Month: May 2012

大日本絵画「モデル・グラフィックス 2012/07」

MG誌2012年7月号、巻頭は「ワルシャワ条約機構[地の巻]」と題した旧ソ連・ロシア製AFVの特集です。 ワルシャワ・パクトの名前を聞くのも久しぶり、懐かしきは冷戦時代でいずれはこのつぶれたあんパンみたいな戦車の群れがわらわら湧き出て世界地図も教科書も真っ赤っ赤に染めてしまう。そんなふうに思っていた時期が僕にもありました。幸いにしてシャンゼリゼ通りがワインより赤く染まることもなく、鉄のカーテンの向こう、かつての仮想敵国の戦車を好きなだけ愛でることが出来るのだから模型趣味はたまらん。 戦車模型業界的に言いますとドイツ軍アイテムがほぼ飽和状態にある昨今ですから、旧ソ連・ロシア軍アイテムもじわじわとその数を増しています。今回の特集はタミヤ、トランペッター、ズベズダの最近のキットに加えて懐かしいドラゴンのアイテム(現在はサイバーホビーやズベズダのブランドで流通)も含めたにぎやかな内容…にしてもこの地味すぎるカラーリングである。 そのいわゆるロシアングリーンについて、作例を担当した6名のモデラーの使用塗料、表現方法の違いがいちばんの見どころかもしれません。各人が何をどうしたのか簡潔に語っている頁は読み応えがあって面白い…より何よりこのページのモデラー諸氏の顔写真がみんなドヤ顔やら決めポーズやらの連続でひと昔前のAMみたいになってます(w; ロシア戦車の発展をガンダムのジオンMSに例えた不可思議なコラムや実車解説については最新のT-90バリエーションへの言及がなかったりなど共産趣味者的には若干食い足りない面もあるのですけれど、キットリストやロシア戦車が登場する映画DVDの紹介など様々な面から20世紀の後半に世界の左半分を支配していた軍事同盟について語られています。旧ソ連が崩壊した年に生まれたお方が成人式を迎える程に時間が経ちましたけれど、たまにはこの時代を懐かしく思うのも良いものですな。 いかにも「悪の帝国と衛星国家群」VS「ぼくたち自由主義で団結してナカーマ」なプロパガンダ臭い構図になんかね…こう、じわじわ来るものがね…。実際にはNATO(北大西洋条約機構)だってアメリカ一国に支えられてた面はあるのだけれどね。 その他作例記事としては、飛行機ものではグレートウォールの1/48デバステーター、サイバーホビーの1/200XB-70Aバルキリー、ズベズダの1/144ボーイング747-8(787に続いてボーイングの最新旅客機はまずロシアメーカーによる製品化です。いい時代になったものです)に加えて、 岡部ださく先生著「世界の駄っ作機」第1巻でもその全貌が語られているカーチスSO3Cシーミュー水上観測機の、スウォード製1/72インジェクションキットの目を覆うばかりの格好良さにしびれるあこがれる。いやね、駄っ作機の1巻が出てた頃って「この中に一機だけ実在しない機体があります」とかクイズ出せちゃうほど、どいつもこいつもどマイナー揃いの機体ばっかりだったのに、こんなにもカッチョイイプラモになるだなんて!そしてあらためて立体で見ると本当にダメダメっぽいな!!と、いろいろ複雑な感慨を…抱くもので… 艦船模型のページでは「英国軍艦勇者列伝」刊行に併せたイギリス駆逐艦の小特集と今号やけに岡部いさく先生色が強いんですけど、当のご本人がtwitterで絶賛されていたピットロードの1/700ヴイットリオ・ヴェネトがなるほどこりゃ格好良いです。ブリッジ形状など他に類を見ないスポーティさでまるで…まるでなんだろう、他に類を見ないんですよ(w; カーモデルではレベル1/24シトロエン2CVをジェームズ・ボンド007「ユア・アイズ・オンリー」仕様が目を引きます。ボンド映画の悪役としても、ワルシャワ条約機構は稀に登場していますねえ… これらに比べて今月のキャラクターモデル関連の記事は若干さびしい印象があります。ガンプラのMGマラサイ、HGUCジュアッグそしてAGEシリーズからHGガンダムAGE-3ノーマルの各ニューキットレビューが掲載されていますけれど、やっぱりホビーショー直後のこととて既視感が否めないところ。 新製品情報としてはコトブキヤの1/35ガンヘッド試作原形(かな?)が興味深いところです。以前は静岡にもブース出されていたものですが… 連載記事の方ではレットラ第3期のリックディアスが早くも完成、「ホルモグール研究所」ではモリナガ・ヨウ氏による地球深部探査船「ちきゅう」のイラストルポなどバンダイ製品関連でも見どころはちゃんとありますのでご心配なさらずとも、といったMG7月号です。

