Month: October 2012

国本戦車塾「国本戦車塾第4号: 八九式軽戦車の矛と楯」

兵器研究家国本康文氏の研究成果をまとめた私家版出版物のなかでも八九式中戦車を扱った4分冊の最後の一冊となるものです。 大まかな内容は… 八九式軽戦車の矛と楯は、八九式軽戦車を八九式軽戦車の戦車砲でドカンと射ったらどうなるか?そんな疑問にお答えする本。 日本陸軍が所有するあらゆる火器で八九式軽戦車を射撃した詳細な記録の解説書である。この記録は四十一枚の射撃記録写真を含み鮮明な写真は初公表されたものである。 戦車塾公式ブログより。昭和七年に行われた射撃試験の実態とその結果を中核に据えたものですが、その過程で八九式軽戦車(当時)の装甲厚、鋼板の素材についても詳しく解説されています。 トルコ帽型のキューポラを持ち車体前面がくの字型に折れる初期型車体。当たり前な話なのですが八九式の「至近距離で37ミリ砲に抗堪」する性能って十一年式平射歩兵砲が基準だったんだな… また、射撃試験の詳細な方法が記されていることも新鮮なオドロキでありました。恥ずかしながら距離400メートルでの射撃試験って400メートル離れた先から撃つとばかり思っていたぞ(汗) 八九式戦車の主砲である九○式57ミリ戦車砲以外にも各種の野砲・機関銃や歩兵砲の徹甲弾や榴弾を用いた射撃結果が被弾痕写真や射撃条件・結果判定を含む報告とともに掲載、いちばんの見どころはこれでしょう。一部では装甲に初期の性能が発揮し得なかったり、強度不足やボルト切断箇所などの弱点が露呈することによって、この試験の結果が後期型の車体や後々の日本戦車の開発につながったことは容易に想像し得ます。 着発信管を用いた榴弾や機関銃弾では装甲に対して効力を発し得ないことは明らかですが、破片効果や炸裂威力で被害を与られる判定結果は太平洋戦争に際しての決死の弱点射撃に繋がって行くのかと、複雑な感慨を抱きもしたり。 スペック上の装甲厚では八九式に勝っているルノー乙型(ルノーNC27戦車)のフレームや接合部分が脆弱で、射撃試験終了後には既に原型を保っていない画像にも驚きです。ルノー乙型と八九式軽戦車は日中戦争初期までは混在して用いられましたが、輸入戦車が早々に見切りをつけられたのにはこんな事情もあったのでしょう。 一般書籍ではなかなか見られないマニアックな題材ですが、より深く理解を得たい読者層向きでしょう。

バンダイ「アルカディア ライバード ハイパースペック 」

テレビ東京系列今秋新番組「超速変形ジャイロゼッター」より、主人公轟 駆流(とどろき かける)の搭乗する「ライバード」の変形トイです。本作品の変形ロボット「ジャイロゼッター」をバンダイでは2つのラインで製品展開していて、こちらは高価格帯の「ラピットモーフィンシリーズ」 ブリスターを開封するとカードの下に隠れていた屋根の すごい 存在感。番組の方は近藤真彦の歌うオープニング主題歌や「真剣バトル」「ギャグ」と並んで三大コンセプトのひとつである 「ちょいエロ」 要素が非常に大きなお友達に受けが宜しいようですが、本製品は対象年齢6歳以上の玩具ですので一応。 本編では3DCGを用いた派手且つなめらかな動きを見せるロボットアクションがセールスポイント、毎回バンクが流れる超速変形のシーンはひとつの売りなのですが、実車同様のラインを持つクルマがまばゆい光につつまれてヒーローテイストなロボットに!とゆー、およそ物理的条件を無視した一種ゴーカイな変形をするので結果的に近年稀にみる本編デザインとは全く似てない玩具製品となっています。このあたりスクエニの展開する店頭ゲーム筐体がメイン商材だからとか、いろいろと諸事情あるようで。 ジャイロゼッターのデザインにはなんと15名ものメカデザイナーが名を連ねています。わー、なんだか「機神大戦ギガンティックフォーミュラ」みたいですよ。ライバードのデザインを担当したのは石垣純哉氏でありますが、どうみてもヴェイガンMSにしか見えない形状が、幸か不幸かこのトイではうま~くスポイルされているなあ。 あの、いまみなさん非常に微妙な顔でこの記事読まれているかと思いますが、ワタクシもいま結構微妙な顔で記事書いてますよ? (・ω・) 低年齢の児童が扱うことを考えて各関節はそれなりに頑丈且つよく動くようには出来てます。ただ見ての通りに機体外装がいろいろと邪魔ではある。 腰部は360度回転しますがスカート部分は一体成形なために足の前後可動は全く無し。ソール部分の接地面積が少なくていまひとつ立ちが悪いのは、手に持ってブンドドするものだと考えればまあいいのかな。 上腕や大腿部分には回転軸が入っているので突然トリッキーなポーズになったりもします。 主要兵装の轟雷剣は軟質樹脂製なのでお子様でも安心して手に取れます。 しかしアクションひとつとってもいきなりサイドパネル(ドアですねこれ)が邪魔になるという恐ろしい基本構造でもあり… 本編では(いまのところは)登場してないシールド。単に屋根を外して手に持たせる…だけではなく、 後端部分を折りたたむギミックは存在します。これによって脚部にシールドが干渉するんだけれど「シールドが重いため、腕だけで持ち上げるようなポーズで飾ることはできません。シールドを持たせて飾るときは、脚で支えるようにして持たせてください」と取説にも書いてあるのでこれでいいのだ。 あの、いまみなさんホントに微妙な顔でこの記事読まれているかと思いますが、ワタクシもホントに微妙な表情で(略) 背面パーツが取り外し可能なことは取説にも書かれた公式な仕様です。この方が本編形状に近いのは確かなんですが、ガンダムAGEシリーズのガンダムレギルスを赤く塗るか、なんならゼイドラをただそのまま置いといた方がもっと本編形状に近いぞ(w; むしろカタチよりはギミックで、ヘンケイ!ヘンケイ!!(それはTFだ) 腕部を内側に折りたたんで機体外装をつなげ、足首を180度回転させてリアタイアを移動させます。 膝関節を90度展開して脚部の外装を上半身のそれに連結。ボディ各所の連結部分にはツメ状のラッチがあって確実にホールドされます。そして おもむろに屋根を乗せると変形完了である。「超速」を謳うだけあって素早い変形が可能!シンプルだからね!!だいたいそーゆーノリのトイですか。 サイズ的には1/24スケール程度の大きさでしょうか、車形態のほうがシルエットは綺麗です。お子様にクルマで遊ばせることが主眼のトイ? ジャイロゼッター本編には日本の自動車メーカー各社(※ただしホンダを除く)が協力しプリウスやGT-Rなど実在の車から変形する機体も活躍します。設定的にこのライバードは番組内のオリジナル企業(にして自動車教習所にしてヒミツの防衛組織だ!)アルカディアが開発した車種。フロントノーズの「A」をあしらったエンブレムがそのシンボルマーク。アイドルマスターのそれにソックリなのは気にするな、ロボットだって歌って踊る時代だ。 裏面わりとスカスカです。バンダイの変形ミニカーシリーズ「ブーブ」が発展した様なものだと考えればこれでいいのかな。ロボットアクションとクルマの魅力を両立させようと思ったら無理に変形させずとも2体セットでとゆー展開はナシですかそうですか ストーリー的には謎の組織ゼノンの陰謀からクルマ社会と世のみなさんを守れ!のような展開が続くようですが、まだまだ始まったばかりでこの先どうなるかは未知のロードです。ツッコミどころは多そうな設定・番組作りですが子供向けアニメってあれぐらい勢いがあったほうがいいと思うぞ。製作サイドの狙っている対象と実際にウケてる顧客層とに相当ギャップがありそうなのは、「ギア戦士電童」のニオイがしなくもないですが… しかし本当の敵は「若者のクルマ離れ」という概念そのものなので、日本経済の右肩上がりと自動車メーカーの業績回復のために今日もジャイロゼッターは戦うのだ!ちょいエロ風味で。 と、ここまでの記事ははてなダイアリーの下書き機能を使用して一週間ほど前に作成しています。すぐにアップロードしなかったのは微妙に批判的になった記事のトーンも含めていろいろ事情はあるのですが、おかげで番組内容についての情報が最新のアップデートではありません。近藤真彦はオープニング主題歌を歌うだけでなく「近藤真彦」役として本編にもゲスト出演するそうですし男子中学生に欲情するアラサー女子は出てくるしで一体どこ向いてるんだこのアニメはいいぞもっとやれ(w でね、一週間ほど前ワタクシは「ガンダムレギルスを赤く塗るか、なんならゼイドラをただそのまま置いといた方がもっと本編形状に近いぞ」と確かに書いたのですが、その後発売された電撃ホビーマガジン2012年12月号を見たら… ホントにそんなのが載ってた Σ( ̄д ̄|||) …やはりよく似ている、そっくりだッ!!

