的って言うな)製品など、プラレールはどんどん カオス バラエティ豊かな商品空間を演出して行きます。 タカラトミー関連商品として「ZOIDS concept art II」がホビージャパンから発行されます。前作に引き続いたハードでシリアスな絵柄から、いろいろと妄想を逞しくするぞ。 あらかた撮影不可、と書いちゃいましたけど中には撮影できるのもありますTF関連から、そろそろ発売時期が迫って来たディあるモデルのオプティマスとバンブルビーのディスプレイ。最初の発表があってから要所要所で公開されていますけれど、この2点以降の展開が聞こえてこないのは…何故? 今度の劇場版とも密接に関連しそうなのは「サイバーバース」シリーズ。 小サイズで簡単な変形をするアイテムと「秘密基地」を中心とした展開なんだけど、2~3周まわって「ミクロマン」や「ダイアクロン」の○○基地シリーズに戻って来たようなサイドのムーンでなにがダークかそれは知らない。 TF関連だとトミカとのコラボレーションが発表されていました。シボレーカマロやコンボイトラックの新規造形だけでなく、ラッピング車両などもあり実に美しい仕上がりの商品でしたが・・・トランスフォームは、しない(苦笑) こちらも公開間近の映画「カーズ2」関連商品から最重点商品の「レーザーコントロール」シリーズ。単純に赤外線コントロールRCってだけではなくて、地面にスポット照射された明かりを各車両が追いかけるレーザーモードがいちばんの売り。 ネコをもてあそんでいるような楽しさで、ある種のもどかしさが生き物のように感じさせるのかな― 決して「思い通りに」って動きではないんですけど、そこんところの面白さは実際に手に取ってみればわかるかと思われます。 ERTL製品のなかにあった土木工事車両のなかにトモダチ作戦ぽいのを見つけました。米軍カラーで発売すれば日本で売れ行き間違いないと思うんだけどなー、軍事関連はなかなか難しいのかなー、企業イメージとかなー。 なんて思いながらタカラトミーブースを出ようとすると、ミリタリールックでばっちり決めたリカちゃん人形に度肝を抜かれるのであった!! ご覧の通り英国近衛連隊仕様です。ウィリアム王子の結婚式にも大勢いましたね。 チェックの柄はスコティッシュガーズでしょうか。スコットランド・ハイランダーのスタイルならばこのリカちゃん、 …ぱんつ はいてな(その先は言っちゃタダメダ!! まあでも、去年のうちに終わったキャンペーンだしまあいいか。ぱんつ はいてない んだぜきっと。 あとはいくつか、散見めいたものです。 レゴジャパンのクローンウォーズ関連は共和国クルーザーやマンダロア戦士など古くからのSWファンでも楽しめるアイテムがリリースされています。この辺は安心感です。よく知るところです。 しかし「レゴ・ニンジャゴー」シリーズがこんな突き抜けたものになっていたとはつゆ知らず、往年のニンジャタートルズを思い出させるようななんだ「マウンテン神社」って。 「ガーマドン卿」はかろうじてガマガエルがドーンとでてくる伝統芸的忍者らしさをホーフツさせるけどチャイナドレスで「ニャー」って名前のヒロインはどこから突っ込んだらいいのか全然判りませんッ>< すごいなニンジャゴー・・・ こちらはストレートに面白かったやのまんの「4Dパズル」。都市空間を立体的に再現するパズル、ならば3Dで済みそうなものですが、「地層」的に古い地図で第一層をなしその上に現在の地形をあてはめ、さらにランドマーク建造物を設置し、 接置する順番で都市の発展をタイムラインで学ぶことが出来るという、3D+時間の流れで4Dな都市萌え知育玩具です。これは面白いセンスで日本人離れしたアイデアだなーと思ったら元は海外だそうで、納得。普段接していない種類の製品を知ることもできるイベントですね。 エンスカイにあって対照的だったのがMEGAMIマガジン表紙を飾って騒然となったほむほむイラストのパズル。実に日本的アイデア(笑) 以上こんな感じで短いながらもレポートです。土日の一般公開日にはステージイベントも多数催されますので親子連れでも楽しめる東京おもちゃショー2011、公式サイトはこちらから。 http://www.toys.or.jp/toyshow/ ジュエルペットのステージは…アニメほどカオスな展開には…ならないんだろうな(ドキドキ

