Month: July 2011

フジミ「1/72 陸上自衛隊 10式戦車」

陸上自衛隊最新鋭の戦車、10式戦車(ジュッしきじゃありませんよ、ヒトマルしきですよ)のキットレビューです。これまで1/144スケールのレジンモデルや雑誌作例でのフルスクラッチはありましたが、初のインジェクションキット化は1/72スケールでフジミから。この一報を聞いた時にはそれなりに驚きましたが、 考えてみればフジミはこのスケールで61式・74式・90式の歴代自衛隊戦車をキット化していますので、自然なラインナップと言えるでしょう。ミニスケ自衛隊戦車インジェクションと言えば<ピー!>社もですけどぉ、そっちについてはぁ、ノーコメントのぉ、方向で…。 パーツ関係見て行きます。こちらは砲塔周りで砲塔上面はスライド金型使用の一体成型。さすがに各部の小フックも込みですけれど、このサイズなら致し方ないかな。なお事前にメーカーから公表されていたCGによる線画では試作1号車が描かれていましたが、実際の製品は試作3号車と思しき構成になっていて車長ハッチの構造も3号車に準じたものとなっています。 車体関係ではサスペンションアームが車体下面と一体化されて、こちらも1/72スケール標準の出来かと思います。全車輪独立懸架のアクションを再現するのはちょいと難しいかと思われ。 自衛隊車両では初の装備品となる側面下部のゴムスカートは若干波打ったような状態でモールド化されています。こういった処置は35だといささか煩く感じられもしますが、このサイズに於いては派手目で良いですね。 各2セット入っている足周り。キャタピラは部分連結式、曲面部分も一体化がすすめられての片側4パーツ構成。転輪部分はアンダーゲート処理でパーツ化されています。起動輪や誘導輪はごく一般的な出来栄えです。 このキットの特徴はキャタピラ用のゴムブロックが別体でパーツになっていることで、ゲリコマ(ゲリラ・コマンド部隊)対応で市街地戦闘をも見据えた10式ならではの部品かと。押○守の映画みたいに好きなだけ戦車を市街地で暴れさせまショー。 デカールはこれまでの公開時に試作各車に施されていたマーキングの他、第71戦車連隊を始めとする陸上自衛隊戦車部隊のシンボルマークや車両番号も含まれています。10式が正式に部隊配備されるのはまだ先、そもそもどこに配備されるのかもまだ不明なのですが、模型でならばいくらでもお好きな部隊に配備可能なのです。 いや、まあ、最初は教導団だろうとは思いますけど。 で、組んでみました。10式は油気圧サスペンションによる全輪独立懸架で74式ばりに自由自在な姿勢制御「も」可能な為か、本キットでも74式に準じた上部転輪無しの構成になってます。しかし実際のところサイドスカートの内側はまだ一般には公開されていない(ハズ)ので、この箇所は想像の域を脱しません。独立懸架も第一義的には主砲発射時の能動的反動吸収「が」役割なんで、ひょっとするとこの部位になにかスゲーひみつがあるかも知れませんが、やっぱりスカートの中はひみつなのです。 ひょっとすると「MCあくしず」誌辺りでは10式スカート内部の想像図が起こされているかも知れませんが、それはたぶんシマシマとか純白とかそーゆー方向性だと思います。 砲塔部分、ハッチは開閉選択式です。初公開当初主砲が44口径120ミリ砲では「90式とおんなじだ」として数値だけ見てブーブー言ってる向きも見受けられましたが、ご覧の通りにラインメタルの120ミリ砲とは違ってエバキューターを持たない日本製鋼独自の設計、使用砲弾も強装薬・強化弾芯の徹甲弾Ⅲ型(10式徹甲弾)が同時に開発されて全体的な砲威力も向上しています。 思うにその、砲弾(特に薬莢)と薬室を省みずに砲身口径「だけ」で強いだ弱いだ言う人はが逆転裁判的に言うと「このド(ry」 そして一応の完成です。起動輪部分や砲塔後部バスケットなど一部で若干ストレスも感じられましたが、このスケールに慣れている方なら何らの問題も無いでしょう。砲塔シルエットは「メルカバに似ている…」なんて言われたりもしますがいちばん似てるのはM8スティングレイだと思う(無責任な発言) 後方から。一体成型のワイヤーは如何にも折れそうで…いや実は折ったんで…皆さん、注意しましょう。キャタピラの組み付けはサイドスカートでほとんど見えなくなるから全然心配いらないよ! 上方から眺めてみるとこの戦車が90式の正常な発達進化形態なように思えます。軽量小型が本車の売りですけれど、外形寸法見るだけだとそんなに違いは感じられなくて、さて同スケールのプラモで並べてみたらどうなのだろう?「比べてみる」って結構大事なことですよん。チョコタンクは手軽にそれが出来て良かった。 そういえばフジミの90式とで砲塔パーツのリング径ってどうなってんでしょ?もし一致するなら砲塔挿げ替えて「90式改」みたいな、誰でも考える…夢をね。 で、こっから若干の苦情をば。前述の通り本キットは試作3号車をモデライズしていると「思しき」仕様でそれに準じて前照灯が車体中央付近に寄った造作になっています。しかしこの「寄り目」の試作3号車は本来がドーザープレート装備車両なのであって、ライトの位置が変更されているのはドーザー基部や駆動装置が置かれているためなんですな。しかしてフジミは特にドーザー付けることなく3号車仕様にしちゃったのでどうもヘンです落ち着きません。なんでだろー。 まー想像ですが試作1、2号車の前照灯が車体前縁エッジ部分、フェンダーとの境目に位置してると金型造りづらかったとか、そんな理由なんだろうなー もう一点、車体後部のエンジンデッキがツルペタです。ここんところは公開されても視界に収まり難くてニュース映像や雑誌記事なんかを見てもあんまりクリアーな写真が載ってないんですけど、実はこうなってます。 (参考画像:光人社刊「陸上自衛隊の戦車」面白い本だったので近日書評予定です) 大型の砲塔ラックに隠れるようにラジエーターの開口部分が金網で覆われた状態です。なるほど見えにくいんだけど、90式と同様の構造ではあるので、なんかディティールがほしかったなあ… 細かいこと言ってくとアレですけれど雰囲気は抜群の本キット、このタイミングでのプラモデル化をまずは寿ぐことに致しましょう。90式発表当時に比べるとすごくハイスピードです。実車がいまだ試験段階であるのに模型業界でははや日本中に配備可能であり、なんでしたらサンドカラーに塗って好き勝手に海外派兵させたり55口径砲に換装してRWS乗せてAPS装備でKTさんもこれなら大満足仕様とかやりたい放題ですよ!! …現実の自衛隊がそうであるようにプラモデルの自衛隊でも「最大の敵は財務省」なのだろうな。 「この戦車は強いのか弱いのか」いろいろ議論はなされるところですが、軍事研究家の(故)江畑健介氏が生前何度も語っていたように「実戦を体験していないので、わかりません」というのが正解で、そしてもっとも望ましい解答なのでしょうと最後に書いてまとめます。 …結局キャタピラゴムブロックは付けなかったんだけど、誰も気がつかないよね??

