新紀元社「スケールモデルファン Vol.8 」

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発売から少し間が開いてしまいましたがスケールモデルファン、今回Vol.8より隔月刊となる第一号です。

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特集は「徹底工作!WWII日本機の作り方」、巻頭を飾るのはタミヤの1/32零戦二一型から改造された1/32零式練習戦闘機一一型。かなりの工作量を盛り込んだ迫力の逸品。

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二一型のコックピット部分を2セット分使用しての複座化は視覚的にも非常にわかりやすい改造ですが、それに伴う機体各部位の変更点、開口部分やパネルラインの変更、キャノピーの大型化などさまざまな箇所を元キットのディティールと比べて遜色無いレベルで仕上げるには、精度の高い工作が要求されます。

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その他の記事は比較的スタンダードな機体を用いてスタンダードな工作・塗装の方法を解説するスタンダードなもの。いわゆる「入門者」よりはちょっと上、ワンステップの向上を目指したような内容…というのもスケールモデル専門誌のHowto特集ではスタンダードなものですか。1/72零戦の製作記事として組まれているのがエアフィックスのキットなのは正規に対応しているビーバーのエッチングを紹介する意味合いがありますが、組み立て易さと価格を考えたらタミヤやファインモールドのキットとはまた違った魅力もあるものです。また第二次大戦日本機の特徴としては他国にあまり例を見ない塗装の退色や剥がれの表現がありますが、今回は特にそのテクニックに重きを置いたような誌面構成です。

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様々なマテリアルを用いてウェザリングの具体的例が提示されているのは大変参考になります。いま現在最も一般的に広まってるのはヘアスプレー技法かと思われますが、必ずしも流行に乗る必然はありませんし、自分にとって本当に使いやすいマテリアル、やり易い技法を見つけることが大事です。

この手の技法ってミリタリーではよく見かけますが例えばガンプラ、ガンダムUCのネオジオン残党MSでやってもおもしろいかなーとアッハイいま思いつきで書きましたスイマセン…

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もちろん基本塗装・ウェザリングまで含めて全て筆塗りで美しく仕上げる伝統的な手法も健在であります。その技法で作っているのがMENGのキ98ってかなーりアヴァンギャルドな機体なのは、実にユーモアとウイットの効いた記事だと思われる(のかなー)

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どちらかといえばハードな weathering (風化表現)が施された作例が多い中、美しく仕上げられた機体は一層目を引きます。隔月刊となっても国内外を問わずに良質の作例が見られることは変わらず、こうして並べてみるにつけやはり海外モデラーの方の塗装の質感、空気感というのは日本のそれとは違うのかなと思ったりもします。撮影環境が違うので写真だけでは単純に比較できない物ではありますが、スペイン人モデラーダニエル・ザマルビデ・スアレス氏の天山艦攻はやはりちょっと、何かスタンダードが違うように感じますね。むしろ製作記事本文にあった

「天山はP-51マスタング、スピッファイア、Bf109、Fw190のような有名機ではありませんが、これらの機体にはないさまざまな魅力を持っています。ありきたりの機体に飽きたモデラーにはおすすめのキットです」

そんな一文に東西スタンダード感の違いを感じたりだ。天山ってすごく普通な飛行機だと思うのだが。

スケールモデルファン隔月化第一弾、ページ数が若干減り価格が若干お手ごろとなり、従来と比べて1ジャンルに特化したような誌面構成で今回はご覧のようにエアモデル中心の内容でした。4/22ごろ発売予定のVol.9は「世界の最新鋭戦闘車両」特集でミリタリーファン向けな構成となる模様。新規スタートということでか今回は割合落ち着いたスタンダードな記事が多かったのですが、

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DC-3キットを小特集して作るのは零式輸送機とDC-2というからめ手の方向性も健在で、そこは流石なのです。

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