「アンパーサンドパブリッシング チャーチル戦車ビジュアルヒストリー」

ごきげんよう、軍事の英国面へようこそ。まあまあ皆様お座りになってお茶でもどうぞ。

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昨今のミリタリーモデル業界ではイギリス軍アイテムが近年とみにその数を増していることは、大英帝国の領土に日の没することを見ないほどに明らかです。もとより戦車発祥の地であるイギリス軍の車輌に英連邦諸国ならびにその他全部の世界から注目が集まるのはそもそも当然の成り行きだと考えるのが自然ではありますが、本書は綺羅星のように数ある英国AFVの中でも重装甲と大火力で知られるとりわけ魅力的なチャーチル歩兵戦車を各型式ごとにA4横判の大きなサイズで捉えたクリアーな写真集です。AFVクラブの新しいMk.III、歴史と伝統を体現したタミヤのMk.VII、はたまた伝説の領域に在するハセガワのミニスケールMk.Iなど各種のチャーチル戦車プラモデルを製作しようと企てる紳士諸兄にとってはまことに良き伴侶となるでしょう。

チャーチル戦車の進化と発展を解説した書籍が、これまで無かったとは申しません。しかし従来東洋の島国の出版事情では中々目にすることの少なかったチャーチルMk.I、細部の詳細なクローズアップや、

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英国伝統のバックヤード・エンスージアスト精神を体現するかのような野戦修理廠に於けるチャーチルNA75の製作風景など

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博識な紳士諸兄に置かれましても一目置くに能わざる、貴重な写真が多数採録されているのです。

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ディエップ上陸作戦で大破した車輌を目にしてもはしたない声を上げたりしないのは紳士の嗜み。

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むしろ“somke generators were installed at the lower rea of the hull”と記されたこの写真のキャプションに、そんなトンチキな装置を誰が付けるものかね君と眉をひそめて無言で抗議するのが紳士的な振る舞いというものでしょう。これチャーチルの排気ファンが勝手に地面の砂を巻き上げてドライバーの視界を妨げる構造になっているという…

なんでそんなトンチキな設計になっているかと言えば、そこがまさしく軍事の英国面というヤツでしてな。

本書のなかでもとりわけ私が気に入っている一枚は次のもの。

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チャーチルMk.VIフェンダー上に描かれた女性のイラスト、ここまで写実的いやさ肉感的な美女の絵を戦車に描き込んだ例というものは世界広しといえどもなかなか目にすることはありません。まさに現代日本の萌え文化や痛○○を遙かに先取りした行為と言え、イギリス軍の先見の明にただただ感服するばかり。

さすがは紳士の国ですね。

なお本書は“part one:The gun tank, Mk.I-VIII”と銘打たれています故に、チャーチル戦車のバリエーションであんなのこんなのもっと本当にすごいのを好まれる紳士諸兄は続刊の刊行をネクタイと靴下を身につけてお待ち下さい。むしろ「だけ」を身につけてお待ち下さい

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でもやっぱりドイツ戦車兵が乗ってたほうがチャーチルもかっけーです^^v(ニセ紳士め!)

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