海洋堂「リボルテックタケヤ 雷神」

リボルテックタケヤシリーズより11月発売予定の「雷神」、リリース直前にメーカー頒布のサンプルを用いたレビューです。 これまでの四天王・阿修羅を仏像のシリーズとすれば風神雷神は「神像」シリーズとでも呼ぶべきでしょうか。モチーフとなる物が立体の彫像ではなく国宝「風神雷神図屏風」に代表される絵画だというのも面白いところではあり。この屏風絵、俵屋宗達筆と尾形光琳によるものが有名でオリジナルは宗達で光琳は模写なのですねふむふむ。海洋堂からはリボルテックの他に固定のディスプレイモデルで風神雷神を立体化しているのですが、竹谷アレンジの効いたリボと違ってそちらは明確に尾形光琳の立体化であると謳われています。ところで何故にオリジナルの国宝を外して重要文化財であるレプリカの方を選択したかといえば、上野だけで限定発売だからだとゆー事情がありまして、カミサマにしてもいろいろと世知辛い話ではあります… 彩色はおおむね屏風図に従ったもの、若干青味がかった肌の色は宗達画寄りかな?太めの体形でありながら全身が力強い筋肉のかたまりとして表現されているのは立体化に際してのアレンジメントで、迫力満点な造型。 腰布や帯が波打つさまは風の流れをイメージさせます。暴風の中にしっかと足を踏みしめているようで、ただ立たせておくだけでもそれなりに格好良いものではあり。 デザインとしては「鬼」の意匠を用いているので顔つきはおっかないです。尖った耳や伸びた牙が特徴か。 髪の毛も風に流れているような造型で、随所に緊張感がただようつくりです。 全身に各種16個のリボジョイントでサタデーナイトフィーバー的なアクションも自由自在。例によってV字ベースのみの付属ですが背面のジョイント穴を利用すれば様々なスタンドが活用できるでしょう。なお手足に装着したオサレなブレスレット/アンクレットは別パーツなので無くさないように注意だ。危ないところだったのだ… 何がいいってこのぽっこりふくらんだお腹であります。江戸時代は多少胴周りが太くてもメタボだなんだと行政指導が入ることも無かった!大きなお世話だチクショウ!! オプションパーツとして平手×2が付属します。大きく指をそり返らせた、他ではあまり見ない形状でオラに元気玉を分けてくれ。 持ち手は左手のみ。特に持たせられる得物は付属してませんので何でもお好きなアイテムをどうぞ。なぜか「カラオケ行ったらマイク離さない部長」みたいになってしまった… オプションも含めて前作風神と共通する箇所は多いのですが、鉄アレイを持つ手×2は雷神オリジナル。さあレッツいっしょにとれーにんぐです。 …すいません、あまりに色気のない画像が続いたのでつい無関係なリンクを(汗 本当は連太鼓のバチでした。あんまりふざけた記事をかいてるといずれバチが当たると思います… 一見するとラヴクラフト的カタツムリのようにも見える台座は「黒雲」をモチーフにしています。  戦 闘 態 勢 。 うん、日本人の心に正しく刻み込まれたカミナリ様ってやっぱこれだな。ビキニの女の子とか高木ブーとはちょっと違うぜ。 下半身に躍動感が溢れる構図はオリジナルの屏風絵からのもの。この辺りのセンス・感覚というものは近世日本文化のひとつの極みといってよいかもしれません。天象気候、特に雷の擬人化・具象化は広く世界中で見られますが、こんなにカッコイイのは他にいません。 ゲシゲシ動かしているとなぜだか自然に「リサイタルで熱唱するジャイアン」ぽくなってしまうのは実に不思議であります。 全盛期のパパ○ア鈴木のようでもあり…(そろそろ本当にバチが当たる)