タミヤ「1/35 MM ドイツ重駆逐戦車エレファント」

先日のホビーショーでも注目を浴びていたタミヤMM最新製品「ドイツ重駆逐戦車エレファント」を、正式発売日前に店頭サンプルとして頒布されたテストショットでレビューしてみます。 普通はこの手の先行品って「テストショット」とは言っても製品版とほぼ同様のものが配られるのが通例ですけれど、今回のエレファントは明確に製品版とは異なるもの、トライいくつになるのかは不明ですがホビーショーのタミヤブースで展示されていた物よりも前段階のショットとなりますので、その点ご注意ください。このレベルの試作打ちが表に出るのは極めて珍しいと思いますが、ホビーショー一般日に開催された工作教室での提供品も今回組んだサンプルと同じグレードだったそうで、既に手に取られた方も多いことでしょう。ある意味貴重なものなんですよこれ(笑) ランナー枠内のアルファベットやパーツNo.を表示するタグが一部成形されてないので部品探すのがちょっと大変。そのためコピーホチキス止めの組み立て説明書に加えて部品番号一覧が入ってました。工作教室もこれを見比べながらやったのかな? 転輪関係Aランナーは2枚入り。 幅の広い起動輪を形成するために彫りの深い金型を使ってます。 転輪のボルト類はここまでディティールは入ってます。 Bランナー、フェンダーなどのパーツが含まれています。ランナー中央部分の不自然な空白はどうやらフィギュアのためのスペースのようで、このサンプルでは割愛された模様。正式発売以前にフィギュアを表に出さないのは、なにやら大人の事情がありそうです。 車体前面の力強いボルトと装甲板のテクスチャに注目。しかしグレー成形の部品見てるとタミヤとゆーよりどらごんの製品みたいで落ち着かない(w 砲関連のCランナーにも中央に妙な空白がありますけれど、こっちの方の理由は不明。 砲身・マズルブレーキ共に2枚貼り合わせのオーソドックスなスタイルですが、マズルブレーキ内部には別パーツで隔壁も再現。タミヤ製品にしては初の処置ではないかと思われます。 キャタピラ関連Eランナー、計4枚入り。 キャタピラ表面のパターン。 センターガイドは一枚おきで連結ピンもモールド済みです。この辺はイマドキのタミヤスタンダードですね。 エンジンデッキなどが含まれるGランナー。 主砲の外付け防盾は一枚板のパーツにリブを植え付けるような構成です。 フェンダー表面の滑り止めパターン。 なおこのサンプルではDランナー並びにFランナーが欠番となっています。あくまで想像ですが「フェルディナンド」用の専用部品が同時に設計されてるんではないかと思われ。またこのパーツリストもあくまで仮のものなので、正規商品ではアルファベット自体置き替えされている可能性もあります。 「コンバットルーム」パーツ。なぜに英語?というツッコミはさておき今回のエレファントの目玉なる一体成形の大型パーツ…なんですが、テストショットで金型が完成されてない状態、すべての彫刻がまだ完了していない状態の部品が封入されていました。 本体に対して凹モールドとなる彫刻、小パーツの受けはあるのですけれど、ピストルポートや大型リベットなど凸モールドになる分が一切合財ありません。製品版では改良されますのでその点は特にご注意。 ちなみにこれがホビーショー展示分のコンバットルーム(いや「戦闘室」って言おうよ。そのほうが文字数も少なくてすむよ)。側面ディティールに注目。 見えづらいんでコントラストを上げていますが戦闘室側面にはテクスチャに加えてツィンメリットコーティング用のガイドラインがケガキ彫りされます。上下二本に存在するのはコーティング上辺の位置に2パターンあるからで、下線部分で製作する際には上線を消す必要が生じます。 や、今回は「早組み」と「素材の紹介」がテーマなんでコーティングしませんよテヌキジャナイデスヨ 「車体下部」パーツも安心の一体成形。 こっちはちゃんとリベットあります。 裏面には点検ハッチ類がモールドされていますが、この箇所もホビーショー展示品はよりディティールが増しています。あとから気がついたんで比較できる素材画像はないんですけど… その他の付属品。ポリキャップの数と牽引ワイヤー用の糸の長さには余裕があります。 デカールは第653重戦車駆逐大隊所属の3両分。説明書は一部テキストがダミーになっているので各個体の所属先や年月、場所などのデータは不詳。 製品版ではフルカラーの塗装見本が封入される模様で、本サンプルでは「色見本」の類が一枚付属してました。 サンプル内容についてはここまで。幾度か書いておりますが正規の製品では改善されているだろう箇所がいくつも見受けられます。参考までにもう少し開発度合いが進んだホビーショーの展示サンプルをHobbyLinkTVのYoutube動画でどうぞ。 エレファントの登場は3:40あたりになります。基本英語のレポートですが、例え言語が違っても考えることはみな同じなので、英語がわからなくても内容理解にさほど問題はないでしょう。 さてここからはサンプルの説明書に従って組んでみます。工程ごとに注意すべき点、ポイントなどを挙げて行きますので実製作の参考になれば幸いでアリマス∠(`・ω・´) …もっとも正式発売日まで2か月近くあるんで、実際にリリースされるまでに変更・改善される点も多いかと思われ(´・ω・`) ・工程1;フロントパネルの取り付け 特に指示はありませんがG7→B30の順で接着していけば自然と取り付け位置・角度が決まります。 こちらもG27・28→G15の順番で。G27・28パーツにある視察スリットが凸モールドになってるのはモノスゴク気になる箇所ですけれど、ショーの展示品でもこの点変わってないんだよな…エレファントは全車コーティングされているんで仮にモールド彫っても埋まっちゃうからとか、そんな理屈? それもどうかと思いますけれど。 ※この箇所について「エレファントは防御能力向上のため、視察スリットを溶接して塞いでいるので、キットが凸モールドになっているのはなんら問題は無い」とのご指摘をいただきました。浅学さを恥じいるとともにお詫びして訂正いたします m(_ _)m ・工程2:リヤパネルの取り付け 特筆すべき事でもないですが1.0mm径のドリルで開口指示があります。パーツの面に対して垂直にやるのがコツ(それ普通の処置) ・工程3:コンバットルームの取り付け 砲架はポリキャップで自在に可動。一見するとボールジョイントのようで実は防盾が半球形をしているだけな一部ドイツ軍車両の特徴そのままですが、この部分かなりの曲者です。 もともとタミヤのポリキャップ使用軸はバンダイのガンプラなどに比べて緩い仕上がりになるのですが、それにしても今回のエレファントでは全くテンションが掛らず砲架だけでも「おじぎ」状態になってしまいます。これを避けるにはC17・18の軸をテーピングやボンド処置で太らせる必要がありますが、いかんせん主砲が長い(そして重くなる)のでそれにも限界がありそうなんですね。先ほどのホビーショー動画でも未塗装組み立てのサンプルは主砲が垂れてしまっている様子がお判りかと。塗装済み完成仕上げの方は接着しちゃってるように見えるのでうううむ。 戦闘室後部の小ハッチは開閉選択式。ハッチ裏のモールドはちょっとしたチャームポイントですよ? ・工程4:アッパーヒルの取り付け たぶんアッパー「ハル」の誤植(w; 機関部パネルはともかく戦闘室の組みつけが上手く決まりません… というのも本来勘合すべき「爪」が戦闘室の側からは伸びてないんですな。ここんところはちゃんと改善されますのでご心配なく。 ・工程5:フェンダーの取り付け この工程で最も注意すべき点はフェンダーではなく雨樋のパーツG2です。繊細なつくりでウッカリすると折れそう…てゆーかひとつ折りましたOTL 幸いうまくリカバリー出来たと思うけれど、さてどっちが折れた方だかバレますかね?? 本来ここでは片側4枚のパーツから成るフェンダーと座金を取りつけるんですが、後々部分連結式キャタピラ組むことを考えて最前部は組み付けずにおきます。なんともチキンな様相ですけどチキンの方がヘルシーで良いのだ。安いし。 ・工程6:フェンダーの取り付け 工程名はフェンダーの取り付けですが、ここのパートで組むのは車体後部の雑具箱と排熱口・送風板などです。工程通りに組むと車体後部はこのような状態になり、この段階では排熱口は取り付けないまま。 説明書ではこの工程まで進めてコーティング作業を行うように指示が出ていますが、そこはちょっと疑問があります。

