このキットならどう作る!?シャーマンマニアに聞いてきた
前回はライフィールドモデルから発売になります(7月発売予定)「M4A3E8イージーエイト」のキット内容を見てもらいました。で、ワタクシなりにシャーマン&プラスチックモデル知識を動員して解説したんですが実はよくわかってない。分かってないというのは基礎教養ぐらいはわかるけど“シャーマンのツボ”がわからないわけです。…ということで、シャーマンの模型に身も心も捧げてきた超シャーマンマニアの先生にご教授頂いてきたというのが今回の趣旨。最後発のキットはどこを目指していたのか?探っていきます!
斉 で、ですね。このキットなんですけど
マ お! ライフィールドモデル、見たかったんだよね。
斉 見たかった?
マ いや買うかどうするかって。
斉 いや、絶対に関係なく買うでしょ? 個数の問題はあるけど(笑)
マ そうね(笑)で、キットはというと…。
しばらくパーツを眺めて。
ま パーツはシャープだし、ハッチストッパーとか他のメーカーが再現しなかったところもやってあったり見所あるね!
斉 概ね気に入ってるみたいですね?
ま そうね。足回りはよく動きそうだしね。
マ ん?後期型(戦後型)のパーツも入ってるんだね。
斉 そうなんですか?
マ この車体後部にあるフィンがそうだね。何だろう、オマケってことかな?
マ それと砲塔のハッチもスモールタイプだ。これはなんか意図を感じるなぁ。
斉 小さいハッチってことは…
マ そう、これも戦後型によく見られるタイプなんだよね。
斉 戦中型のはずですが、間違えちゃった?
マ 最近の模型はどのメーカーもしっかりリサーチしてるから考え難い。
斉 で、ちょっと意図を感じると?
マ そうなんだよね。
またしばらく、キットを眺めるシャーマン先生。すると…
マ これはあくまでも推測なんだけど、
斉 はい?
マ このパーツ見て。
斉 ふむ、オマケパーツ?米軍共通ランナーなのかな?
マ このランナーと塗装図で何となく謎が解けた気がする。
斉 と言いますと?
マ この入ってなくても良いはずの重機関銃類パーツがヒントだね。例えば三脚の足を少しを切って砲塔に接着するためと仮定すると…
斉 あ!
マ そう、あの「フューリー号」がイメージできる。それならこれまで言ってきたハッチやらフィンやらの説明がつく。
まったくフューリー号と同じ仕様なんだからね。
あくまでも推測の域を出ませんが、ライフィールドモデルは、フューリー号(今更ですが、ブラッドピット主演のシャーマンが活躍しまくる。いや、しすぎる映画「フューリー」)を意識したのではないかという見解でした。確かにそう考えると大戦時ながら戦後型のパーツが付属するのも納得できます。エンジンハッチの形状の違いこそありますが、グリーンとチャコールの2色迷彩の塗装図から見ても「フューリー号を再現するのには最高に適したキット」とも見ることができるのです。あとはブラビのフィギュアと車体にくくりつける丸太を用意するだけ? とにかく、ディテールや足回りのギミックなど見所盛りだくさんのライフィールドモデルは、他社との差別化のためか?裏コマンドとして「フューリー号」という仕掛けをしてくれたのかもなんて。そう考えるとこのキットの存在価値ってすごく面白いですよね!ではまた!
今回ご紹介のキットは