タコム1/35 T-55AM Vol.2

タコムT-55AMを作っていきます。まず始めに、中性洗剤などでランナーごと洗いましょう。この時、パーツを折ったりしないよう注意してください。この若干ヌルヌルとした離型剤を落とさないと、塗装が乗らないなどの失敗の原因となる恐れがあるからです。サスペンションは2~3パーツで構成されていて、精密感アップ。訂正書の最初の組み立て手順であり、形の似たパーツもあるので訂正書をよく見ながら進めましょう。この転輪ゴムパーツのようにモールドとモールドの間の狭いところにあるゲートを処理するときは、タガネや画像にあるような刃の小さなデザインナイフがあると便利です。カンナがけの要領で少しずつ削っていくとうまくいきます。転輪ゴムパーツは同じように見えますが向きがあるので、説明書のイラストをよく見て取り付けていきます。転輪を組み立てる前にゴム部分を取り付けないと奥の転輪ゴムがはまらないので、ここは注意すべきポイントです。エッチングのTP12のパーツは、このハッチが開いた状態を選ぶときは取り付けないと書いてあり、この説明書では開いた状態を組み上げるので今回は取り付けません。画像のP1パーツですが、車体前面に説明書にあるような穴などはないので、その下にあるボルトとP1パーツのボルトの位置が合うように接着しました。

次は履帯です。片方92枚、バリとダボ穴を処理します。マジックトラックのように最初から個々に切り離されているので、ランナーからカットしたりゲート跡を処理しなくて良いのが利点です。履帯は全部で193枚付属していましたが、そのうちの9枚は欠けなどの不良品だったため、枚数はギリギリでした。組み立ては1枚ずつ板に乗せ、流し込み接着剤を付け、これを92枚を連結し終えたら少しの間待ちます。半乾きになったらそっと持ち上げて履帯を転輪に巻いていきます。もう片方も同じように作り、組み付けます。フェンダーのロープと装備品の組み立ては少し複雑です。ロープを2箇所カットして、ひとまとめになっている装備品のパーツに絡めながら接着していきます。説明書の拡大図とにらめっこです。履帯とフェンダーを付けました。車体とフェンダーの合いが少し悪かったので、フェンダーの取り付け部分をわずかに削ったりと工夫しました。ワイヤーは何センチで切るなどの指示が書いてないので、とりあえず付属のワイヤーを2分割し、後で調整することにしました。マフラー、サイドスカート、車体後部のタンクも取り付け、先程のワイヤーも長さピッタリで、これで車体の組み立てが終わりました。所々、折れないようになどかなり気を遣いましたが、その甲斐あってパイピングやエッチングなどの細かいディテールが映えて嬉しくなります。次に砲塔の組み立てに入ります。最初に再び訂正書にあるパーツから付けていきます。ここまで来ると訂正書の存在を忘れがちになると思うので気を付けてください。ここでも砲塔前部のパーツを選ぶことができます。これも説明書にならって開口されている方を選ぶこととします。同じく砲塔前部のH2パーツのフックですが、説明書だと右側片方しか取り付け指示がありません。忘れずに左右両方に取り付けましょう。レンズ部分も開閉のどちらかを選べます。他にも選べる工程を経て、キューポラのライトのアームに苦戦し、軟質素材でできた防盾カバーの取り付けを終えました。この防盾カバーはタミヤセメントの流し込みの速乾を使ったところ割れが生じたので、普通の流し込み接着剤を使うのがベターでしょう。防盾カバーは軟質素材でできているものの、思ったより可動しませんでした。それでもシワの表現はとてもリアルで、カバー上のレーザー測遠機の取り付け・接着もバッチリです。まきわりの砲身もピッタリと合わさり、細かいディテールを殺すことなく合わせ目の処理ができます。砲塔上の機銃を乗せ、完成です!このキットは細かく繊細なパーツも多く注意を要するので、その点では難しいと言わざるを得ませんが、できあがりは素晴らしく、作り終えた後はしばらく達成感に包まれました。今回T-55AMを作り、さらにT-55系列が好きになりました。T-55は他にもバリエーションが数多く存在し、その発展型の主力戦車も各メーカーから発売されているのでいつか作ってみたいと思わせる1両でした。

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1/35 TAKOM T-55 AM

AFVが好きで、主に1/35サイズを作っています。ガンプラなどのキャラクターモデルも少々たしなみます。年に数回、展示会やコンテストに参加しています。同じくレビューを書いているTomoya Komatsuは夫です。静岡ホビーショーなどの展示会では夫婦で「ヨフカシモデラーズ」として参加しています。よろしくお願いします!

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