J-Tank「J-Tank別冊 海軍設営隊の建設車両 牽引車・押均機 編」

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日本戦車研究グループによる私家版研究雑誌「J-Tank」の別冊、グループ主催者にしてHP「むーのおもちゃ箱」の管理人でもある下原口修氏による海軍設営隊の装備車両を解説した内容です。

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タミヤの1/48G40ブルドーザーが発売された際にこの分野での知識がまったく不足していることにあらためて気づかされ、なにか旧日本軍の工事・作業車両をまとめたような書籍がないものかと探して回ったことを思い出します。NF文庫の「海軍設営隊の太平洋戦争」は当事者の証言としては極めて重要で作業中の車両写真も掲載があるのですが、カタログ的な意味では若干の物足らなさを感じたものでした。

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モッコとシャベルに代表されるように太平洋戦争当時の日本の土木技術が立ち遅れていたことは事実なのですが、機械化への努力が皆無であった訳ではありません。限られた資源・人材を用いて開発が続けられていた器材がふんだんに紹介されています。

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「牽引車・押均機編」と題され、最近インジェクションキットが発売された九八式四トン牽引車も紹介されています。製造メーカーについての情報はキットの実車解説にも記されていないものです。

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アメリカ軍が撮影したキスカ島に遺棄されたG40ブルドーサーの姿はこのままディオラマにも出来そう。「アッツ島に派遣される予定だったが、到着以前に同島守備隊が玉砕したため以後消息不明」だったG40最初の生産分って、ちゃんとキスカで使われていたのですね…

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