1/3200 スペース1999 ムーンベースアルファ by MPC – パート1 - アンボックス
このオープニングを見て興奮しない人がいるだろうか?
スペース1999。
制作された1975年当時、イギリスにおいて最も挑戦的かつ高予算で作成されたテレビシリーズであったスペース1999は、そのダイナミックさと才能で伝説とよばれ、「海底大戦争 スティングレイ」、「サンダーバード」、「キャプテン・スカーレット」そして「UFO」を作成したGerry Anderson監督によって作成された。
スペース1999は、やや物理的な設定に無理のある設定にもかかわらず、サイエンス・フィクションの枠を押し広げ、むしろ偏狭的なイギリスの大衆を心理学と夢あるいは科学と社会という神話の王国へと誘った。
まだ見ぬ未来への、まるでオデュッセイアのような冒険旅行。 ムーンベース・アルファという聖櫃は、見る者にとって素晴らしい舞台となり、その舞台は、驚異的な大きさとリアリティをもって、毎週希望や勇気や恐怖や教訓の物語を紡ぎ出した。
このシリーズはあまりにも素晴らしく、あまり有名でないエピソード、「Dragon’s Domain」でさえも、登場するモンスターの貧弱さにもかかわらず、老若何女を何年もの間、悪夢へと誘った。
しかし、多くのファンが何年にもわたって言い続けているように、高尚なコンセプトと想像をかき立てるナレーションは十分に印象的だったが、このショーにおける本当のスターは、模型たちであった。 Brian Johnson, Martin Bowerをはじめとするマスターたちの、むしろ他のテレビや映画のいわゆるブロックバスター作品で披露される偉大な才能に支えられた模型たちの事である。
このテレビシリーズ根底をなす、驚異的な現実性のエッセンスをもって、Johnsonは現実の宇宙開発レースがスカイラボ計画の時代には緩やかなものとなり、その後提案されたスペース・シャトル建造計画に向けて着地してゆく様子を観察していた。
スペース1999に登場する模型は、想像上の、なめらかでクロム合金で作られた船ではなく、ムーンベースαにふさわしい、未完成の、丈夫だが醜く、使い古された、機嫌の悪い未来の馬車馬であった。 最初のエピソードが公開された時点で、それは、全世界の核廃棄物用のゴミ箱より少しだけましなものであった。
シリーズに登場する全ての小道具の中で、Brian Johnson の影響が強く、また彼が最も誇りを持っているものは、イーグル輸送機であろう。 それは、完璧であった。 その形、その動き、多くの子どもたちが、私自身をふくめて、このイーグル輸送機が現実には存在しないということを、信じようとはしなかった。
このイーグルの模型のいくつかは、現在でも存在する。 そして、この興味深いビデオはJohnsonの制作チームが以下に優れているかを理解させてくれる。
しかし、今回はこのシリーズの舞台を定義づける重要な小道具である「ムーンベース・アルファ」それ自体に注目してみたい。 これがMPCによって描かれたムーンベース・アルファの全景である。
Johnson自身がさくせいしたオリジナルのムーンベース・アルファの模型は巨大なものであった。 最も小さなサイズのものであっても、12インチX12インチのボードをそのベースとして必要とし、クレーターの中での基地の位置が分かるように配置され、下部から明かりをともすために何百フィートもの結線がなされている。
一部は、クローズアップを撮影するため、より大きなスケールで作成された。しかし、以下の写真で示されるように主に使用されたミニチュアサイズの模型でさえ、非常に細かなディテールを含んでいる。
数年前、実際に使用された小道具のオークションを開催した、Eagle Transporter フォーラムの「Captain Sci-Fi」さんが賞賛されるべきであろう。
このキットはもともと 1976年にアメリカのFundimensions社によって発売されたが、その後若干の変更とともに1999年AMT/Ertl社より再販された。
現在のキットは、Round2社により再び若干の変更と改善がなされたが、全体としては1970年台に発売された当時と変わっていない。
このキットは2つの模型が一つになっている。 一つは3200分の1ムーンベースで、真空成形された土台に載っている。 もう一つは115分の1のコマンドセンターである。
それは、不格好でかさばる模型だが、すばらしさを保証してくれる。 それでは見てみよう。
このキットはあまり評判が良くないのだが、私はスペース1999が関わると興奮するたちである。 さて、制作がどのようになるか、お楽しみに。