船の科学館に行ってきました。(その1)

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さてこの三連休ホビー関連の話題と言えばバンダイコレクターズ方面のアレとかコレとかで賑わっていたかと思いますが、そんな世間様の流れはどこ吹く風と本日7月18日は海の日で、それともまったく関係なく前日に東京お台場は「船の科学館」に出かけてきたのですよ。

「宇宙博」の昔から何度も足を運んだことのある場所ですけれど、今回とりわけ行ってみようと思い立ったのはなんでもこの夏を以てしばらく休館するとのことなので見納めだなあとか、思いまして。

「船の科学館 本館展示の休止について」

スーパー戦隊シリーズよりも長い歴史を持ってる博物館ですので、リニューアルも致し方ない。ゴレンジャーとか、古い特撮番組がよくロケにも使っていた場所です(「仮面ライダーV3」のデストロン本部はここの地下だったらしいw)

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以前は屋外に旧日本海軍の二式大艇が保存されていて「ゆりかもめ」の車窓からその雄姿を眺めた方も多いでしょう。いまはもう同艇は鹿児島・鹿屋に移転されましたが、本館周囲にはPC-18型潜水艇を始めとする海洋機器がいくつも屋外展示されています。ちなみにこの屋外展示区域はお台場の潮風公園とそのままつながってる設備なので、これらだけ見て済ませるなら入場料はタダですww

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潜水球のような形状の小型潜水艇「たんかい」と海底ハウス「歩(あゆむ)号一世」 なんだか昭和ガメラの後期シリーズや「仮面ライダーX」を思わせるカタチで、70年代の特撮は今よりも海モノ多かったなーと思わされる。沖縄海洋博とかやってましたしね。

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日本海海戦で戦没したロシア海軍軍艦アドミラル・ナヒモフの20cm砲や新東宝映画「太平洋戦争 謎の戦艦陸奥」で有名な戦艦陸奥の40cm砲など物騒な関係も展示されています。ナヒモフの説明板には「ロシア海軍皇帝座乗艦」などと書かれていまして、それはまあ、どうだかよくは知らんのですが、実際の艦籍としては太平洋艦隊の旗艦であるところの、単なる装甲フリゲート艦です(w;

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半没水がた双胴実験船「マリンエース」の内側が休憩所になってるのは正直この時期ありがたい。当日お天気が良すぎで歩いてるだけでも死にそうになった…

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船の科学館といえば忘れちゃいけないのが(故)笹川良一氏です。いろいろアレな話の絶えなかった人ですが、日本船舶振興会はモーターボート競争の収益金をウンタラカンタラで一日一善、お父さんお母さんをたいせつにしよーの人でもあります。昔は館内に超!巨大な油彩絵画も展示されてた「老母を背負って金毘羅参り」の像、敷地内に同じのが2つも建ってたけどソンナニジマンシナクテモイイジャナイカ。むしろ生前に出来たのか没後なのかが気に掛る。主に男塾的な意味で…

周囲もだいたいひと回りしたのでなかに入ってみますかね。入場料はおとなひとりで700円と格安です。

と、その前に。

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入口横に大気圧潜水服JIMスーツが飾ってありました。おおお懐かしス!そのむかしポートピアの「みどり館」で見ていらいのお気に入りアイテムで、長じて「宇宙の戦士」や「SF3D」などのパワードスーツSFを知ってからはますます好みの対象で…

しかし近寄ってみればどうもこれ、実物ではなくてFRP製のダミーみたいなのです。インチキ!とかではなくむしろ!!ホントにむかしポートピアでみたディスプレイじゃなかろうかとよーく検分してみたら…

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なかのひとちょう怖いです(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

なんだかバイオハザード化した要潤のようにもみえます。オバケ屋敷で見ちゃいけない深淵をのぞき込んだ夏色気分で館内へとゴーです。

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船の科学館館内は何を隠そう艦船模型の天国なのです。エジプトのパピルス船や古代ギリシアのガレー船からはじまる人と船舶・海運の発達進歩が様々な観点から展示されていて、その多くは非常によく出来た博物館展示模型です。都内でしたら国立科学博物館や江戸東京博物館などでも一部船舶関連の展示物は有りましょうが、ここまで広範囲・歴史的な紹介を行っている場所をちょっと他には知りません。実に稀有な空間です。いまひとつマイナーな場所で、ひとけが少なくて静かに見学できるのがなお良し! ←営業的にはよろしくねーだろ