ハセガワ「F-14 トムキャット ブラックナイツ」

ハセガワ「ワンアワーコインシリーズ」のキットレビューです。 余り聞き覚えのないシリーズですが、ノンスケールで一部塗装済みの入門者向けプラモデルと考えればよいでしょうか。ラインナップはこのF-14のほかF-15・16・18のいわゆるアメリカ空軍ティーンズNoのジェット戦闘機が主ですが、唐突にゼロ戦とか震電とかあってビビる(笑) キャラメル箱でフックに下げて陳列できるようなデザインになってます。昨今の量販店売り場よりも個人模型店いやむしろ駄菓子屋!寄せされたスタイル。しかし「ワンアワーコイン」ってネーミングも大概ですなw ワンコイングランデちゅーのもありますが… 主要パーツは2ランナーに収められ、コックピット周辺と垂直尾翼にブラックが塗装されています。アバウト1/144スケールぐらいか? キャノピーフレームはマスク塗装済み。デカールはボックスにも書かれている通りVF-154“ブラックナイツ”のCAG機が入ってるんですが…パッケージのイラストとは異なる時代、違うパターンだったり…する… 内側の吊り下げフラップ?がそのまま組み立て説明書になってます。 「厚木に配備されているアメリカ海軍No.1の戦闘機。」って解説が泣かせますな。そんな時代もあったよねと、中島みゆきが歌い出す… 製造年月1997年の表記もありますが、パーツ自体はもっと古いものなんでしょうね。機体全面凸モールドの設計は実に昭和テイストだな。その昔は模型雑誌のヒコーキ作例記事で「凸モールドなので彫りなおします」みたいなことが普通に書かれてた気もします。深いモデリングです。 しかしそんな深いことは考えずに駄菓子屋テイストをそのまま組んでみるのだった。正直タイヤだけ姑息に塗ってしまって後悔している。むしろそのまま、ありのままを味わうべきであった… 主翼はすごく微妙な位置で固定される仕様です。F-14いちばんの特徴である可変後退翼が再現されないのは如何にも残念。ですがコイツを後退位置や前進位置に角度変えたりましてや軸可動に改造したりするのは、なんというか大人気ないよね。いや出来ないけどね(´・ω・`) 搭載武装はサイドワインダーらしきミサイルがふたつだけでちと淋しい。「フェニックスミサイルは同時に24個の目標を探知して6個の目標に発射可能なんだぜ!」とか言いつつF-15と機銃で撃ち合ってた情景は…あれは「プラモ狂四朗」だったかなー 最も目につく垂直尾翼のマーキング。90年代後半の機体番号「NF100」をモデライズしています。すべてのマークは水性転写デカールで、最近の「入門者向け」プラモデルの多くがシールで済ましているのとは対照的。なるほど水に浸したり取り扱いに注意したりと大変なのかもしれませんが、貼りつけ位置の微調整がやり易いデカールだって、入門者には有り難いよなーと思うところです。一長一短です。 正面から見る…といろいろタテツケが歪んでますが…それは置いといて…トムキャットといえばやっぱり「トップガン」世代な訳ですけど、とりわけ舷側エレベーターで飛行甲板に上がってくところを正面からとらえたショットがよかったなーとか思いだします。主翼の下半角がなんか獰猛な印象でしてねえとそこが歪んでるじゃん!俺!! というわけでいまは昔の最新鋭戦闘機ドラ猫さんでした。現在でもトーネードやミグ23/27などで飛んでる例はありますけれども、この先新型の可変後退翼戦闘機が出てくることも無いんだろうなと、いささかセンチメンタルな気分になりながらの温故知新モデリングもたまには如何でしょうか。「夏休みの工作」みたいな空気感ではあるんだよな… そんで古~~~~~い画像フォルダを漁ってみたら厚木基地の航空祭行って撮って来たVF-154“ブラックナイツ”のまさにCAG機が出てきたり。キットとはパターンが異なっててこれ2000年だったかな?まだロック岩崎氏がご存命で、たしか翌年911で以降厚木ではデモフライトが中止になったんだったか…米軍基地に足を踏み入れたのはこの時が初めてで、いろいろコーフンした割にはあんまり良い写真が残ってないのはなんでかなぁ。

ワンダーフェスティバル2011夏(その2)

昨日に引き続きワンフェスレポで御座います。ホビーリンク・ジャパンブースを訪れてくださった皆様、お買い上げくださった方々、まことにありがとうございます。「ガレージキット」が決して駐車場で作られてはいないように「アマチュアディーラー」の全てがアマチュアでは無いような、そんなアマチュアディーラーゾーン。 小型模型研究会様のブースで青空モデルさんのテストショットが披露されると聞いてさてどんな飛行機だろうと思ったらなんと1/144スケールのハンビー!しかもすごく進歩してる設計!で、2度驚く。フロントグリルはスライド金型、車内再現に前後のアクスルはインジェクションの限界みたいな精度です。 架空飛行機モデルって範疇を越えて、フツーにスケールモデルでイケそうな気がします。ガンプラ、リアルグレードの足元に居てもまったく遜色ないような出来栄えは金型メーカーを変えたことも一因だそうでこの先もいろいろ機体、いや期待。 同じく小型模型研究会様から、DAMEYAさんの1/144ユニバーサルキャリアMk.IIはエッチング製のキットで文字通り 目 が 点  に な る 。なにこれすごい。 パーツ状態はこんな具合です。レジンキャストでは絶対出ない薄々感でこのクラスのモデルも日々進歩してるなーと、底上げ感を受けました。なんだか製作するには時計職人を読んで来た方が良さそうにも思いますがいやしかし、凄いすな。 CHOCOLATE UNIT様から旧ソ連試作重戦車オブイェークト279。この車両自体はワンフェスでも時折見かけるものですが、砲塔だけ参考出品された1/35スケールでは初見です。某戦車マンガで実車とはかけ離れた巨大さで描かれてて、変な誤解を生まない為にもスタンダードな製品化は切望されるところでした。 トリックスター様から、こーゆーものはワンフェスにしかない(笑)「1515年のサイ」。ヨーロッパ人が伝聞に推量をまじえて描いたサイの想像図で、元絵になったのはアルブレヒト・デューラーの版画です。極めてファンタジックでかっけえ。 こーゆーのもワンフェスにしかない、半眼工房様の竹島と尖閣諸島魚釣島。これはスケールモデルの範疇に入るのだろうか…他のディーラー卓でも見かけたアイテムなんですが、まあホットな事象ではあるので。 昨年度公開映画ではぶっちぎりでナンバーワンの「キック・アス」からヒロインの戦闘少女ヒットガール。とても写実的な大型フィギュアで実に好感触なのですが、ディーラーさんのブース名を記録し損ねました、すいません。 日本特撮映画史上に残る傑作怪獣ゴロザウルスはX PLUS様。「キングコングの逆襲」で存分に振り回された尻尾の造型も美しいのになんで見切れているか俺。 X PLUSでは期待の大作ビオランテも展示され、衆目惹きつけておりました。「怪力乱神を語る」という言葉がありますがまさにそんな感じの怪獣美で、 初めて見た時…なんていうか…その…下品なんですが…フフ…勃起…しちゃいましてね…(吉良吉影:談) 久保書店&グレネード&COG様、10年ほど前にやってた深夜アニメ「ジェネレイターガウル」の作画参考用モデルレプリカが激安価格でおお懐かしい!ありましたねー、これ。ガンダム00の水島監督作品で、面白かったんだよなー。 J.FACTORY様から電人ザボーガー。新作映画には失礼ながらそれほど興味が無かったのですが、こちらの作品見たら急にモリモリ湧いてきました(笑)映画でここまでダメージ表現しているのかは不明なのですけど。 3D-GAN様から大河原邦男ファクトリーのスコープドッグリアルエッジエディション。実物を目にする機会はそうそう得られないので貴重な体験です。オール削り出し、定価84万円。むせる。 こちらは3Dデータからいろんなものを立体化しているメーカーさんの共同ブースで、最近はやりのコミPO!さんも出展されていましたね。こみぽで描画して3Dプリンタで出力とか、出来るようになるのかー。 3D出力で造型された初音ミク。表面処理も素敵ですね。バックに映り込んでる背後霊みたいなのは印象から消してください… 等身大フィギュアを製作することも可能で一点ものとか企業とかそっち方面で有用なのかな。コスプレお姉さんは出力されませんよちぇー。 アトリエ彩&EXIT TUNES様から「やる夫」いや、なんで…?(笑 これらのフィギュアと同一ブースに並んでいるとすごく不思議な光景、でも単独であれば却って埋没しそうであるのもまた事実か。 エヴォリューショントイズ様の新作は「ファンファンファーマシィー」のぽぷりとコメットさん。どちらも時代を駆け抜けたあだ花のような作品ですが、マイナーランドの住民にとってはご馳走のようなものです。 キューズQ様のアリス・マーガトロイドとFate胸像コレクション サンリオウェーブ様の「ハローキティといっしょ!」フィギュアシリーズ。○間にハローキティのフィギュアがオフィシャル公認ってすげェ。いや「みけん」じゃなくてね。 今回当日版権システムが停止されていたので版権アイテムの傾向とかはまた別なのですが、シュタインズゲートは各所で見かけましたね。 一期一会か!?NAC&ハイリンクス様 こちらではピンキースタイルもあります。 「花咲くいろは」も人気でした。画像はGSプロジェクト様。 ラブプラス組も未だに健闘。いくら目を凝らしてもセーターの中身は確かめられないので購入した紳士だけのお楽しみ☆はVERTEX様。 流石に熱海の旅館で添い寝してこっちをみているようなのは見なかった気がする(笑) さて今年上半期のホビー関連コンテンツで最も強力だったものは「魔法少女まどか☆マギカ」で異論のないところでしょう。例によって社会現象だなんだ言われていますがそうですね、居酒屋で隣の席の見知らぬ人が熱く語っている例を目撃する程度には社会現象だったようです。この度のワンフェスでは土壇場で著作者側から当日版権フリーという大英断、まどマギファンにとってはまさに「奇跡も、魔法も、あるんだよ」状態でした。 そんなお祭り騒ぎのワンフェスを概観するに――いや、ここは直接ブースの写真を見てみましょう。検証にもちいるのは「G・S・O」様のブースから、多くのアイテムを出品されているところでした。 さやかの扱いちっさすぎるΣ( ̄ロ ̄lll) 実に今回のワンフェスまどマギ関連を象徴するような卓でありまして会場見て回れた限りにおいては、 マミさん>>ほむほむ・杏子・まどか>>Qべぇ>>>>>>>>>>>>>>>>>越えられない壁>>>さやか だいたいこんな感じ。青の子ファンなら「こんなの絶対おかしいよ」かもしれませんが、あらゆる世界で不憫な結果に終わるのががむしろ正しくさやからしさで、「本当の気持ちと向き合えますか?」 工作部屋様 ひょっとしたらシャルロッテのほうが多かったかも知れません、これも工作部屋様から。 ツクヨミクラフト様。それでも稀に見かけるさやかのフィギュアは、どれも気合の(あるいは愛の)こもった造型が多かったように見受けられます。ヒット率は高めだといえましょうか。 はむすた工房様 T’s system様のほむら。ほむらはアニメ視聴者的にはいちばん人気じゃないかなーと思います。ストーリーではある意味最も活躍するキャラクターで、イメージも一新される人物である。宮川造型はこのキャラデザインとの相性が良いという発言を見て膝を打つ、なるほど~。 こちらはKuni20XX様。キャラデザ原案蒼樹うめはすごく平面的な顔かたちを描く人なので立体化にあたってもそのクセをどう反映させるかはそれぞれ作り手の腕ひとつ、でしょうか。 煩悩亭&ウクルグンド様、水着姿で肉感的な造型しちゃうと急にコラっぽく思えちゃうのもまどマギフィギュアの特徴ですかね(^^; 「私の、最高のお友達」ってことでほむら&まどかのカップリングもよく目にしました。佐藤君8号様。 エピローグをモチーフにしたほむらはSB4 黒鈴小径様。 リボンがポイント、チェリーブロッサム様。 主人公であるところのまどかをそんなに見かけなかった気がするのはなんでだろう?理由はいろいろ考えられますが、特に根拠は無いので書きませんよ。 オープニングの冒頭を再現したふたりのまどかはウインダリア様 むしろ会場内の杏子率高かったのがちょっと意外でした。これはきゃっとふーど様のもの。 初音ミクと並んでいるのはカインド オブ