タミヤ「1/24 スクーター(4点)セット」

たまにやってる絶版キットの発掘レビュー、今回はタミヤのカーモデル製品の中でも一、二を争うほど(?)マイナーな物ではないかと思われる「MOTOR SCOOTER SET」(英名)です。品番としては「1801」が割り振られています。 ハコ開けてみるとボックス内は中仕切りされて四枚のランナーが入ってます。さて、タミヤ製品に詳しい方なら4ケタの品番が振られた製品はかなり特殊なものだとお気づきでしょうが正体を明かすとこのキット、1/24カーモデルシリーズの一部製品に封入されてるオマケのパーツだけ抜き出して一個の商品パッケージングにしたものです。 1946年から2000年までに発売されたタミヤのカーキットがほぼ網羅されている文藝春秋の名著「田宮模型全仕事2」にもボックスアートがモノクロで一枚掲載されてるだけ、おまけにキット内容の記載に誤認があるというマイナー過ぎに程がある存在で、同書によると発売は1991年12月とあります(記事ページには書いてないけど、巻末の一覧表に載ってる)。ちなみに定価は300円。スクーターのパーツ自体は80年代の開発で、それぞれ1/24スポーツカーシリーズ初期の国産乗用車キットのオマケとして封入されていました。察するにマルティーニポルシェやセリカLBなどサーキットのレースマシンで始まった同シリーズが一般の国産スポーツカーへとラインナップを増やしていく際に、先行他社のキットと差別化を図って…というような位置づけかと思われます。さすがにこの辺の話題が採り上げられた話を聞きませんのであくまで自分の、想像の範疇ですが。 ではキット内容を見ていくことにしましょー。 ヤマハ・ベルーガ:このパーツは元々品番24019のトヨタ・ソアラ・ターボ2000VR、同じく24021トヨタ・セリカXX2800GTに付属していました。 スズキ・ジェンマ:24023ニッサン・スカイライン2000RSに付属。 ホンダ・タクト:タクトいろんなカーモデルに付属していて24018ニッサン・レパード280X・SF-L、24020ニッサン・レパードTR-Xターボ、24025ニッサン・スカイライン2000RSに入ってました。本体のクルマと付属のスクーターについては関連や関係性があるんだかないんだかヨクワカラナイ… ベスパ50S:このキットだけちょっと素性が変わっていて、24034キャンパスフレンズセットで女子大生のギャル(死語)が乗ってたものです。関係ないすけど「田宮模型全仕事2」に掲載されてるキャンパスフレンズセット新発売当時のタミヤニュース記事は80年代臭がスゴ過ぎてむせる(笑) 「女の子のスカートは、うれし恥ずかし前後2分割」って純朴な時代だよな… この他タミヤの1/24スクーターモデルとしてはヤマハ・タウニーとホンダ・モトコンポがありますが、この2種はセットに含まれません。タウニーはタクトと並んで多くのモデルに入ってたんですが、なんで省かれたんでしょうね?モトコンポはちょっと別格で初代ホンダシティのお伴としてちょっとしたブームだったのを思い出します。 四車種分を一枚にまとめたデカールと星のマークもおなじみのセメダインが入ってます。あと今回使用した製品には1982年度版タミヤカタログの宣伝短冊が入ってて…ってアレ?このキット本当は何年の発売なんだ??むむむ… そうそう、10年ほど前にオープンハウスで訪れた田宮模型本社のロビーに小さな射出成型機が置かれていまして、その場で製造されおみやげとして頒布されていたのが何かのスクーターモデルでした。あー、ベスパだったのかな?先日のホビーショー、一般公開日には併せてオープンハウスもやってたはずなんですけど、いまはどうなってるんでしょうね。 基本は2枚合わせのシンプルなモナカ構造ですけれど、実車同様に後輪片手持ちの車種が多いです。その辺りはさすがのタミヤで真面目にスケールモデルしていますね~。 ベスパ50S:イタリアの世界的に有名なスクーターがベスパです。1946年からスクーター生産を手がけているイタリアのピアッジオ社製。ベスパのスタイルはスクーターの原点とも言えます。50Sは49cc2サイクルエンジンに4速ミッションを装備したモデルです。車体色にはホワイトやオレンジ、レッド、ブルーなど6色が揃っています。 スズキ・ジェンマ:1981年、スズキから登場したスクーターがジェンマです。エンジンは2サイクル49ccで3速オートマチックトランスミッションを装備しています。セルなどの装備違いで3機種が用意されていますが、キットはトランクも標準装備されたデラックスタイプです。車体色はレッド、ホワイト、ブルーなど4色があります。 ホンダ・タクト:1980年に初登場、その後のスクーター人気の口火を切ったのがホンダのタクトです。エンジンは2サイクル単気筒49cc、自動変速で軽快な走行を生み出しています。手軽さとファッション性が幅広い人気を集め、スクーターブームを作りだしたのです。車体色はイエロー、レッド、グリーンなど5色があります。 ヤマハ・ベルーガ:1981年、ヤマハが発売した本格的なスクーターがベルーガです。直線的なラインを基調にしたモダンなスタイルが大きな特徴。50cc型と80cc型の2種が用意され、CV80Eは80cc型です。エンジンは79cc2サイクル単気筒でVベルトを使った自動変速機を装備。車体色はレッド、ホワイト、ブルーの3色が揃っています。 簡潔な車種解説はボックス横の説明文から。毎度のことながらタミヤの解説は短い中にも十分に情報が詰まった、模型解説のお手本みたいな文章だなーと思わされますね。それぞれ成形色にクレオスのトップコート光沢を吹いただけですが、ベルーガのみパーツ合わせが宜しくなかったんでパテ使用→白サフ→光沢スプレーの流れで。 並べてみるとベスパとベルーガが大きく、タクトとジェンマは小ぶりです。付属モデルに選ばれる基準はそのあたりの原価差だったりするでしょうか?ブツとしてはあくまでオマケの範疇のものなんで、組み立てるのは簡単でも仕上げるのは難しいかも知れません。一体化が進んだ車体の、くの字状に折れた内側の合わせ目を消していくのは当時としてもそうそう容易いことではなかったろうな… それでも、「タミヤのスケールモデル」らしくないポップな彩りと手のひらサイズのカワイイ造型には何らかの可能性が見出されそう。「スイーツデコレーション」のシリーズで女性層にもタミヤ製品を積極的にアピールしている昨今ですから、なにがしかの方向性があってもいいのかな、と思います。いまどきはスクーターをモデル化しようと思ったら1/12スケールで且つ完成品だってのが実情でしょうけれど。

