開けてみないとわからない!?海外メーカーのワナ

最近とは言わないけど、海外メーカー増えすぎじゃないですか?特に飛行機キットのメーカーが増えてよくわからなくなってきました。「よくわからない」とは、このメーカーの傾向はこう。このメーカーはこういう特徴があるって把握しきれなくなってきたってことです。それってかなり重要なこと。なぜって、メーカーのことを多少でも知っていれば(それでも当たり外れはありますが)中身が見れなくても信用買いできますよね。知らなければ「好きな機体だから」ってだけで中が見れないまま“ポチる”ことになって、それってちょっとギャンブルです。

なにが言いたいのかというと、つまり誰かがよくわからないメーカのキットを開けて、メーカーの特徴なりキットの内容なりを教えてくないと皆んなが困るってこと。じゃぁ、代わりにあけたるわい!というわけで、今回は「街のプラモ屋に置いてないメーカーのキットを開けちゃおう企画」と言うわけです。
第一弾は2018年の12月に日本上陸したウクライナのメーカー「クリアープロップ!」です。

開けちゃうのは同社3作目になる最新作「九六式二号二型 艦上戦闘機 (初期型) 」。日本機のことはわからないけど、コレって1/72では初なのかな?しかしウクライナのメーカーが旧軍機とは。さてさて、蛇が出るかじゃが出るか?



▲でた!箱イン箱。潰れないのは嬉しいけど開けにくいんだよね。と言うかワクワクしながら開けると箱があって中が見えないがっかり感が…(笑)


▲中身はと言うと…あれ?いい感じなんですけど?


▲コレいい感じってレベルじゃないかも


もうちょっと残念なの期待してなのに…ちょっと拍子抜けっていうか、メチャクチャよく出来てる。組んでないのでパーツ同士の合い精度はわかりませんが、大好物のリベット再現も秀逸ですなぁ、コレは善良なキットで逮捕しなくてもよさそう

▲エッチングパーツやら計器版のフィルムやら金属製のアンテナやら、至れり尽くせりです。超豪華キットなんですね。キャノピーのマスキングシールもついてますなぁ


▲もうなにも驚かない。このキットスゴイわ、完璧です。エンジンはプラスチックパーツでも再現されています

なんでもついてる。そう言うメーカーなのねクリアープロップ。ワタクシはAモデル的な「ここまではやっといた。あとは自分でなんとかせい!ガッハッハ」みたいなキットも大好物なんだけど、クリアープロップは至れり尽くせりですなぁ。プラスチックの質もグニャグニャしなくてちょうどいい硬さ(ニッパーで切ると気持ちよさそうな硬さ)。悪くないどころかかなりよさそう。接着剤の効き具合もチェックしたい。と言うか日本軍機が苦手なワタクシでも作りたいよコレは。



と言うことで、いきなりアタリを引いてしまって「やらせ」みたいになってしまったけど、クリアープロップ!はかな〜り優秀な製品を作ってるメーカーでした。最近は「あちゃぁ〜、」なんてキットのはないのかな? いやいや騙されるな! 絶対に「中身が見れない海外メーカーのワナ」がモデラーを苦しめようと仕掛けてあるはず。今後も怪しいメーカーを発見したら報告していきます。次こそ難ありキットを逮捕してやるからな!(なんでポリスキャラ?)




今回のキットはこちら!
クリアープロップ! 1/72 九六式二号二型 艦上戦闘機 初期型
クリアープロップ! 1/72 ツポレフ Tu-143 レーイス 無人偵察機
クリアープロップ! 1/72 グロスター E.28/39 パイオニア

元戦車模型専門誌「月刊アーマーモデリング」誌編集長にして、現在は月刊モデルグラフィックス誌などで活躍する模型誌モデラー。戦車模型への愛と知識もさることながら、陸海空スケールキットからキャラクターモデルに到るまで全てのジャンルに精通。約1000個のキットストックを持つ生粋の模型好き。

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