東京おもちゃショー2011(その1)

6/16~6/19にかけて、お台場東京ビッグサイトで開催される東京おもちゃショーに行ってきました。広い会場内に各種メーカーさまざまなブースが在りますが、例によって偏向した範囲でのレポート。 バンダイブースの入り口には歴代スーパー戦隊揃い踏み。ゴウカイジャー発表以来稀に目にするディスプレイですけれど、流石にインパクトがあるのか大勢の方が撮影していたのは時節柄A○B総選挙の記憶が新しいからだと(違 ブースでは先日の発表から各所で話題沸騰の「機動戦士ガンダムAGE」の製品紹介が大々的に行われていました。レベルファイブ主導でこれまでに無い試みにはいろいろな声が聞こえて来ますけれど、メインターゲット層の反応はどうなんだろうか。 1/144スケールのプラモデルはまず新規フォーマットの「アドバンスドグレード」で展開します。こちらは主役機の「ガンダムAGE-1ノーマル」 部品点数を抑えて低価格のファーストグレードに相当するラインですが、パーツの分割などは「ブロックビルド」と呼ばれるこれまでに無い構成で(イエローのランナーが特徴的な形状だと思います)、直感的に組み立てられるらしい。直感?? コアになる胴体部分と比べると換装パーツである手足の部分は随分と思い切った構造で、ダブルオーシリーズのFG商品よりも可動部分は減少しています。アドバンスドグレードがどの辺をアドバンスドさせたかと言うと、従来とは違う要素でプレイバリューを考えていて内部に「ゲイジングチップ」なるパーツを一個内蔵されている。 その「ゲイジングチップ」を持ったプラモデルを店頭の「ゲイジングバトルベース」にセットしてゲームを楽しめると、そういう寸法です。このサイズのチップ1個モデルの場合は3体用意したチームバトルを遊べるらしい。 本編では手足を換装させることによってパワー重視の「ガンダムAGE-1タイタス」とスピードメインの「ガンダムAGE-1スパロー」にと変化するのですが、エイジングバトルでは3体同時に組み合わせることが出来る、と。 強力な敵メカの「ガフラン」といまひとつ頼りになりそうもない味方の量産型「ジェノアス」の計五種類が初期ラインナップで、ここからいろいろチームバランスを考えましょう。どうでもいいけど「エイジングバトル」だったらちょっとイヤだ(笑 同じくガンダムAGE-1ノーマルですけどこちらは1/100サイズ相当の完成品フィギュア「ゲイジングビルダー」シリーズ。 シリーズラインナップも同様ですがこちらはコア・下半身・左右の碗部と4個のゲイジングチップを内蔵し、それぞれのパーツを付け替えることによってオリジナルのMSをカスタマイズできる構成です。ゲイジングビルダーの方は単機でバトルするゲームになるようで。 完成品ということでいささか単価も高め、タイタスとスパローのアーム・レッグは強化パーツとして単品で発売されます。ガンダムコア部分だけの販売もあるので単独で作る事も可能だけれど、その場合はノーマル1機よりもお高くなるのか。 背後のディスプレイから、ガフランのテール部分は武器になるみたいでそれは面白い石垣デザインなんだけれど、武器にはチップ内蔵してないんだよなー、うーむ。 ICタグ(だと思う)を利用したデータスキャンでコンピューター相手に全国ランキングを競う、ゲームとしては「ムシキング」以来伝統の3つボタンで要はじゃんけんなんだけど、無料でプレイできるんですよお父様お母様方。 もっとも無料でプレイする為には別途に製品を購入したりあまつさえ勝利するためにはまた別の出費が連動したりでまあいろいろと、大変です。 こちらが番組本編ではガンダムの始動キーアイテムとなる「エイジデバイス」。なんだかガンダムXのコントローラーみたい。 店頭ゲームの勝敗記録を自宅に持ち帰ってレベルアップにいそしむ為の「ゲイジングハロ」。勝つためにお金ががかるのは受験勉強やスポーツ競技と同じですね。 しかしそんなに手足ばっかり買い揃えられる訳でもないし、たとえばカード利用にした方が作戦自由度やプレイバリューも高まるしでそっちはどうなんだろうなーとか思うと、それはそれで「ガンダムトライエイジ」という別企画が動いているのであった。