ワンダーフェスティバル2011夏(その1)

震災の影響による当日版権の中止やDパスの導入など、いつもとはちょっと変わった雰囲気もあるワンフェスでしたが、好天にも恵まれて恙無く開催されました。以下いつものように、会場内でお気に入りのものを。 いきなりパネルですけど(笑)アルター様のカミナギ、着色まで仕上がっていましたけれど今回も撮影禁止アイテムでしたので、このような形で。12月予定でいろいろ期待大です(問題があればこの画像外します、各位) 同じくアルター様、「インフィニット・ストラトス」のシャルロット・デュノワです。愛称はシャルでいいよ!(多分、みんな書いてる) ヒロイン東雲さんを差し置いて立体化率No.1キャラですが、どこもミニスカート制服が多い中に敢えてジャージ姿で製品化が素敵だと思います。「茶でも、いれてやろう…」の気まずいシーンってこの格好だったよな。しかし男子制服Verってみませんでしたねえ… メディアワークス様電撃ホビーマガジンのコーナーから、同誌で連載中の「池澤春菜のアマチュアディラーへの道」記事内で声優でモデラーでSF者でコラムニストでその他モロモロの池澤春菜さん手ずから原型製作された「ウルタールの猫」フィギュアが、キット版は抽選で30名様、本人塗装済み完成品はチャリティ入札にて販売されていました。当選された方はおめでとうございます。 グリフォンエンタープライズ様では確認した限り会場内最高額アイテムではなかろうかという原寸大ティラノサウルス・レックス「スタン」頭骨は怒涛の1.480.000円(税別)でしたひゃくよんじゅうはちまんえんぜいべつ!どこの博物館が購入するんでしょうかそれともいずこかのお大尽でありましょうか。生首モデルもありましてそっちは価格応相談。ひとたびお部屋に飾れば暖炉とガウンとワイングラスで実にこー、大金持ちの恐竜ハンターみたいですがキングバトラーってみんな知らないよね… リボルテックはいろんな所に分散されてましたけどひとまとめで海洋堂様ってことで。こちらはヤマグチシリーズのエヴァ6号機と仮設5号機。どちらもエヴァンゲリオンエヴォリューションのシリーズですが、今回も5号機は他のエヴァ各機と同スケールとはいかなかったようで… それでも以前の製品よりひとまわり大きめなサイズで、頭部開口や使途付属などプレイバリューは増しています。 尚、8月末の金曜ロードショーで放送される新劇「破」内でなにかエヴァ関連の新規情報が公開されるようで、会場内でエヴァ関連のアイテム並べている卓にはどこもチラシが貼りだされていました。一体なんでしょうね?まあ冬の「Q」関連でしょうけど。 特リボ新作はコンボもといオプティマス・プライムとウォーマシンです。むかし、20世紀末にアメトイがブームだった頃、非常に出来の良いウォーマシンのアクションフィギュアを持ってまして、なんだか個人的に懐かしいアイテムなのです。 ところで「別れた妻」は付属しないんですか?(笑) ふたたびヤマグチにもどりまして、実写映画化も控えている「るろうに剣心」からカラーバリエーションでは無く「緋村剣心」(赤)と「緋村抜刀斎」(青)ですTVシリーズとOVA版「追憶編」だとも言えるのか。双方ともオプションパーツに予定されている「抜刀用鞘」ってなんだろう? るろ剣がらみではメガハウス様の斎藤一が原型発表されていました。ジャンプ連載当時日本中の剣道部が真似した(デマ警報)ご存知「牙突」の構えです。 ところでどこかで雪代巴さんの立体化はないものですかそうですか。 コトブキヤもいろいろあったのですが個人的イチオシは「なかよしホイホイさんズセット(仮)」ホイホイさんたちをPVCフィギュアで展開というのもこれまで無かったものですね。ア○ネス仮面には見られない方がよさげですが。 可動モデルの方ではセイバーさんに続いてイカ娘さんが出るそうです。余談ですが最近のGT300選手権は痛車グランプリみたいですごく面白いでゲソ。 クローン・トルーパーはEP3「シスの復讐」版でラインナップ。 定番のふたり。 この辺みてると「いずれはC3-POも女体化しないかなぁ」とか妄想に囚われる。父さん、酸素欠乏症にかかって… グッドスマイルカンパニー様、設立十周年記念展示。なんかこのまま世界征服できそう。既に征服してるってツッコミは無しの方向で。 イカ娘が始動。 「俺妹」では「ぺたん娘」というシリーズをやるみたいです。これはちょっとカワエエヽ(´ー`)ノ  地味子さんとかやってほしいものです。 カフェレオ様のブースから「ラストエグザイル2:銀翼のファム」関連。まだまだどんな世界観だか判りませんが、この新型ヴァンシップ、前シリーズとくらべて随分と小型化されています。これで1/12スケールの展開すなわちイマドキの可動フィギュアも乗せられるとゆーわけで、実にその…イマドキです。 「ビッグバード」シリーズ第5弾からブローム・ウント・フォスBv138飛行艇。すげぇカコヨス。 同じくショート・サンダーランドMkIII飛行艇。これらの機体が塗装済み完成品で入手出来るとわなんていい時代なのだ… シーエムズ様のダーティペアふたり。ビバ80年代。ちなみにわたしゃーケイさん派でした(聞いてねえ) ムギはともかくナンモが「Gu-Gu-ガンモ」のパロディキャラだって知ってる人も、そろそろ少ないでしょうね… 極めて80年代的なブツがメガハウス様のブースにありました。旧ツクダ製のボードシミュレーション・ウォーゲーム「ジャブロー」です。紙の駒をヘックス(6角マス)にならべて互いにサイコロ振り合うアナログな戦争ゲームで、そのむかしはおもちゃ屋さんのガラスケースに収まっている高価で大人向きのホビーと目されるアイテムでした。みんな夢を見ていました… キャラホビとウェブ通販限定で復刻されるとのことです。展示されてたのは当時モノでしょうねぇ。実は今このブログ書いてる目の前の本棚にも入ってるんですけどね、ジャブロー(笑) さすがにいろいろくたびれたので今日はこれぐらいで締めて、アマチュアディーラーゾーンは明日にまわす事にいたします。でもその前にもう一枚、普段なら上げないというか撮影しない種類の写真を上げておきましょう。 なにかといえばズバリコスプレさんです。 普段でしたらレイヤーさんは遠くから眺めて愛でるだけ、流石に撮影その他自重しているのですが…今日はほら、暑かったし。  太 陽 が 眩 し か っ た か ら 。 こころにズキュゥーン!!と来たレイヤーさんの写真を載せるぞ。レイヤーさんでハァハァするひとはどうぞご自由にハァハァしてくだしあ。 夏だし。 超カルトアメコミ「ウォッチメン」からロールシャッハさん。トレンチコートに覆面スタイルで中の人は暑くないんですかがんばれハァハァ(汗 今日という日は逃げるように去る。

