ウェーブ「空飛ぶ円盤 アダムスキータイプ」

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ウェーブから発売された未確認飛行物体のプラモデルです。古式ゆかしいその形状は1970年代のUFOブームを現代に蘇らせたかのよう。今でこそカップやきそばにその名を残す程度でありますが、ブーム最盛期の頃は一世を風靡するトップアイドルがUFOの歌を歌ったり、子供たちの間で人気を博したロボットアニメがUFOを題材にしていたりと、日本のお茶の間は様々なカタチで侵略を受けていたものです……


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最近のウェーブ製品にまれに見られる、海外メーカーの製品を日本向けに再パッケージした製品のようです。海外ではどのような形態で流通しているのかちょっと調べが付かなかったのですけれど、ユニークな商品企画と充分な製品内容は洋の東西を問わず賞賛を得られるものと思われます。

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「円盤」と言うぐらいですから円形を成している機体を、主に三分割する形での設計。それぞれの部分は同一の形状をしているので、ひとつの型で3つのパーツを成型できるという案配です。そんなわけでAランナーは3枚入り

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同じくBランナーも3枚入り。ご丁寧に円形の窓も3個でひと組、それが3セット存在する形になります。エイリアンが「3」にこだわるセンスはアーサー・C・クラークのSF小説「宇宙のランデヴー」を思い出したりだ。いや全然関係ないだろうけど。

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Cランナーは船体中央部分を構成する円形パーツが主に配置され、これは1枚のみ。

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やはりこちらも一枚のみのD1ランナーは室内の計器類、これは小さな枠で成型されています。「D2ランナー」なるものは封入されていないのですが、なにかバリエーションをやるのかな? ホビーショーで試作展示されていたときはナチスドイツ軍風の「ハウニブタイプ」というのも並んでいましたが、あれはいろんなところがずいぶん違っていたように思いますが……

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クリアーパーツのEランナーはこれまた3枚入りです。

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台座となるHP01パーツ。機体と接合するジョイント径はウェーブの「Hハンガー」シリーズと共通のものです。

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デカールシートが付属します。そう、シールじゃないのよねこれ。

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初回特典として横山宏氏によるボックスアートのポスターが付属します。サイズは43×28cmと小ぶりなものですが、シュールレアリズム画家ルネ・マグリットの作品を思わせる黄昏時のUFOの光景はちょっと変わったお部屋のインテリアにもなるでしょう。

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機体パーツにはトラス構造など細やかなディティールが存在しますが、これらのモールドは普通に完成させると見えなくなってしまう箇所だったりしますね。そういうところまで気を配った設計であると同時に、ユーザーの側にもこれらのディティールを活用しようと思わせる、普通ではない組み立てを示唆するような働きもあるのかな?

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デカールは綺麗に発色した薄いもので計器盤やモニター部分のディティールにもよく追随します。その分紙質は弱くてうっかり一枚破いてしまいました。なんとかリカバーは出来ましたけれどご用心です。

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組み立てはスナップフィットで勘合の具合も良いものです。とはいえデカールを貼った上からクリアーパーツのホゾを差し込むのは結構怖いぞ。そんな作業を経て組み立てられる計器盤はクリアー部分がレンズ効果を発揮してかなり面白いことに。E4パーツを画面とフレームで塗り分けたら更にイイ感じになりそうです。なんかこう、ブラウン管テレビを組み込んだ特撮セットみたいな趣があります。

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操縦室内のインテリアにはクリアーパーツが多用されます。「透明プラスチック製の椅子」は宇宙的というかチープ感というかいろいろ不思議。なお計器盤裏側を始めとして船体各所にLEDを取り付ける穴が存在します。指示されているのは3ミリと5ミリの径のものですが、配線と電源については特に書かれていないのね。

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電気スタンドのカサでも作ってるような気分になるボディ部分。下面には都合6箇所のLED電飾用取り付け部分が存在します。

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そこに先ほどの操縦室を取り付け、

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三枚の壁を組んで行きます。

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室内の大型モニタ(?)にはこんな画面がデカールで用意されています。いかにもスペイシーな雰囲気だけど、完成するとほとんど見えなくなっちゃうのよね。

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インテリアやディティールなど、いろいろと凝ったつくりのものをどんどん隠していくような製作過程はちょいとションボリしてくるかも知れません。しかしA1パーツのLED取り付け部分は一体何を照らすためのものなのだろうか?

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屋根でフタをすると一応の完成。うはww地味www

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LEDを使わない場合でも機体下面3箇所にはデカールが用意されています。「コンデンサー」であるところのクリアー半球E7パーツの近辺は電飾栄えしそうで、地味な外観でも秘めたポテンシャルは高いという感じではあります。

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この状態でコマのように回してみると微妙にふらついて楽しい。撮影しても手ブレにしか見えない……

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シンプルなつくりの展示台は支柱部分が中空なので、電飾する場合はここからコードを伸ばすことが出来そうです。ちなみにHハンガーシリーズの「ポージングアーム」を使えばディスプレイ姿勢を自在に変化させることも可能。

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ネームプレートの裏側にはシンプルな外観をディティールアップさせるためのリベットパーツが半球型と平頭型の2種類存在し、またそれらを外装部の曲面にバランスよく配置させるためのテンプレートとなるガイドパーツも付属しています。ガイドパーツを活用してパネルラインをケガキ彫りする加工方法も解説が掲載されていて、一見するとイロモノじみたプラモデルのようで、その実結構凝った内容の模型なのですね。

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地味な外観とはいえスナップフィットを活用すれば完成後も外装部分を取り外して内部を見せることは可能です。もっとも取り付けピンに不用意なテンションを掛けて破損する恐れはありますし、完成見本のような美しい鏡面仕上げのシルバーで塗ったら直接手で触れるのは躊躇われます。いっそのこと最初から一部外装部分は組み立てずに、完成後もそのまま機体内部を見せるようなスタイルが面白いかもしれませんね。大道具然としたスタイルではあるのでこれをバックに795プロのアイドルが往年のヒットソングを歌って踊る情景なんてどうだろうってたったいま思いついたことをそのまま書くんじゃねえよ。

なお取説では「UFOの歴史」からこの機体の名称となったUFO研究家ジョージ・アダムスキーの寸評などUFOに関する様々な事柄がコラム的に解説されています。盛り沢山な内容は実にユーザーフレンドリーでありがたいことなのですが、現代の社会では「UFO」とその周辺の物事があまり情報共有されてないことの証なのかも知れません。むかしはテレビやマンガで様々に取り上げられたものですが、いまやオカルト趣味者は減少する一方です。まったく彼らの思うツボです。彼らって誰よ?

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「UFOなんてインチキ!フタを開けたら乗ってるのはアメリカ人じゃねーか!!」とゆーのをやりたかったのだが、やはりパイロットフィギュアでないとインパクトには欠ける……

天井からぶら下げてみたり窓辺に置いてふとしたときに空目しちゃっても、それはそれで面白いかなーなんてことも思います。

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