ワンダーフェスティバル2011夏(その2)
昨日に引き続きワンフェスレポで御座います。ホビーリンク・ジャパンブースを訪れてくださった皆様、お買い上げくださった方々、まことにありがとうございます。「ガレージキット」が決して駐車場で作られてはいないように「アマチュアディーラー」の全てがアマチュアでは無いような、そんなアマチュアディーラーゾーン。
小型模型研究会様のブースで青空モデルさんのテストショットが披露されると聞いてさてどんな飛行機だろうと思ったらなんと1/144スケールのハンビー!しかもすごく進歩してる設計!で、2度驚く。フロントグリルはスライド金型、車内再現に前後のアクスルはインジェクションの限界みたいな精度です。
架空飛行機モデルって範疇を越えて、フツーにスケールモデルでイケそうな気がします。ガンプラ、リアルグレードの足元に居てもまったく遜色ないような出来栄えは金型メーカーを変えたことも一因だそうでこの先もいろいろ機体、いや期待。
同じく小型模型研究会様から、DAMEYAさんの1/144ユニバーサルキャリアMk.IIはエッチング製のキットで文字通り 目 が 点 に な る 。なにこれすごい。
パーツ状態はこんな具合です。レジンキャストでは絶対出ない薄々感でこのクラスのモデルも日々進歩してるなーと、底上げ感を受けました。なんだか製作するには時計職人を読んで来た方が良さそうにも思いますがいやしかし、凄いすな。
CHOCOLATE UNIT様から旧ソ連試作重戦車オブイェークト279。この車両自体はワンフェスでも時折見かけるものですが、砲塔だけ参考出品された1/35スケールでは初見です。某戦車マンガで実車とはかけ離れた巨大さで描かれてて、変な誤解を生まない為にもスタンダードな製品化は切望されるところでした。
トリックスター様から、こーゆーものはワンフェスにしかない(笑)「1515年のサイ」。ヨーロッパ人が伝聞に推量をまじえて描いたサイの想像図で、元絵になったのはアルブレヒト・デューラーの版画です。極めてファンタジックでかっけえ。
こーゆーのもワンフェスにしかない、半眼工房様の竹島と尖閣諸島魚釣島。これはスケールモデルの範疇に入るのだろうか…他のディーラー卓でも見かけたアイテムなんですが、まあホットな事象ではあるので。
昨年度公開映画ではぶっちぎりでナンバーワンの「キック・アス」からヒロインの戦闘少女ヒットガール。とても写実的な大型フィギュアで実に好感触なのですが、ディーラーさんのブース名を記録し損ねました、すいません。
日本特撮映画史上に残る傑作怪獣ゴロザウルスはX PLUS様。「キングコングの逆襲」で存分に振り回された尻尾の造型も美しいのになんで見切れているか俺。
X PLUSでは期待の大作ビオランテも展示され、衆目惹きつけておりました。「怪力乱神を語る」という言葉がありますがまさにそんな感じの怪獣美で、
初めて見た時…なんていうか…その…下品なんですが…フフ…勃起…しちゃいましてね…(吉良吉影:談)
久保書店&グレネード&COG様、10年ほど前にやってた深夜アニメ「ジェネレイターガウル」の作画参考用モデルレプリカが激安価格でおお懐かしい!ありましたねー、これ。ガンダム00の水島監督作品で、面白かったんだよなー。
J.FACTORY様から電人ザボーガー。新作映画には失礼ながらそれほど興味が無かったのですが、こちらの作品見たら急にモリモリ湧いてきました(笑)映画でここまでダメージ表現しているのかは不明なのですけど。
3D-GAN様から大河原邦男ファクトリーのスコープドッグリアルエッジエディション。実物を目にする機会はそうそう得られないので貴重な体験です。オール削り出し、定価84万円。むせる。
