レベル「1/83 ARC-170 クローンファイター」
レベル製イージーキットポケットシリーズ、「スターウォーズエピソード3 シスの復讐」および「クローンウォーズ」シリーズに登場する共和国軍宇宙戦闘機の塗装済みインジェクションキットです。
このシリーズ全て外枠はビニールパッケージで覆われていて画像もイラストのみ、なかなかキット自体の氏素性が判らないので開封する際にはそれなりにドキドキさせられる(笑)
開けてみるとこんなんです。なんか「モヤさま」でよく見る千円自動販売機の景品みたいな白無垢のボックス。多分にコスト減のための処置なのでしょうがそうですねえ、このシリーズを複数使えば大人数でロシアンルーレット的なお遊びが出来ますねえ。
だれもやらんか(´・ω・`)
内箱を開いてようやくパーツとお目通り、製品名にこそ1/83と謳われていますがそれはいわゆる「箱スケール」というやつでしょうな。対象年齢6歳以上で至ってシンプルな内容です。塗料や接着剤などを児童から遠ざけようって動きは日本だと色プラ・シール指向になりましたが、欧米圏では製造ラインで塗装過程まで済ませちゃう流れになったのだな。
パッケージ全体が小さな「ポケットサイズ」であるために個々のランナーも小さくまとめられています。ラインで塗装作業を施すにあたっては、物のサイズは大小どちらが良いんでしょうかね?
塗装作業はマスキングとエアブラシで行われるものと推察され、塗装済み部分の境界線には若干のぼかしが見られます。
エンジン部分はマットブラックの塗装色がモールドを浮き立たせていて、このキットの見どころのひとつと言えましょう。
クローン兵パイロット3体もきっちり塗り分けられています。ところで「クローンウォーズ」日本語吹き替え版では大活躍の金田明夫氏、ギャラの方は演じ分けたクローン兵士の人数分もらえたんだろうか…
設定上ARC-170スターファイターにはアストロメク・ドロイドも搭載可能なのですが、本キットでは未付属です。きっとクローン戦争末期の時代で共和国軍の資源が窮乏してたんだよ。あの世界ってクローン兵士に人権はあるけど尊重されないんだよあんまりな。
個体差もあるかも知れませんが、機体後部の合わせがあまり宜しくありません。ダボを切り飛ばし接着したほうがまあ、何かと楽です。
特徴的な主翼部分。補助翼(Sフォイル)がこの位置で固定非可動なのはサイズ・価格帯を考えれば仕方のないところでしょう。
というわけでイージーに組み立てられます。あー、スタンドがあるとよかったなうん。三座で大型の機体構造を持ち単独長距離ドライブも可能な偵察攻撃機、左右の主翼に大型のレーザーキャノンとプロトン魚雷×6の重武装を備えたARC-170のスタイルは…
なんか駄作機の匂いがしませんかこれ? 蛇の目よりはドイツやアメリカ的な、いろんな兵装を全部乗せれば全部活用できると思いきや、必ずどこかが無駄になって却って全部役に立たないような、そんなイメージが湧く(w
後部にも2門のレーザーキャノンを備えて守りもバッチリ!しかしそれは運動性能で回避することを最初から諦めているのじゃよ。
コックピットの内装こそありませんがクリアキャノピー越しにパイロットが見えるのはそれなりによい雰囲気で、比較対象となるのは多分プラモデルより食玩の類だろうと思われます。こと日本国内に於いてはF-TOYS製品が安価に入手可能なんでレベル製品の旗色は、あまり良くはないのでありましょうが。
機首や武装が下がり気味のデザイン処置なのは上から目線で「見下してる」ような印象を受けるといったらオーバーかな?「クローンウォーズ」は主人公たちの属する共和国の政治体制が完全にグダグダで、どんだけ善戦しても全体としてはどんどん負けが込んでくる(特に戦場以外の社会思想的な場で)のが面白い…んですが、3rdシーズン以降は地上波で放送してくれませんね。
ファイナルシーズンではいよいよアソーカ・タノの運命も明らかにされるらしいのですが、ナディアが終わってもETVではクローンの代わりにペンギンが戯れている有様です(´・ω・`)
上面形を見ると後にXウイングへと発展する機体であるとおわかりいただけるかと思います。後方武装が受け継がれていればデススタートレイルでビッグス・ダークライターが死ぬこともなかった…かな?
レベルのイージーポケットシリーズは新旧双方のスターウォーズアイテムを一定のフォーマットでラインナップする意欲的なシリーズですが、やはり旧三部作登場メカの方が人気があるようですね。ディズニー傘下に収まった次のSW作品は、さてどんな感じになるのでしょうかしら。