モデルファクトリーヒロ「ジョー・ホンダレーシングピクトリアル #05:ロータス 78, 79 & 80 1977-79」

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モデルファクトリー・ヒロ発行ジョー・ホンダ写真集、第5巻はチーム・ロータスとしては2冊目となる史上初の“ウイングカー”、ロータス78とその発展車両を採り上げています。

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都合3年間総計48戦におよぶレースの中から厳選された25回のグランプリ、本書でもっとも多くのページを割かれているのはやはり画期的なロータス78であります。

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ついで正常進化発展形のロータス79も多くのディティール写真を含めて掲載。「78はウイングカ―だが79はグランドエフェクトカーである」と解説されるこの2車の似通っているようでいて異なる細部の詳細も含めて、現代へと通じるF1テクノロジーを知ることが出来る内容です。

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ロータス80はオマケみてーなものでいやほら誰に聞いても失敗作って言うじゃない?いや嫌いじゃないですよ、そういう存在も。個人的には…

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このタイミングでの刊行には最近リリースされた79のプラキットの存在があるかと思います。ですからしてもう少し79にウェート置いた編集でも良かったんではないかなーと考えるのは勝手な話で、78を解き明かした上で無いと79には進めないのかも知れませんね。マシーン技術的には尚のこと。

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「ブラックビューティー」が大勢を占める中、1977年日本GPに出走したインペリアル・カラーの78がひときわ目を引きます。赤いからって3倍速くは無いでしょうが(笑)ちょっとこれは鮮烈な印象で、どんだけイラストを見てもこの一枚の写真には叶わないような気がする。たった1戦しかも日本で走っただけというのは国際的にはマイナーかも知れませんが…

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こと79に関しては模型製作に役立ちそうなクローズアップが満載です。アルミモノコックの表面は微妙なライン取りとリベットの打ちこみ、素材自体の柔性もあってか実に複雑な曲面と光沢を見せ、単純にシルバーを塗っただけではこの魅力は引き出せないかも知れません。

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すっかり見慣れたDFVエンジンにも、各部のマーキングやパイプ類の取り回しには新たな発見もあることでしょう。

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グランプリ開催中にピットで撮影された生の写真はいつも通りに数多く、

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加えて今回は巻末付録として1998年のイベントに展示された79のディティール写真集が収録されています。コックピット内部やサイドスカートの質感などは実に参考になるところです。

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低迷する80に代わって1979年のGPシーンを走り続けたマルティーニカラーの79も無論ぬかりなく撮影されています。ブリティッシュグリーンはチームロータス本来のカラーリングなのですが前年までのJPSブラックに比べては精彩を欠き、イタリアGPのフォト心なしか森の中に沈んでしまったかのよう。貴重なカラーバリエーションなんでもっとピックアップしたい所ではあるのですが。

90年代のアクティブ・サスペンションの事例を取ってみても、チームロータスはF1マシンに画期的な先鞭をつけるのは巧みであってもすぐに他者の後塵を拝するリザルトになってしまう例が多いような、そんな気がしますね…

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さてここからは写真集に併せたキットの紹介です。お題はタミヤの「ロータス タイプ79 1978」

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ハセガワのキットと同一スケール・同一販売時期でいろいろデッドヒートを繰り広げた記憶も新しいモデルです。精密さではH社、組み立て易さではT社かなという、まあ印象ですが。エンジンパーツが昔のままだと言われて若干不利をこうむってた覚えがありますが、それだって昔から良質のF1キットを開発しつづけていた蓄積があるからこそで、皮肉なことではある。

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2つのレース2台のマシンを選べるデカールは当代の気質を反映してタバコブランドのJPSマーク抜きですが、1978年イギリス・ドイツ両GPとも実際にこのマークは描かれておらずに特に不自然なことではありません。またイギリスGPに関してはヒロの写真集に掲載がありますので直接の参考になるかと思われます。

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タミヤ製ロータス79の特徴は当初からキットに金属製エアファンネルメッシュが付属していることです。ご覧の通り細かい編み込みが実感を高めます。目につくところ、視線誘導ポイントに力を入れた製品内容ですね。

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完成すると目が届き難いサイドポンツーン裏側やサイドスカート、しかしこの部分こそがロータス79のアイデンティティと言える箇所なのでここはひとつ気合を入れて、完成後も魅せる展示方法を模索したいところ。

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成形色がブラック・ビューティーなのでそもそも銀は乗せやすい色ですが、実車を見ればモノコックの表面仕上げは筆の奮い甲斐がありそうです。

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コックピット周辺も塗装を施せば様々に浮かび上がって来そうな細かいディティールが存在します。黒一色の車体からアッパーカウルを取り外して、一転する内部の様相を魅せるのが正しい驚かせ方と言えましょうか。

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エンジンやホイールパーツが古いままと言ってもそれに被せるシリンダーヘッドや履かせるタイヤは新規開発、見せる所はちゃんと魅せるのがお洒落です。

チラリズムです。

そう、つまりF1マシーンを作るのは女の子を作るようなものである。ブラックビューティーとは馬の名前なんぞではなくエナメルボンデージの修飾語句である。

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そう考えれば70年代F1マシンのフロントカウルの曲線美もスレンダー&シェイプな女性のボディラインにだんだんと思えて来て…

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しかし70年代の女性はスレンダーどころか死語になりそうなほどのボインらいんなのであった。Oh,モーレツ…

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