プライザー「1/32プロシア兵 1756 13体入」

日本では鉄道模型用のフィギュアを出してるメーカーだって印象がいちばん強いんじゃないでしょうか?ドイツの老舗模型メーカー、プライザー社のヒストリックフィギュアの紹介です。 「ヒストリックフィギュア」と言われるとまあなんとな~くこのへんの時代だろうなーという最大公約数みたいなものがありますけれど、実際はさかのぼる事どこまでだったら「ミリタリー」の範疇で、どこから先が「ヒストリカル」アイテムの領域になるのでしょう?冷静に考えてみれば「20世紀」とか「昭和」なんて最早歴史の彼方の事象ですぜHAHAHA! すいません、笑い飛ばせるほど若くないです… しかしいわゆるヒストリカルな関連ならば、ナポレオニックすなわちナポレオン時代のファン層というのが確固として存在していますね。お金持ちの人なら山ほどフィギュアを揃えて「ワーテルローの戦い」のウンザリするほど巨大なパノラマを作ったりしますし、そうでない人なら脳内で「ダヴー元帥は麗しのハゲ」とか思ってウットリしているのものなのです(偏見)。最近では長谷川哲也のマンガ「ナポレオン―獅子の時代―」のおかげでこの分野も随分裾野が広がってきているそうなのです、が―― 今回紹介するアイテムはナポレオニックでもなんでもなかったりする(´・ω・`) 1756年という年号は歴史的には「七年戦争」の始まった年として知られています。直接的にはシュレジエン州の継承権をめぐるオーストリアとプロイセンの争いですが、間接的には「欧州情勢は複雑怪奇」どころの話じゃないほどメンドーくさいので皆さん勉強しまうま。ちなみにその頃の日本は暴れん坊将軍が死んで江戸中の悪者が一安心してる頃合いでした。なんと平和な。ってなあたりで大体の歴史的位置づけはお分かりいただけたでしょうか? ドイツ史的に言えば彼らは「フリードリヒ大王の軍隊」として知られ、新興国家プロイセンを発展せしめ今日まで続くドイツ国家の礎石となった人物・時代として歴史的に重要な地位を占めています。本製品はその18世紀プロイセン軍の中核となった擲弾兵を立体化した、5種類合計13体に及ぶ豪勢なフィギュアセットです。 いわゆるキャラメル箱を開くと内箱の中には み っ し り パーツが詰まっています。開けたら二度と閉まらないんじゃないかと思った方、正解です。成形色が真っ白なのはプライザー社の伝統ですけど、もっと積極的にディティールを誇示するつくりでもバチは当たらないと思います。 キャラメル箱の内側が組み立て説明書なのできれいに切り開きましょう。いろいろと解説文が記されていますが全部ドイツ語です。ユーロ文化圏にあるまじき唯独主義の甚だしさで少しはドイツレベルを見習いましょうよどっちも日本語書いてくださいよと泣きが入りますが、大学教養課程より小林源文のマンガでドイツ語を勉強してたツケをいま払ってる気分だ… パーツ自体は実にふるくsあーいや、伝統的なモデルです。こちらは「擲弾兵,歩兵第7連隊」。マスケット銃を持ち司教冠型の縁なし帽を被った典型的なプロイセンのグレナディアで5体封入されています。 同じく「フュージリア兵,歩兵第38連隊」フュージリアとは聞き慣れない名称ですが「フュージリア銃」と呼ばれる軽小銃を持ち、比較的小柄な兵士によって構成された部隊だそうです。などと本で読んだことをそのまま書いてみたけれど、得物も身体もそんなに変わりがありません(笑)こちらも5体入り。 「下級将校,マスケット銃兵,歩兵第7連隊」ステッキを携えているのは階級的な象徴。連隊では中隊を指揮する大尉、その下の中尉といった指揮官が置かれました。頭の三角帽(tricon)自体は将校特有ではなく一般的兵士も着用したものですが、レースの刺繍や玉房飾りなどのデコレーションは階級格差によって異なりました(階級は有っても階級章が無い時代の軍隊なのです)。 「将校、歩兵第7連隊」連隊指揮官には大佐、大隊結節を指揮する中佐少佐などの上級将校が置かれますが連隊長(Chef)は将官階級です。プロイセン歩兵連隊で「シェフを呼べ!」と怒鳴るとドスドスやってくるのは海原雄山です。 「ファーネンユンカー,フュージリア,歩兵第38連隊」また見慣れぬ階級が出て来ました。「ユンカー」というのが新興地主階級だとは高校世界史の教科書でも教えてくれますが「自由伍長」として実態は「士官候補生」のような位置づけです。で、実際ユンカーの出自で士官登用されるにはまだまだ家柄が重要だった、そんな時代。 箱絵写真見れば判る通りに彼は旗手でして、旗棹につけるための連隊旗が第7、第38連隊の2種類付属しています。紙製、両面印刷のもの。 #各フィギュアの解説については新紀元社刊オスプレイ・メンアットアームズ・シリーズ「フルードリヒ大王の歩兵」を参考にしました。誤読誤解の類があれば、それらはすべてブログ担当の責であります。 各フィギュアには簡易なスタンドベースが付属。 パーツをみっしりさせていた理由の一つは帽子の多さです。単に三角帽・縁なし帽だけでなく、連隊ごとに異なる縁なし帽の前立てや階級による三角帽のディティールなどで第7連隊・第38連隊を作りかえられるのがこのセットの特徴…なんですけど、組み立ては説明書の指示通りにやりました。べ…別にただ指示読んで普通に組んだあとで遅まきながらようやくセットの意味に気がついて真っ青とか、そーゆー訳じゃないんだからねッ!!(強弁) 擲弾兵、前後。 縁なし帽の天辺に玉房飾りを付けているのが擲弾兵のシンボルです。プロイセン王国もフリードリヒ・ヴィルヘルム王の時代には、全ヨーロッパから大男を探して雇ったり時には強制徴募(つまりひとさらいだ)までしたりで「巨人」の擲弾兵部隊を組織し特に戦争もせずパレードさせたりしてましたが、その息子フリードリヒ2世は馬鹿な真似やめてヨーロッパでも一、二をあらそう精強な軍隊を作り上げました。 フュージリア兵。 肩から提げている薬包箱こそ擲弾兵と同様ですが、縁なし帽に玉房飾りがついてないことに注意。人口500万に満たない小国であったにも関わらずプロイセン軍が強力であった理由は常備軍を維持するための徴兵制度を施行したためです。とはいえ外国人兵士・部隊も多数抱えていたのが「君主制国家」の限界であり、国民皆兵制度による前例のない大規模動員・損害回復能力をもつ「国軍」が成立するのはフランス革命を経たのちの時代のお話。 下級将校。 ドイツで軍隊と言えば「鉄の規律」。それが成立したのがこの時代で高度に訓練されたプロイセン軍は同時代のヨーロッパ諸国の軍隊に比べて遥かに機動性に富み高い展開能力を持ち、巧みな戦術機動で敵軍の側面を突く「斜形戦術」を得意としました。1757年の「ロイテンの戦い」はプロイセン軍の斜形戦術が一面的なオーストリア軍の横隊を打ち破った代表的な戦例です。 ヘンな話だけど日本で近世後期~近代初期の陸軍戦術について学んだり誰かに説明するときって「銀河英雄伝説」に例えると判り易いと思う。ツクダのボードゲーム知ってると尚更(w   上級将校。長髪をおさげにまとめたヘアスタイルがこの時代の特徴ですが、彼のみリボンが結ばれています。オサレなことです。 「敵兵よりも味方を恐れよ」と言われたほどの軍規が徹底されていたのは少なからず兵士の脱走例が相次いだことの裏返しでもあります。銃兵を直接指揮する下士官はハーフ・パイク(歩兵槍)を持って逃亡を防ぎましたし、上級将校であっても果敢に突撃の先頭に立つ例が多く見られます(で、即死したりする)「君主は国家第一の下僕」といって庶民的なアピールを行ったのがまさにフリードリヒ大王の言葉なんですが、それはつまりその他の連中は全部二番手以下ですって意味でいつの時代もケンリョクなんてそんなもんさー ファーネンユンカー。 もう書くことがないOTL えー、そうさな、「擲弾兵」とはいえ既にこの時期主力兵装としては小銃であって、そんなにぽいぽいバクダン投げつけてたわけじゃない…ようです。黒色火薬の時代ですから軍旗を振り軍勢を明らかにするのは大変重要な役割で、ヨーロッパ各国の軍服がきらびやかだったのは同志討ちを避ける意味合いが強かったそうです。プロイセン陸軍の場合上衣は「プロイセン・ブルー」と称される紺青で統一されているのですが、襟の折り返しやシャツ・ズボンの色は所属連隊ごとに固有の配色でありました。 このセットでフィギュアごとに第○連隊と注記してあるのは帽子パーツのみならず塗装指示でもあったりするのです。 が、スミ入れだけで済ませるとあんまり関係ありません(´・ω・`) い、いや…チェス駒みたいでいいかなあと、思うんですけど。 フルカラーでペイントすれば18世紀当時の軍隊の華やかな戦列を再現することが可能でしょう。そこを敢えて白の成形色のままでも石膏像のような美術品的イメージを保てるかも知れません。プライザー社の製品ってそういうニュアンスもあるように思います。しかしまー白いままだと撮影してもいまひとつモールドが映えないんで… ちなみにスミ入れにはタミヤの新製品「スミ入れ塗料(ブラウン)」使ってみましたが… 「よく溶いたエナメル塗料」以上でも以下でもないって感じですね。はじめてエナメルに接するひとには良い製品だと思います。

