プラッツ「1/72 航空自衛隊 支援戦闘機 F-1 」

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自衛隊の使用機体を積極的にリリースしているプラッツの本命的アイテム、三菱F-1支援戦闘機です。すでにリリース済みの製品ですが、今回は発売前にメーカーからいただいたサンプルを使用しています。よって世紀販売製品とは若干異なる箇所があることをお断りしておきます。

本来もっと早くやるべきアイテムだったのですが


うっかり発売日を勘違いしてましたてへぺろ

という大変に不可避でよんどころない事情がありましてこのありさまだよ。いま一度書いた記事うっかり消しちゃったよ!ああ、いまお読みの方にはまったく関係ない事情ですね……


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1/72のF-1といえば以前からハセガワのキットがありますが、さすがに現在の目で見るといろあせて見えるのも事実でしょう、新世紀の新キットはファン待望のアイテムか。ところで古いF-1といえば以前マイクロエースがアリイ時代に出してた1/144キットの箱絵がなかなかゴイスーなことになってました。どうみてもソ連軍の基地です本当に(ry 幸い遠の昔に絶版なので外交ルートを通じて埼玉県蕨市にクレームが寄せられることもありますまい。

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兵装関係のランナー枠内にも脚関連の小パーツなどが含まれる配置になっています。増糟関連Iパーツは2枚入り。

※なお今回のサンプルには未同梱でしたが実際の製品版ではデカールが含まれます。第3飛行隊所属機をはじめとする合計5機の機体No.・部隊マークおよびプラッツならではの詳細なコーションマーキングなどとなっています。

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パネルやリベットなど機体表面ディティールもなんら問題ない出来栄えです。数年前にハセガワがヨンパチF-1出したときこのままナナニのリメイクも……と思わされて、結局は涙した方も多いかと思われます。

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T-2高等練習機とのパーツ共有が図られているので不要パーツがいくつかあります。実機は先にT-2ありきで派生型としてF-1支援戦闘機が開発されたのですが、プラモデル化にあたってはどこのメーカーも順番が逆になるものですね。

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さて組み立て開始ですが初っ端からご注意を。取説ではコックピットパネルにB19の取り付け指示がありますが、実際に使用するのはB23です。番号のみの誤記でイラスト自体は正しいものですので、お手元のパーツを良く見比べてください。当初このミスに気が付かなかったので、後手に回っていろいろ修正しているうちにせっかくのクリアーパーツ製HUDが曇ってしまってションボリ……

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機体の貼り合わせに際して特に指示は出されていませんが機首部分にはオモリを仕込んでおいたほうがなにかと安心です。

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左右に加えて下面も別パーツ化されているのでこの面のディティールも綺麗なものです。で、パーツA26は本来機体取り付け前に開口すべき箇所がいくつかあるのでこの画像自体は大間違いの図です。みなさん、ちゃんと指示を読みましょう。さもないと「あたしってほんとバカ」などと似てないさやかちゃんのモノマネをしながらの無理な作業を強いられます……

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幸いベントラルフィンはなんとかなりましたが、機体中央部のパイロン取り付け基部については見送らざるを得ませんでした。まその、実戦に於いては片道特攻の危惧もささやかれた機体だ、増糟なぞいらんよ!ああッ!すいませんすいませんッ><

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主翼にも左右合計四箇所の開口部分があります。予定している装備にあわせて適切な位置をカリカリ。二箇所だけですむ装備に決めたのはけして手抜きじゃないぞコリコリ。

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士の字状態ってジェット機だとあまり「士」っぽくは無いですねー。

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水平尾翼の取り付けは軸一本なので、駐機状態の仕上げでも全遊動式尾翼の動きを付けることが可能です。

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脚部分の組み立ては取説のイラストがちょっと解り難かったので(特にB49と48パーツの取り付けについて)ネットで実機写真とか「世界の傑作機」とかいろいろ資料を参考にしつつ。そしてどうやら取説指示の主脚柱B36とB35は左右を取り違えているようですね。

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アクチュエーターについては本当に解らなかったのであろうことかハセガワ製ヨンパチキットの取説まで参照してみましたけれどやっぱりわからず。クリアーパーツのタキシーライトなどパーツそのものの形状は良いのに、なんだか取説で損してるような印象です。いちおうこの過程には補足図が載ってるんだけれど、それがあんまり補足になってないのよね。正直なところこの画像の取り付け位置はおそらく間違ってると思うのですが、

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カバーつけたら全然見えなくなるのでそもそもあまり悩む必要がなかったかもだOTL

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こちらは兵装関係です。本機のアイデンティティどころかレゾンデートルとまで言えそうなASM-1対艦ミサイルに加えてAIM-9Lサイドワインダー空対空ミサイルをそれぞれ×2、220ガロン増設タンクが不要分合わせて四本、さらにCLBS-200ディスペンサー内に50ポンド模擬爆弾四個を懸架し加えてダブルエジェクターラック×4、フォーエジェクターラック×1が付属。ラックだけ有って爆弾が入ってないのは後日リリースでもするのか、あるいは本機が本気で爆装すると本キチの片道特攻機になりかねないのを危惧しているのか不明です。

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前部キャノピーは初期型と「1989年以降の強化型」を選択できますが、個人的にこっちのほうに親しみを覚える初期型を乗せて完成。「支援戦闘機」のカテゴリーは「戦闘爆撃機」を忌避してう生まれた自衛隊特有のものですけれど、地上配備で対艦攻撃を主任務とするこの機体は「陸上攻撃機」ではあるまいか。つまり本機は現代によみがえった三菱一式陸攻なのでアリマス縁起悪そうです。幸いにして本機は一度も実線を経験することなく退役を迎えまして、以前某基地でゲートガードになってるのを見たときはいろいろテンションあがったものですハイ。

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現在また将来においても航空機開発は国際共同事業となるのが主流でしょうから、「国産超音速戦闘機」の肩書きは本機だけが持つものとなりそうです。英仏共同開発のジャギュアに似ているとはよく言われ、エンジンも同じアドーアだけれど、似ていて何か問題でも?

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趣味の領域ならばまだしも、こと軍事の本質においては機体外観の異同はさほど重要な要素とはなりえません。問題は要求された性能を満たしているかどうかであって、任務を全うできれば外観の是非は二次的な問題でしょう。だいたい「英国機に似ている」というのはむしろほめことばですぜ? そしてもしも「ジャギュア似」を名乗るつもりならば、まずは主翼上面にAAMを積んでこい。話はそれからだ。ってな話題もあくまで趣味の問題でして。

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まれに機体外観「だけ」の印象で語っちゃうようなお人が、「軍事評論家」の肩書き持ってたりもするよなーとかそんなことを思いつつ。さてキット全般の印象としてはこれがテストショットだってことを差し引いても、多少は飛行機模型に慣れ親しんだ人向けかも知れません。まったく初めての人ではちょっと戸惑うかもです。もっとも「これから生まれて初めてヒコーキプラモを作るぞまずは三菱F-1だ」って人は、まーそれほどいないだろうとは思うんですけどね……

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