「マイクロスケール マイクロリキッドデカールフィルム」

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こう言いながら、大声で「ラザロよ、出てきなさい」と呼ばわれた。

すると、死人は手足を布でまかれ、顔も顔おおいで包まれたまま、出てきた。イエスは人々に言われた「彼をほどいてやって、帰らせなさい」

「ヨハネによる福音書」第11章43-44節

リキッドデカールフィルムは死んだはずのデカールをよみがえらせる、奇蹟の模型素材です。

ではどのように奇蹟が起きるのか、いろいろと試してみましょー。


ところでこれってアメリカでは昔からポピュラーなアイテムなんですって。ちーとも知らなかった。アメリカ製の模型材料・道具にもいろいろ不可解なものがあり、いつか当ブログで「電動塗料ビン攪拌装置(仮名)」について書けたら良いなぁとか思います。アレはカルチャーショックだった…

閑話休題。

死んだデカールをよみがえらせるためには、まずデカールを死なせなければなりません(苦笑)なかなかそんなもんないだろってことで関係各所のご協力を仰いで召集されたメンバーがこいつらだっ!

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通称「死んだ水性デカール戦線」略称は「SSS」もしくは単に「戦線」。

いま考えた。天使ちゃんマジ天使。

えーあんまりバカなことやってると流石にいろいろ怒られるので真面目に書きます。

T社とH社のF-1キット用デカールですね。どちらも90-91年ごろの製品で製造後20年ほど?見た感じかなーり死んでます。関係各所に感謝でありますm(_ _)m

使用法はリキッドデカールフィルム容器に英語で書かれてまして「古いデカールに筆で塗って15分乾燥させよ」だそうです。その通りに塗ってみます

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相当拡大してみました、使用前→使用後。容器から直接筆に取り、そのまま塗布した状態でかなり粘りが強くあーなんだろう、アラビックヤマトの液体のりみたいな印象。輪郭取りが汚い分「塗りましたよ」とわかり易いのはいいのかな…

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そんでもって装備品を持ってかれてホンタイさんだけ死体になってるSASジープを「死んだスケールモデル戦線」通しょ(もうえーっちゅうねん)に貼ってみる。す ご く 強 力 で す !おいおいビックリだよこれ。粉々どころかフェンダー部分でワザと巻き込んでみてもピンピンしてやがります。

こーゆーのを見せると「死んだデカールなんていって本当は全然元気なんだろう」とか「深夜の通販番組かよ」とか「オーリさえ塗っておけば炎上してもボディはつやつや」などといろいろ言われそうですがしかし、

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偶然にも筆目が掛かってしまった(2)の下のほうがしっかり残っているのに対し、なにもしてない「マクラーレン」がバラバラ死体になっていることからもリキッドデカールフィルムの効能は明らかです、まさに奇蹟!全能!!

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全能なるリキッドデカールフィルムも時に誤ることがある。「Contains Propyl Alcohol」(揮発性アルコールを含む)とあったのでアクリル溶剤で薄めた上で、こんどはハミ出し無いようにちまちま塗っていたらデカール面に傷がついちゃいました。わかりやすくオーバーなまでに広げてみるとまーこんな感じで、メーカーによる印刷皮膜の違い、筆圧の問題等いろいろ要因はあるとは思いますが…しかし印刷面を傷つけても、フィルム自体は形成されるので、

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こんな状態でもデカールそのものはちゃんと貼れます。バーコードもスケスケ。まあライターなんぞに貼ってどうするの世界では有りますが。

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さてコイツは先日作った「フレーミングタートル」に入ってて使わなかった分の「ヤークトルター」用デカールシート。彼は元気でしたがいま死にました。死因は心臓をアートナイフで一撃death。まーモデラーにはよくあるうっかりですね心臓が無いから鼓動がいっちするんですね。

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でも、リキッドデカールフィルムがあれば安心です!バッチリ黄泉帰ります!!この生まれ変わったよーな心臓のぶよぶよ感たるや…

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内臓疾患でもういちど死にそうだったんでマークソフター使ってみました。結果は問題なし。

なんでしょうね、結局はできるだけニス部分をカットする、通常の水性デカール処置と同じように丁寧に切り出した上で、状況に応じてセッターなりソフターなりで支援すればいいのかな?シルバリングについてはちょっと別の話になりそうですが、リキッドデカールフィルムは確かに使えるアイテムと見て間違いなさそう。ちなみに自作デカールの表面強化にも使えるみたいです。流石にそっちはやってないんですけど「Ma.K.モデリングブック」で横山センセが若干解説されております。

えー、

そんでですね、

今回の記事にあわせてもちろん自分でもさがしてみたですよ死んだデカール。

じつわこれが、あったんだな。

黒歴史マウンテンのいっちば~~~~ん、下になってた、

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小学生のときにつくったタミヤのM4M3シャーマンのデカール Σ(゚д゚lll)

いやビックリしましたよなにしろ生まれて初めて作った1/35の戦車プラモだ。ブツ自体も出てきたのですけど急性トラウマ中毒で死にそうになったのであまり直視できず…

ともかくデカールだけは生き返らせようと早速使ってみましたよ。 と こ ろ が こっちは全然ダメで、そもそも台紙と一体化して剥がれない。さすがに30年近くたってるとダメかなあと…そのとき突然フラッシュバックが!!

(あの時シートごと水に漬けちゃって、使った分以外のデカール全部台紙に貼りついてダメにしちまったんだ・・・)

なんでそんなものを後生大事にしまってあったんだろうなあと、いまもむかしも変わらぬ貧乏性に思いを馳せつつ本日の教訓。

「ラザロよ、死んでいなさい」

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