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コロンブスのサンタ・マリア号やティークリッパーのカティサーク号などは帆船模型業界では横綱級の人気者でしょう、むかしはHJ誌の中ごろに帆船模型のフルカラー広告が掲載されてたもんですが、いつの間にやら無くなっちゃいましたねー。

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こちらも超がつくほど有名なネルソン提督座上のHMSビクトリー号。片舷にぱかすか開いた砲門がなんだかカワエエ。そして王立海軍軍艦“勝利号”って表記すると途端に中二病ぽい響きにw

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物騒なものばかりではなく、かのタイタニックと同時代の豪華客船「モーリタニア号」などのゴージャスで煌びやかな模型もあります。巨大な通風塔が林立しているのは快適なエアー・コンディションの証でしょうが、沈んだらタイヘンだろうなーとすぐに物騒なことを考えるのは自分の方に問題があります…(姉妹船のルシタニアは第一次世界大戦下でUボートに撃沈されてたりするのですが)

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原子力船「むつ」の原子炉炉心まで再現された模型はかなり貴重な存在かも知れません。子どものころ読んだ図鑑には掲載されてた記憶が確かにありますが、いまや日本船舶開発史上では黒歴史もいいところの扱いです。この先船の科学館がどのような展示内容に生まれ変わるか定かではありませんが、本船の居場所が残るかどうかは微妙と言わざるを得ないでしょう。見るなら今のうちです。

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日本郵船の貨客船「浅間丸」の模型は「太平洋の女王」というふたつ名の通りにひときわ優れた出来栄えで、人目を惹きつけていました。細部まで丁寧に施されたいくつもの部品。その美しさや現実感は文字通りに現実を縮尺させたかのようです。船舶関係の用語をに詳しくないので上手い説明を出来かねるのが如何にも口惜しく、様の無い事であります。本船もバシー海峡で戦没、か…

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船舶の歴史を綴ったコーナーを離れて「船を動かす」展示物は実物メインです。船舶のエンジン、実物の桁材などある種の畏怖すら感じさせるような…

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ガスタービンエンジンは当然のことながら航空機のものと相似通っています。どんな作動音がするんだろう?

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池貝のディーゼルエンジンあたりでようやく手に届く範囲にまで近寄れたような気分。ヤマハの船外機なんかもあって、そこまでくれば自家用車レベルの距離感だな…

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大型タンカーやコンテナ船には高度成長期の息吹を感じますが、テクノスーパーライナー「疾風」や超電導電磁推進船「ヤマト1」などにはバブルの空気ですね~。前者の方でいろいろあった結果が出来た途端に燃料高騰で繋がれっ放し、震災対応で避難場所に使われたアレだったんだっけ?後者の方は名称みれば判る通り松本零士が絡んでて、あー、海運不況にテコ入れるするような意味合いもあったのかー。

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こちらは地下1階の海洋利用・資源開発などの展示コーナー。初期の潜水具からダイビングギアなどの実物展示がありますが、この部門でメインとなるのはちょっと懐かしさを感じるような「未来予測のパノラマ展示」です。70年代の特撮セット――予算の無い時期の――を想起させるようなプラスチックの未来。レジャーやエネルギー採掘などいくつかの観点からつくられたいくつものパノラマは、さて現在ではどこまで実現可能なものと見做されているのでしょう?

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いやね、薄暗い地下室のパノラマに備え付けられている受話器を取ると、録音された音声が延々と薔薇色の未来を語り続けるという、なんだかここだけ不条理SF映画みたいな空間で…人の争いも自然災害も無い、そんな「過去に造られた未来」を見ている、21世紀の自分。

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いささか複雑な気分で2Fに上がってみると、前述の「むつ」とならんでやはり黒歴史化しているプルトニウム運搬船「あかつき丸」の模型があったりします。フランスまで行ってMOX燃料もらってくるのに当時は自衛隊の派遣など及びもつかない時勢でしたから、そのために海上保安庁がわざわざ大型巡視船「しきしま」を建造して護衛にあたらせたのでした。「しきしま」もその大きさ故か普段は横浜の桟橋に係留されっ放しで、「あかつき丸」は二度と運用されずに廃船となり、ただ一度の航海で日本に持ち込まれたプルトニウムはその後どーなったのかとゆーと

もんじゅなう。

こういう時ってどんな顔すればいいのかよくわからないんだよね……

笑えばいいと思うよ?

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