デルタ出版「日本軍兵器総覧(一)」「日本軍兵器総覧(二)」

かつては「グランドパワー」誌を始め多くの軍事関連雑誌・書籍を意欲的に発行していたデルタ出版の、ミリタリーエアクラフト別冊に属する旧日本軍写真集です。陸海軍別に分かれた2冊をまとめて紹介。 どちらもサブタイトルに「昭和十二年~二十年」と題されているように、日中戦争開始から太平洋戦争終結までの期間に使用された武器兵器類を紹介しています。すべてを網羅しているかと言われれば本文前書きにもことわりがあるようにあくまで「代表的」な物に限られ、例えば鹵獲品の類はほとんど記述が有りません(一部海軍艦艇は掲載) 掲載されている写真の多くも様々な出版物でよく目にする有名な物が多く、さりとて画質やサイズが従来より向上されているかと言えばそうでもなく、既に旧日本軍関係資料に精通している方々ならばさほど満足感の得られない内容であるかも知れません。 しかし小火器から戦闘車両、航空機までもをひとつに網羅した典拠資料があまりないのもまた事実。これから旧日本軍について知ろうと思うひとたちがまず概要を得るためには、向いた内容と言えなくもない。初版発行2001年で情報内容としてはいささか古いのですが。 滝沢聖峯のマンガで一躍有名になった陸軍装甲艇などマイナーな兵器もしっかり掲載しています。輸送潜水艦や陸軍航空母艦といったディープな旧軍趣味への入り口が、様々なページに見え隠れする… 沖縄で米軍に調査される28センチ榴弾砲の様子や他所ではあまり記載がない四式20ミリ双連高射機関砲のクリアーな一枚からはディオラマの着想が得られそうではあります。そう、なにかのネタ本には良いかもしれません。模型に限らず架空戦記的な想像をするのにちょうどよいほどのボリュームと深度か。 佐山二郎の著作物では文章のみだった「試製四式7.7ミリ車載重機関銃」の写真があったのは嬉しいとこです。「性能所元不明」と解説もあっさりしたものでこの写真、本当にそうなんかなーと、疑念のないわけもないのですが… 実際よくよく眼を凝らせば?と思える記述も若干は存在します。キ-78「研三」のスペックに搭載機銃が記されてるのは何かおかしいんじゃないかしらんとか、そーゆーとこです。 しかしでもまあ、海軍編で艦艇の写真みてるとボケてツブれたモノクロ写真が却って郷愁をそそります。むかしは子供向けの戦記本の片隅に掲載された小さな写真で「ありし日の○○」をみては胸を躍らせたものです。 やはり高雄型重巡洋艦はその重厚なシルエットこそが美しい艦。三番砲塔がはっきり見えない方が安心感は増すもので(笑) そして航空母艦龍驤の魅力は前面にこそ現れる。いまにも溢れだしそうに魅力満点で乗ってる人達は不安にならなかったのだろうかは。 海軍編ではもちろん航空機も忘れちゃいませんの零式艦上戦闘機ゼロ戦は超メジャー機種だけれど、なんで三二型のしかも米軍テスト使用写真をわざわざ載せているのかは激しくナゾだ。いや嬉しいんですけど。 二式練習用戦闘機なんて旧軍スキーでも冥府魔道の底に堕ちた人しか縁が無いような代物も。総じてこの2冊を通じて読み取れるのは末期の総力戦はなんでもアリだという感覚でしょうか。いやね日本軍のみならず、デルタ出版の…末期を… 末期に陸海軍共同で開発してたんだから双方に掲載が有るのはまーその通りなんですけど、図版から頁組みから全部同じ内容の記述なのは流石にどうにかならなかったんでしょうか。初版当時から大多数の人は2冊とも買ってたと思うので内容が被り過ぎるにはいかがなものかと。 しかも風船爆弾で。 いささかトホホなマトメ方をしちゃいましたけど「日本軍兵器総覧」いまなら一冊500円を切る割引価格でワンコインでお釣りがくる、両方買っても漱石さんで事足りるセール中です。

船の科学館に行ってきました(その2)