モデルアート「オートモデリング Vol.26」

モデルアート別冊オートモデリング、今巻Vol.26は「速すぎた孤高の王者 M.シューマッハの時代」と題して2000年代前半のF1マシンを巻頭特集としています。 2000年から2005年までの時代、21世紀のスタートとなるこの時期はミハエル・シューマッハが「皇帝」の異名を欲しい儘に優勝を続けた時代、フェラーリの黄金時代であります。この当時の歴代チャンピオンマシンを製作すればすなわちフェラーリとシューマッハの記事になる、そんな時代です… 作例記事はタミヤ、モデルファクトリーヒロ、フジミ各社の1/20キットが並んで同一スケールでフェラーリF1の進化発展を目にすることができます。模型メーカーの違いやマテリアルの差はあっても質の高いモデリングによって素晴らしい完成品が連続、ティフォシなモデラーにはたまらない内容でしょう。各年ごとのグランプリダイジェストやコミカルなイラストによる「シューマッハ×フェラーリの11年間」コラムも当時のF1シーンを知るよい手助けとなります。 この時期は自分自身もTVのF1中継を見ていたギリギリ最後の時代なので、当時の雰囲気や空気といったものはよくわかるんですが… シューマッハっていくら勝ち星挙げてもあんまり人から好かれないドライバーでしたね。 実に象徴的だなと思うのは今回作例記事の末尾に「2000年―2005年の好きなF1マシンは?」と簡単なアンケートが設けられているのですが、多くのモデラーの皆さんがこの時代のフェラーリマシンもドライバーとしてのシューマッハも、「好きなもの」としてのNo.1には挙げていないという事実でしょう。強いフェラーリは確かに模型市場で人気No.1のはずですが、モータースポーツとしてはどうだったんだろうと、何やら複雑な感慨に囚われなくもない… 「2000年―2005年のチャンピオンマシン」の最後を飾るのはフェルナンド・アロンソの駆るルノーR25、シルバーライン製1/43メタルモデルの作例です。皇帝の時代はここに終わりを告げます。「チャンピオン」マシンの記事だから仕方ないんですけどだれかひとりぐらいはルーベンス・バリチェロのマシン作ってくれよぅ(´・ω・`) 「2000年代前半の注目マシン」の章ではシューマッハ最後のフェラーリF1となったF2005などいくつものマシンが採り上げられていますが、個人的にイチオシ、このオートモデリングVol.26全体の中でもピカイチだなーと思うのはマクレーレン・メルセデスMP4-20、1/12スケールでフルスクラッチビルド(!)です。 複雑な曲面で構成されたボディは資料写真をもとに3Dモデリングソフトでデータ化し、更にMODELAで出力することによって原型製作するというハイテクモデリングです。このような手法も模型誌各誌で採り上げられてはおりますが、ここまで大型のもの、美しく仕上げられたものを目にしたのは寡聞な身の上ながら初めての経験で実にカルチャーショックです。はじめてリン・ミンメイを見たゼントラーディ人もこんなふうに驚いたんだろうか(例えが変過ぎる) そんな度肝を抜くような記事もあれば、正統派な徹底ディティールアップも有り。カーモデル本としては十二分に濃い内容となっています。特集とはあまり関係ないニューキットレビューにも、ビーモデルワークス1/20フェラーリ150°イタリアやフランスの新興メーカーシミラー社の1/24フォードGT MATECH など濃ゆい製品目白押しで、今も昔も変わらぬ堅実なモデルアートの姿勢はどのジャンルに於いても「製作ガイド」として安心して見られますね。 そして個人的に2000年代前半で最も印象に残るマシン、ウイリアムズFW26が採り上げられているのは嬉しいところです。必ずしも「好き=速い」ってわけじゃない、そんな楽しみ方の余地があるF1グランプリを、今後とも望むものでアリマス。

ウェーブ「1/12 太鼓の達人 初代 アーケード筺体」

アーケードゲームの筐体をプラモデル化したウェーブ製「ノスタルジックゲームコレクション」シリーズ第二弾の製品です。 このシリーズで初めて「アイドルマスター」が発表された時にはその手があったか!と随分驚いた覚えがあります。簡単なパーツ構成の割には派手目の完成品が組み上がり、塗装済みアクションモデルを引き立てるための展示台の一種としては非常に面白いものだなあと。第二弾はそのアイマスよりももっと大勢の人に認知されてる音ゲーの代表格「太鼓の達人」です。なにしろゲームやらない人でもゲーセンの前を通れば大抵目に入る筐体ですからして、この選択は良いなと思う訳です。スナップフィットで接着不要、カラフルな成形色でほぼ無塗装でも十分イケる、広く門戸の開かれたプラモと言えるでしょう。 太鼓のパーツが含まれるFランナーは色違いで2枚入ってます。豪快に不要パーツが含まれるのもウェーブ製品ではよくあることなんですが、太鼓のカラーを変えることで2代目以降の筐体に対応したりするんでしょうか?その辺ちょいと気になったんだけど、調べがつかなかった… 筐体そのものはシンプルな形状をしていますので、パーツも分割もシンプルなものです。 液晶画面用のクリアーパーツ。提灯には三つ巴のマークがタンポ印刷されています。 本製品のキモとなるのはむしろ付属の印刷物だと言えましょう。クリアシール/ホイルシールに加えてディスプレイ用画面シートが付属します。この部分が作り込まれ(描き込まれ?)ていないと実感にそぐわなくなりますからして、とても大事。 組み立ては簡単で普段プラモ作らない方でもなんの問題もなく行けると思います。和太鼓も立てて置くとアフリカ民族ドラムのようだな。 注意点としては全体にくまなく貼付指示があるシール類は、組み立てと貼り付けを並行してやらなければ上手く貼れなくなる所が挙げられます。説明書にはこの点指摘がないんでちょっと不親切かな。いや実際作ればすぐ判りますけどね。 完成するとまず見なくなる筐体裏側までシールがあるのはいい感じです。 シートは薄くても接着力は強いクリアシールのほうが位置決めなどで多少タイヘン。 基本はハコ組みなんですけど、内部にはフレーム入りますので強度も十分です。 底面には無可動ながらキャスターまで再現されます。こんなところでも手を抜かないのはイイ感じですな。 クリアーパーツの裏側にシートを差し込むことによってディスプレイ画面の表示を再現します。シートは複数あるので様々なシチュエーションに対応。 で、完成です。アーケードゲーム系の模型は最近いろいろ出てるんですがその多くが「ノスタルジー」をキーワードとしているようで、本製品も2001年稼働の初代ゲームを再現しています。 シール関係変えたら2代目以降も作れるのかな?その辺あんまり詳しくないんですけど画像データ作って自作デカール印刷したり…とか?? figmaやリボルテックなどの1/12スケールサイズのアクションフィギュアに対応した大きさです、可愛らしいディスプレイを色々と試行して楽しいゲーム空間を作りましょう。新劇場版「新世紀ヱヴァンゲリヲン」の赤木リツコ博士がいま日本でいちばん太鼓叩きの似合う女性キャラじゃないかしら…と、思うのですが、どんがどんがするりっちゃんのフィギュアって見たことないんで いつものAGE-1さんにご登場いただく。実に自然にどんがどんが出来るけれど、ホントはこのゲームでこんな派手な叩き方してると大して得点にならない(w

