「究極の鉄道模型展 in 東京タワー」

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東京タワーフットタウン1F特設展示場にて好評開催中の「究極の鉄道模型展」に出かけて来ました。

イベント概要、開場時間などの詳しい情報はこちらの公式サイトをご覧ください。既に先月中には横浜そごうでも行われていた展示会の、いわば巡回展のような位置づけになるのかな?

尚、あらかじめおことわりしておきますと自分は鉄道模型というジャンルにまったくの門外漢です。故に以下の記事内容には何らかの誤解や勘違い、頓珍漢な記述がみられても「逆転裁判」的なツッコミはどうかお控えになって下さいますよう、お願いいたします。なにしろ本当にド素人なのだ。

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そもそもこのイベントがどのような性格のものなのかといえば、の鉄道研究家・模型製作家である原信太郎氏が長年にわたって個人的に製作して来たコレクションを一堂に会して展示するというものです。1919年生まれで10代初頭に始めた趣味を現在に至るまで希求出来るってそれだけでもう尊敬いたすところ。

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年譜をみると結構スゴイことがさらっと書かれていて筋金入りです。この時代に趣味として鉄道に携わる人の数も現代ほど多くは無いでしょうがいやしかし、率直にいって今まで「歴史の一部」だと思ってきたことが突然目の前を歩いているような、そんな驚き。井の頭線の一番切符って。

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こちらは氏が13歳の時にはじめて自作された鉄道模型です。キットなんて存在しない時代に完全自作は勿論のこと、それがこうして現在まで保存され、鑑賞の目に十分応えられるグレードを維持しているに驚かされました。もしも自分が13歳の時に作ったプラモデルが現存していて、それが衆目に晒されたらなんて考えただけでも((((;゚Д゚))))

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パネルの解説によると後年になってから手を加えられてはいるようなのですが、それにしても基本形状やディティールなどの素晴らしい出来映えは製作当初から優れていたのだろうなと、思わされます。

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長年の取材に使用されて来たカメラも愛着を以て使いこまれた機械の魅力に溢れ、収集された資料は文化財としての高い価値をもつもの。

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これらの展示物を集めた「原鉄道模型博物館」の開館が今夏予定され、今回のイベントはそのお披露目を兼ねたプレ興行的な側面も持っています。

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鉄道関係詳しくなくても、例えばこれらアメリカ製の蒸気機関車に見えるようなメカニカルな魅力などは、ジャンルの違うモデラーの方々でも広くご理解いただけるのではないか…と、思います。

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大型のモデルに施された精密なディティール、実際のギミックを想起させる部品の数々は「リアルな」魅力に溢れています。陸物空物海物問わず、スケールモデルの変わらない魅力です。

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その一方でこのように洒落たイメージのシルエットでも人間を表現可能なのです。この振り幅の広さは鉄道模型ならではかも知れませんね。リアリズムだけが表現方法ではないと、そういうことかな。

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フィギュアの造型もすべて氏の自作によるものなのですが、そこにあるのはミリタリーモデルとは全く異なる様相の人物像。あくまでイメージなんですが

メカニズムの固さがひとの暖かさを一層際立たせるような印象を受けました。いわゆるギャップ萌えではないでしょうけど(笑)

ここから先は会場にあった約450両の展示物からごく一部、個人的に気にいったアイテムを並べてみます。すっかり言い忘れてましたがフラッシュ焚かなければ会場内撮影可能、開かれたイベントなのです。

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・LOS 市電

アメリカの路面電車といえばこのカタチ、このカラーリングというイメージがあります。そんでタダ乗り出来そう←誤解

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・ロサンゼルス 路面電車

同型の車両(?)の未塗装状態。いくつかの車両はこの状態のまま、それでもむしろ工芸品として魅せられるだけの力があるのは確かな造型に裏付けられた「美」があるからでしょう。

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・HARVARD 市電 #6237

こちらはもう少し近代的な、2両連結形式の市街電車。尚展示パネルには車両の名称、国籍、種類(機関車、気道車など)の記載がありますが、それがどの時代の車両なのか、原氏が模型を製作された時期いつ頃なのかといった年代の記載はありませんでした。その辺のデータにも興味を覚えたのですが。

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・PLM6101

こちらはフランスの蒸気機関車です。ヨーロッパのSLはアメリカと比べると優しい外見、カラーリングでああそうか「きかんしゃトーマス」か、これは。

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・SNCF CC21001

こちらもフランスの、電気機関車。運転席ウインドー部分の外観は日本の鉄道からはまず生まれないラインで、この違いはどこから来るのだろう?

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・PRR GG1 4857

そしてやっぱりアメリカでは電気機関車も怪獣じみた外観になる。なんでしょうねこれ、国民性のなせるわざですかね…

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・DR E19 12

ドイツの電気機関車はカッチョイイのです。おもに鉄道省のマークがカッチョイイのです!