船舶を語るには自分の知識は浅薄すぎるなあ。 少しは涼しくなったでありましょうか?気を取り直して楽しい自動車運搬船と共にRORO! 中に入ってるのはむかしのトミカだったりしますかねえ。しっかしまー随分と密度の高いことで、ミストラル級強襲揚陸艦って要するにこれでしょ?ロシアが購入してクリル列島防衛に使うとかゆーてましたけど… だが、ちょっとまってほしい。このデッキプランは異常ではないだろうか。 よくよくみるとそれぞれの車高に合わせてぴったりフロアが貼られてます。さすがにこれは有り得ないぞ。 博物館展示にあるまじきものに苦笑しつつ、いろいろ続きを見て行きますと、 セメント運搬船ですとか、さまざまな種類の港湾雑役船だとか、「世界の艦船」誌でもめったに写真が載らないようなマニアックな船がまだまだいくつも見られます。いまでこそ鉄道ブームだ鉄子だなんだ言われていますが、いずれ船モノブームが来た日にゃーこのような船舶模型にきっと陽の目のあたる日も来ます…来ますとも! 浚渫工事船なんて港や河口で鎮座してるだけに思える船ですけれど、水面下ではこんなにもメカニカルでかっちょええ!優雅に湖面を進む白鳥が、足元では不断の努力を欠かさないような美しさであります。 マニア方面差し置いて一般人気の高い現代の豪華客船であります。国産客船飛鳥(初代)と世界中で長年愛され続けているクィーン・エリザベス2世号。QE2は先ごろ来日して、横浜のベイブリッジが越せないとかでも話題になりましたね。飛鳥は、現在では2代目が就役しているのですがなんで初代は短期間で引退しちゃったんだろう? …ちょっと調べてみました、むー、なんだかメンドーくさい事情のようですねえ。初代飛鳥が現在でもバルト海近辺で運行されてると解かって、それは一安心なんですけれど。名称変わっただけで現役の旅客船なんで「引退」じゃあないんだな。 水産資源、食糧事情を解説するコーナーに75ミリ捕鯨砲実物があって超燃えます。 砲尾、閉鎖機は水平鎖栓式?質実剛健な直接照準器とともに南氷洋の風雪に耐えて世界最大の哺乳類を仕留めていた人類の証しなのです。ああ腹へった、くじらたべたい。 なにを物騒なと眉をひそめる方もおられましょうが、それでなくとも人類とは物騒なものでしてな。 ホットな話題を解説するコーナーがありました。海上保安庁がらみ、ですね。 平時に在って海洋の安全を守るのは海保の大事な仕事です。訳もなく尖閣諸島に海上自衛隊を出せって大声を上げる人は虫歯治療にジエットモグラを使えと主張するようなもんですハイ。 こちらのコーナーでは北朝鮮の工作船がえっらい出来良くて、船体内部のウェルドックもご覧の完成度です。強襲ならぬ奇襲揚陸艦とでも言うべき「不審船」は沈没後引き上げられて現在では横浜の海保設備に公開展示されていますが、実物は交戦による破壊痕も生々しく、全貌を知る為には模型での再現も不可欠です。 海保コーナーではいくつもあった巡視船模型がどれも大味なつくりで、その辺はちと再考願いたいところです。海猿ブームとか過ぎて久しいけれど、こういうことってブームじゃないからさ。 そして魅惑の旧日本海軍コーナーでありますッ∠(`Д´) これを見に来たといって過言ではありませんでありますッ∠(`Д´) やはり連合艦隊は男のロマンであります。WLシリーズ総ざらえといえばホビーショーの静岡協同組合ブースですけど、あれとは違う空気です。靖国神社ではここまでの規模では展示してなかったかな?やはりそことも異なる空気感でなんだろうこの愛と喜びとマニアックとなんとかかんとか、そんなところですね。よくよくみればプラモデルが発売されてないような艦船も、ひょっこり混じってたりします。それぞれの質が均一なので製品とスクラッチの差が見られない、本当にすごいのはそこんところか。 などとここまで記して今更気付いたんだけど、説明書きには1/700ってあるだけで、これがプラモデルだなんて一言も書かれてないんだよな… ラージサイズの戦艦三笠というのもよく見る模型ですが、当館のものはとりわけ細かく作られているように感じます。ハセガワなどのプラモデルを作る際には実物よりも参考になるかも知れません。なにしろ横須賀のだって1/1スケールのレプリカみたいなものですから… その隣にはやはり日露戦争当時の戦艦「敷島」が展示されています。スケール違いで三笠よりも大きな模型、塗装こそ美しいのですが各部の造作は一歩劣る、ように見える。ですがしかし、この模型の本当の価値は別の所にありまして… これ、当時のメーカーによる公式献納品なのです。19世紀の艦船模型がこの目で見られるという価値もさることながら、動乱の時代をよく無事に越えられたものだなと思います。模型による献納品ってフネものに限らず昭和時代までもしばしば見られた行為らしいんですけど、終戦直後の混乱でほとんど失われてるそうでして。一体だれが保管していたのでしょうか、この「敷島」は実に素晴らしい保存状態でした。 おなじ戦艦でも太平洋戦争当時の戦艦「陸奥」 くすんだ金属色の仕上げからは積み重なった年期のようなものを感じます。 同じく戦艦「霧島」 こちらは光沢仕上げで対照的。どちらの方にもそれぞれなりの良さがあり、やはり艦船模型は奥が深いですね。普段戦艦よりも巡洋艦派な自分ですが、大型模型にすると戦艦は栄えるなー(巡洋艦や駆逐艦の展示もあったんですが、力の入れ方に格段の差が出ました…) そしてもちろん言わずと知れた戦艦「大和」もありまして、この一角では最も巨大で最も細かい作り込み、最も秀でた完成度を誇るものでした。が、四面ガラスケースと照明でちーとも綺麗に撮影出来やしない(´・ω・`)ションボリズム みんな大好き航空母艦「瑞鶴」があったんでカメラ傾けて「瑞鶴沈みます!」ごっことかしてみる。バチあたりなことやってんなーとか、自覚はあります(汗) …しかし日本国中の河川や沼沢地にはどれだけの瑞鶴や大和や霧島やらがゴマンと沈んでいるのだろうかは。 海上自衛隊の展示品は少なめで、模型ではイージス艦の「こんごう」とDDH「しらね」の二つがあるぐらいでした。しかし何故だか「潜水艦コーナー」なる一角がありまして、 赤色灯に照らし出された発令所が再現されているのでした。潜望鏡をのぞき込んだり操舵手の席についたりいろいろ楽しめます、でも自分としては「閉所恐怖症の発作でヒステリー起こす係」や「破孔に木栓突っ込んでガンガンぶったたく修繕マン」がやりたい。現代の潜水艦にそんなヤツぁいねえ。いや、たぶん… もうちょっと開放的なところへ移動すると大型旅客船を模した「船の科学館」ブリッジなんてのもあります。船長席の快適さや水先案内人席の視界の広さよりなにより「神棚」が鎮座するあたりがヒノマル・シップと言うべきでしょう。 和船の歴史とかペリー来航のパノラマとか他にも展示物は多くあるのですが、この辺りで自分のCPUが過負荷になりそう。久しぶりに来た場所での新しい発見が多くて、いささか脳味噌がはしゃぎ過ぎたようです… 地上70メートルの展望台まで登ってみれば、かつては「13号埋立地」だったお台場地域の全景のみならず、東京湾アクアラインの「風の塔」や先ごろ連結したばかりの東京ゲートブリッジまでも視界に捉えることが出来ます。この時ばかりは快晴の空に深く深く感謝。そしてこの光景も見納めか。 ちと今回時間が無くて南極観測船「宗谷」と青函連絡船「羊蹄丸」は見てまわれませんでした、残念。以前見学した折の記憶を頼りにすれば、宗谷の方は観測隊員の居住区などがそのまま再現されて余りの狭さに驚かされた一方、羊蹄丸の方は運行当時の時代を再現した、いまでいうところの「三丁目の夕日」みたいな街並みが作られてマネキンとか並んでたな。 宗谷はこの後も公開を続けるそうですが、羊蹄丸は休館と同時に終了だそうで見ておけるならば今のうちです。夏のイベントの折にふれ、訊ねてみるのも良い場所かも知れません。7/20以降はおとな入場料200円まで下がってって な ん だ と !? 失礼、財布が急に悲鳴を上げました(汗 本館脇には「マリンショップ」なるお土産コーナーが併設されていまして海ものグッズが一杯です。ボトルシップとかあります。プラモデルコーナーも勿論あるのですが、勿論のこと艦船模型しか並んでません。ステキだ… ――しかし、ヘリである。 なんでやねん。 …というのも本館裏口を出てマリンショップへ向かう横の ちょっと、薄暗い所に、 ノスタルジーが爆発するような自動販売機があって、 あまつさえ、 F-19「ステルス」がちょこなんと置かれてた日にゃ300円ぶっ込んでグルグルまわさない訳にはイカんでしょ!イカんでしょ!! 結論: 船の科学館は  テ  ラ  昭  和  館  だった。

船の科学館に行ってきました。(その1)