こちらは3Dデータからいろんなものを立体化しているメーカーさんの共同ブースで、最近はやりのコミPO!さんも出展されていましたね。こみぽで描画して3Dプリンタで出力とか、出来るようになるのかー。
3D出力で造型された初音ミク。表面処理も素敵ですね。バックに映り込んでる背後霊みたいなのは印象から消してください…
等身大フィギュアを製作することも可能で一点ものとか企業とかそっち方面で有用なのかな。コスプレお姉さんは出力されませんよちぇー。
アトリエ彩&EXIT TUNES様から「やる夫」いや、なんで…?(笑
これらのフィギュアと同一ブースに並んでいるとすごく不思議な光景、でも単独であれば却って埋没しそうであるのもまた事実か。
エヴォリューショントイズ様の新作は「ファンファンファーマシィー」のぽぷりとコメットさん。どちらも時代を駆け抜けたあだ花のような作品ですが、マイナーランドの住民にとってはご馳走のようなものです。
キューズQ様のアリス・マーガトロイドとFate胸像コレクション
サンリオウェーブ様の「ハローキティといっしょ!」フィギュアシリーズ。○間にハローキティのフィギュアがオフィシャル公認ってすげェ。いや「みけん」じゃなくてね。
今回当日版権システムが停止されていたので版権アイテムの傾向とかはまた別なのですが、シュタインズゲートは各所で見かけましたね。
一期一会か!?NAC&ハイリンクス様
こちらではピンキースタイルもあります。
「花咲くいろは」も人気でした。画像はGSプロジェクト様。
ラブプラス組も未だに健闘。いくら目を凝らしてもセーターの中身は確かめられないので購入した紳士だけのお楽しみ☆はVERTEX様。
流石に熱海の旅館で添い寝してこっちをみているようなのは見なかった気がする(笑)
さて今年上半期のホビー関連コンテンツで最も強力だったものは「魔法少女まどか☆マギカ」で異論のないところでしょう。例によって社会現象だなんだ言われていますがそうですね、居酒屋で隣の席の見知らぬ人が熱く語っている例を目撃する程度には社会現象だったようです。この度のワンフェスでは土壇場で著作者側から当日版権フリーという大英断、まどマギファンにとってはまさに「奇跡も、魔法も、あるんだよ」状態でした。
そんなお祭り騒ぎのワンフェスを概観するに――いや、ここは直接ブースの写真を見てみましょう。検証にもちいるのは「G・S・O」様のブースから、多くのアイテムを出品されているところでした。
さやかの扱いちっさすぎるΣ( ̄ロ ̄lll)
実に今回のワンフェスまどマギ関連を象徴するような卓でありまして会場見て回れた限りにおいては、
マミさん>>ほむほむ・杏子・まどか>>Qべぇ>>>>>>>>>>>>>>>>>越えられない壁>>>さやか
だいたいこんな感じ。青の子ファンなら「こんなの絶対おかしいよ」かもしれませんが、あらゆる世界で不憫な結果に終わるのががむしろ正しくさやからしさで、「本当の気持ちと向き合えますか?」
工作部屋様
ひょっとしたらシャルロッテのほうが多かったかも知れません、これも工作部屋様から。
ツクヨミクラフト様。それでも稀に見かけるさやかのフィギュアは、どれも気合の(あるいは愛の)こもった造型が多かったように見受けられます。ヒット率は高めだといえましょうか。
はむすた工房様
T’s system様のほむら。ほむらはアニメ視聴者的にはいちばん人気じゃないかなーと思います。ストーリーではある意味最も活躍するキャラクターで、イメージも一新される人物である。宮川造型はこのキャラデザインとの相性が良いという発言を見て膝を打つ、なるほど~。
こちらはKuni20XX様。キャラデザ原案蒼樹うめはすごく平面的な顔かたちを描く人なので立体化にあたってもそのクセをどう反映させるかはそれぞれ作り手の腕ひとつ、でしょうか。
煩悩亭&ウクルグンド様、水着姿で肉感的な造型しちゃうと急にコラっぽく思えちゃうのもまどマギフィギュアの特徴ですかね(^^;
