大日本絵画「アーマー・モデリング 2012/07 (Vol. 153)」

f:id:HueyAndDewey:20120613162038j:image

アーマーモデリング2012年7月号の特集は「IDF Main Battle Tank メルカバ模型列伝[天の巻]」と題した、話題沸騰好評発売中のMENG modelメルカバMk.3Dの組み立て、基本的なディティールアップから仕上げ塗装までを追った完全製作マニュアルです。

f:id:HueyAndDewey:20120613162436j:image

「岡プロ」こと岡正信氏による製作過程を通じて明らかになるこのキットの組み立てポイントは、既に入手された方には有益なガイドラインとなりますでしょうし、パーツ数の多さなどから購入をためらっている方にはちょうどよい後押しとなることでしょう。砲身基部のヘタリ止め加工やオールプラ成形によるチェーンカーテンの製作法など、参考になるハウツーが目白押し。そして誰もが気になる(であろう)メルカバ特有の装甲表面滑り止め加工はどこでも簡単に手に入る「重曹」を使用しています。前回(2011年4月号)のメルカバ作例で使用されていた「マイクロバルーン」よりも簡単で荒々しい、より実車に近い表現が可能だとのこと。なるほど記事で書かれている通り重曹を使ってるところは「あの人プラモに塩まいてる」みたいでヘンですけど、ご覧の通りの出来映えとなります。また重曹は実にいい素材で、模型用途としては古くは雪のディオラマに多用されましたし、余ったら余ったでお台所のガスレンジを掃除したりパスタを中華麺に化けさせたりと、家族サービスとしての用途にも大活躍なのです。

f:id:HueyAndDewey:20120613164003j:image

ひとつツッコミどころとしては分割式履帯の製作法連続カットにひとつ関係ない写真が紛れ込んでることがありましょうか。普通に読んでりゃわかりますけど、一応ご注意喚起ということで。

f:id:HueyAndDewey:20120613164231j:image

また発売直前のホビーボス製メルカバMk.3Dのテストショットがレポートされています。MENGに比べてお値段は張るキットですが、その分金属素材を多用してより実感の高い細部表現、特にチェーンカーテンはのそれはカタチとなってます。見た目は自然でも組み立ては大変だろうというのが一般的な認識だろうと思われますが、高木あずささんによる“あずさ式攻略法”なる方法が実にカンタンそうである。やりかたは「説明書通りにつくる」ことってえっ。

f:id:HueyAndDewey:20120613164732j:image

特集以外の作例記事ではトランペッターの12tハーフトラック88ミリ自走砲型「ナーゲルリンク」がすげえカッコイイの。なんでこんなにカッコイイのにドイツ軍負けちゃうんだよってぐらい(関係ねー)。考えてみればこのキットってハーフトラックと高射砲の2in1的なもので、且つそのどちらも非常にクオリティの高い品質を保っている訳で、むしろリーズナブルなプラモデルなんだなー。

f:id:HueyAndDewey:20120613165200j:image

その他の作例・キットレビューではパンターG後期型と9体のフィギュアを使用した末期ハンガリー戦域の情景、M7プリースト初期型レビュー、サイバーホビー白箱のIII号潜水戦車(あしか作戦仕様)、モデルグラフィックス本誌のワルシャワ条約機構特集を補完するようなT-62BDD1984年型などが掲載されています。

連載記事はいつも通り、モリナガ・ヨウの私家版戦車入門はサン・シャモン戦車の内部構造を詳しく解説されています。菱形戦車よりは居住性良さそう…かな?

今回に引き続き来月号の特集もメルカバ模型列伝[地の巻]、MENG以外にも様々なメーカーを紹介と予告されていますが単一車種を2カ月で特集しかもそれが現用アイテムだなんて、まるで夢のようなハナシ…。そのむかしT-55特集号の表紙がキングタイガーだったころと比べると隔世の感ですねえ

また、詳細は未定ながらも「メルカバコンテスト」の開催も発表されています。もちろんワンメイクレースではないので様々なメーカーの製品が並ぶことでしょうが、それでもMENGのキットとモデルカステンのシナイグレーの定番的な組み合わせでどう抜きん出るかは結構な難儀かも知れませんね。

…誰ぞタミヤのMk.1ベースに「巨神ゴーグ」に出てきた「メルカバ93型」を作る猛者はおらぬか。永野護デザインだからキットアートボックスとも親和性高いしアレならチェーンカーテン無しで済ませられるし!

f:id:HueyAndDewey:20120613170723j:image

ちなみに海洋堂の「ブラモデル」版WTM第三弾は現用シリーズで今月号はこんなところもメルカバ祭りですね。

f:id:HueyAndDewey:20120613171156j:image

だからと言ってここで特集に寄せたようなチーフテンやセンチュリオンを出したりは絶対にしないフィルのマイペース加減は、まったく以て称賛されるべきものと思われます。

あわせて読みたい