双葉社「ウォーターライン完全カタログ」

静岡模型協同組合3社によって展開される1/700スケール艦艇模型の一大シリーズ「ウォーターラインシリーズ」全製品を紹介する一冊です。フジミ脱退より20年、艦艇模型を取り巻く状況もずいぶん変化しましたが、現在でもWLSはこのジャンルを力強く支える竜骨として発展し続けています。 あ、おれいまちょっとうまいこと言ったな。それはともかく、 内容としてはタイトル通りにカタログ的なものです。艦艇模型ジャンル全てを扱う書籍は他社からも刊行されていますが、ひとつのシリーズに絞った内容はこれまで有りそうで無かったもの。もうずいぶん前にモデルアート社から出ていたように記憶していますが、あの時は外国艦載ってなかったような…(うろおぼえ) 各艦ごとの紹介ページは基本キットの素組み(メーカサンプル?)で製品の素性と実艦の戦歴を簡単に解説するもの。昨今のエッチングパーツ大量使用による逸品を見慣れた目には物足りなく映るかも知れませんが、むしろあれほどの超絶技巧を駆使しなくともキット内容だけで十分楽しめることを再確認するような観も受けます。数が並んでるだけで楽しいもんですハイ。 位置づけとして「入門者向け」というのは勿論なのですが、最近リニューアルが続いた新製品を一同に介することで改めてWLSの現状を紹介するような意味合いもあるかと思われます。むしろ昔を知ってて現在はちょっと疎いような方に向いているかも知れません。 以前は全くカバーされて無かった海上自衛隊アイテムもずいぶん出揃って来ました。類書では稀に落とされることもあるこれら現用艦艇や外国艦についても抜かりなく記述されています。 なにせ現在では「河川砲艦」までラインナップされてるWLS、なにもブルーウォーターネイビーに限ったシリーズではないのだ。 最新のアイテムばかりではなく41年を迎える長い歴史をもつシリーズの、時代ごとの勢いを感じるようなアイテムもまだまだ存命。タミヤの隼鷹は1973年の発売ですが現在でも十分通用するクオリティを持っています。 1980年にアオシマがキエフ級をリリースしたのは、現在の同社アイテムに「不審船」や「領海侵犯船」がオマケで付属するのと同じく時事的な話題性を持つものなんだなと今更ながらに。タミヤの原潜クルスクもそんな性格を持つアイテムですね。 その伝で行けばいまは中国空母があってもいいのかな?でもそれは大陸メーカーに任せておけばいいのか。 巻末には作例ページもあり、キット素組と最低限のディティールアップ → 社外品パーツやエッチングを用いた上級の仕上げ → 海面(ウォーターライン)自作も含むジオラマ と、三段階でステップアップする内容です。読者方々に向いたモデリングのスタイルを、製品リストと合わせてご参考に。なお製品リストのページに関しては静岡模型協同組合プロデュースによる限定品(菊水作戦ボックスなど)は完売含めて掲載がありますが、個別メーカーによるシリーズ外の限定品(アオシマのフルハルモデルやハセガワのCH帯アイテムなど)は除外されていますのでその点ご注意ください。 単艦からはじまってシリーズをコレクションしていく上での楽しみ方としては、ヒストリカルな艦隊編成を揃えることが提唱されています。これぞまさにウォーターラインの正道的な良さですが、ここは敢えて「空母赤城と大鵬による夢の編成」でありますとか、「戦艦大和を近代化してトマホークと艦載ヘリを追加」みたいな自由な発想があってもいいよねと、そんなことを思う。 本文中には(特に実艦解説の記述で)所々に「?」と思わざるを得ない記述も有りはしますがその辺はご愛嬌ということで。しかしやっぱり「ドイツ・ナチス政権の再軍備宣言後はじめて建造された戦艦がシャルンホルスト級巡洋戦艦である」なんての見ちゃうとフジミの抜けた穴って今でも塞がりきってはいないんですねえと あー、ドイッチュラント級装甲艦を「重巡」呼ばわりするような輩はちょっと屋上まで来い。

プラッツ「1/144 戦闘妖精雪風 FFR-31MR/D スーパーシルフ 雪風」

OVA「戦闘妖精雪風」よりスーパーシルフ“雪風”インジェクションキットです。 アニメ版雪風ももう10年前の作品で、リアルタイムで全話(+助けて!メイヴちゃん)見てるんですがさすがに内容を忘れてる…ブッカー少佐がトンデモないヘタレだったとか、エディス・フォス大尉がとてもじゃないが医者には見えないだとか、そんな瑣末なことはよく覚えてるのですが(笑) ビデオソフトリリース当時は複数のメーカーで商品展開されていて、プラッツは高価格帯でハイブリッドなレジンキットを出していたかと記憶してます。1/144スケールはイエローサブマリンが完成品を複数販売していて、紆余曲折を経て遂にファーンIIが発売なったときにはそれなりに感慨も深く…って遠い目してる場合じゃない、一部はいまでも在庫してます。 プラッツは現在でも意欲的に新製品をリリースしていて、先日のホビーショーでも一部金型追加のレイフ・ハンマーヘッドをアナウンスしていました。アルターからも新製品出ますし、なんだかんだ言っても息の長いコンテンツになりましたねえ。 1/144サイズにしてもまだ巨大な戦闘機ですが、そのへんはエスエフなのだ。 キットのつくりはイマドキの大陸風(?)仕上げです。 キャノピーと台座はクリアーパーツ。台座の方はブーメランをイメージした形状。 デカールはカルトグラフ(テンプレ)パーソナルネームの「雪風」もちゃんとあります。えらいちっさいですけど… 機体サイズが大きいこともあって、パネルラインのモールドや脚柱のディティールはメリハリの効いたものです。画一的な凹モールドは如何にもデジタルな処理で、これを嫌う向きもあるかも知れませんが…そのへんもエスエフであり(逃げ口上に使うな!) アップで見るとよくわかるんですが、ゲートはかなり太くてゴツイもんです。もうちょっと何とかならなかったかなーと、その点いささかどうもね。 山下いくとデザインの有機的な機体ラインをよく再現しているんですが、パーツの合わせはあまりよくないです。いくつかの取り付けピンが中途半端にスナップフィット様になってて、受けを広げるかいっそピンを切り飛ばして接合面で合わせた方が綺麗に決まりそう。 エンジン組み立て時に接着指示が出ているC8・C9パーツは後に回して、機体主要部との兼ね合いを見てからの方がよいと思われます。 TARPSポッドのブレードアンテナは可動。飛行姿勢で組む場合はこの箇所に3ミリ径で開口しますが、結構な大きさと微妙にエッジを落としてしまうので微妙っちゃ微妙です。特徴的な装備なので飛行姿勢でブレード展開しているほうがそれらしいスタイルだとは思いますが。 コックピットにはパイロットとフライトオフィサが着座します。ちょっと解り難いけどすげー脚長いぞこのフィギュア(w バーガディシュ少尉のチキンブロスはさぞやよいダシが取れるであろう、モモ肉から… 飛行姿勢なので脚庫は閉めます。やっぱヒコーキは飛ばしてナンボじゃないかなあと、最近思うんですよね。 兵装関係はかなり潤沢に付属しますが今回はプレーンな状態にしてみました。この機体の独特なシルエットを際立たせるにはその方がいいんじゃないかな―と思うのと、ミサイルを無造作にパイロンに懸架するのはあまり未来じゃないなーとか、そんな事情から。 そんなわけで完成です。いやー、このアニメ版雪風も発表当初は(特に原作ファンから)かなりの非難GO!GO!!でしたけど、OVA第一巻で撃墜される割には後継機メイヴよりずっと印象に残るカタチだったように思います。 正面から見た形状はなかなかに獰猛なシルエット。最初は自分も随分と反発したクチなんですが、岡部いさく氏による「汎用飛行機型決戦兵器」なる評を聞いてなんかストンと落ち着いた気分になったものですハイ。 見る角度によって印象が変わってくる面白さも確かにあり、SF戦闘機アニメというあまり例を見ないジャンルにあって非常に印象に残る機体デザインだとは言えるかと。 当時は批判の的のひとつとなったMi-24ハインドみたいな配置のタンデム独立キャノピーも、たとえ乗員の一人が機能停止しても確実に帰投するという作品コンセプトと設定に従った故のデザインでした。原作ファンからはいろいろ言われて来たけれど、OVA版雪風が無ければ原作小説第三巻「ブロークン・アロー」は無かったろうし、リリースより10年、そろそろ再評価されても良いかもしれませんね。 それでもまだ「原作こそ至高!オリジナルが全て!!」と原理主義的なことを言う手合いに出くわしたら「そうですね雪風は原作版のデザインが最高ですね」と 是非この初出版「雪風」をみせてあげてください。(図版は早川書房刊「戦闘妖精・雪風 解析マニュアル」より引用)