さてこの三連休ホビー関連の話題と言えばバンダイコレクターズ方面のアレとかコレとかで賑わっていたかと思いますが、そんな世間様の流れはどこ吹く風と本日7月18日は海の日で、それともまったく関係なく前日に東京お台場は「船の科学館」に出かけてきたのですよ。 「宇宙博」の昔から何度も足を運んだことのある場所ですけれど、今回とりわけ行ってみようと思い立ったのはなんでもこの夏を以てしばらく休館するとのことなので見納めだなあとか、思いまして。 「船の科学館 本館展示の休止について」 スーパー戦隊シリーズよりも長い歴史を持ってる博物館ですので、リニューアルも致し方ない。ゴレンジャーとか、古い特撮番組がよくロケにも使っていた場所です(「仮面ライダーV3」のデストロン本部はここの地下だったらしいw) 以前は屋外に旧日本海軍の二式大艇が保存されていて「ゆりかもめ」の車窓からその雄姿を眺めた方も多いでしょう。いまはもう同艇は鹿児島・鹿屋に移転されましたが、本館周囲にはPC-18型潜水艇を始めとする海洋機器がいくつも屋外展示されています。ちなみにこの屋外展示区域はお台場の潮風公園とそのままつながってる設備なので、これらだけ見て済ませるなら入場料はタダですww 潜水球のような形状の小型潜水艇「たんかい」と海底ハウス「歩(あゆむ)号一世」 なんだか昭和ガメラの後期シリーズや「仮面ライダーX」を思わせるカタチで、70年代の特撮は今よりも海モノ多かったなーと思わされる。沖縄海洋博とかやってましたしね。 日本海海戦で戦没したロシア海軍軍艦アドミラル・ナヒモフの20cm砲や新東宝映画「太平洋戦争 謎の戦艦陸奥」で有名な戦艦陸奥の40cm砲など物騒な関係も展示されています。ナヒモフの説明板には「ロシア海軍皇帝座乗艦」などと書かれていまして、それはまあ、どうだかよくは知らんのですが、実際の艦籍としては太平洋艦隊の旗艦であるところの、単なる装甲フリゲート艦です(w; 半没水がた双胴実験船「マリンエース」の内側が休憩所になってるのは正直この時期ありがたい。当日お天気が良すぎで歩いてるだけでも死にそうになった… 船の科学館といえば忘れちゃいけないのが(故)笹川良一氏です。いろいろアレな話の絶えなかった人ですが、日本船舶振興会はモーターボート競争の収益金をウンタラカンタラで一日一善、お父さんお母さんをたいせつにしよーの人でもあります。昔は館内に超!巨大な油彩絵画も展示されてた「老母を背負って金毘羅参り」の像、敷地内に同じのが2つも建ってたけどソンナニジマンシナクテモイイジャナイカ。むしろ生前に出来たのか没後なのかが気に掛る。主に男塾的な意味で… 周囲もだいたいひと回りしたのでなかに入ってみますかね。入場料はおとなひとりで700円と格安です。 と、その前に。 入口横に大気圧潜水服JIMスーツが飾ってありました。おおお懐かしス!そのむかしポートピアの「みどり館」で見ていらいのお気に入りアイテムで、長じて「宇宙の戦士」や「SF3D」などのパワードスーツSFを知ってからはますます好みの対象で… しかし近寄ってみればどうもこれ、実物ではなくてFRP製のダミーみたいなのです。インチキ!とかではなくむしろ!!ホントにむかしポートピアでみたディスプレイじゃなかろうかとよーく検分してみたら… なかのひとちょう怖いです(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル なんだかバイオハザード化した要潤のようにもみえます。オバケ屋敷で見ちゃいけない深淵をのぞき込んだ夏色気分で館内へとゴーです。 船の科学館館内は何を隠そう艦船模型の天国なのです。エジプトのパピルス船や古代ギリシアのガレー船からはじまる人と船舶・海運の発達進歩が様々な観点から展示されていて、その多くは非常によく出来た博物館展示模型です。都内でしたら国立科学博物館や江戸東京博物館などでも一部船舶関連の展示物は有りましょうが、ここまで広範囲・歴史的な紹介を行っている場所をちょっと他には知りません。実に稀有な空間です。いまひとつマイナーな場所で、ひとけが少なくて静かに見学できるのがなお良し! ←営業的にはよろしくねーだろ コロンブスのサンタ・マリア号やティークリッパーのカティサーク号などは帆船模型業界では横綱級の人気者でしょう、むかしはHJ誌の中ごろに帆船模型のフルカラー広告が掲載されてたもんですが、いつの間にやら無くなっちゃいましたねー。 こちらも超がつくほど有名なネルソン提督座上のHMSビクトリー号。片舷にぱかすか開いた砲門がなんだかカワエエ。そして王立海軍軍艦“勝利号”って表記すると途端に中二病ぽい響きにw 物騒なものばかりではなく、かのタイタニックと同時代の豪華客船「モーリタニア号」などのゴージャスで煌びやかな模型もあります。巨大な通風塔が林立しているのは快適なエアー・コンディションの証でしょうが、沈んだらタイヘンだろうなーとすぐに物騒なことを考えるのは自分の方に問題があります…(姉妹船のルシタニアは第一次世界大戦下でUボートに撃沈されてたりするのですが) 原子力船「むつ」の原子炉炉心まで再現された模型はかなり貴重な存在かも知れません。子どものころ読んだ図鑑には掲載されてた記憶が確かにありますが、いまや日本船舶開発史上では黒歴史もいいところの扱いです。この先船の科学館がどのような展示内容に生まれ変わるか定かではありませんが、本船の居場所が残るかどうかは微妙と言わざるを得ないでしょう。見るなら今のうちです。 日本郵船の貨客船「浅間丸」の模型は「太平洋の女王」というふたつ名の通りにひときわ優れた出来栄えで、人目を惹きつけていました。細部まで丁寧に施されたいくつもの部品。その美しさや現実感は文字通りに現実を縮尺させたかのようです。船舶関係の用語をに詳しくないので上手い説明を出来かねるのが如何にも口惜しく、様の無い事であります。本船もバシー海峡で戦没、か… 船舶の歴史を綴ったコーナーを離れて「船を動かす」展示物は実物メインです。船舶のエンジン、実物の桁材などある種の畏怖すら感じさせるような… ガスタービンエンジンは当然のことながら航空機のものと相似通っています。どんな作動音がするんだろう? 池貝のディーゼルエンジンあたりでようやく手に届く範囲にまで近寄れたような気分。ヤマハの船外機なんかもあって、そこまでくれば自家用車レベルの距離感だな… 大型タンカーやコンテナ船には高度成長期の息吹を感じますが、テクノスーパーライナー「疾風」や超電導電磁推進船「ヤマト1」などにはバブルの空気ですね~。前者の方でいろいろあった結果が出来た途端に燃料高騰で繋がれっ放し、震災対応で避難場所に使われたアレだったんだっけ?後者の方は名称みれば判る通り松本零士が絡んでて、あー、海運不況にテコ入れるするような意味合いもあったのかー。 こちらは地下1階の海洋利用・資源開発などの展示コーナー。初期の潜水具からダイビングギアなどの実物展示がありますが、この部門でメインとなるのはちょっと懐かしさを感じるような「未来予測のパノラマ展示」です。70年代の特撮セット――予算の無い時期の――を想起させるようなプラスチックの未来。レジャーやエネルギー採掘などいくつかの観点からつくられたいくつものパノラマは、さて現在ではどこまで実現可能なものと見做されているのでしょう? いやね、薄暗い地下室のパノラマに備え付けられている受話器を取ると、録音された音声が延々と薔薇色の未来を語り続けるという、なんだかここだけ不条理SF映画みたいな空間で…人の争いも自然災害も無い、そんな「過去に造られた未来」を見ている、21世紀の自分。 いささか複雑な気分で2Fに上がってみると、前述の「むつ」とならんでやはり黒歴史化しているプルトニウム運搬船「あかつき丸」の模型があったりします。フランスまで行ってMOX燃料もらってくるのに当時は自衛隊の派遣など及びもつかない時勢でしたから、そのために海上保安庁がわざわざ大型巡視船「しきしま」を建造して護衛にあたらせたのでした。「しきしま」もその大きさ故か普段は横浜の桟橋に係留されっ放しで、「あかつき丸」は二度と運用されずに廃船となり、ただ一度の航海で日本に持ち込まれたプルトニウムはその後どーなったのかとゆーと もんじゅなう。 こういう時ってどんな顔すればいいのかよくわからないんだよね…… 笑えばいいと思うよ?

