グレナディアモデル 1/16 近衛工兵一等卒
グレナディアモデル1/16スケールレジンキャストキットのレビューです。
最近「坂の上の雲」のおかげで出版界など様々なところでちょっとしたブームになっている日露戦争から、旅順要塞攻略戦などに活躍した工兵の立体化。この時代だと「ミリタリー」より「ヒストリカル」って修辞が似合います。
本体はパーツ数7、付属品がベース含めて14点になります。三十年式歩兵小銃は槓桿が別パーツ化。
離型剤とバリを落として仮組みしてみました。背嚢に結わられた大円匙(シャベル)とその長柄が特徴的です。
装備品の一部に気泡が散見されましたが、容易に修正の効くほどのものでした。
(なお水筒の負紐と歩兵小銃負紐取付金具は自作するよう支持されていますが、今回は割愛しました)
頭部を接写してみます。アングロサクソンほど彫りは深くなく、さりとてのっぺらしている訳ではない表情はなんでしょうね、お醤油顔とか言ったら例えが古いか(笑
組み立てに当たってはこの組んだ状態の両手がポイントかなと感じました。各部パーツの位置関係がこの一点に集約していく気がします。
装備品色々。この時代にあまり詳しくなかったので中西立太著「日本の軍装―幕末から日露戦争―」を読んでみたら日露戦争当時の士官の軍服着用規定が32種類もあったと知って驚きました。(アメ横の中田商店にもそんなに売ってなかったぞ)製品は濃紺上下の一般的な兵卒軍衣で、一般的に日露戦争と聞いてイメージするのは大抵このスタイルですね。仕上げと塗装に関しては上記書にイラストもありますが、グレナディアモデルさんのオフィシャルサイトに詳細な作例・塗装解説が掲載されていますのでそこがいちばんの参考資料かと。良い時代です。
旅順要塞攻略戦に於いて、日本軍の工兵は坑道掘削以外にも最前線で急造手榴弾、迫撃砲などを自前の器材をもとに創意工夫で作成、戦闘に従事したそうです。きっとNHKドラマ「坂の上の雲」でもそういうハードな戦闘シーンがあるに違いない!と期待しつつ、放送がどれだけ先かわからないのでそれまでは映画「二百三高地」をレンタルして百回見ましょう。