青空モデル「F-21S ライノ シェルタイプ」

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先日「東京とびもの学会 2011」というイベントにお邪魔してきました。

そらをとぶもの、飛翔体を主題としたアマチュア向け即売会で、以前TV朝日の「タモリ倶楽部」で取り上げられたこともあるイベントです。

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会場では航空宇宙関連の同人誌販売を中心に映像発表も行われ、

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「おたから展示」のコーナーではペンシルロケットを始め貴重なアイテムが目白押し。アポロ計画当時の雑誌や撮影禁止の図面類なんてものまであってテレビ番組で言えば「なんでも鑑定団」が来てもおかしくない(笑)

会場は小スペースながらもディーラー/一般参加問わずひとつの方向性で集う方々の情熱・熱気は大変なもので、たぶん会場内でコンビニ袋を逆さに放ればそのまま熱気球になったことでしょう!

…まその、節電対策でエアコン切ってあったとか、そーゆーゲンジツ的な話はこちらに置いといてです。震災被害のこともあり、参加を見あわされた方もいらっしゃったことと存じますが、開催されてよかったなぁと、思います。口を開き耳を傾ければ悲しい話題ばかりのいま、あの場所に居合わせた人々の楽しさ、表情、どれをとっても大変重要で、貴重なことです。ああ飛行機には夢があっていいなあと、一戦車ファンは思うw

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特に個人的にこれがお目当て!だった「青空モデル」様のブース。「タモリ倶楽部」にも登場した、個人によるインジェクション・プラスチックキットを企画開発販売しているディーラーさんです。番組内ではごくフラットに扱われていたけど、見ていたこっちは「ガレージキットでプラモデル!?」などと深夜にも関わらず声を上げて驚いたものです…

ガレージキットから始まってインジェクションプラを発売するメーカーも、今更珍しくは無い。けれどもそういうことではなく、個人でここまで立ち上げることが出来る時代なんだと、そういうことでありましょうか。ともかくその時以来、是非手に取ってみたい一品だったのです。

余談。パンフレットには「タモリ倶楽部」撮影当時の裏話的な記事が掲載されてました。なんで屋上でやってたのか実に不思議だったんですけど、あれは ヤラs 撮影上の演出だったのかー。

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オリジナルデザインの架空機などがラインナップされている中から、「F-21S ライノ シェルタイプ」を購入してきました。スホーイSu-47ベルクトにも似た前進翼機です。敢えてこの「シェルタイプ」とゆーの選んだのはキャノピー枠を塗らなくても良さそうだというのが主な理由だったりする(苦笑)

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しかし、キャノピー自体はクリアパーツで入っていました。基本パーツは1ランナーでまとめられ、バリもヒケも認められない美しい成型です。もしも東欧簡易インジェクション辺りを想像してたらよい意味で裏切られますよ?

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デカールも美しい印刷で一般の製品に少しもひけをとらないもの。

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詳しい設定などを存じ上げないので機体解説などの詳細は青空モデルさんのサイトをご覧ください。イラストのタッチからなんとはなしに古き良き時代の国産SFの香りがしてきますね。まだ横山イラストだったころの「戦闘妖精雪風」とか荒巻義雄の要塞シリーズとか、そんな感覚。

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パーツの細部を見ていけば、繊細なモールド・スジボリが姿を現します。

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ウェポンベイや脚柱の成型具合もステキ。

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機体部分のパーツはアンダーゲートを処理して上下貼り合わせとその点しごく真っ当な設計なのですが、外縁部分に工夫が成されて側面からは接着線が見えない作りになっています。ここはちょっと驚いた。

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架空機だからこそ完成状態から逆算して、モデルに合わせた処理がし易いと言えるかもしれません。しかしそこを差し引いても実に細かいところに注意の行き届いた構造・設計が成されていまして、これは技術というよりセンスの領分になるのかな?

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イモ付けのパーツなどひとつもない、小さな部品のひとつひとつに至るまでほんのちょっとの工夫で接着位置にぴたりとはまる。ようになっている。最初から。

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なにも気にせず、ただダボをはめ込んだだけで主翼の下半角がバッチリ決まるのには最早脱帽であります…

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かくて一応の完成を見ます。このサイズで架空の飛行機と言えばB社マクロス7のシリーズを思い出したのですが、あれと同じくらいに簡単な組み立て過程にも関わらず、ずっと繊細な作りとなっていて唸る。思うに「対象年齢」を設定する必要のない強みって有るんだろうな。

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ノズル内部にエンジンを感じさせるディティールがあれば言うこと無しですが、そんな瑕疵はキャノピー透明度の高さの前には一点の曇りにもなりません。実にすばらしい出来栄えです。ええ、まあ、塗っちゃうんですけれども!!

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そんな製品を個人ベースの活動でリリースできる、むろん誰にでも出来るということではないでしょう。しかし技術とセンスとやる気があれば出来る、可能である。この小さな飛行機模型が主張するのはつまりそういうことなのでしょうね。空は飛べるものです。

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最後にスジボリ具合をもちっと明らかにするために、ランナー刻印にエナメル黒流してみました。メーカーロゴのアンダーラインがちゃんと矢印 → になっているのにご注目。

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ランナーで足作ってネームプレート風にしてみる。

飛行機モデラーの方々なら、もっと様々な情報・印象を引き出せると思われます。その点自分はどうも門外漢の気が抜けなくていささか申し訳ない。何度も言ってますけれど、個人でここまでクオリティのプラモデルを創りだせる時代になったんだと言う事実にそもそも圧倒されますわぁ…

きっといずれは後に続く人も出るでしょう。技術とはそういうものだ。

そして未来には「東京はいずりもの学会」で個人ディーラーによる戦車プラモが発売される日も…

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