イタレリ「1/35 フェルディナンド タイガー 」(接触編)
ガルパン関連キットはどれも手に入らないなあとお嘆きのみなさん、10年以上前からこのキット積んでた俺様大勝利ですよ!まさかこいつに陽のあたる日が来ようとは思わなかった、諸般の事情で手元キットの大部分を処分したとき、P虎は手放さなくて本当によかった(つД`)
この戦車の性格については宮崎駿の雑草ノートに全部出てるのでここでは詳細は申し上げますまい。キットはイタレリの古式ゆかしきエレファントのバリエーションとして1994年に発売されたものです。自分が手に入れたのは2000年前後の頃だったと記憶しています。
正直この時代のイタレリキットは全般的にあまりよい評価を受けていません。本製品もわりと大味な作り…ながら個性的な存在感、キャラクター性もあってドラゴンの実戦配備型(653重駆逐戦車大隊の改装型)が出るまでは唯一のインジェクションキットとしてそれなりに人気を博していたかと
重戦車のプラモデルがたったのランナー3枚で構成されているのはイマドキのキット見慣れた目には新鮮な驚きがありますね。10年近くフタ開いてなかったからすっかり忘れてターヨ。
キャタピラはポリ製二分割を焼き留め式です。イタレリのポリキャタピラってテンション強すぎて車軸折ったりとあんまり良い印象は無いんですが、予備キャタピラまでポリでせんでも……
デカールはあまりやる気が感じられない(笑)通し番号と鉄十字のみ。実車もそんなもんですけどな。
装甲板の溶接痕はありますがテクスチャー表現は皆無です。
エンジン冷却気口には当時タミヤ製品でもやってなかったプラによる金網モールドがあって好印象なのですが、ゴーカイに塞がれてる排気口のおかげでいろいろと台無しに(汗)
III号戦車用のゲベックカステンが付属しています。この装備は大洗の車両にも実装される模様。
P虎試作車の特徴的な砲塔上部。天板は水平で砲身の俯角制御のために中央部が突出してます。AMでむかしやってた「タイガーの一滴」は面白い連載記事だったなぁとか思います。
主砲部分は砲尾や駐退機もパーツ化。
ポリキャタピラは平坦なものとたるみがついたものを結合します。説明書では何の指示も無くどちらも同じパーツNo.が振られているので果たしてこれが転輪間隔と自然に組み合わさるかどうかは謎である。オリジナルのエレファントではどうだったんだろう?
サスペンション関連は一体化が進められ且つポリ不使用ながらも、しっかりと可動させるのはイタレリらしい設計です。
スライド金型なぞ使用していないので車体側面板は別パーツ化されてます。
しかしご覧の有様だよ OTL
長年積んでたからひしゃげちゃったんだろーと思うでしょ?でも多分そうじゃないんだろうなあ。
このキット、ボリュームのあるランナーをイタレリの通常製品ボックスに無理矢理押し込んでるからいろんなところにテンション掛ってて、おまけにシュリンクパッケージなんで開けた時からもう大変なんです。だからねー、もし店頭在庫やネットオークションで見つけたら、出来る限りボックス内部のパーツ状態は確信した方がいいと…思います。
イタレリのポルシェティーガー、キット内容はこんな感じです。なにかの参考になれば幸いです。でもガルパンに出てきたからって中古ショップやヤフオクをチマナコになって探すより、身近な戦車モデラーで20年ほど前に夢も希望も裏庭に埋めたような顔で生きてるようなひとにたずねてみたら、結構積んでるかもしれませんのでそういうところをあたってみるのもよいでしょう。ただし「どうせ作らないでしょう?」は禁句です。殺されかねません。
なおこのキット実際の製作にあたっては、
プラスチックパーツを焼き留めしたり
カーブに合わせて手で曲げるなどワイルドな作業が要求されるので、その辺も覚悟完了しておいたほうが無難です。
車体後部は長さが足りないらしいのでプラ板は必須となります。パッケージ内容だけでちゃんとかたちになるのがよいプラモデルだと思います。
でも完成したらこんなにカッチョイイんですぜヒューッ! ヒューッ!(モデルアート2001年4月号って古いよなぁ…)
10年前の記事ですら「現在の水準ではつらいものがあり」とされる本製品。ここまで仕上げるには……
・車体側面板は力技で接着
・寸足らずの後部は現物合わせでプラ材継ぎ足し
・フェンダーはアベールのエッチングを貼りつけて
・キューポラはタミヤから流用
・起動輪・誘導輪はキットベースに自作、複製
・アキュリットのレジン製履帯を使用
・排気グリルは完全に新造
そりゃ10年以上も積まれるわけだ罠。
ガルパンから戦車模型を始める人へ。模型雑誌を参考にするのも、ほどほどにしましょう。
で、こいつはどうしよう。本編での活躍次第かなあ……