第51回静岡ホビーショー(その4)
後は残りのスケールもの、ミリタリー関係など…を、
タミヤブースで売ってた「ショカコーラ」チョコレートをぱくつきつつ。ナチスドイツ軍も御用達だったミリタリーアイテムだそうですけど、あらためて思うに日本のチョコレートっておいしいなあと。えっ。
ファインモールド渾身の力作四式中戦車チトは試作型・量産型の2種類同時リリース。
鋳造砲塔の試作型、写真が残されているのはこっちですね。
鋼板砲塔の量産型…は、一両も作られてないんでホントは「量産計画型」とか「量産計画予定型」とか「量産計画予定と夢とロマン型」とか呼ぶべきかもしれませんがいわゆる「三菱図面」型です。この三菱図面の正体について会場でファインモールドの鈴木社長から貴重なお話を伺いましたが、たぶんAMで記事になるでしょうからここではヒミツだ(笑)
これはエッチングパーツの使用説明なんですが、これ見ただけでも車体上部構造はじめ全然違ってるのが判るかと思います。マイナーチェンジどころか「一部流用できる別物」に等しいかと。
なんとまあ転輪ボギーまで「一見すると似たような形状に見えるが、微妙にサイズが違う」という実にメーカー泣かせの旧日本軍クオリティです。
砲塔リングの位置関係も違ってて、量産型では車体前方上部のハッチが無い(新砲塔チハと一式中戦車みたいな関係)など、これまで漠然とこの戦車に抱いていたイメージにいろいろ修正を迫られそうです。
「プラモデル」としての製品パッケージをみると三式中戦車や五式中戦車のランナーが含まれていて、これまで精力的に旧日本軍戦車プラモを開発して来たファインモールドの歩みが凝縮されているようで胸が熱くなります。今回のチト車を以て八九式中戦車イ号(マガジンキットでしたけど)から五式中戦車チリまでの旧日本軍中戦車は全てコンプリート、これからファインモールドはどこへ向かっていくんだろう?
陸上自衛隊の73式小型トラックは先行き占う例えになるんでしょうか?これも一度金型作っておけば無反動砲や64MATなどバリエーション展開出来そう…と考えるのは素人の浅い塹壕で、「一見すると同じように見えても、色々違っている」だそうで日本人ってむかしから変わってないんだな(笑)
愛知県庁の愛知県らしいギミックとは「貯金箱になる」でした。まさに名古屋!らしいぞ。これなんか模型専門店以外の場所・流通ルートで捌けそうなアイテムだと思います。それも大事な方向性です。
タミヤのシュトルモビック、戦車マニア(特に独軍好き)からは黒死病のように忌み嫌われる飛行機ですけど、
このキットは(・∀・)イイ!! ですよー。外見や塗装より内部のメカ、実機のシステムの面白さを作ってみてはじめて理解できる模型だ…という印象。ラジエーターがこんな位置にあれば対空砲火に強い訳で、強固に防護されたパイロットと対照的にぞんざいな扱いの銃手(懲罰兵が乗ってたってウワサはどこまで本当なんだろう)
着陸脚なんていままで見たことないようなカタチしてんの!いかにも武人の蛮勇に耐えそうなゴツい作りが魅力です。
してみるとエレファントやヨンパチマチルダさんが普通すぎてインパクトに欠ける面があるのは無理からぬことかもしれません。が、放っておけばどんどん高価格化していくミリタリーモデル業界に有っては「組み立て易い」がすなわち「失敗し難い」ことでもあって、スタンダードはちゃんと押さえて置きたいところです。誰も彼もが超絶究極至高ってわけではないので。
個人的にはしばらく見かけて無かったイタレリ版SASジープにフィギュア+アクセサリで2,000円とゆー超リーズナブルなこのセットがお気に入り。
イタレリは創立50周年なんですって。50歳以上のイタリア人男性はみんな「ゴッドファーザー」の登場人物に見えるね。
タミヤの方でも初代パンサータンクから数えてミリタリーモデル50周年。それを記念してWebサイトでやってた「懐かしのモデル」と「おすすめのモデル」ベスト10の結果が発表されていました。順当な物もあり驚きなものもあり、懐かしとおすすめで同時ランクインするものありとまあ色々です。じつわ自分の推したアイテムが見事ランクインどころか投票といっしょにフォームに書き込んだ自分のコメントが会場で掲載されてて、人知らず悶絶していたのはヒミツである(w;
アオシマの1/48リモコン10式戦車量産型。このサイズならフック関係を省略してもさほど気になりません。
そして千早のサイズは72に限る。ストライクイーグルの機体全体はその…なんだ、平たいしな。
JMC展の入選作品からこの伊織ファルケもさすがの機体選択だと思います。主にデコの輝きとかです。
バンダイの地球観測船「ちきゅう」は1/700スケールとは思えない大ボリューム。フルハル+巨大な上部構造もあってなんだか建築模型を見ているような錯覚に陥りますわこれ。
ウッディジョーの木製1/350飛鳥II。最新の客船を木材で再現も面白い試み、でも考えてみれば木材は船舶模型では王道の部材ですね。
アオシマのリニューアル雲竜、飛行甲板に施された特徴的を通り越して異様なまでの迷彩塗装はデカールも封入されます。艦載機含めて「架空」度合いの高いアイテムですが、格納庫甲板再現は面白い試みです。この艤装で航空機運用したら着艦事故が絶えないよねーとか言ってはいけない。
信濃や大鳳に乗せてやりたい気もしますが。
ちょっと面白かったのがホビーベースのガチャピタジェル。シート状のものは以前からリリースされていますが今回は文字通りジェル状で加工も自由、固着はするけど接着ではない「透明な練り消し」みたいな感じです。
強度的にはこんな真似もできます。これでちゃんと力を込めればダメージ無く取り外す事も可能。
奥まったところのホコリ取りにも活用出来て飾り派な人には重宝しそうです。自立し難い1/35フィギュアの写真を撮ってキットレビューする派には福音のようです…
耐震構造も備えた充英アートのコレクションラックシリーズ。これからの時代、この趣味と長く付き合っていこうと思ったらラック関係も重要性を増しそうです。それは決して自分と作品・コレクションとの関係だけではなく、家族や家庭との関係だったりするのでしょう。
そんなことを思いつつ、今年の静岡ホビーショーレポートはこのへんで。決して高画質とは言えない画像データにお付き合いいただきありがとうございました。
最後までお読みいただいたみなさまへのサービス的な意味も含めて、ハイテック・マルチプレックスジャパンの綺麗どころお三方を。
こちらのブースでいただいた「うちわ」が実に重宝したので一般公開日に行かれる方も要チェックですよ!