バンダイ「LBX アキレス」
任天堂・レベルファイブ・テレビ東京・コロコロコミックなど多方面でのメディアミックス企画が予定されている新規コンテンツ「ダンボール戦機」シリーズより、バンダイ製プラモデル「アキレス」を紹介してみます。主人公機組んでみるのって我ながら珍しいなあ。
「ダンボール戦機」について詳しくは公式サイト参照、なのですけれどプラモのインストにもだいたいの世界観が記してありますので引用してみましょー。
2050年「強化段ボール」の発明によって、世界の物流は革新的な進歩を遂げた。
内側と外側からの衝撃を80%吸収する革命的な「未来の箱」が、輸送手段の常識を覆したのだ。
しかし… その箱はやがて全く別の目的で使われることになる。
ストリートで行われる少年たちの戦い。
ホビー用小型ロボット「LBX」を操る彼らの戦場はしだいにダンボールの中へと移っていった。
その四角い戦場で戦う小さな戦士たち。
ひとは彼らを「ダンボール戦機」と呼んだ。
なんですかその模型通販業にとっての福音みたいな世の中は。
その「強化ダンボール」なるシロモノの単価は面積当たりどのぐらい?シングルとダブルではどんだけ違うの??版下はこれまでのが使えるんですかい――とかすぐに益体もつかないこと考える大人はイヤだなぁ(笑
なんにせよまったく新しいフォーマットのプラモデルシリーズが立ち上がる時ってそれなりにワクワクするもんですよ、ええまぁ。
キットはメーカー希望小売価格1000円のランナー3枚+PCその他といった構成で、現行のバンダイプラモではSDガンダムやケロロ軍曹よりもちょっと上を狙った構成でしょうか。画像はいつもの多色成型Aランナーですけど、各パーツのゲートは手もぎで切り離せるよう処理されてます。その辺は最近のSDガンダムと同様…なのだけれど最近のSDガンダムは全然組んでなかったんで正直ビックリしました(^^;
各パーツには個別のNo.に加えて枠内での配置とアイコンによる表示でそれぞれのグループ化が成されてます。この辺は脚の部品でこっちは腕だとか、そういうことがひと目でわかる実にバリアフリーなプラモですね。いや組み立てるってバリアな行為なのかw
ポリキャップは新規のDJ-01ランナー。「ダンボール戦機」のLBX頭身・体形に合わせた関節構造なのでこれがこのまま他キットに使用されることも無さそうですけど、PCランナーでのスライド金型使用は初見のような気がします。既出ならスマヌス。
シールが華やかなのとインストにマンガが載ってるのはこの手のプラモデルではお約束。「ガンダム00」で唯一ファーストグレード(FG)が立ち行かなかった理由が今更見えてきたような…?
組み立ての手順もちょっと変わってまして、まずランナーをアイコンで表示されたグループごとに切り離し、
例えば頭部のパーツ群を集めて組んで行くように指示されています(上の画像はひとつ切り離し忘れてボディパーツが紛れ込んでます。何分初めてなもんで…)メリットとしてはパーツが見つけやすいってことなのかな?正直この辺りの感覚は、これまでひとつもプラモデル作った経験が無い人に組ませてみるとわかるんじゃなかろうかと…自分は手垢に塗れ過ぎですな。
そんで指示通りに手でもいでみた。
いや、最後に手もぎでプラモ作った記憶なんて四半世紀以上前のことなんで流石にビビりましたよ。なんだか禁忌に触れるような、本当にそんな作業で大丈夫なのかよみたいな。
結果こうなる。
う~~~~~~~ん、子どもの頃ならこれで満足してたでしょうけど、流石に爪切り使うほどの知恵を身に付けた後ではなかなか楽園には戻れませんね。リンゴ食わなきゃよかったですねと思いつつ、あとはフツーにニッパーとかアートナイフとか使いましたよええ、大人ですから。
頭部ヘッド完成の図で実はシール貼る方が大変だったり。指太いですねええ、大人ですから…
そいえば男塾にこんな髪方のひといましたよね、卍丸でしたっけ…とか、どうでもいいことが気になるのも大人の業ってヤツだ。
なおランナーに刻印されたアイコンのなかでもこのように板状になってる部分は、パーツNo.こそありませんが後々使うものなので、捨てちゃダメです。
バリアフリー・ストレスフリーで即完成。
ギリシア・ローマスタイルのロボットというのも「鉄腕アトム」に登場したヘラクレス以来様々にありますけれど、主人公機に据えられるのは珍しいような気がします。ふつーはジャパニーズ侍かヨーロッパ騎士かって様相で、三国伝の劉備ガンダムでさえよくよく見ればチョンマゲ結って日本刀もってるデザインだったりしたと言うのに、今回メカデザイナーだれなんでしょう?
