ホビーボス「1/48 KV-2重戦車先行量産型」 & フリウルモデル「1/48 KV-1/2用金属製可動履帯」
世間様ではにゅるにゅるした話題でもちきりかと存じますが、当方は相変わらず我が道を行く(ガロードラン)のはどこ吹く風でしょう。今日は新製品でもなんでもない2アイテムをまとめて紹介です。いまなら2つセットで!
…いや、とくに何もないです。
ホビーボスの48戦車シリーズは最初に出たT-34が内部再現全部是有なスンゴいキットで余りのすごさに敬して遠ざけ次回作以降もよく知らない。そんな有様だったのでした。シャーマンもKVも、微妙にタミヤと被る(そして微妙に被らない)ラインナップでもありましたしね~。
今回初めて組んでみましたら溶接ラインは綺麗だし車体下部はスライド金型使用の一体成型・サスペンションアーム別体だしで、素直によく出来たプラモデルだな~という印象です。一部成型・ハメコミ具合いの宜しくないパーツもありますしどちらがどうとは言えないんですが。
金型利用で短期間のうちにラインナップが豊かだったのはホビーボスの特徴ですね。極初期型、7角形砲塔のKV-2はフィンランド軍のマンネルハイム要塞線を攻撃する為に急遽突貫作業で作られた重突破戦車で、なるほどドイツ軍の突撃砲に出会うまではロシア軍に固定戦闘室って発想は無かったんだー、とか思います。思うだけで確証はないッ!(威張るな)
防盾横のボルトを裏側から突き出させる設計はちょっと面白いですね。ボックスの解説によるとこの大型砲塔「動く便所“Mobile washroom”」なんて呼ばれてたんですって。マジかよ。
フェンダーステイはエッチング。あと牽引ワイヤーに銅線結ったのが付属してるんですけど今回パス!と叫んでヤメました。だってあとから付けられないんだものを。
しかしこうしてみると冬のカレリア地峡でこんな細っこい手すり頼りにデカい砲塔に駆け上るんですから落ちて怪我したひといたでしょうね~。
ふと思い出したんですがタミヤの昔のKV-2、解説書には初めて戦場に到着した同車に感激するソ連兵の様子が菊地晟氏の美文(ファンであります)で書かれていまして。あれはいい文章だったけどいまになって思えば型式違うんじゃないかなーと、まあええか。
車体の方をそそくさと済ませたのは今回キャタピラがメインだからだったりします。フリウルもカステンとならんですっかり定番、だけど生来ベルトキャタ派だったもので、箱開けて中身見るのもはじめてだったりします。なるほどこんなんなってるのか。二つに分かれた小袋は左右分?長さの余裕はどれぐらいあるのワイヤー?そしてごく薄い説明書といろいろ不安になる(w
でもいざ組んでみればやってくことは単調な作業で、それほど苦にもなりませんでした。あらかじめ全部のコマをひととおり0.5ミリのドリルで穿っていくんだけれど、その際貫通しないようにドリルの長さを調整しておくこと。バリは削ること。割と気楽に構えられていたのは例えワイヤー足りなくなっても近所で針金買ってくればいいんだよなーと、傑作映画「Uボート」を思いだしたりしながらも。
連結キャタピラは一度に全部繋げた方が早いなんてよく聞きますけど、自分がやると絶対「いま、何問目?」のタイムショックみたいに必要もないのに混乱しそうな気がするので10枚単位でだいたいこんなもんかなーとホビーボスキットのキャタピラ枚数を数えてみる。うむ、89枚である。故にその前後で調整すればよい。あたし、カンペキ!と思ったらフリウルのパッケージに「180links」って書いてあんの。単純に2で割ればよかったの。
そんで一本につながりました~。そうすね、だいたいお気に入りのCDを3枚ほど聴いてりゃ完成しますね。ところでみなさん模型作りBGMってどんなCDがむいてあー、いまはみんな音楽プレイヤーか。むかしの模型雑誌はそういう話題で文字数を稼いだりしてた気がするのだが、いまは遠いなあ…
そんでもって最近の模型雑誌だとメタルキャタピラ仕上げる際に「黒染め液」使いますよね。これは大変便利なのだそうですけど、あんまり売って無いのに加えて毒性が高く処理が大変で購入する際に身分証明求められたりします。こりゃいろいろ大変で特に最後のヤツはどうもイヤだな、代わりになるものないかなーとホームセンターうろうろしていて「染めQ」なるものを発見しました。
本来皮革製品やビニールを染色する粒子の細かい塗料らしいです。最近は模型屋さんでも起き始めてるところがあるようで、ネット上でもいろいろと使用されているモデラー様もいらっしゃる(特に明記しませんが、いろいろ検索していろいろ参考にしました。先人方々に感謝であります)
そういう先行記事や製品に書かれた用法をまるで無視して直接スプレーしてみたら流石にこれが食いつきませんね(当たり前だ)
おかげで染色するものではなくて塗布してるものなんだなーとは判りました。何事もトライアル&エラー、ただし取り返しのつく範囲で。
染めQ(社名に同じ)製品にはプライマーもあるんですが、ここでは敢えて「ミッチャクロン」というもっと強力そうなの用意する。金属表面にはこっちのほうが安心できそうだったんで(エラーのおかげで慎重且つ大胆になるのは人間のサガです)
結果こうなりまいた。塗膜は強くなっている、けれども漬け込みではなくスプレー塗装なので塗り残しが出ちゃうのは仕方が無いか…。エアブラシ用に希釈されたボトル製品もあるのでそれを筆塗りするのも可なのかなー
「染めQ」自体の使い勝手はいろいろ考えられそうな素材かと思います。なんでもガンプラのポリキャップやトランペッターのベルト履帯に食いつくとかでそりゃスゲェ。あと10年着続けて流石に痛んだ革ジャンを修繕できるので非常にバッチグーです(関係ねェ)
詰めるところはまだまだありますが、とりあえず履かせてみたらこれは確かに違うなあ…。今を去ることン年前、深夜1時にカ○テンキャタをバラバラにして以来ずーとベルト派だったけれどもこれなら宗旨を変えてもよいかもだ(まず接着剤を適切量で塗布する宗派になるべきだ)
フリウルならスミ入れも効くんで武人の蛮勇にも耐えそうな気がする。武人じゃないけど。
ちなみにこの「ミッチャクロン」、ガイアノーツの「ガイアマルチプライマー」とほぼ同じものらしくて最初からそっち使えばよかった
人生とはいつもあとのまつりなのです。
ところでふと思った。プライマーの塗膜が強くて塗れているならば、塗料自体は別にクレオスとかでもいけるんじゃないだろうか。
いやいや、もしもそうなら最初っからガイアのプライマーと手持ちのカラーで済んだじゃん。
済みました(´・ω・`)
今回の「ためしに使ったこと無い素材を使ってみよう」企画はまさかの「キャタピラは赤く塗れ!!」と某シェンムーのような台詞で〆。