まあガンバライドです。 チップだけ抜き取って外見はただのザクだがスキャンすれば実は中身が・・・とかいう大人気ない楽しみ方は大人気ないので推奨しません。 ホビー事業部からはMGやPGの開発も見据えてか大型モデルでは1/48スケールのメガサイズモデルが展示されていました。 放送開始は10月ですが、9月には発売になる1/144HG。これがいちばん落ち着きます… 声の大きいところでは大きな声が聞こえて来ますけれど、新作ガンダム発表に際してはいつもの風景。むしろ番組開始前にここまで話題になるガンダムも珍しいよなぐらいの気持ちで、これから夏休み~秋口にかけての雑誌媒体や各種イベントでのプロモーションと周知に期待します。大きなタイトルになれば良いなと。 ガンダムAGEがいろいろ盛り上げられてる中でワリ食ってたのがダンボール戦機です。やっとゲームも発売されたことだし、パーツ換装の利点をようやくユーザーサイドで納得できた上でそれをプラモデルに反映するという遊びのスタイルを確立させてほしいもんですハイ。 会場では「大人の超合金」新幹線0系車両が発表されていました。撮影禁止でしたが先頭車両一両の立体化でヘッドライトは電飾、屋根を外して運転席・客席などを見られます。乗員乗客ほか車内販売員などのフィギュアが付属。 で、会場発表でもっとも驚かされたのがISS船外作業服のプラモデル化です。実物は10億円の値段がしますが1/10スケールで価格は、もっと安い。スゲーなこれ。 宇宙服・宇宙飛行士のプラモデルというのもマーキュリー・ジェミニ計画の時代からあるにはあるのですが、仮面ライダー他のMGフィギュアライズで培った技術が反映されて各関節が可動する宇宙服のプラモは初めて見た気が。 ヘッドランプの電飾の他にもいろいろなギミックを楽しめそうです。いまから日本人飛行士だれそれさんのヘッドを用意しておけば…あ、だれそれさん風ね、風。 会場にはJAXAから貸し出された実物が展示されてました。ミラーで確認する反転文字とか、ディティールの参考になります。ついにハセガワのゴールドミラーフィニッシュ が脚光を浴びる日が!! ひとまずここまで。

ハッピーミディアムプレス「サイファイ アンド ファンタジーモデラー 第20号」

SF&FTモデラー、今巻表紙センター位置を占めているのはILMのスタッフである Bill George氏インタビューから、同氏の手によるU.S.S.パスツール。スタートレックシリーズの医療艦です。トレッキーな人々ならば納得のいくチョイスでしょうか、記事本文ではスタトレに限らず長年アメリカのVFX映画/TVに関わって来た氏のプロップ製作に対する思いなどが語られています。 スターウォーズやブレードランナー、アメリカ映画のミニチュアプロップが至高の存在であった時代の記憶ですね。近年どんどんCGアニメ化が進んでますので、この先この分野の技術ってどうなっていくのだろう?先日静岡でホビーショーと同時に催されたモデラーズクラブ合同展示会に在った素晴らしい新デススターの作品が海外のニュースサイトで紹介されてたりしましたねぇと… 著名な作品の著名なプロップに混じって地味な存在ながら良作(だと信じる)な映画「インナースペース」の撮影風景が載っててびっくり。やってることが相当アナログなので2度びっくり。「ミクロの決死圏」をリメイクしたような内容なんであまりひとの口端に登らないけど、面白い映画なのですよ~ その他の記事類は相変わらずメジャーからマイナーまで硬軟いろいろ取り交ぜです。良い意味でカオスな雑誌ではあるのでしょうか、あまり営業意図が感じられない気がする(苦笑)「2001年宇宙の旅」の「ドイツ軍核兵器プラットホーム」ってナンダカホントウニワカラン… しかし大丈夫、「ナイトライダー」のカールとか最近公開された2000じゃない方の映画「デスレース」に登場するフランケンシュタインのフォード・ムスタングなど日本でも名の知られてる作品もちゃんとあります。 もっとも知られているのはマシーネンクリーガーのフレーダマウスであろうか。洋物SFにまじって日本のデザインが同列に置かれているのは嬉しいですねー。