タミヤ「M1A2 SEP エイブラムス戦車 TUSKII」

先日の東京ホビーショーで発表されたタミヤMM新製品のレビューです。なお今回の記事は正式発売前にメーカーから頒布されたテストショットを使用しておりますので、後日リリースされる正規の製品とは若干異なるキット内容となっております。あらかじめご了承ください。 ほとんどのパーツが新金型となる今回の新型エイブラムスですが、テストショットの内容は大きく三つに分けられます。上記の画像は完全新設計のパーツ群。H・J・K・Lに加えてクリアパーツのMランナー、そしてデカール。デカールの版型は小さめですが第四歩兵師団第一旅団所属の3両(うちTUSKII×1、TUSKI×2)のマーキングです。なおランナーのアルファベット表記は実際の製品版で異なる可能性もあります。 こちらは従来製品のパーツがそのまま入っているグループ。転輪関連Aランナーと車体下部です。モーターライズ用の小穴の中には金型掘り直しで二度と再版されることのないMM35124の105ミリ砲型エイブラムスの幽霊が(いない) そしてこれらは「本来なら新パーツだが、暫定的に旧パーツが封入されている」グループです。ホビーショーのタミヤブースにあった製品ランナーの展示でも、一部は配置図のみでパーツがなかったのんでちょうどその分ですね。一応新旧キット間でも融通の効くような設計らしいのですが、一部は切削加工が必要となりその分の指示書も同梱されていました。そんな調子で組み立てたので若干タテツケ悪いところもありますよ~と、まずは退路を決めておく(笑) あ、いま気がついたんですがデザートカラー成形のWパーツ(アクセサリー関係)は正規版でもこれがこのまま入ってくるのかな?だとしたら第二のグループですがまあいいか。 ベルト履帯とポリキャップ、メッシュとペリスコープカバー用の透明プラ版がもれなくついてきます!(無きゃ困る) 車体や砲塔など一見すると旧キットのままでも行けそうなパーツも、よくよく見ればパネルラインなどが一新された新規造形物です。 車外装備品の取り付けに合わせて多くの隠し穴が存在するのも今回キットの特徴。 クリアーパーツには各種ガラス類に加えてスポットライトやマシンガン用スコープまで用意されます。 120ミリ砲の砲尾が入ってくるのもタミヤ初ではないかと思われます。完成すると全然見えませんけど(だからホビーショーでは全く気がつかなかったw) フィギュアの分割もこれまで見なかったようなもの。IOTVボディアーマー独特のモコモコ感(?)を再現。 車長はサングラスを着用しローダーはガンサイト用のゴーグルをセットしています。いかにも中東地域に展開する現代のアメリカ戦車兵。 さて、ここから順を追って取説通りに組んで行きます。若干冗長且つ画像多めな内容になりますが、なるべくキット内容の詳細や組み立て上の注意点にもふれて行きたいところなのでご参考になれば幸いであります。 ・工程1「リアパネルの組み立て」 リアパネル周辺は暫定旧パーツが多いので実際とは異なるディティールとなるかも知れません。エンジングリルの装甲カバーL46は新規追加パーツか。L31パーツの車内通話装置はTUSKパッケージ新装備のひとつとして喧伝されてるものですが、これって不要とされた古い装備が復活してるだけなんだよな。陸自車両でも74式戦車が積んでましたね。 ・工程2「車体下部の組み立て」 地雷防護用の底面追加装甲が乗員区画だけを守っているのがよく解ります。キットパーツ的に言えばこれで底面の不要な開口部が半分がた隠れます。 追加装甲側面にはリベットディティール有り。完成すると見えなくなる…よりも地雷やIEDに引っかかってで転覆した情景とか作れますYO!え、サス? ・工程3「ロードホイール」「アイドラーホイール」「ドライブスプロケット」 いつもの地味な作業(笑)さすがに年季の入ったパーツなので、パーティングラインが強めに出てますね。 ・工程4「転輪の取り付け」 この辺もルーチンワークですが、 底面装甲では隠せなかった開口部分を塞ぐパーツがあります。 前後二つの上部転輪軸受けやその間のサイドスカート支持用ステーは新規パーツ。実はこれら新パーツを取り付けるために車体仮面パーツにも手が加わってるようですね。だったらいっそ開口部もあらかじめ塞いでしまえばよいのに…と、思わないこともないんですが底面装甲取り付けたりモーターライズ化の可能性を残したりと思惑はいろいろあるんだろうな。 ・工程5「車体上部の組み立て」 ここは穴あけパートです。言い忘れてましたが本キットの製作には1.0ミリと1.2ミリの二種類の径でドリルが必要となります。あらかじめご用意ください。 ・工程6「ヘッドライト」「ドライバーズハッチ」 ヘッドライトはクリアーパーツによるレンズ付属、ドライバーズハッチのペリスコープガードはプラ版切りだし。取説の原寸図をコピーして貼り付け、ジョキジョキ切り出して行き…ますが、ここはちょっと疑問が残る。 ペリスコープガードの形状が変わっているので支持されている3枚じゃ足らないんですな。パッケージ画はどうなってるかしらと見直したらパーツには存在しないペリスコープ本体がしっかり収まっているのであったOTL おまけに実車の画像検索してもこの部分ってまず見えないとこなので、詳細全く不明であり……。適切な資料をお持ちの方は、適切な資料に従って対処してください。製品発売時期(12月)の頃にはGP誌が特集組んでくれないかなあ(他力本願寺) ・工程7「ドローバー」 車体前縁に装備される、ワイヤーに代わる現代戦車必須の牽引用具です。特に最近のエイブラムスではほぼ全車装備の特徴的なアイテムだったので今回のパーツ化は嬉しいところ。車体に固定しちゃうパーツですが、ドローバー自体は可動します。 スナップピンがモールドされてたんでビックリ!いやー、以前朝霞の10式で同種の装備を見た時は1/35ではまず再現は不可能だろうと思ったもので、これなら10式のキット化に希望が持てるかも知れません。 ・工程8「車体部品の取り付け」 ドライバーズハッチやドローバーを取りつける工程ですが、スナップピンに喜んでるうちに撮影忘れて作業工程進めちゃいました(・ω<) てへぺろ←キモイ ・工程9「履帯の作り方」 たるみの出ないベルト式履帯ですが、現用戦車の多くと同様エイブラムスもサイドスカート完備なのであまり問題視されないかと。 ・工程10「車体上部の取り付け」 リアパネルとの合いがいまひとつなのはテストショットで暫定パーツを使用しているからでしょう。 ・工程11「アーマータイルの組み立て(TUSKII)」工程12「アーマータイルの取り付け(TUSKI)」 どちらか選択分岐ですが、ここではTUSKII仕様で組んで行きます。 成形の都合からか別体化されているK19×2はあらかじめH7、H8に取り付けた方が手順としては楽です。また上下二段のアーマーパネルは若干重なりが生じるので、ERAパネルH13、H9への取り付けは上段→下段の順で進めるとよいでしょう。 完成したサイドスカート。ぢつわこの状態ではひとつミスがあって後で必死に直したのはヒミツである(w「日本人なら屋根瓦のようで親近感がわく…」とか言われたTUSKII特有の湾曲したアーマープレート、個人的には「瓦せんべい」のように見えます。ああ、すみぺの瓦せんべいが食べたい。むしろすみぺが食べ TUSK装備についてはいまだ情報が少なく推測の類も多いのですが、ウィキぺディア日本語版「M1エイブラムス」項目にある「『TUSK II』では爆発反応装甲タイルが瓦型の物に置き換えられ…」という記述は厳密に言えば誤りで、置き換えではなく追加兵装なのがキットパーツからでも明らかかと。ちなみに何故かロシア語のサイトでえらく詳細な画像がありました。ディティールアップの参考になりますかしら? http://andrei-bt.livejournal.com/34475.html#cutid1 果たしてこのプレート、何のためについてるんでしょ?「小火器によるERA(爆発反応装甲)の誤動作を防ぐ防弾板ではないか?」との説が有力なようですが、ERAの装着されてない砲塔側面にもこのアーマーパネルはあるのでその点では疑問も。プレート内側の配線?はなんなんでしょうねうーむ。 いろいろ調べてみたんだけれど「どうせ正規販売の折には詳細な実車解説が付属するんだろうな」と思ったら急にどうでもよくなり(えー ・工程13「アーマータイルの取り付け」 上記H11に加えてH3×2を使用し、片側三本のステーを介して車体側面にサイドスカートを取り付けます。 車体上部側縁にも本体とスカートの勘合部が2箇所あり、合計5つのポイントを正しく接着するのは結構な難儀になります。おまけにサイドスカートにはアーマープレートがあるのでしっかり支えられん。ううむどうしたものかうううむ。 ま、接着しましたけどね。え、どう処理したのかって? おいおい、ひとのスカートの中をのぞき見たりするもんじゃないよキミ。 ・工程14「砲塔上部の加工」