「私の、最高のお友達」ってことでほむら&まどかのカップリングもよく目にしました。佐藤君8号様。
エピローグをモチーフにしたほむらはSB4 黒鈴小径様。
リボンがポイント、チェリーブロッサム様。
主人公であるところのまどかをそんなに見かけなかった気がするのはなんでだろう?理由はいろいろ考えられますが、特に根拠は無いので書きませんよ。
オープニングの冒頭を再現したふたりのまどかはウインダリア様
むしろ会場内の杏子率高かったのがちょっと意外でした。これはきゃっとふーど様のもの。
初音ミクと並んでいるのはカインド オブ マジック様の杏子。
中華料理屋恩珍軒様の杏子。林檎も重要なアイテム。
すべてを見てきた訳ではないし画像の枚数とアイテム数とは比例もしないのですが、印象としてはほむら>杏子>まどか、でしょうか。正直意見は分かれる所かも知れません、が。
たぶんまどマギ関連全員意見の一致をみるポイントとして
マミさんがいちばん多かったぞ。
チェリーブロッサム様
SB4 黒鈴小径様
T’s system様
スガルヲトメ様。こちらのマミさんが個人的お気に入り。
やっぱこー乳の賜物でしょうか立体化されれば「それはとっても嬉しいなって」思いますからねーアナタ。
正直全部は撮影しきれませんでした、まだまだ精進が必要です…
マミさんと言えばマスケット銃、銃と言えば大日本技研。そんなわけで鉄砲関係老舗のこちらでもまどマギやってました。面白いのは銃身銃床の本体部分はペーパークラフトのCD-ROMで、女性のコスプレイヤーさんでも軽々持てますし大量に作りたいって向きにもある程度は対応できそうな点でしょうか(要部はレジンパーツです)
フィギュア用にスケールサイズのマスケット銃セット販売してる所もありました。こっちは大手メーカー製品が流通し出したころに威力を発揮しそうです。鉄砲持ちキャラって栄えますわぁ。
とまあ、今回ワンフェスまどマギファンの皆様はそれぞれなりにそれぞれ楽しみ方を見つけられたと思います。色んな意味で短期間に騎虎の勢いで駆け上がるような展開を出来てるのは、それは良いことなんでしょう。でもね、
早乙女先生ファンにとっては
奇跡も、魔法も、無い。
そんなよーなワンフェスでしたよ
「ワルプルギスの夜」さえEDGE様で発見したというのに、ほんまマイナーランドの住民はヒドイ扱いを受けていますね…
そんな「もう誰にも頼らない」ような気分で会場を後にしたのでした。R18ブースを俯瞰しても判るように今回は会場に空間が目立ちましたね。歩きやすいのはともかくとして多くのディーラー様が参加を見合わせたのも確かでしょう。半年の後にはまた戻ってきてほしいものですねと、最後に残った道しるべ。
ああそれで、今回の自分の戦利品ですが。
この妙に女子力の高そうなパッケージに包まれたものを購入してきました。
中身は「ウルタールの猫」つまりこれ、
電撃ホビーマガジンで連載中の「池澤春菜のアマチュアディラーへの道」記事内で声優でモデラーでSF者でコラムニストで「本の雑誌」にも「SFマガジン」にも記事書いて歌も歌える料理も作れる才色兼備な池澤春菜さんお手製フィギュアなのです(不職布のフリルはなんとまあ浅井真紀氏が切り抜いたそうで)抽選30人に当たったのかよ!と思われそうですが、
当たっては、いません( ・ω・)
じゃあ何故に入手出来たのかと言えば――
その辺の顛末は来月号の電撃ホビーマガジンに載ったりするのかな???
拙いレポートに最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。謹んで感謝致すところであります m(_ _)m
おしまい。
そうそう、このひともジョージ・R・R・マーティンのファンだったりするのだな。こんど「タフの箱舟」読もう。