大日本絵画「アーマー・モデリング 2014年06月号 (Vol. 176)」

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アーマーモデリング6月号、特集は「アメリカ陸軍の主力戦車史」。星条旗とオリーブドラブ車体が表紙を飾るのもずいぶんとひさしぶりな気がします。


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特集の内容としては最近のAMではあまり見られないような構成で、第二次世界大戦当時のM3・M4中戦車から冷戦時代のM1エイブラムスまでに至る文字通り主力戦車の「歴史」を、豊富な作例を提示して解説していく構スタイルです。AMの特集はここのところずっとハウツーを説くことに寄せていたように思いますので、戦史や実車の性格などバックボーンを読ませるようなこの内容は却って新鮮でもあり。

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各社キットを用いてM26からM48に至るパットンシリーズの変遷を一手に眺めることが出来るのはプラモデルならばの醍醐味で、いろんなものを「並べて魅せる」良さは例えば静岡ホビーショーの合同展示会などでも記憶に新しいところかも知れません。カラーグラビアは完成写真と実車解説に集中し作例記事は後段にまとめる大胆なページ構成は通常のAMとはいささか雰囲気を異にするものです。今回の特集記事のきっかけとなったのはドラゴンモデル・ブラックラベルの新製品M48とM103だろうと思われますが、単にキットレビューではなくそこから広がる「アメリカ戦車の世界」への入り口や道筋を示すような内容と言えましょうか。

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そのM103はプロポーションの改修にかなり手を入れた作例で、これに関しては製作途中の様子も知りたかったようには思います。なかなか難しいものです。

ところでM103ってアメリカ陸軍の主力戦車でもなんでもないような気がするがそれはいいのか(笑)

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時代的にはM60A3とM1エイブラムスまで、湾岸戦争以降は「現用」アイテムということになるのでしょうか。製作されたキットは新旧取り混ぜ色々、現在では入手が難しい絶版キットを作って「例」として見せることには異論があるかもしれません。けれどタミヤの105mm砲型エイブラムスの作例は実に久し振りに目にしたものですから単純に楽しい(笑)なにより巻頭特集で9台もの車両を揃えたことはここ最近あまり無かったことではなかろうか……と、思われます。

作例以外にもキットガイドや塗料メーカー各社のオリーブドラブの色味の違い、黒と黄色でOD自家調色(塗料の記事はMGガルパン特集の再掲ですね)上田信氏のイラストなど盛り沢山な内容ですが、とりわけ注目すべきはライター諸氏による「ボクたちワタシたちが米軍を愛するその理由」でしょうか。いずれもベテラン揃いな生粋の米軍ファンだけに出てくるワードは「コンバット!」や「バルジ大作戦」などいつものヤツ(w なのですけれど、けれどもやっぱり戦車模型に人を引き込むにあたっては、ストーリー性って大事だなと再認識させられます。今回の特集はまさに「アメリカ陸軍主力戦車」のストーリー性、ひいてはそのキャラクターを魅せるところがキモだろうと思えますもので、タミヤが初めて1/35でパーシングを出したりMM250でシャーマン連作していた頃に何故これをやってくれなかったんだろうかと今更言っても仕方ないけどな……

米軍アイテム、楽しいですよ?みんなどんどんドス黒いオリーブ色した沼にはまるといいと思うよ?

今回の特集はだいたいそんな感じです。

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特集以外では大楽直正氏記事はブロンコのバレンタインMk.XI、ミラーモデルズのC60Lトラックは「カリオストロの城」銭型突撃隊仕様(1/32ブルーバードを用いた埼玉県警パトカーが実にグーです)、その他サイバーホビーのセクストンII自走砲に今月の「WoT」枠は“マチルダ・ブラックプリンス”と英国面も色濃いもので連合軍好きには楽しい、と言うよりむしろドイツ軍アイテム全然載ってないのが心配になるレベル(汗)

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かろうじてサイバーホビーIII号L型後期生産型のキットレビューと連載「ディラマブレイクスルー」がタスカモデリズム(現:アスカモデル)の1/24ツュンダップKS750を民間仕立てで製作していました。いやちょっと驚きましたよ今回は。高知県で初めて開催された「中四国AFVの会」イベントレポートではドイツ軍戦車の素晴らしい作品がいくつも掲載されていますがいやしかし。

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ディオラマパーフェクションはピグメントワークの詳細をドイツ軍の三突などを例に解説しています。いつにも増して応用度合いの高いテクニックで、今月号の記事にもハウツー的なものはちゃんとありますよん。

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シリーズ陸自ウオッチングでは駒門駐屯地を訪れた中村桜さんの迷彩服姿が掲載されています。これはモデルカステンでイベント販売された(現在はサイトで直販中)1/35フィギュアの原型製作用資料写真ではありますが、もちろんキットをご購入された方が製作ガイドとしても使えるものです。特にキット買ってないよんという人でも資料を見てニヤニヤするのはっ!モデラーなら自然な行動ッ!!

……なのであります。

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