Meng model「1/35 Vskfz 617 ミーネンロイマー」(その3)

f:id:HueyAndDewey:20120112143634j:image

前回はレビューとは名ばかりで昔話に終始してましたが、今回はちゃんと作りますミーネンロイマー短期集中連載第3回。ホビーリンクジャパンのアイテムページには「週末の2日間で組立完了な部品構成です」なんてさらりと書かれていますが、本当でしょうかね?

f:id:HueyAndDewey:20120116100917j:image

本当でした。

前回紹介したようにこれまでミーネンロイマーの立体と言えば鈍器のようなレジンモデルか難行苦行の東欧製キットのイメージばかり先行していたので、こんだけシンプルに、且つ非常に高いレベルの出来で、ウィークエンドモデリング出来ちゃうとは驚きであります。真っ青な物体をお皿に大盛りで見せられて「カレーです」と言われるぐらいのオドロキなのです…

インパクト重視でまずはカタチを見せてしまいましたが、以下組み立て説明書に準じて各部を紹介していきます。

f:id:HueyAndDewey:20120116101459j:image

ドイツ戦車特有の吊り下げフック、大抵のメーカーでは成形の限界から板状のパーツになってますが、本製品では2パーツに分割することで、実車同様の吊鉤を再現しています。どこのメーカーもそんなことやらないのは地味な割に恐ろしく面倒臭い作業になるからで、A13パーツはランナーに残したままA12を接着する方がいろいろと楽です。ええ、まぁ、やってて途中で気がついたんですけど…

f:id:HueyAndDewey:20120116101853j:image

車体上面に開口されているハッチ類はすべて別パーツ…なのはともかくとして、各ハッチの蝶番まで別パーツになっててビックリ。抜きの関係なのか設計哲学(?)の問題なのか、ともかく精密性を第一に配慮しているような印象です。MENGの次回製品は現用ロシア軍のT-90が予定されているので、その辺のこともいささか気にかかる。

なお組み立て説明書では全ての蝶番を車体に取り付けた上でハッチを接着していく流れですが、蝶番であるA5パーツの接着位置には遊びがありますので、個別の区画ごとに蝶番+ハッチ類で仕上げて行った方が後々になって「微妙に合わねえッ!」てな羽目に陥ることなく…

f:id:HueyAndDewey:20120116101830j:image

二か所あるエンジン冷却機用外気取り入れ口のフィンはすべて別パーツを植えていく設計です。この辺も細かいなー。万が一角度がピッタリ合わなくても…

f:id:HueyAndDewey:20120116102719j:image

大丈夫だ、問題ない。

いい加減旬の過ぎた冗談はともかくとして、このような箇所まで防弾対策が入念に施されているのをみると、この車両が敵弾下で強行に地雷処理を行うような運用を想定していたのではないか…と思われます。ソ連軍の縦深防御陣地に対する装甲軍団の尖兵的なおお、カッチョエエ!しかし最高速度は時速15キロ(推定値)である…

f:id:HueyAndDewey:20120116103354j:image

後輪操舵用のチェーンを通す為に車体後部に2か所、ドリルで開口する指示があります。ガイドはモールドされていますがドリル径は明記されていません。1.2~1.5ミリぐらいかな?実車ではどうも楕円形に開口されているようなので、正確を期するためにはそのように努めましょう。でも、完成したら全然見えなくなるとこだったりする。

f:id:HueyAndDewey:20120116103722j:image

車体前面のディティール関係です。操縦手バイザー部分はどっかで見た形だなーと思ったらII号戦車F型のものによく似ているのか。同型のユニットを使っているのか、たまたま相似形状なのかはわかりませんっ><

そしてその下に位置するなんだかヨクワカラナイ装置ってひょっとして方向指示器か!?如何にも後輪の操舵方向と連動してそうな感じなんだけど、車外に設置するよーな意味は果たしてあるのかな。

f:id:HueyAndDewey:20120116104951j:image

排気管は車体側面にちょこんと突き出てます。あまり伸びてないのは明らかに爆風で持ってかれるのを避けるためでしょうが、マフラー(消音器)は内装されてるのかそれとも「どうせ稼働してるときはドカスカやかましいから」ハナっから付いてないのかさてどっちなんだろう。JAMESニュースレターの記事によると内部も撮影してきたそうですけれど、公開された記憶が無いのです。

f:id:HueyAndDewey:20120116105351j:image

インストの流れだとここから車輪関係なのですけど、美味しい所は後回しで砲塔部分、各ユニット。先にやっててよかったなーというのは組み立て過程で言うと「17」のこの部分、ちょっと変です。B19パーツのイラストは明らかに表裏反転(裏焼きって言わねーよな)していますし二丁で長さの異なるMG13機銃パーツの位置関係も???である。画像は一応、