WWP「チェコ タイガース」

MLBプレーオフではデトロイト・タイガースが快進撃を続けているようですが、そんなこととは全く無関係にチェコ空軍のトラジマペイント航空機の本です。 (「・ω・)「 がおー うん、ちょっとカワイイから思わず貼ってしまった。近年ではタイガーミートにも積極的に部隊派遣しているチェコ空軍の、虎をシンボルマークにした部隊の所属機体を中心としたスペシャルペイント機についてのカラー写真集。副題にもある通り虎柄以外のノーズアートも多数含まれます。 しかしこの「トラジマのトラバント」って洒落なのかなあ…日本向けに…(んなこたぁーない!) 実は刊行年が2000年とちょっと昔の本なので、スウェーデン製JAS-39グリペンを装備する現在のチェコ空軍の実態とはかなり異なった様相であることをお断りしておきます。その分1990年代末期、チェコスロヴァキアから分離独立した直後の未だ旧ソ連製航空機を主体としていた新生チェコ空軍が共産党体制では(おそらく)見られなかったような派手なペイントを施している様が面白い内容になってます。 グレーとホワイトで美しいタイガーストライプが施されたMig23ML。この機体がドイツ空軍のファントムやフランス空軍のミラージュと翼を並べて飛ぶショットはのどかで良いものです。 Mi-24Dハインドは西側に類似機体が無いので現在でも使用が続いている攻撃/輸送ヘリコプター。機体側面が切り立った戦闘ヘリはキャンバスに向いた形状なのか、随分と手の込んだペイントです。日本でも最近陸自の第4対戦車ヘリコプター隊に「木更津あかね」なるマスコットキャラが登場して話題となったのでキット化はよ。 シャークマウスは航空機に描かれる題材としては歴史の長いものですが、エラまで描いてあるのは珍しい。そして強そうにも怖そうにもちっとも見えないこのイラストはみょーにリアリズムだな。実際のサメの顔ってけっこうカワイイものなんですよ? おっかなそうなペイントもちゃんとあります。シャークというよりカートゥーンの「ワルモノ」か、あるいは冷戦時代のプロパガンダ臭いイラストにはよくこんなヒコーキが描いてあった気もしますが… こちらはチェコの国旗の三色をイメージした民族性豊かなペイント機。この時代の旧東欧諸国には軍縮ムードが吹き荒れていて、多くの空軍では特に旧式の作戦機を運用している部隊が存続を危ぶまれていました。旧東ドイツ空軍のSu-22部隊を取材したニュースとか日本のテレビでも流れていて、派手な塗装でのアピールが却って機体の古さを浮き立たせる、チグハグな様子がどこか物悲しかったな… NATO(北大西洋条約機構)結成50周年を祝うMiG-21MFの尾翼ペイント。チェコのNATO加盟はまさしくこの年のことで、同国にとっては歴史的な意味を持つマーキングです。 当時最新鋭だったMiG-29部隊さえもはや存続していない現在、これらの機体群もほとんど消え去ってしまいました… 既にこのころから資本主義化の波は打ち寄せていたようで、西側由来のマスコットキャラクターも描かれてます。シンプソンズ流行ったよね。 見えない!俺には何も見えない!!(ガーガー声で) …例のネズミ大王がないのは自重した結果であろうか。 素朴なタッチのノーズアートクイーンは貴重な存在かも知れません。むしろこの辺の国の人たちにこそ「萌え」を 洗脳 布教すれば純白なキャンバスに墨汁を流すかの如くに浸透するような気もするので、ですから木更津あかねはよ。 なんだかんだ言ってハクトウワシ描いたミグが飛んでたんだから、いい時代ですよ…

海洋堂「1/144 ワールドタンクミュージアム キット 陸上自衛隊戦車 Vol.2: 1 Box 12pcs 」

チョコタンクからブラタンクへ。塗装済み完成品だった旧WTMを組み立てキット化し、大判のシートにぶら下げて駄菓子屋感覚の製品に再構成したシリーズ第二弾です。 3車種×4成形色の計12個セットです。小売りの店頭に並んでる物を見ると露骨にクリアとクリアグリーンの2色ばかりが残っていて「駄菓子屋感覚」というのもなかなか難しいのかな。第三弾現用戦車編では成形色見直しが入ってこの2色は無くなっちゃいましたね。 小袋裏面はモリナガ・ヨウ氏描き下ろしの組み立て説明書…なんですが、シートと接合している両面スポンジテープが綺麗にはがれてくれませぬ。ちなみに実車解説はシートの方にありますけれども、児童書のノリといって宜しいかと。 87式自走高射機関砲、パーツ一覧。全て切断ずみでそのまま組み立てられるのはまさに駄菓子屋テイスト…とはいえ、製品自体は決して駄菓子屋向きに設計されている訳ではないので、結構細かいもんです。そしてよ~く見ると解るがこの個体はペリスコープのパーツが一個余剰であった(w ブツは旧WTMとまったく同一なので当時大絶賛された谷明原型のインジェクションキットが格安で手に入る、というコンセプトでもあり。自衛隊や現用アイテムを出しているのは旧WTMのWW2ドイツ重視とは対照的な姿勢ですね。 砲塔旋回に加えて主砲の負仰も可動する87式自走高射機関砲です。 61式戦車は今回の3種のなかではいちばん組み立てが簡単かな?それでも車体側面の雑具箱が別パーツ化されてたりで小さなパーツを無くさないようご注意。 ちなみに車体はABS(履帯のみ軟質PVC)製ですけど、タミヤの流し込みセメントで何の問題も無く組めました。 各成形色のパーツを混用してサイケな戦車を作ってみるのも変わってて面白いかなー。面白いかなあ? AH-1Sコブラ。やはり戦車と比べて航空機は巨大で、並べて解る各車各国ごとの違いが見て取れるのはこのシリーズのよいところでした。 ローターは2か所とも回転可能ですが、接着処理しています。 このAH-1Sはキャノピーを活かそうと思ったらクリア成形版がオススメ。そこだけ入れ変えるのもいいかな。 \(^o^)/ ステルス! …いや、特に意味は無いんだ 旧WTMの頃はそれなりに盛り上がって大人買いとかしてたクチなんで、いろいろと複雑な気分になる製品ではあり。組み立て過程は簡単ですけど、例えば店先で買ってその場でモリモリ作れるようでないと真の駄菓子屋テイストとは言えないし、おそらく玩具の製品安全基準はクリアしてないサイズのパーツがあるので、明確に記述されてないけど対象年齢低めには設定出来そうもない。あくまで駄菓子屋「風味」であります。 などと軽く総括に入ってすっかり忘れてたけど、実はボーナスアイテムがあります。 90式戦車「稜線射撃」。以前はシークレットアイテムとして封入されていたものですね。ホントにキャタピラパーツが違ってるだけなんだな… 第一・第二サスペンションを下げて後方を持ちあげた姿勢です。基地祭などの展示演習で「観客に、礼」してくれるのは礼儀正しい日本戦車だけです。 説明書にも記されてますが若干主砲を下げた方がそれっぽい。簡単なディオラマを作ってみたくなるような、そんな面白さがあります。 しかし簡単に思いつくのは精々この程度である。 あらためて全アイテムならべてみます。ひとつひとつは簡単な組み立てで形になるものだけど、一日中同じものを組んでたり同じ塗装作業を続けたりすんのはしんどいだろうなーと、今更ながらにWTMブームの頃の中国工場の人たちの苦労に思いを馳せる。モデグラで取材した現場ルポが結構衝撃的な内容でしてね… 現在でもAM誌で連載記事が掲載され新作原型も発表されてはいるけれど、当時と同じような販売形態はとれるのかしら?

第52回全日本模型ホビーショー(その2)

