フリウルモデル「1/35 九七式中戦車(チハ)用 金属製可動履帯」

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連結可動キャタピラ定番メーカーのひとつ、フリウルモデル製九七式中戦車用キャタピラです。チハ用となってますがこれひとつあれば大抵の日本軍戦車には利用可能で、Made in Hungary のなかのひとたちありがとうございます、

たとえパッケージが「CHI-HE」表記になっていても全然全くまるで気になりません。ええ、ちっとも。(#^ω^)ビキビキ

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計210ピースが小袋ふたつにわけてのパッケージングに連結用金属線とスタンダードな構成です。加えて簡単な組み立て説明書が一枚ついてきます。

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チハ用履帯の可動キットとしてはモデルカステンやビジョンモデルといったインジェクションもありますが、実物同様に一体式の鋳造成形なのはホワイトメタル製ならでは。シングルピン・シングルピースのシンプルな構造ですが、上下左右、さらにはセンターガイドにもに軽め穴が開口されているのが特徴です。

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以前に組み立てだけ済ませていたファインモールド三式砲戦車に組み込んでみることにします。参考まで、キット付属のベルト式履帯を使用した状態。状況によってはこのようにピンと張った状態が望ましいこともあるのですが、自然な垂れ下がりを再現するには向かないのも事実です。

製作にあたってはこれまた以前組んだヨンパチのKV用履帯の時と大して作業内容は変わりませんので、そちらを参照していただければ幸いです。ただチハ用の場合は前述のように開口部が多いのでバリ取り作業が若干煩雑になることに注意。センターガイドのホールは三角形なので何か三角刃のタガネを使用するべきなのでしょうが、結局ドリルでくぐっちゃいました。「開口部が認識出来れば必ずしも形状には拘泥しない」と 判断 開き直りです……

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なんにも考えずに一袋分連結します。音楽聴きながら淡々と進めていくとまるで自動的な機械になったようなキブン。成形不良品も交じっていたのですけどアバウト100ピースぐらいか。そんでなんにも考えずに巻いてみる。

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不自然過ぎにも程がある。

ひとしきり → OTL な気分を味わったらこんどはちゃんと頭を使って、というか指先を使ってキットのベルト履帯をひーふーみーよー数えて行きます。96枚でしたよっしゃーこれでゴー!と思うのは早計で、冷静になって考えると判るのですがベルト式と同じ枚数では意味がありませんよね?

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プラス1枚の97枚で行くことにします。写真じゃぜんぜんわかりませんけどこの段階で例のミッチャクロンをスプレー塗布しています。模型用品としてはガイアノーツやフィニッシャーズの「マルチプライマー」が相当するものですね。

メタルキャタピラと言えば黒染めで、なにか前回とは違う製品を使ってみるのも面白いかナーとか思ったのですが、冷静になって考えてみると目の前のスプレーでほぼ一生分のフリウルキャタに事足りる量があったんで…

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うん、いまではちょっとデカ過ぎたかなと思っている

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で、なにも考えずにクレオスのフラットブラックをふらっとスプレーする。うむ、こんなカンタンでよいのか。

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いいと思います。むしろ全然オッケイです。入手や使用方法、廃液処理などでいろいろ大変な黒染め溶液よりずっとハードルが低いぞ。もちろん染色では無く、あくまで吹き付け塗装なので接続線など塗料のまわっていないところもありますが、そこは塗りゃあ良いのです。

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画像はちょっとキタナイですぬ、失礼。

ピグメントやパステルをアクリル溶剤に溶かし、複数の色を敢えて混色せずランダムな状態のままで、スミ入れするように連結部分に流し込んでいくような感じです。なにしろ全金属性なのでプラスチック塗料の溶剤程度ではビクともしないのがフリウルの強み。

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事後の画像、表裏面二枚とも手前が汚しを入れたアフター状態、奥がスプレーのみのビフォーです。このとき同時に接地面とセンターガイドにワイヤーブラシをかけて金属地肌をのぞかせる作業も行っているのですが、思いのほかプライマーの下地が強くてそう簡単には出て来ません。ちょっとビックリ。そしてつや消しだった黒が磨かれてイイ感じに光沢が出てなかなかにステキ…だけど画像ではよくわからないのだな、これが。

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いそいそと交換してみますじゃじゃん!オゥイッツグレイト。なんですかこー、アレですな、雑誌記事なんかでよく連結履帯で自然な垂れ下がりが…ってそれ下がりすぎじゃん脱落するじゃん!みたいに垂れてるのがありますけれどもあれはあんまりよろしくない、やはりキャタピラとなんとかは張りが良いに限るね!ナチュラルだね!!ベルトとそんなに変わらないよね…

やっぱり、もうちょっと伸ばすことにします(´・ω・`)

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結局98ピースになりました。なるほどこれなら一目瞭然、連結式使いましたよーと誰にもわかる。雑誌記事なんかでオーバーにするわけだよな…

結論:キャタピラとなんとかは適度に垂れている方がよい。ゆさゆさ、ゆさゆさ。

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上部構造乗せてみますと実にグーですよグー。個人的に悦に浸るための画像なんで特に深い意味はないんですけど。

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エッジはこんな具合になりました。サビ表現がクドいように感じられるかも知れませんが、ここをベースに泥汚れを加えて行けば自然になっていくであろうと。

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センターガイドの穴はかなり目立つのですが視覚情報としては形状よりも「開口されている」事実が印象付けられれば大丈夫かな―と、思います。や、正確であるに越したことは無いとも思いますけど。

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これからモデルグラフィックス11月号を読んで塗装もガンバリマス…

が、まーそれは別の機会に。今回はとにかく「メタルキャタピラは簡単である」をアピールできればよいのです。メタルキャタなら接着が甘くて深夜にバラバラになったキャタピラを前に呆然てな羽目に陥ることもない!(経験者は語る)そして歴史的な円高のおかげでいまならお買い得でもあります。

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まーしかしキャタピラだけでも十分 (*´Д`)ハァハァ 出来るんだから戦車モデラーの人生はハッピーでお気楽なのです。これひとつであなたの戦車もとても自然な…

ところでよく「自然」って言うけどさあ、高マンガン鋼一体鋳造型の履帯が実際に使いこまれてる「自然な」状態を目にしたことのある人ってそんなにいないよね。

てなことを思ったので、ちょっとオマケの画像を貼っておきます。いや記録写真なんですけどね。

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土壌にもよるのですが、泥汚れがどう溜まるのか、という見本。

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車体と比べてキャタピラ接地面には光沢が見られます。ベアメタルではなくダークアイアンにツヤが乗ってる感覚?

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停止時にはかなり深く垂れ下がってる車両もあります(直後の車両と対照的です)

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移動しているからといって、常に張り詰めているとは限りません。

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白煙越しにみても接地面の質感は随分違って見えますね。実際のモデリングで光沢塗料を吹き付けるのはいささかためらわれますが、メタルカラーをハイライト的に筆塗りすると栄えるかもです。タミヤからダークアイアン出てましたねー

なお参考にしたのはグリーンアロー出版刊「機械化部隊の主力戦車」です。現在は既に絶版ですが、改訂されたものが大日本絵画から「鋼鉄の最精鋭部隊」 「大陸の機甲戦闘演習」として刊行されています。履帯のみならず美しい写真が満載で実に チハたん∩( ・ω・)∩ ばんじゃーい な資料なのですぜ?

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