第51回静岡ホビーショー(その4)

後は残りのスケールもの、ミリタリー関係など…を、 タミヤブースで売ってた「ショカコーラ」チョコレートをぱくつきつつ。ナチスドイツ軍も御用達だったミリタリーアイテムだそうですけど、あらためて思うに日本のチョコレートっておいしいなあと。えっ。 ファインモールド渾身の力作四式中戦車チトは試作型・量産型の2種類同時リリース。 鋳造砲塔の試作型、写真が残されているのはこっちですね。 鋼板砲塔の量産型…は、一両も作られてないんでホントは「量産計画型」とか「量産計画予定型」とか「量産計画予定と夢とロマン型」とか呼ぶべきかもしれませんがいわゆる「三菱図面」型です。この三菱図面の正体について会場でファインモールドの鈴木社長から貴重なお話を伺いましたが、たぶんAMで記事になるでしょうからここではヒミツだ(笑) これはエッチングパーツの使用説明なんですが、これ見ただけでも車体上部構造はじめ全然違ってるのが判るかと思います。マイナーチェンジどころか「一部流用できる別物」に等しいかと。 なんとまあ転輪ボギーまで「一見すると似たような形状に見えるが、微妙にサイズが違う」という実にメーカー泣かせの旧日本軍クオリティです。 砲塔リングの位置関係も違ってて、量産型では車体前方上部のハッチが無い(新砲塔チハと一式中戦車みたいな関係)など、これまで漠然とこの戦車に抱いていたイメージにいろいろ修正を迫られそうです。 「プラモデル」としての製品パッケージをみると三式中戦車や五式中戦車のランナーが含まれていて、これまで精力的に旧日本軍戦車プラモを開発して来たファインモールドの歩みが凝縮されているようで胸が熱くなります。今回のチト車を以て八九式中戦車イ号(マガジンキットでしたけど)から五式中戦車チリまでの旧日本軍中戦車は全てコンプリート、これからファインモールドはどこへ向かっていくんだろう? 陸上自衛隊の73式小型トラックは先行き占う例えになるんでしょうか?これも一度金型作っておけば無反動砲や64MATなどバリエーション展開出来そう…と考えるのは素人の浅い塹壕で、「一見すると同じように見えても、色々違っている」だそうで日本人ってむかしから変わってないんだな(笑) 愛知県庁の愛知県らしいギミックとは「貯金箱になる」でした。まさに名古屋!らしいぞ。これなんか模型専門店以外の場所・流通ルートで捌けそうなアイテムだと思います。それも大事な方向性です。 タミヤのシュトルモビック、戦車マニア(特に独軍好き)からは黒死病のように忌み嫌われる飛行機ですけど、 このキットは(・∀・)イイ!! ですよー。外見や塗装より内部のメカ、実機のシステムの面白さを作ってみてはじめて理解できる模型だ…という印象。ラジエーターがこんな位置にあれば対空砲火に強い訳で、強固に防護されたパイロットと対照的にぞんざいな扱いの銃手(懲罰兵が乗ってたってウワサはどこまで本当なんだろう) 着陸脚なんていままで見たことないようなカタチしてんの!いかにも武人の蛮勇に耐えそうなゴツい作りが魅力です。 してみるとエレファントやヨンパチマチルダさんが普通すぎてインパクトに欠ける面があるのは無理からぬことかもしれません。が、放っておけばどんどん高価格化していくミリタリーモデル業界に有っては「組み立て易い」がすなわち「失敗し難い」ことでもあって、スタンダードはちゃんと押さえて置きたいところです。誰も彼もが超絶究極至高ってわけではないので。 個人的にはしばらく見かけて無かったイタレリ版SASジープにフィギュア+アクセサリで2,000円とゆー超リーズナブルなこのセットがお気に入り。 イタレリは創立50周年なんですって。50歳以上のイタリア人男性はみんな「ゴッドファーザー」の登場人物に見えるね。 タミヤの方でも初代パンサータンクから数えてミリタリーモデル50周年。それを記念してWebサイトでやってた「懐かしのモデル」と「おすすめのモデル」ベスト10の結果が発表されていました。順当な物もあり驚きなものもあり、懐かしとおすすめで同時ランクインするものありとまあ色々です。じつわ自分の推したアイテムが見事ランクインどころか投票といっしょにフォームに書き込んだ自分のコメントが会場で掲載されてて、人知らず悶絶していたのはヒミツである(w; アオシマの1/48リモコン10式戦車量産型。このサイズならフック関係を省略してもさほど気になりません。 そして千早のサイズは72に限る。ストライクイーグルの機体全体はその…なんだ、平たいしな。 JMC展の入選作品からこの伊織ファルケもさすがの機体選択だと思います。主にデコの輝きとかです。 バンダイの地球観測船「ちきゅう」は1/700スケールとは思えない大ボリューム。フルハル+巨大な上部構造もあってなんだか建築模型を見ているような錯覚に陥りますわこれ。 ウッディジョーの木製1/350飛鳥II。最新の客船を木材で再現も面白い試み、でも考えてみれば木材は船舶模型では王道の部材ですね。 アオシマのリニューアル雲竜、飛行甲板に施された特徴的を通り越して異様なまでの迷彩塗装はデカールも封入されます。艦載機含めて「架空」度合いの高いアイテムですが、格納庫甲板再現は面白い試みです。この艤装で航空機運用したら着艦事故が絶えないよねーとか言ってはいけない。 信濃や大鳳に乗せてやりたい気もしますが。 ちょっと面白かったのがホビーベースのガチャピタジェル。シート状のものは以前からリリースされていますが今回は文字通りジェル状で加工も自由、固着はするけど接着ではない「透明な練り消し」みたいな感じです。 強度的にはこんな真似もできます。これでちゃんと力を込めればダメージ無く取り外す事も可能。 奥まったところのホコリ取りにも活用出来て飾り派な人には重宝しそうです。自立し難い1/35フィギュアの写真を撮ってキットレビューする派には福音のようです… 耐震構造も備えた充英アートのコレクションラックシリーズ。これからの時代、この趣味と長く付き合っていこうと思ったらラック関係も重要性を増しそうです。それは決して自分と作品・コレクションとの関係だけではなく、家族や家庭との関係だったりするのでしょう。 そんなことを思いつつ、今年の静岡ホビーショーレポートはこのへんで。決して高画質とは言えない画像データにお付き合いいただきありがとうございました。 最後までお読みいただいたみなさまへのサービス的な意味も含めて、ハイテック・マルチプレックスジャパンの綺麗どころお三方を。 こちらのブースでいただいた「うちわ」が実に重宝したので一般公開日に行かれる方も要チェックですよ!