しかしやっぱり海の向こうのひとは色彩感覚が違うのかな、とも感じます。 例えばこちらはサンダーバードに登場するパトロールカーなのですけれど、ボンネット表面のラメ調な塗りは複数のクリヤー塗料をブラシで細吹き、過程だけ見ると粗い表現にも思えます。実物のプロットを知らないので何ですけれど、完成した際にはその粗さが不自然には見えずによくまとまっている。不思議ですね。単に色彩だけでなく普段生活している風土や空気の影響も違ってるのだろうなと、 このポーラライツ(旧オーロラ)製「魔女」の炉床の火の具合をなんとまあキャンディーを砕いて表現してるんで愕然とする。 日本じゃ風土や空気の影響が違うんで到底こんなの出来ませんぜ湿気とか湿気とか虫とか虫とか食べ物で遊んじゃいけませんとか… しかしMADE IN WALESなのか。UKじゃないんだ。

徳間書店「大人のプラモランド Vol. 3: 小惑星探査機はやぶさ(夜光バージョン)」

はやぶさが還ってきて、今日でちょうど一年になります。 一年前の今日、Googleのロゴはこんなのでした。あの日のことは、いまでもずっと忘れずにおぼえています。日本中が涙したこと、その後のブームは「社会現象」とまで呼ばれましたね。いまの社会は小さな探査機よりも大きなアイドルグループに現象されることに忙しいようですが、まあそれは仕方が無い。ひとの感情はホーマンに遷移していくものです。 しかし模型は、形が残る。 徳間書店の「大人のプラモランド」シリーズは旧イマイやマルサンなど懐古趣味なアイテムが多いのですが、今巻は唯一「いま」のプラモデルであるアオシマ製1/32スケール小惑星探査機「はやぶさ」を蓄光素材で成形した夜光バージョンでリリースしています。表紙画・模型内箱含めてパッケージは開田祐治の書き下ろし。 実にこう、万感胸に迫るイラストです。実機はもっとダメージ受けてるはずだとか断熱材は退色してるだろうとか、誰も目視はしていないのでそんなことはいいんです。心の眼にはこう映る。宇宙開発には夢、ロマンも必要であり… 同梱されてる冊子で「はやぶさ」プロジェクトの概要が解説されています。この一年で多く出版されてきた関連書籍とほぼ同内容ですが、開田祐治画伯のイラストを楽しめるのは他にない特徴でしょうか。眺めているとちょっと切ない気分になりますね。冊子の製作はCOMICリュウ編集部の手になるもので、その点でもちょっと切ない… 工作ガイドの記事も掲載されています。点滅回路を組み込んだ改造作例なんだけど、見開き2Pだけで効果のほどがよくわからないのは、うーん… キット内容は成型素材が異なる以外は通常版と同様です。メッキ版やメタルフィギュア付属版等限定アイテムふくめ相当製造されたので、実際に手に取り完成させた方も日本中数多いことでありましょう。 組み立てに関しては以前サンプル品を作った記事も参考に、当時気付かなかったソーラーパネルの水平は冊子記事を参考に上下逆さで硬化待ちさせます。ありがとうCOMICリュウ編集部! 一年前と変わらず、とても組み立て易いモデルです。あの「はやぶさ」の姿をいつでもぼくらの手の上に再現することが出来ます。 しかし蓄光素材を撮影すると照明でディティールが飛んじゃいますねー そこで一年前に組んだサンプルを引っ張り出して比較してみようとしたら…フレームに収まらないんだ、これが。 ソーラーパネルが幅取り過ぎです。決して折れなかった「はやぶさ」の翼を形作る大事な部品なので仕方が無いか。 本当はふたつならべて片方に天狗のお面かぶせて「幽霊では ありませんか」なんてやってみよーと、え?つげ義春の「ゲンセンカン主人」なんて知らない?? まあいいや、ちと邪魔なので片方消します。指先ひとつであっという間に消えちまうんだぜ。  電 気 消 せ ば 。 夜光バージョンの面目躍如といったところでありましょうか。 あらためて全体像です。撮影に際しては三脚並びにブラックライトを使用しましたが、窓辺で日光にあてたり室内蛍光灯などの光源で蓄光させておけば、ご家庭でも十分にみどり色の淡い輝きを楽しむことが可能です。(ブラックライトは白熱灯タイプでしたら家電量販店などで安価に入手可能です。いずれは蛍光灯タイプやLEDに置き換わっていくのでしょうが) 記事では飾り台を塗装することで「はやぶさ」本体のみを発光させています。