さて昨日のつづきですが、こちらは土日の一般公開日用の場内見取り図ですので何か参考になれば。一応オリジナルサイズも保存してますので上画像をクリックすれば開くはずです。 ファインモールドからは期待の陸上自衛隊60式装甲車です。 室内再現はオミットして組み立て易さと低価格を志向、部分連結式履帯は同社初の試みです。戦後初の国産AFV群の一両として長期間に渡って配備された車両ですから、パッケージ画や完成見本の時期(1990年代)だけでなく様々な時代の装備や情景が楽しめそう。wikiによると車内銃架がM1ガーランド小銃用だったとかで、米式装備の自衛官フィギュアも面白いかなーと、思ったり。なおこの車両については開発にあたった林磐男氏の著作「戦後日本の戦車開発」(現在は光人社NF文庫で入手可能)に詳しく記されてます。試験中の写真とか、時代を感じる…(や、たぶん発売時期にはGP誌で扱うと思いますけど) 前回の静岡で73式小型トラックが発表された際、ぜひ次は無反動砲装備型を!とリクエストした者の一人としては、こうもスピーディに発表されたことに嬉しい驚き。車台部分も細かいところが変わっているので…というお話を伺ったのですが、 これがその変更箇所。スペアタイアの取り回しがボディ後部からサイドに移ったりしてます。 そして注目の106ミリ無反動砲部分は大砲には定評のあるAFVクラブとのコラボレーションでした!なるほどスピーディな製品開発できた訳です。個人的にこいつは是非とも作りたいアイテム。古いタミヤの61式戦車(リモコン版)のパッケージで戦車の横でダグインしてたジープ(J4)みたいに74式戦車の横に掩体壕掘って…とか妄想するだけならタダで良い。 この先ファインモールドが陸自アイテムに力を入れて行くなら是非装備品関連をお願いしたいところです。米軍と同型とはいえ刻印の異なるドラム缶やジェリ缶、小火器の類など、考えてみるとアイテム全然無いんだよな。でもむかし、まだファインモールドが「無限軌道の会」だったころは1/35で64式小銃やってたんで、あるいは… 「アレは『リーザ』の金型の横に掘ったものだし、いま出すには古過ぎて到底無理です」 「そうですね(´・ω・`)」 なんて流れで続けると、ファインモールド初のインジェクションキットは鳥山明デザインによる美少女フィギュア「リーザ」だったんですが皆さんご存知でした?ハセガワのレーベルで九五式軽戦車出すより前の話。 つまりですね、「美少女+軍事」ってファインモールドにはそんなに違和感のある題材でも無くて、むしろ根幹に在るものだったりする訳なのです。なガールズ&パンツァー八九式中戦車甲(バレー部) 乙型との違いは車体上面後部パネルを中心としたランナーと、デフォで付属する排気管カバーのエッチング。そして最大の違いはこれが雑誌付録ではないこと。 デカールは車体各部の痛マーキングの他、搭乗キャラクターの全身像も含まれます。「ご自由にお使いください」だそうですがプラ板に貼って切り抜いてスタンドポップ的な用法がいいんでしょうね。エヴァミニ四駆で欲しかったオマケってつまりはこういうことなのねん。 こちらはプラッツブースのガルパンコーナー。製品パッケージが発表されてました(M3は参考出品のままでした)。版権資料の設定画を切り張りしたようなデザインは統一性があるとはいえもーちょっとなんとかならなかったのかな。奇をてらうならもっとこう、ね… ところで無料配信の第一話みたらエンドロールの協力企業にピットロードの名前も有ってちょっとビックリ。空母にはもっとビックリ。 ファインモールドに戻りまして最初のアナウンスからしばらく待たされもしや中止かと危ぶまれた帝国陸軍歩兵行軍セット。 九九式短小銃のインジェクション化は何気に世界初で、三八式歩兵銃と共にボルト部別パーツでイマドキのクオリティです。最近装備品ブーム来てるで!と思うので嬉しいところなのです。 四一式山砲二種。山砲兵用と歩兵師団の連隊砲です。 運用の違いによる細部の違いを再現。付属フィギュアも砲撃時と牽引時の二種が付属しますが…しまった、バラして歩兵行軍セットに担がせられるどうか聞くの忘れた… ここからタミヤ、新作のM1A2エイブラムスTUSK2は事前のUst放送でもあった通りほぼ新規パーツで… 従来のパーツが用いられているのは車体下面と転輪関係ぐらいだったりします。 追加装備取り付けのためにサイドスカートや砲塔などを作りなおしたってことは、すなわちイモヅケ箇所などない、作りやすいキットのままであるということですか。 市街戦装備よりむしろ牽引トウバーが付属してるのがうれしいとこです。イラク戦争仕様などタミヤ従来のM1にも転用できるでしょう。 ツィンメリットコーティングシートは第一弾エレファントの時より格段に向上してました。「出来ればエレファントはやり直したい」との由、出来ればやり直してホスィ… 1/48メーベルワーゲンの登場でようやくヨンパチの四号系列もクルセイダーと同じ3つ目アイテム。その展開はおかしいはともかくとして、漸く四号系列もプラ製車台が出ましたんでここらでヨンパチシリーズ再構築されませんかね?なかなか難しい話でしょうが、例えば標準的なコーティング技法が確立されてないヨンパチならば、違和感なくコーティングシートが受け入れられる土壌もあるでしょうし。 タミヤ+イタレリのM109A6パラディン自走砲。 ダークイエロー部分がタミヤ製新規パーツ。ジェリ缶2種混在しちゃいますね… M109はAFVクラブからもA2が発表されてました、最近はキネティックのもあるし、急に増えたな109 M109A2とドーチェスター装甲車がランナー展示されてます。 クレオスの素材関連ではオキサイドレッドのサーフェイサーがいい感じです。戦車の下地塗装用として先行他社に類似品はありますが、比較的安価かつ全国的に入手が容易いのはクレオスにアドバンテージがあるでしょう。 サーフェイサー新製品には黒とグレーが1500番手の細かさで。用法としてはフィギュアやカーモデルに向いてるかしら? 情景用の粘土や型取りシリコンにも新素材。 ペーパークラフト製のストラクチャーは情景作品に強度を持たせたうえで重量を軽く押さえるスグレモノ、コンテストに情景を出品される方には多大なメリットあろうかと。 エアフィックスのレジン製建築物はこの辺と組み合わせるものらしいです。現在も英軍は中東に派遣されてますから、当事者にとってはホットな製品でもあり。 サイバーホビーの九五式はパネルのみ、しかし随分気合の入ったキット内容になりそうです。 発売済みアイテムですがまだ雑誌でも作例を見ないT-28の完成見本がありました。幅の割には背の低い車両で、トータスとは似て非なる雰囲気。 最近のドラゴンのトピックめいた製品は大抵サイバーホビーブランドでアオシマがらみはいま一つ地味。ながらもアオシマオリジナルの1/72陸自3トン半トラック2種は素晴らしい出来映えでした。 荷台部分や車体フレームなど、実に繊細です。特に旧型はある世代にとっては陸自の「顔」みたいな車両でしたからキット化はうれしいものです。 1/12スケール「学校の階段」と「ぶらんこ」。アクションフィギュア用のアクセサリーですが、ぶらんこはサビ塗装が映えそうです。先ほどのクレオス製オキサイドレッドサーフェイサーがぴったりかな? どちらも二つ連結して本領を発揮するようなアイテムで、特にぶらんこは「最初から2個入りでいいんじゃね』と思われるかもしれません。が、「ぼっちでぶらんこ」の絵はかなり強烈だと思うのでこれでいいのだ。たぶん… ホビーボスの戦車関連、T-26は1933年型でズベズダのと丸被りですけど、あっちはもう絶版か。正しくは1935年型でした T-24中戦車はパーツ展示してました、リベットすげぇゴツイの。なんかジブリアニメーな感じです。 ここからトランペッターです。KV-8S火炎放射戦車はま、順当…ってKV-122!なんとまぁマイナーな車両を… 122ミリ野砲D-30後期型 T-64A1981年型とBTR-80 ソ連軍ばかりでなく現用米軍アイテムもトラペの主要ラインナップでこちらはM1083トラックの装甲キャビン型 カーモデルではタミヤ本当に久々の現代F1モデル、レッドブルRB6はシャークフィン内部も再現。先日日本GPの小林可夢偉三位入賞もあって現代F1にまたスポットあたるといいなあ… などと言いつつ個人的にはヤードレー・マクラーレンM23がエッチング付きで再販されるのにある種の感慨を覚えてます。昔の版にいろいろ愛着ありましてね… だいたいこんな感じでありました、今年の東京ホビーショー。今回不参加となったメーカーや新規参加されたところなど様々ですが、諸事情はともかく、なるべく多くのメーカーが一堂に会する良さをこの先維持してほしいなあと、思う次第。 長々とお付き合いいただき、ありがとうございましたぺこりm(_ _)m

第52回全日本模型ホビーショー(その1)