f:id:HueyAndDewey:20120116105732j:image

高石誠師範製作の素晴らしいI号戦車を参考にして組んでみました。アハパンI号戦車編でも持ち合わせてれば良かったんですけど、イザとなると手元にないもんですねぇ、I号戦車の資料。

f:id:HueyAndDewey:20120116105905j:image

どうせハッチは閉じちゃうので内部はあんまり関係ないのですが、機銃配置は目立ちますので。開口してないマズルはもっと目立ちますね…

なお、I号戦車の砲塔(A型砲塔にB型の改良がレトロフィットされてるらしい)を用いていることから本車両を「I号重地雷処理戦車」などと表記する例が以前は散見されましたが、実際のところI号戦車とは縁もゆかりも無い車両だと思われ。

f:id:HueyAndDewey:20120116110446j:image

むしろタツノコプロと関係してそうな外見。

非常にユニークな形状ではありますが、そもそも不整地を走破する際に連結式の履帯ではなく大直径の車輪を用いるアイデア自体は、実は常識の範疇だったりします。いちばんの有名どころが帝政ロシアの「レベデンコ戦闘車」だったりするのでトンデモなイメージは拭い難いかも知れませんが、モリナガ・ヨウ氏の「私家版戦車入門」には黎明期の装甲戦闘車両案にデカ車輪が結構あったような覚えがあります。「プラモ迷宮日記」の第2巻にはあの辺の話も載るのかな?

f:id:HueyAndDewey:20120116111118j:image

そこにこんな厚底ブーツみたいな履帯を咬ませて「地雷を踏んでも壊れない」特殊車両をこさえてしまうのはドイツ人ならでは。第二次世界大戦序盤の地雷処理車両は本車以外にもキワモノが多く、アメリカ人もヘンテコなものいくつも開発してます。結局はフツーの戦車の前部に回転式のローラー付けちゃうイギリス人とロシア人の解決策が一般化する訳ですが、実は日本軍もやっているのだ。「チユ車」といってちゆ12歳とはナンノカンケイモナク

あーいや、キャタピラの組み立て簡単過ぎてなんにも書くことないのですよ。ブロックもピンも大きいし数もそう多くないんで、一度でもカステン組んだ人なら鼻歌レベル。1ブロック裏表間違えて血相変えて接着済みのピンひっこ抜くだなんて…ねえ?

f:id:HueyAndDewey:20120116100917j:image

それで最初の一枚の段階まではもって来れました。なるほど確かに「週末の2日間で組立完了な部品構成です」ね。

と言うのはちょっとウソで。

実は土曜日はアルターのカミナギを愛でるのに忙しくて(完売御礼申し上げます)

実質1日で組んじゃったんだな。マジだぜ。

ところでこの車両って砲塔ハッチ以外どこにも乗り込み口が無さそうなんだけれど、ハシゴはどこに常備していたんだろうか??

f:id:HueyAndDewey:20120116112209j:image

まだちょっと車輪と履帯のすり合わせをやらなきゃいけませんし後輪の操舵チェーンも接着してませんけれど、塗装の便を考えたら前後の履帯はあとハメにしたほうがよいでしょう。前はともかく後ろの方も、何の問題も無くあとハメできるのは安心の一言に尽きますね。

あと、まー、なんだな、組み立て過程を途中で撮影してブログ記事にするような必要が無い方ならば、前輪部分もこの段階では接着しなくていいんじゃないかなーと(苦笑)

<追加>

もうちょっと進めたらちょっと気になるところが出て来ましたので。

f:id:HueyAndDewey:20120116180821j:image

インストの順番では工程「15」にあたる、後部ローラー操舵用のチェーンを取り付ける過程、説明書では銅線を使ってチェーンとプラパーツ(B40、B41)を「結びつける」ように指示されてますけれど、普通にこの通りやったら絶対失敗すると思います。というか、しました。銅線がかなり硬めの素材で且つプラが軟らかめなのでこりゃ無理だ。

万全を期すなら極細の糸で結びつけるべきかも知れませんけれど、単に瞬間接着剤でチェーンとプラパーツを直接留めてしまえば何の問題もなく。

f:id:HueyAndDewey:20120116181322j:image

一見すると乱暴な処置に思えるかもしれませんが、実車だって結わえてる訳でもないしなー。キットそのままの処置の方が余程乱暴です(w なおチェーンは各50mmの長さが指示されていますが、若干余裕があるので二等分して遊びを持たせています。

f:id:HueyAndDewey:20120116181545j:image

それともう一点、キャタピラの調整をやってると排気管が結構な頻度で引っ掛かって邪魔になる。ここは最後まで接着しない方が無難かも知れません。車体サイドにほとんど何も構造物が無いのはそういう事情もあるのか…と、手を動かしてしみじみ判るのは模型のよさですね。

Add a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *