新紀元社「スケールモデルファン Vol.4 」

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新紀元社より好評発売中のスケールモデル総合模型誌「スケールモデルファン」第四号、巻頭特集は「ドイツ軍パンター戦車VSアメリカ軍アニマル・ハンターズ」と題して第二次大戦後半の米独AFVにスポットを当てています。

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とりわけ目を引くのは試作戦車VK3002(BD)のフルスクラッチ作品でしょう。いわゆる「T-34ショック」の直接的な影響として生まれたダイムラー・ベンツ社製のこの戦車は「ドイツ版T-34」といっていいほど酷似したものでした。そうはいっても車体側面の円形ハッチなどには同時代のドイツ軍試作車両(ポルシェティーガーやI号戦車F型など)と似通った点もあり、面白い車両です。

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実物はモックアップが製作されただけでMAN社の案が後のパンター戦車として採用されるのですが、作例では各部にパンターのパーツを流用して実感の溢れる仕上がりとなっています。後部に起動輪を配した設計は従来のドイツ軍戦車にない構造で、万が一こちらが採用されていたら「前から見ればパンテルも立派なT-34だ」どころじゃないほどのソックリ加減に誤認・誤射が多発したろうなあ…

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ドラゴン/サイバーホビー製品を使用してパンターA,G,Fの各形式が製作されています。どれもエッチングを多用した徹底ディティールアップの王道的な作例記事です。

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F型はトランペッター製E50の主砲パーツを用いた8.8cmkwk43砲搭載仕様。ここ数年で末期ドイツ軍のif車両もずいぶん地位が向上したものです。

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パンター関連がほぼドラゴン勢で占められていたのに対し、米軍側はタミヤ、タスカそしてAFVクラブと多彩なメーカーからのラインナップです。タスカのジャンボにタミヤのスーパーパーシングはニューキットレビューのスタイルを執っていますが(パーシング関連はカラーイラストによるディティールガイドを収録)

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AFVクラブのM36駆逐戦車を模型誌で見るのはなんだか久しぶりな気が。毎月の新製品ラッシュに追われて「旬」を過ぎると棚に埋もれてしまうキットも多いですけれど、こうして記事になればそこから広がる何かもあるかと思われます。

その他AFV関連では「パンツァーレックス」Vol.10に写真のあるIV号戦車C型改修長砲身仕様、十川俊一郎氏による古いモーターライズキットのゴム履帯レストア記事が掲載されています。

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第二特集「フォッケウルフFw190開発史」はエデュアルドD-9の機体パーツドラゴンTa-152からエンジンカウリングを移植するニコイチのD-15、大胆に主翼をカットして前縁角度を変更するV20など工作度合いの高い内容。陸物も空物も、ドイツ軍アイテムはどんどん濃ゆい方に向かってる気がしますね。参考資料として博物館に現存するD-9実機やダイムラーベンツDB603エンジンのフォトも掲載されています。

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航空機関連ではトランペッター1/32A-4スカイホークが70年代ハイビジ塗装も鮮やかな仕上がりですが、なんといっても英国モデル・デザイン・コンストラクション社製1/32三式戦闘機飛燕の記事が必見でしょう。大型フルレジンキットの美しいディティールもさることながら、キットの素材を活かして適切に用いられたディティールアップパーツにため息出そう。そしてやっぱり海外モデラーの独特な色遣いは日本のそれとは異なる風味で興味深い。同一機種がインジェクションで入手できる際にレジンで作る人は少ないかもしれません。しかし敢えてそこに手の伸ばすだけの価値はあるのだなと思う、そんな記事です。

海ものとしてタミヤ新1/350戦艦大和は波濤も高い水面パーツを製作したフルハル且つウォーターラインの面白い形態で製作されてます。実にカッチョイイ作例ですがいかんせん写真がページ見開きにまたがってるんで、どうスキャンしてもカッコ悪くなってしまう…

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