第51回静岡ホビーショー(その3)

さて続きです。だいたいどちら様も情報出揃って来ている頃合い、落ち穂拾いのようなものでして… ところで今年のポスターには例年見られるガンダム「らしきもの」が描かれてないのは誰かが何かを強いられたり強いられなかったりしたんだろうか。 MGマラサイは久しぶりにストライクなMSで、「ラウンドフォーミングアクションベースジョイント」を用いたバリュート使用時のポーズは確かに劇中でも印象的です。でもこれって死亡フラグなんじゃあ… 固定指・可動指とも新機軸の投入で自然な曲線でのグリップや可動を達成しています。このパーツ結構応用効きそうで、例えばギラドーガなんかどうだろうと思ったらそんなキット出てない罠。ザクのVer.2やケンプファーには有効に使えそうです。 リゼル・ディフェンサーユニットb型は結局「リゼルC型」という名前に落ち着きました。ガンダムUC次回第5巻で活躍する…のはいいんだけれど、やっぱりこのタイミングでバイアラン・カスタムが並んでないのはいささか疑問に感じます。ビデオリリース期間は延長されたんで先々どうなるかはまた別ですけど。 RGジャスティスガンダムはファトゥム-00リフターが密度の高い造型です。スライド機構やステップ部分の新規デザインでドダイ的SFSとして十分活用出来そうだけど、そんなディスプレイは無かった。何故だ。 雑誌掲載の試作モデルではどこにスタンド挿すんだか不明だったベースジャバーは機体中央部分にジョイントできます。製品となるユニコーン版以外にジオン仕様やZガンダム版も参考出品されてたけれど、仮にリリースされてもプレバンじゃないかなー。 参考出品では「ヤマト2199」地球・ガミラス両軍艦艇から。新生ヤマトと同スケールで展開した方が艦隊編成らしくて良いのですが、そうすると「ゆきかぜ」ちっさすぎる…第一話冒頭のハイディティールな船体を再現しようと思ったら大型モデルが望ましいのですが。あとガイデロール級航宙戦艦(いわゆる「シュルツ艦」ですな)でけえ!ヤマトに全然ひけを取らないどころか勝てそうなイキオイでどうなるんだ第二章!? と、なんかうま~く乗せられてる気がしますが(笑)製品も映像も、この先期待しています。 こちらも最近期待している「アクセルワールド」から黒雪姫先輩のデュエルアバター「ブラック・ロータス」。先行して発表されていた試作品では両腕のブレード長さが明らかに貧弱に見えて不安だったんですが、全身各所にコンパチで戦闘形態になるということでひと安心です。 商品の性格としてはMGフィギュアライズのシリーズをダウンサイジングしたような位置づけかと思いますが、関節部分やエフェクトにはクリアパーツを多用していて、小さいながらも派手な印象を受けます。 頭部は二重構造でクリアーパーツのフード内側にフェイス部分が存在します。あー、どっかゼーガっぽいんだな、うんうん。 こっちは主人公ハルユキの「シルバー・クロウ」 特徴的な翼は一体化されてます。 これも頭部は二重構造です。アニメじゃまだここまで描かれてなかった…ような? 二重関節やボールジョイントが多用されています。メディアワークスが推してることもあって各社からリリース多数なアクセルワールド、デュエルアバターも他メーカーから塗装済みアクションフィギュアのアナウンスが既になされています。それに比べて価格は低くサイズは大きめとなるバンダイのプラモデルシリーズがどんな立ち位置を占めるかは、何に左右されるんだろう? ダンボール戦機Wの水中用LBXシーサーペント。TVじゃ暗い画面の海中で登場して特に水中仕様でも何でもない主人公機に瞬殺されるとゆーあんまりな初登場回でしたが、ゲームじゃ活躍するんだろうか。 背面に推進器が集中しているデザインはなかなか魅力的です。あまりに直球なスクリューのカタチが、むしろ玩具然として似合っているんだなあ。ところで水中回だったのにトリトーンがすっかり忘れ去られていたのはさすがL5だ。 Wを横に倒してΣオービス。ロボとはいえ女子の股間がビームってのはどうなんだコレハの合体ロボですが、プラモの方は分離ギミック無しの大型モデル。変形・合体は塗装済み完成品の「Zモード」でリリースでこちらは3体のLBXそれぞれ全身可動、分離変形可能です。 しかしこのタイミングでジャンヌDが並んでないのはやはり疑問ですねえ… L5つながりガンダムAGE、ギラーガの腹部はHGでは分割処置で可動させてます。 対照的に可動部分の少ないAGはオリジナルの有機的なラインを再現出来てて一長一短といったところか。 AGE-3オービタルはHG/AG共にリリースですがフォートレスはAGのみ。 コミック版の外伝に先行登場して本編にも殴りこんでくる海賊MS達。右側のダークハウンドは目出度くAGE-2の第三フォームとなるんだろうか。AGEシステム関係ないから「ガンダム」ではないのかな… 電撃ホビーマガジン9月号(7/25発売)付録のガンダムAGE-2アルティメス改造キット。AGE-2ダブルバレットを強化するパーツでノーマル対応では無い事に注意。 こちらはホビージャパン10月号(8/25発売)付録のガンダムAGE-1レイザー改造パーツ。AGE-1ノーマル用ですが当然アデルにも転用できます。どちらのキットもプラの関節パーツをポリキャップに置き換えれば一般のHGモデルと同様に可動し、あと発売日がひと月ずれてるのはいろんなところにやさしい配慮かと。 うわさのアレとかソレとかは特になし、期待していたクランシェもなかった…