バンダイ「HGUC ボール ツインセット」

TVシリーズ/劇場版「機動戦士ガンダム」登場機体としては満を持して最後にHGUC化されたボールのレビューです。ミスター・ボール(ボールさん)と呼んであげれば愛嬌も2倍増し。 本当に「1stシリーズでは最後のHGUC化」と断言して良いのかどうかは不明でありますが、まーこの先モビルアーマー勢が1/144でラインナップされるような可能性もゼロに近いことでしょう。いやむしろ「ゼロに近いのではありません、ゼロです」とか、言われそうな気もする… キットは3ランナーのツインセットでそれぞれ2枚、計6枚からなる構成です。ポリキャップレスキットで可動部分(主にアーム)を占めるCランナーがABS素材となっていて塗装派にはご注意。珍しくマーキングシールの類が一切入ってないキットで、 …なんだかHGUCのジムより豪勢なプラモデルだよな。 パーツ配置見てると最初から0083版とか出す気満々だったんだなーと、よくわかります。ウェブ限定になるってのは、どの段階で決まったんでしょうね。 組み立て過程はどのモビルスーツとも違う独特なもので、なんだかパズルを組み立てているような感さえ覚えます。コックピットはシートのみの再現なんで気になる向きはどこぞよりフィギュアを調達しまショー。ってどこから調達すればいいんだろう?やっぱ伝統に則ってNゲージの鉄道模型から?から?? ノズル部分は単純な構造ながらディティールそのものはHGUCヅダを思わせる気合の入った作り込みです。「どこそこのなんとかバーニアに変えました」テンプレ阻止るぞ。 ちょいと横倒しにすれば伊東岳彦のマンガに出てくるレトロな宇宙船みたいだってバカやってます、ハイ! アーム部分は元デザインの素姓の良さから可動範囲も広いです。基部はABSを利用したボールジョイントでぐるぐる動く。あんまり動かすとバカになりそー。しかし先端マニュピュレーターが固定なのは如何にも残念、むかしのキットはここも動いてビームサーベルとか持たせたもんです。HJ誌の投稿イラストだったか、ネタ元は… 如何にもイマドキ風にアレンジされた武器関係。口径だけならガンタンクよりデカいぜ!な180ミリ低反動砲と2連装キャノン砲。後者は08小隊版ボール(K型)が載せてた砲のアレンジで、解説書にある「15(フィフティーン)キャリバーと呼ばれる」のは本編台詞通りで仕方ないんだけれど「ゼロ距離射撃も可能であったとされる」ってのは日本語としてどうなんだ。ツインセットのおかげでどちらも2門づつ付属、余剰パーツはいろいろ便利に使えそうですね。ガンキャノンに載せ換えるとかですねー。 「ゼロ距離射撃」を「銃口を目標に密着させて撃つ」ことだと思ってる方は「黒騎士物語」にダマされっぱなしですよ? かくて完成であります。ボールはガンプラが大ブームだったあの頃でも比較的手に入り易かったアイテムで、旧キットは人生2~3番目ぐらいには作ったガンプラでしたので感涙もひとしおです。こういう大量生産人命軽視の特攻兵器みたいなものを「良いもん」であるところの地球連邦軍がドカスカ大量使用するところが1stガンダムの醍醐味で、それをなんのイヤミもてらいもなくやってのけるのはスタッフのセンスだろうな…(安彦良和のオリジンでさえ、否定的なカラーを出してました) 2連装キャノンはそれぞれの砲身が個別に動きますけれど、弾幕張ること考えたら連動してるほうが正解なのでしょうなー。08小隊当時はLMモデルってのも有りましたけれど、アレには手を出さずじまいでした。だもんであんまり詳しくないんですけど、いったい弾倉はどこに在るんだろう?? こまけぇこたぁいーんだよ!ってな感じでまずはこのカワユサこそを愛でるべきなのです。いやー、こんなの乗ってソロモン行ってこい言われた日にゃーブラック企業どころの話じゃありませんが「悲しいけどこれ、戦争なのよね」ってことでひとつ。 全然関係ないけど「隕石ミサイル」ってなんでガンダム世界では廃れてしまったんだろうか。コストパフォーマンス高そうですよ? ボールの立体化でいつも論議を呼ぶのはサイズ問題ですが、今回の立体化はザクと比べてこの通りです。デカいデカいとさんざか言われた旧キットよりは小ぶりですけど、これでも蹴飛ばしたらザク足の方が折れそうなサイズ比。実際のところ公式設定のスペック通り全高12.8mでボールを立体化したら身長比で一般的モビルスーツの2/3ぐらい?とにかく思いのほか巨大で無駄な可動部や開口部も少なく、ジムやザクなどと比べて実にこー、無駄なく構成された戦闘兵器然とした姿でペリーローダン信者に転びそうなほどのショックを受ける。 核融合炉を搭載していないので非力なイメージもありますが、どう考えたって機体内部容積はジムより広い。なぜゼータ以降のガンダム世界がボールの発展を捨ててお笑い人形ばかりの戦争になってしまったのか!?はなはだギモンでありギフンに駆られるところであります!! …すいませんウソです、無茶言ってます(´・ω・`) ところでどうせ2つあるんだし、なにか1つくらいはヒネリの利いたアレンジが出来ねーかなーと考えた。Bガンダムするにはメガサイズモデルが必要そうだし陸戦水中脚付きと大抵のアレンジは見てきた気がする。 どうも新しいアイデアが浮かびません。 でもその、むかし作った旧キットで遊んでた頃たしかに思いついたヒネリがひとつありました! 謎の3脚歩行マシン(顔付き) …旧キットは1/144と1/250、スケール違いのセットだったんでここで止まっていましたが、ブランニュー・HGUC・21世紀模型のボールは同サイズの2体セット。 だから、こんなこともできる。 4脚化してみました。 蹴飛ばされても全然大丈夫!です!!

大日本絵画「朝鮮戦争航空戦のエース」

オスプレイ軍用機シリーズ「○○のエース」は原著の3つのシリーズを統合している関係上、邦題に反してエースが主題になってない本が結構あるのですが、今巻は明確に朝鮮戦争のエースパイロットを扱っています。 表紙イラストにもある通り朝鮮戦争の航空戦といえばやっぱりセイバーVSミグ15、ジェット戦闘機の黎明時代にあってここまで好敵手といえる関係も他に例を見ません。本文記述もそこがメインで、事実朝鮮戦争のエースは大部分がその戦いから生まれています。 著名なパイロットの有名なマーキングを施した機体のイラストが多数収録されています。双方ともむかしからキットに恵まれていまして、個人的に親しみがあるのはハセガワのF-86FセイバーにタミヤのMiG-15かな。どちらも同じヨンパチでほぼ同時期にリリースされて、よいライバル関係であった覚えが。 そしてもちろん、それだけではありません。ジェット黎明期であった朝鮮半島上空はプロペラ軍用機が主力であった時代の最末期でもあり、両者が入り乱れる戦場も(いささか語弊がありますが)ユニークではある。ただ機体だけでなくパイロットに於いても同様で、新世代の若い飛行士と共に第二次世界大戦のベテランたちも、翼を連ねて戦っています。第二次大戦当時は共に連合国の一員であったソ連空軍トップエースのイワン・コジェドゥーブ、南太平洋戦線で山本五十六撃墜を指揮したジョン・ミッチェルといった人々が今度は干戈を交えているのは不条理な感も受けますが、そういう戦いです。 しかし米軍のベテランパイロットにセイバーの新型照準器の使い方が呑み込めなかったので仕方なくキャノピーにチューインガム貼って代用してた人が都市伝説ではなくて本当にいたって話は、特に不条理に感じません。だってアメリカ人だし(w 海軍や他の国連軍も含めて初期ジェット機の運用風景も興味深いところです。土嚢を積み上げた耐爆掩体なんて最近とんと見かけませんね。「エリア88」あたりが最後ですかねえ。ジェット夜間戦闘機のF3Dスカイナイトが旧式のレシプロ複葉、Po-2夜間爆撃機を撃墜した瞬間に相手が遅過ぎて空中衝突したなどという、実に気の毒なエピソードも如何にも朝鮮戦争ならでは… 戦争勃発直後の米軍優勢からロシア人パイロットによるミグの逆襲、対抗策として投入されたセイバーによるパワーバランスの変化と大まかに言ってしまえばそういう流れなのですが、決して投入当初からセイバーが優位に立てた訳ではなく、実際に戦っていた飛行士たちの話を主にいくつもの苦闘が様々に記述されています。 ところで、しばしば「F-86とMiG-15はどっちが強かったんですか」なんてことが聞かれます。答えは様々言えるのですが本質的に制空戦闘機であったセイバーと迎撃戦闘機であったミグとでは、対抗するものであれ比較するようなものではないのかもしれません。外観こそ両者は酷似していますが、侵攻側と防衛側とでは戦闘方法も運用機器も異なるものです。精々共通してるのは中に入ってるのが同じ人間だってことぐらいです。 やがて劣勢を挽回した国連軍――特に米空軍――ではパイロット達が撃墜数を競い合います。しばしばそれは「ミグフィーバー」と呼ばれるほどの狂騒を演じて交戦規則を無視して中国領内へ侵入するような事態を招き、例え撃墜記録が向上すれば全体の士気を高める効果のあるエースパイロット達であっても、逆に敵機に落とされるような事態が生じれば却って悪影響を及ぼしかねません。だんだんと“エース”達は矛盾した立場に置かれていきます。 また本書では一章を設けてロシア人パイロットについても記述されています。ロシア側の証言と比較すればセイバー勢がかつて言われていたほどの高いキルレシオを保っていなかったことは明白で、その点に関しては例えプロパンガンダ全盛時代の記録であっても詳細な分析が必要とされるでしょう。それはともかくとして「正義」の側に属し帝国主義から朝鮮半島を防衛する任務に就くと信じていたロシア人パイロット達が、しかし戦場で捕虜になれば家族に害が及ぶ共産党政権下の脅威に直面していたというのも矛盾だなぁと考える。“エース”って一体なんなのでしょう?複雑ですね… とゆーわけでエース使用機でも何でもない、仁川作戦で捕獲されたYak-9貼って〆。いやぁ人間、陽の当らないところに居た方が落ち着きますねぇ… 「MiG-15に乗って亡命してきたら賞金出すよ!」と謳ったアメリカ政府のキャンペーンに応えて、いざ亡命者が現れた時には財源が用意されてなかったって話にどこの世界も同じだなぁとか思いつつ。