通常版のキットにイオンエンジン部分のみ夜光パーツを組みこんで、簡単にエンジン作動状態を再現しても面白いかなとか思いつつ、もっとも安直に通常台座+夜光本体で組み合わせ、ブラックライト照射! これはよいな! 漆黒の宇宙空間を孤独に旅する「はやぶさ」の、まるでいのちの輝きを見るかのような宇宙開発には夢、ロマンも必要であり… もちろん機械には命も魂もありません。でも我々は、ずっとそれを感じてきました。それでもし、この画像でなにか「はやぶさ」以外の物があなたの目に見え、心に感じられたとしたら、それはきっとミネルバの幽霊ではないだろうかと、思うのです… あの帰還劇から一年、もうじきバンダイ大人の超合金でも「はやぶさ」がリリースされます。 まだまだ忘れずに在りたいものです。 ですから、竹内結子主演の映画「はやぶさ/HAYABUSA」についても期待して待とうと思います。 …リチャード・ギア主演の忠犬ハチ公映画ぐらい、おもしろそうですね。

マスターボックス「1/35 フランス レジスタンス 1944年 ドイツ将校 1名捕虜」

マスターボックス製フランス対独レジスタンス組織「マキ」のインジェクションフィギュアです。いつものMBらしく皮肉の効いた構成で「ナチ」がひとりまじっているぞ。 パッケージ裏面の完成見本とランナー。5体入りといつもより密度の高い製品ですが、いつものようにパッケージ画とはちょいと違ってるところもありまして。例えば脱ぎ捨てられてるドイツ軍将校帽は入ってませんし、デカール関係入ってないんで自由フランス軍兵士の持つ地図も有りません。特にボックスから切り出せる印刷部分もないですね。比較的入手し易いオプションの類とは思いますが。 しかしイラストはともかく完成見本のフィギュアが持ってるのは明らかに「新聞紙」じゃないか。競馬予想でもしているのか彼は… 笑顔と渋面の差が激しい男衆のフェイス部分。誰しも状況が一発で理解できる、よい造型だと思います。 そんで男はどーでもえー、この製品で誰もが気になる女レジスタンスの出来はどうか。 なんと、渋谷系である! 「モヤイ像」ってのが南口のロータリーにありましてね… 気を取り直して以下は普通に素組んでいきます。ステンガン持った彼はドイツ将校のベルトに手を伸ばしてるポーズ。ステンガンのストックは別タイプの物も付属していますが、使用する際には銃本体のカット加工が必要です。 ブレンガンを持ったレジスタンス。いかにもフランスの片田舎風なベレー帽をかぶってますが、彼だけは帽子別パーツでスキンヘッドならぬ禿頭の造形になってます。インジェクションでハゲ頭微笑ヘッドって貴重で、なんかマニアック。 一級鉄十字章まで持ってるのにあわれ捕縛なドイツ将校。東部戦線で捕まったひとよりはマシな扱いか… シチュエーション上ピストルホルスターのパーツが付属していますが、他に応用する場合には未使用のほうが自然かと思います。 なんかこの三人だけで「ねぇどんな気分?」AAみたいではある(笑) で、地図を持ってない地図持ち兵士。プラスモデルやモータースポーツ・イン・ディティール社の製品等に1/35スケールで使用できる地図はいろいろありますが、うっかりアフガニスタン軍用地図などを持たせないようにそれなりに注意が必要です。いやぁ、気がつく人は気がつくんだ、こーゆーところに。 ちなみにフランス勢のフィギュアには全員腕章がモールドされていますが、トリコロールとロレーヌ十字の塗り分けはその、気合いで。 職業婦人とヘアスタイル。幸か不幸か巻き毛の頭髪は一体モールドされているので対独協力者が丸刈りにされてる用途には使えません。さすがにそこは自重したのかウクライナ人。 でも ぱんつ はいてない。 いや…だからどうしたって訳でもないですけど… ところでナイロン実用化以前の戦時統制経済では絹のストッキングは極端に品薄だったそうですから、生足で仕上げた方が自然ですねえ。 パッケージ同様、一同勢ぞろいです。個性的なアイテムですが応用性も高いと思われます。その辺りもいつものマスターボックス風味ですね。 イラクの指差し少年なんか実に応用性が高くて、いつでもどこでも m9(^Д^)プギャーって感じなんですな。