東京ホビーショーのレポートです。まずはバンダイ会場発表アイテムを中心に マスターグレード・トールギスEW版。エンドレスワルツならトールギスIIIじゃないのかと思いきや、ガンダムエースで連載してるコミック版とか前に出たエピオンだっていろいろ…まあいいんです、とにかくトールギスなんです。 バーニア展開やドーバーガンのブローバックなど細かなところにギミック盛りだくさん。 頭部カメラアイも再現されているので頑張ればここからリーオーを逆算することも可能かな?OVA版トールギスIIIのシールドはエピオンの物と同型だしで、いろいろ展開し易いキットと言えるかも。 HGUCローゼンズール。割と妥当なラインナップですね。 リード線を用いた腕部インコムや背部ユニット+子機によるサイコジャマー展開などこちらもギミック盛り合わせですが、胸に手を当て一礼して去る例のオサレ退場シーンが再現できるかどうかは不明だ。 パネルのみですがこれは驚きなバンダイ製関税変形VF-1。 HGガンダムAGE-1フルグランサ シャルドール・ローグ AGE-FXバースト。AGE関連の会場発表製品は「参考出品」になってますけど発売時期が来年1月以降の為で発売自体は決定、価格も表記されてます。マスターグレードの新製品は無かったのですが、HGは今後も月イチで新製品が出るようですね。 既出ですけどAGE-3フォートレスが11月、クランシェカスタムが12月のラインナップ。さすがにヴェイガンMSは無いか… ダンボール戦機の新ブランド展開は「ハイパーファンクション」シリーズと言う名称です。 1月に限定版「アキレス&AX-00セット」3月に通常版「アキレス」がリリース ナイトフレーム+機体外装の本編同様な構造、従来の製品とは一線を画した内容と価格帯の上級アイテムだってことはよくわかりますが、なんでいまここでアキレスなのかがよくワカラン… 塗装済み半完成品、Zモードのイカロスゼロ&イカロス・フォースセット。パンドラ改がハブられてる分、Σオービスより若干低価格です。ほんと女子ロボには厳しい番組でジャンヌDは一向に出る気配が無いぞ。 カスタムエフェクトDXセットは遂に電飾内臓です。このシリーズ「ホーリーランス」がダン戦と全然関係ないところで大人気だったり、応用度合いが高い。 これも会場発表製品のはずですが、ものすごくひっそり展示されてたLBXベクター。詳細さっぱり不明で、ひょっとするとコロコロ解禁前情報だから? こちらも事前にアナウンスがあった分、LBXジェネラルとゼウス。オッサンの機体にはやさしいシリーズ展開であります。 バンダイのイナズマイレブン関係初の立体化がこれか!なダックシャトル改&イナズマTMキャラバンセットと大きなお友達のコスプレに使えるかどうかはよくわからないゼウス&ライディングソーサセット付属の桧山専用CCM。 劇場版登場の新機体、アキレスD9とオーディンMk2もブツが展示されてたんだけどターンテーブル早過ぎOTL レジェンドBB戦士新作は魔竜剣士ゼロガンダム。パーツ組み換えで2形態を再現。 武者號斗丸は12月、じっくり展開していくシリーズですね。 BB戦士関係ではAGE-FXもあったんだけど、なぜか画像が撮影されていないんだ。結局シリーズ追うごとにプレイバリューが下がっていくとゆー、妙な現象になっててうむむ ヤマト2199はまさかのガミラス艦セット1。デストリア級重巡洋艦とケルカピア級高速巡洋艦の2隻セット、パネル以外の展示品は例によってフルスクラッチの作例でしたが、一応ガイデロール級もまだ展示がありましたし、今週末公開の第三章でシュルツ提督が大活躍すれば、あるいは… (バンダイチャンネルで冒頭10分見られます、明日までです!) 地球防衛軍もとい国連宇宙海軍連合宇宙艦隊セット1。ゆきかぜちっさい!なんだか立体パズルみたいな分割と色分けで、これ見ただけでもああAGEのAGは無駄じゃなかったんだ!と、思うのは… コスモゼロも企画進行中でパネルがありました。デスラー艦が本編に登場するのは最終話近くまでおあずけですかねー ガンプラ関係では既出アイテムですけどRGゼータガンダムの詳細発表されていました。ブースの正面でかなり力を入れた展示。 アンテナ折りたたみも含めて完全変形なんですって。 これまで見てきた試作品の画像からではスネ部分のラインがどうもいまひとつだったんですが、いざ実物見るとデカールの質感が非常に良くて魅力的。そしてそろそろRX-78以外で実物サイズが見たくなる。 MGニューガンダムVer.Kaはお台場ガンダムフロント東京の映像準拠。 フィンファンネルはスタンドに展開可能、に加えてランドセルの取り付け基部がオマケで2セット分ついてくるので左右にセット可能。地味な配慮ですが6基あるフィンファンネルそれぞれにジョイントが4箇所内蔵されてるんで、本体との結合配置が自由自在なんですな(この辺言葉で説明するよりも、これまでのMGニューガンダム組んだ人なら多分判ると思います) そんでブースにはマスターグレード歴代のVer.Ka製品が一同に会して並んでたんだけど、ボールがいちばん存在感あって強そうだったぞ。なんかこー、ね、華奢な人形よりよっぽどマッシブで無駄もなくてねー MGイージスガンダムとくぱぁのアップ。そいえばHGSEEDの続きはもうやらないのかしら? 例によってこのあとガンプラEXPOが控えてるんで、そちらで追加される情報もあるとは思いますが。 HGUCバイアランカスタム、デカイです。コイツが大活躍する森田崇先生のコミック「機動戦士ガンダムUC 星月の欠片」は実に面白いので「アヴァンチュリエ」もどこかで続いてくれないものだろうか(ガンダム関係ねえ) ガンダムデルタカイは「デルタ・改」であって決して「DELL・高い」ではない…ハズである MGバンシィチタニウムフィニッシュ。あ、まだ出てなかったんだ―、とか思ったのはヒミツである。 ビルダーズパーツシリーズは対象年齢とか安全基準が一般ガンプラと違って、MSブレードも実にいいトンガリ具合です。 システムウェポンの会場発表は無し。スナイパーライフルは戦後を想定してGM2でスナイパーカスタムしたら似合いそうでってAOZにそんなのいましたね。 はい、続きます。バンダイブースを離れてハセガワへ。パネル展示の会場発表が多いのはいつものスタイルですか。 VF-25ファイターはちょうどバンダイの可変VF-1とバーターになるような感じで、マクロス関係の版権管理になにか動きがあったってことなんでしょうかね。 オスプレイの発表には驚きました。とはいえ日本国内では大きな話題になった機体で、毎日朝から晩までTVに映ってる軍用機も珍しいですからねー こっちはプラッツブースのオスプレイ。詳細全く不明だけどたぶん1/144スケールで、ちょっと前にF-TOYS関連で出てた(よね…?)アイテムと同一なのかそれとも新金型なのかすいませんちょっとわかんないのです タミヤ/イタレリのオスプレイも11月には再販です。なぜ世界中で日本だけこんなにオスプレイ大人気なのかは、どうもイタレリの中の人たちにもよくわかってなかったらしい。岡部いさく先生が手ずから解説してたのは、このヨンパチの方でしたかしら。 しかしこーしてまじまじ見るとイタレリの72オスプレイは随分古めかしいキットで、ハセガワが新作出すのも納得。 たまごヒコーキの新作フランカーのパネル…からの、 新作でも何でもないがこれこそ王道ミグ15とヒューズ・ヘリコプターズ。 もうおっぱいはやりつくしたフェイ・イェン新作ビビッド・シンデレラのポイントは脚!すばらしい脚線美!!あと内部関節構造も一部リニューアルでああ、次は尻だ…(次は景清だ) ハセガワ目玉商品のひとつアルカディア号。1/1500というスケール感だけ(しかも、古いヤマトのキット基準で)先に立って、勝手になんだか小さいものかと思ってましたがなかなかのビッグサイズ。アルカディア号ってこんなにデカかったのか…いや、むかしマクロスの腕にくっついてた時はヤマトと同サイズで…ダイコン基準で…… パーツカラーは5色成形で塗装しなくてもほぼ設定通りになる、最近のハセガワ基準でユーザーフレンドリーな構成。今回新規発表こそありませんでしたが「学校の○○」シリーズがハセガワキットに与えた影響ってアイマス機以上に大きなものがあると思われ。 初回限定に加藤直之イラストポスターはじめオマケはいろいろ、同スケールの銀河鉄道999号まで! スタンドのデザインもなかなか凝ってて、これは楽しいプラモデルになりそうです。 「LASTEXILE