サイズ比較でG30ガンダムさんと並べてみます。肩高でやや低く、頭部のボリュームでほぼ1/144ガンプラの大きさです。
組み立ての過程で「コアボックス」なる部品を封入しています。おそらくゲーム/番組的な意味に於いては何か重要なカギを握るナントカなんでしょうけど、現時点では単にクリアパーツにシール貼っただけで、特に意味の無い部分ですww
本来ですとインストからマントを切り離して本体背面にまとわせるのですが、可動範囲見せたいこともあって今回は割愛。パッケージの完成見本もこの部分は何らかの加工を施してたなびく姿を見せてるみたいです。雑誌作例参照するべきかな。
肘関節は単軸ですが引き出し式で90度の可動範囲を確保。
股関節はボールジョイント、大腿部との差し込みその他はPC-001関節の延長線上にあるような構造です。
肩は前後にスイング、画像にはありませんけど胴体は360度回転が可能。総じてデザインに合わせた立体構成で、可動範囲に破綻が無いのも昨今それほど珍しいことでもないですね。
「アキレスランス」と「アキレスシールド」二種類の武装が付属。
盾のグリップは重心を外した位置に来てるんで、アキレス本体に持たせる際には縦横の方向やバランスに注意してください。
装備させてみるとランスもシールドも結構なボリュームで迫力ですわー。コロコロコミックのキャンペーンでプレゼントされるスペシャルアイテムよりよっぽど強そうなのはいいんでしょかね。機体解説みてるといかにもチートな主人公マシンぽいのはむしろ良し、その方向で行くべし。
地中海世界で重装歩兵の槍は投げるものと相場が決まっているので投擲姿勢をとってみる。アキレスランスのデザインそのものは西欧世界の馬上槍風(あくまで風)なんで、どうせ投げやしないんだろうなーとなげやりな気分になりながらも、やっぱり気分はテルモピレーですよ!スパルタ人が300人ですよ!!
盾をちゃんと構えることが出来るのはグッドデザイン。円形盾も本来は自分の左側にいる仲間を守るための形ですからまあなんだその、いろいろな妄想をだな
ダンボール戦機シリーズのDキューブベースには専用スタンドが付属しますが、軸受は既存のアクションベースにも対応しています。どこまで飛んだり跳ねたりするモノなのか、まだよくワカランのですけれど。
そして先ほど捨てずにとっといたアイコンプレートは合計6枚にシール貼ってサイコロ様の物になり、
ボックス内面を使ってスゴロク風味なボードゲームを楽しむことが出来るのです。シリーズの別アイテムと手足などのパーツを組み替えた際にはこちらのダイスも組み替えて数値を変更し、ゲーム上で機体性能の違いを表現することが出来る、と。なかなか凝ったギミックですな。
いちおう2体あればソロプレイで模擬対戦も可能なんですけど、
よい子のみんなはプラモばっかり作ってないで、友だちも作ろう。
きっとそういうメッセージがこめられているのですよ。
え、大人はどうなんだって?なに言ってんですかアナタ、大人のまわりには敵ばっかりなんで、対戦する相手にはまったく不自由しないんですよ!
そんな訳で「ダンボール戦機」とアキレスにはいろいろ期待しています。
考えてみるとギリシア神話のアキレスはトロイア戦争の英雄として名高いですが、正確を期するならばトロイア戦争で死んだ英雄として名高いのです…
むは。
で、なんだ「イノベーター」とか出てくるのかダンボール戦機は。
ちょww財前総理大臣ってwwww