第51回静岡ホビーショー(その2)

ちょっと席を外して食事&ミーティングでした。で、その場で明らかになったことは… 自分が「これはイケる!」と思った物と世間一般のそれとでは、大幅に認識のズレがある。 うん、ちょっと反省しています。でも、ちょっとしか反省していません。てな感じで再開再開。 さてバンダイブースを離れてここからハセガワ。 クリエーターワークスシリーズ会場発表は「輪廻のラグランジュ」 しかもたまごヒコーキ! 初のインジェクションキットはずいぶん変化球を投げてきたもんですけど、カワイイ系グッズとしてはこれで正解なのかも知れません。 バーチャロイドは順当にシリーズを重ねていますが、今回もエンジェランはありませんでした。お待ちの方はもう少し辛抱してください。 全裸で。 スペースウルフ・ハーロックカスタムはアナウンス済みのアイテムですが、 デカールに「大山トチロー専用機」が含まれるとは初耳です。しかしトチローって戦闘機乗るんだろうか…。あともう一人分セットされるそうですが、そちらはまだ情報無しでした。 ところでこのスペースウルフの主翼部分って知る人ぞ知る「大ヤマト」の主翼部分とほぼ同一形状なんだけど、どこぞにアレを作る猛者はおらぬか。 ドラゴン関係こちらはアオシマブースにあった72スケール新製品 四式軽戦車は単なる砲塔すげ替えではなくちゃんと九五式軽戦車車体の変更点も盛り込んでます。 35関係パネル展示。この辺はマイナーチェンジの範疇ですね。 T-34/76も六角砲塔にキューポラ付きは新作パーツです。 航空機関連は冷戦時代の戦略偵察機です。今でも十分に魅力的です。 ドラゴンモデルの35完全新作はサイバーホビーブランドでプラッツブースにありました。 日本人開発チーム新作は九五式軽戦車!前作特二式内火艇に引き続いてのクオリティが期待されます。 同じく完全新作オペル・マウルティア。 どこからが新作なんだか線引きに困るオストヴィント。 ドラゴンの完全な新機軸としてはアメリカン・コミックスヒーローのスタチューシリーズ。塗装済みとキット版で展開。 試作品は現在アメリカで公開され驚異的な興行成績を上げている映画「アヴェンジャーズ」から。またパネル展示の方ではやはり好成績が予想されるバットマンシリーズ第三弾「ダークナイトライシズ」が発表されていました。日本のメーカーではコトブキヤが同じような性格のアイテムを出していますが、いずれにせよアメリカ市場を意識している製品でしょうね。 プラッツブースにパネルがあったのは今秋放送予定の新作アニメ「ガールズ&パンツァー」ってナニソレ? 萌え+ミリタリーの作品らしいのでちょっとアンテナ張っておきたいところ。 参考に並んでいたのは主にドラゴン/サイバーホビー系の車輌がベースと思われるものでしたけど このピンク色のM3リーはどこの製品だろう?どんな層にアピールしてどんな製品を売り出していくのか、まだまだ海千山千といったところか。 エアフィックスの新作陸物英軍アイテム。 エレールの新作陸物仏軍アイテム。この辺はどちらもお国柄が出ています。 既にMATVを発表しているキネティックのネクストはM109A2自走砲で此所は米軍アイテムで行くみたい。 童友社扱いとなる新興中国メーカー「シュントンモデル」。シリーズ第1弾が1/48ツポレフTu-2ってまたえらくマニアックなものでの業界殴り込みです。 これはちょっと面白かった紙創りブースの「ZURA」。1/35スケールフィギュア用の植毛パーツです。 言葉で説明するより見てもらった方が一発でわかるタイプのアイテムです。残念ながら大量生産出来ないのだそうで会場のみの限定販売、ご興味もたれた方は一般日にゴーです。紙創りブースは北館入ってすぐ右です。 さて本日は大体こんなところでお開きにしたいと思います。明日も若干補足的なレポートは上げる予定でおりますが、あんまり「速報」的な価値がないのはいつものことです(笑) さすがにちょっと睡魔が襲ってきたので… トミーテック参考出品の1/12寝台車でオヤスミナサイ。夜汽車には夢、ロマンが必要でありzzz

第51回静岡ホビーショー(その1)

今年もやって来ましたホビーショー、まずは会場発表アイテムを中心にピックアップ バンダイ、マスターグレードガンダムAGE-2ノーマル、もちろんストライダー形態に完全変形。 ランディングギアの機構はMGオリジナル、肩のビーム砲口にもハイエンドなディティール有りです。 HGUC会場発表はなななんとハンブラビでした!夢じゃないかしら。「黒十字総統」「イカデビル」よばわりされて日陰を歩んでいた悲運の名機がついに!! ハンブラビがキット化されるのは旧TVシリーズ以来実に27年ぶりのことになります。新約劇場版の時でさえ見送られたコイツがこの度目出度くリリースされるのはやはりブルーレイ合わせなのだろうか。マラサイUC版のおこぼれだろとか言わない! ゼータガンダムに登場する可変MSの中でも一、二を争うほどシンプルな変形機構の要となる脚部はフレーム+外装の構成なのがおわかりいただけるだろうか。スネの○穴がしっかり抜けているのは四半世紀前とは大違いで泣けてきます。 脇腹もちゃんとフィン状になってる! 足裏のディテールやビームキャノンの開口部分がおわかりいただけるだろうか。 いや~、個人的にハンブラビ大好きなんで枚数大目に上げちゃいましたよ。旧キットはポリキャップで膝の二重スライド関節をやってたのが良かったけれど、いかんせん徒手空拳だったからどうにもしようが無かったもんでね… システムウェポン003はGP01のビームライフルと陸戦ガンダムのシールドを中心とした内容です。CDドラマ「ルンガ沖砲撃戦」に登場した一発でチベを沈めるロングバレル(でも一発撃つと壊れる)とかになります。 ガンプラビルダースパーツシリーズは新展開。手首やスパイクなどこれまでW社やK社の独壇場だったようなパーツが続々登場します。 クリア素材を使用したエフェクトパーツは今どきの流行りらしいアイテム。 モノアイセットは多方面に重宝しそうです。 レジェンドBB戦士のコマンドガンダムは初お披露目だったハズ…自然な流れですけど また3体のキャラに合わせたそれぞれのライバルとのパネルが展示されてました。このシリーズの先行きを占うような。 エンドレスワルツもまだ動きがありそうです これは製品とは直接関係のない、ただのディオラマ展示ですけど。 1/1000ヤマト2199に付属する特典はメカコレ三段空母のブルーカラーVer.でした。箱裏にパッケージが印刷されているのでそれを切り抜けばフェイク的な楽しみも出来ます。「2199」には新規デザインが起こされたガミラス三段空母が登場するので、このタイプがそのままヤマト2199と並べられるのかはちと?ですが、遊び心としては十分なものかと。 前作キットがほぼ捌けた頃、実に空気を読んだタイミングで実機が発表された「しんかい6500推進器改造型(仮称)」 主推進器が二軸化され、サイドスラスタが増設されています。この改造でしんかい6500は(戦車的に言えば)超信地旋回が可能になりました。 あ、静岡第一テレビがウッディージョーをニュースで流してる!(突然) 劇場版「コードギアス 亡国のアキト」からアレクサンダ TVシリーズの頃とはディティールもギミックもずいぶん違ってます。ナイトメアフレームはプラモデルでは上手く展開できなかったんで、ここから新しい動きが見られれば良いのですけど。 7月にマクロス関連の製品が再生産されるのですが、それに伴い旧イマイのアーマードファクトリーが実に久々のラインナップ。アリイ製の物(いかん名前忘れた)は十数年前に一度出てますが、より出来の良かったイマイの物はご無沙汰でした。 1/100スケールの統合軍兵士や作業車輌が多数付属。 高荷義之画伯のボックスアートが実に貴重な逸品、ディスプレイに拘る昨今の模型シーンだからこそ、スタジオぬえオリジナルデザインのディスプレイベースとして温故知新な一面があるかもです。 あ、アーマードバルキリーとデストロイド・トマホークも勿論付属しますよ!