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・レールバス!そういうのもあるのか(「孤独のグルメ」風)

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・DB 01 173

炭水車の形もユニークなドイツの大型蒸気機関車はトランペッターの1/35キットがあったのでミリタリーファンにも知られた形だと思います。あーいや、実際にトラペが出したのは違うタイプの車両なんですけど、イメージですよいめーじ(しどろもどろ)

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・DB 80 031

うってかわってこちらはドイツの小さなSL。こーゆーの可愛らしくて好きですわぁ(*´∀`*)

…そういえば「列車砲」や「装甲列車」はひとつもなかった。やはり鉄道模型的には邪道なんでしょうか。

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・C6230

SLを中心に日本の車両も数多く展示されているのですが、諸外国の車両に比べて見慣れちゃってる感は拭えず…

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・C1153

新橋駅前SL広場ににある車両と同形式のC11形蒸気機関車。こちらも実に慣れ親しんだものです。無論その「親しんだ物に対する魅力」もあります。

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・C5534

日本の蒸気機関車としては異形の部類に属するC55形。流線形のカバーは当初考えられていたほどの高速性を発揮出来なかったんでのちに撤去されちゃいましちゃけど、模型的には遺憾無く魅力を発揮します。

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・京浜電鉄51形 51

・甲武鉄道 デ 960形

「日本の車両はどうも見慣れた形で…」なんて浅はかな思い込みを吹っ飛ばす、実にユニークな外観の電車2種。

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会場の一角には貴重なコレクションの中から更に厳選されたものが「秘蔵のコレクション」と銘打って特別展示されています。こちらはドイツ連邦鉄道E03形電気機関車。

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ワゴン・リ社製“オリエント急行”客車。車体パネルが木製の、19世紀に使用されていた車両でクリスティの例のアレとは違うんですけど、

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それでも克明に再現された食堂車/サロンカー車内にはいまにも殺人事件が勃発しそうな雰囲気が!濃厚に!!(んなこたーなぃ)

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イギリス製、世界最速の蒸気機関車、LNER A4形、通称“マラート”号。流線形の美しいシルエットに上品なブルーのカラーリングは21世紀になっても色褪せない魅力が満載で実は近々コーギーから新製品出ます。

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阪神電気鉄道311形。日本でもこれほど美しい路面電車が走っていたんですねえ。車体前面の、ちょっと正式な名称を知らないんだけど轢死防止のガードが、その機能とは裏腹に綺麗な仕掛けなんだな。

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ブダペスト・メトロ。「1895年世界最初の地下鉄」と記されたパネルはたぶん「世界初の電気式地下鉄道」のことなんでしょうけど(蒸気機関車を地下に走らせていたロンドンやケーブルカー方式のイスタンブールの方が地下鉄建設としては先です)、そんな些細なことは関係無しにこの車両、会場展示物でいちばんのお気に入りです。質感あふれる木製の車体パネルと武骨なリベット、狭いトンネルの中を通行するためのフラットな上面とパンタグラフの代わりに車体側面に取り付けられた独特のスプリング式集電装置。どんなジャンルでも技術が未発達な時期であればこそ、このようにユニークな形状の物が生まれてくる訳で、技術が確立されてしまった現代ではなかなかお目にかかれません。陸物空物海物、そして鉄道物もまた、クラシカルでビンテージなマシンには変わらぬ魅力が遍く存在するものです。例え実物を目にすることが出来なくても、素晴らしい模型にはそれを補って余りある濃厚な鑑賞体験を有することが可能で、そもそもそんな体験が出来るのは模型を作ったひとのちからがあるからで…などと、そんなことを考える。

たまたま電車の中吊り広告で見かけたイベントにふらりと出掛けてみたら実に得難い経験が出来た、そのことを象徴するのはこの一台の鉄道模型なのですようむうむ。

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動かしてこその鉄道模型でありますから、会場内には1番ゲージ(線路幅45mm)の広大なレイアウトが敷設され、色とりどりの大型車両が行き交っています。大人も子供もみんな釘付けの実に幸せそうな光景に「見る」ってことや「魅せる」ってこと、決して「作る」だけではない模型の楽しみ方のスタイルなどを、ちょっと考えさせられるとこです…


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「究極の鉄道模型展」、東京タワーではGWの5月6日まで開催中です。鉄道ファンのみならず幅広い層にオススメの、楽しい模型のイベントなのですよ。

ところで東京タワーにはずいぶんと久しぶりに足を運んで見たのですが、なかなか楽しい場所でした。いや展望台は混雑してたんで上がりませんでしたけれど、足元のスペースだけでも浅草の仲見世やアキバの免税店に匹敵するようなエラく濃ゆい土産物屋や昔と変わらぬロウ人形館、何がいるんだか見当もつかない水族館など「タモリ倶楽部」や「ワンダーJAPAN」的な魅力がタップリ。そして何故だか鎮座していた「ALWAYS 三丁目の夕日」ディオラマ、1/43スケールで組まれた大型のパノラマです。

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実によく出来ていてCCDカメラを使って1/43スケールの人の視線で撮影された街並みの写真は実景と見まごうばかり。そして頼みもしないのに勝手に照明が切り替わって夕暮れになる(笑)正直なところを申し上げると個人的にはこの映画、あんまり好みではありません。体験もしていないのに無理にノスタルジアをイッキ呑みさせられて「昔はよかったでショ!!」と強引に迫られている感がどうにも否めないものでして。作品の中で効果的に用いられているとはいえ、東京タワーの内部に決して東京タワー「ではない」ディオラマを作って自動的に夕日が落ちる三丁目というシロモノを見てああなるほど自分が感じた違和感の正体は同調圧力みたいなもんだったのだなーと、ちょっとさめた気分になる。

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そんな気分のまま館内を歩いていたら人気のないひなびたゲームコーナーの一角で誰も遊んでないゲーム筐体をひとめ見るなり急性ノスタルジア中毒に襲われてつい泣きそうになります・゚・(つД`)・゚・

ね、昔はよかったでショ!!(同調圧力)

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