願えば叶う!いろんなファンを熱くする遅咲きの迷戦車がいよいよ発売

過去どんなに不遇でも、ひょんなことから注目されることもあるんですな。しかも半世紀も時間が経ってからというから当時開発に関わった技師たちもさぞかし驚くだろうね。というわけで、いよいよ発売となりますアミュージングホビーの1/35「ARL44」をピックアップします。実車はおフランスが戦後すぐに作ってはみたけど、完成時すでに時代遅れ(主砲だけは最先端90㎜)というマイナー車両です。なぜこれが今熱いのか?それはご存知の方も多いと思いますが、アニメ「ガルパン」とゲーム「ワールドオブタンクス」のおかげと言ってもいいでしょう。製品化のきっかけは、アミュージングホビーに聞いたわけではないけど過去の製品から鑑みるに、多分後者のワールドオブタンクスだろうけど。ともあれAFVモデルファンとガルパンファンは「ありがとう!」の気持ちでいっぱいでしょう。ワタクシもとある雑誌企画でガルパンに合わせて「スクラッチビルドでARL44を作る連載」なんてことをやったりしましたが、「こんなのキット化されるはずないでしょ?」と思ったから始めたわけで、いやぁ怖い……もとい、いい時代になりました。さてさて、そのアミュージングホビーのARL44を皆さんより一足早く入手いたしましたので、本日は発売直前超速キット組み立てレビューをお送りしたいと思います!

▲組み上がると無骨な感じが意外に(?)かっこいい。旧式然とした車体デザインと、わりとまともな砲塔のデザインとの対比が面白いですな。キットはエッチングパーツや可動式キャタピラ、牽引ロープが付属するなど、最近のAFVモデルとしてはスタンダードな感じです
▲まずは足回りから行ってみましょう! まぁ覚悟はしてましたが、転輪がめっちゃ多い(笑)でも、ランナーにパーツをつけた状態でパーツ同士を接着しておき、乾燥後切り出すとそれほど大変でないことが判明。この組み立て方法はかなりオススメです
▲パーツの向きなど間違えないように各パーツを組み付けていき、
▲転輪をはめて左右のパーツで挟めばこんな感じに。転輪は回らなくてもこれと行った問題はなさそうに思えたので、組み付け時にバラバラと落ちて作業しにくいと感じるなら、接着してしまってもいいかもしれませんね。正直ワタクシには回る意味はあまり感じられませんでしたしね。それに接着した方が塗りやすいかも?
▲出来上がった足回りを車体パーツに付けて、
▲シャシー底とキャタピラを組み付ければ、もうできたも同然!?
▲あ、パーツが多めなところがもうひとつ、排気管を忘れてた。つまりこのキットのキモは転輪と排気管ですね。パーツ状態はとても良いので組みにくいなんてことは全くありませんでした。あとは粘りと根性?特徴的なパーツで他に見たこともないので「なんか新鮮だな〜」なんて思っているうちに両側が完成
▲砲身は金属製とプラスチックパーツのどちらを使用するか選択することができます。組み立てではより精度の高い金属製にしましたが、なんで両方あるのかな?機会があったら聞いてみたい。砲塔は本当にサクサクと完成
▲車体前面装甲の装備品やエンジングリルのエッチングパーツ製目メッシュの接着などありますが、足回りと排気管の組み立てが完了してからこの状態までは早かった。ワタクシ的には形(外形)ができてるのになかなか完成しないタイプ(なので艦船模型は好きだけど作るのは苦手)のキットより後半にスピード感があるこういう方が作ってて気持ちいい!なんかモチベーションをうまくコントロールされたな〜っていうか、テンションが高まりまくっているはじめのうちにあの足回り組んでからの車体砲塔工作。たまたまかもしれないけど、ほんと組み立て始めから出来上がっていくまでのテンポの良さは過去に作ったAFVモデルの中ではちょっと思い出せないかも?素晴らしいものがありました
▲で、ディテールもちゃんと再現性が高い。エッチングパーツの使い方もうまいキットですねぇ
▲ハッチも開閉どちらの状態も再現できます。ライトレンズやペリスコープがクリアーパーツでないのが唯一残念なところだけど、気になる方はくり抜いてレンズを流用とかしてください

かく言うワタクシもこのARL44をコレクションに加えたいと思う理由は「ガールズ&パンツァー 最終章」に登場したから。でも、完成したキットを眺めていると無駄にカッコよく見えてくるから不思議。今となってはガルパンと実車への興味が半分半分ぐらいかも。いやぁ、でっかくってなかなか迫力あるんですよ〜。ちゃんと塗ってウェザリングしたら相当カッコよくなるぞ!と言う予感しかしない(ガルパンはウェザリングしない派)。と言うわけで、駆け足でしたが要所を絞り製作記をお送りしました。
また明日〜!




今回のキットはこちら!

1/35 フランス重戦車 ARL44
アミュージングホビー


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斎藤 仁孝

元戦車模型専門誌「月刊アーマーモデリング」誌編集長にして、現在は月刊モデルグラフィックス誌などで活躍する模型誌モデラー。戦車模型への愛と知識もさることながら、陸海空スケールキットからキャラクターモデルに到るまで全てのジャンルに精通。約1000個のキットストックを持つ生粋の模型好き。

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