モデルファクトリーヒロ「ジョーホンダレーシングピクトリアル #16: モナコグランプリ 1967」

マシンにスポットを当てて来たシリーズ既刊と違って、今回のジョー・ホンダレーシングピクトリアル16巻は1967年F1GP第2戦、モナコGPそのものを採り上げる内容です。 60年代、F1マシンがまだ葉巻型をしていた時代を扱うのは本シリーズでも初めてのこと、またこの1967年モナコGPはジョー・ホンダ氏が初めて(つまり、日本人が初めて)フォトグラファーとして取材を行ったF1グランプリでもあり色々と記念碑的な一冊です。空力ウイングもスポンサーロゴもない時代の描くマシンは地味ながらも武骨で、どこかストイックなイメージが湧きます。第二次世界大戦当時のレシプロ戦闘機みたいな…と言ったら例えが遠すぎるかしら。 カーナンバー18のフェラーリ312を駆る期待の新人ロレンツォ・バンディーニ。本書では相棒クリス・エイモンのカーナンバー20と共に多めのフォトが掲載されています。バンディーニはジョン・サーティーズに代わってフェラーリを背負って立つエースドライバーと目されていましたが、このモナコGP決勝レースで2位を走行中にクラッシュ、3日後に世を去りました。この時代、ドライバーたちは現在よりもはるかに危険と隣り合わせだった時代でもあります。 ジャック・ブラバムやブルース・マクラーレンなどオーナードライバーが参加できる余地があった時代でもあり、グランプリ全体の空気や雰囲気もいまとは随分異なっているように感じます。それは美しいフォトの隅々からも伝わって来て、デニス・ハルムのブラバムBT20が立ちあがって行くヘアピン脇のバリアがご覧の通りタイヤじゃなくて粗朶束(「そだたば」と読みます)です。モナコ市街地の狭いコースでシートベルトすら無いF1マシンを操るドライバーたちの心もちは、ちょっと想像が付きません。リスクとか覚悟とか、観客の側でも違うのだろうな。 グランプリ参加2年目のブルース・マクラーレンモーターレーシングはF2規格のシャーシーにBRM製V8エンジンを搭載したマクラーレンM4Bで参戦しています。ひときわ小さな車体は如何にも非力に見えますが、それでも4位入賞のリザルトを残しているのはモナコのコース特性にマシンが合致したことと、やはりブルース・マクラーレンの腕前のなせる業か。 こちらもやはりF2マシンを投入しているマトラ・スポールMS7、マシン後部のエンジン周りは綺麗なラインに仕上がっていて、全然関係ないんですが「銀河漂流バイファム」に登場したパペットファイターのデザインはF1マシンに由来するって話に今更ながら納得します。や、最近MG誌で見たばかりなのでふと浮かんで(笑) コスワースDFV登場前夜の時期なので、エンジン関係はどこもユニークでバラエティに富んでいます。イーグルT1Gに搭載されたウェスレイクV12エンジン(左)とBRMP261のP56V8エンジン。“アングロ・アメリカン・レーサーズ”イーグルは全てをアメリカのメーカー/ドライバーで賄ったオールアメリカンのF1チーム、ブリティッシュレーシングモーターズはアルフレッド・オーウェン卿がチームオーナーとしてエンジンまでも自社開発を行っていたフルコンストラクターで対照的なF1チームです。現在ではその名を聞くことは絶えて無く、考えてみれば半世紀近く前の話ですので、消え去った物も多いのでしょうね。 こちらはBRMでも新型シャーシのP83。3リッター規定に合わせて開発されたやはり新型のP75エンジンは1.5リッター水平対向エンジンを上下に二つ重ねたH型16気筒ってなにその英国面。2本のクランクシャフトが存在する不合理で重い設計のエンジンは決して高性能とは言えないもので、冷却配管がモノコック上面を這いまわってる無理矢理加減はまるでカヴェナンター巡航戦車のようだな(戦車脳) この時代のF1については精々ホンダのマシンについて、それも非常に限られた範囲でしか知識を持ち合わせていなかったので、様々な事柄が新鮮に受け止められます。日本国内ではメジャーな人気のある時期とは言えないかも知れませんが、むしろ普段この時期この時代のF1グランプリに興味を持っていない方々にこそ、新しい知見を得てほしいような一冊と言えましょうか。 巻末には上野和秀氏によるロレンツォ・バンディーニについてのエッセイ、平野克己氏によるジム・クラークの一文も寄稿されています。従来のレーシングピクトリアルとは一風変わった今回も、見どころ読みどころの多さに変わりはありません。