仕上がるさまはドラマチックが望ましい!

前回、前々回についで今回もライフィールドモデルのキットを紹介します。
ライフィールドブログかよ!って言われそうだけど、ネタのイキがいいうちにと思うわけです。それは、過去のトラウマが大きい。すごく見所の多いキットなのに、なんとなく紹介するタイミングを逸したままお蔵入り…、なんてことが編集員時代にはよくあってモヤモヤしてました。失礼ながら「1/35 ドイツ軍 スタッフカー タイプ82E」もまさにそんなアイテムじゃないかな?内容はめちゃくちゃ良いのに、新製品コーナーに載ってるだけってヤツ。

▲パーツ数は前回のシャーマンと比べると意外と普通?のパーツ分割といった印象


何がいいって、モールドやらディテールやらは流石のライフィールドモデル。カリッカリにエッジが立っていてすごい精密感。でもそこじゃないんですよね、ワタクシがビビッときたのは。

このボディーパーツなんです。一体成型だのスライド金型なんていうのは方法論であって、それほど重要ではないと思いますが、このパーツ割りにしたことで、実車の「軍用のキューベルワーゲンに側つけて民間車にしました」感が盛り上がるということです。模型って組み立て作業の中にも、例えばエンジンなど構造を理解したりと製作中のエンターテイメントが重要。このキットは途中まで軍用キューベルワーゲン作ってる感じで進んでいき、最後の方でちゃんとTYPE82Eになる。当たり前なのかもしれないけど、そういう小さな感動でも欲しいんですよ。それがないと淡々と作業してるだけになりがちですからね。



▲ヘッドライトのパーツは灯火管制とレンズそのままの2タイプがパーツ化されている。戦後の民間タイプ(戦後も生産が続いた。その後1950年ごろにはメッキのモールが入るなど装飾されたtyp1にモデルチェンジされる。模型とは関係ない話だが、大戦中に生産が始まった82Eは「亀」や「カブトムシ」(ひどいとゴキブリ)と呼ばれ、戦後も多くの国や地域で長く愛され続け、モデルチェンジを繰り返しながら、気がつけば自動車では最も生産された車となった。2019年の今年、2リッターターボエンジンで200馬力オーバーというモデルを最後に生産終了。長い歴史にひとまずの幕を閉じた。今回紹介したキットはそのスタート地点に位置するモデルなのだ


というわけで、変な言い方ですが「正しい模型だな〜」と感心したライフィールドモデルのTYPE82E。単体で作っても再現度が高いですしドアとかも開くから情景でも使いやすいこのキット、是非オススメしたい一品です!



1/35 ドイツ軍 スタッフカー タイプ82E
ライフィールドモデル

このブログは「毎日更新」を目指しておりますが、土日祝日はお休みの予定です。次は月曜日になります。

斎藤 仁孝

元戦車模型専門誌「月刊アーマーモデリング」誌編集長にして、現在は月刊モデルグラフィックス誌などで活躍する模型誌モデラー。戦車模型への愛と知識もさることながら、陸海空スケールキットからキャラクターモデルに到るまで全てのジャンルに精通。約1000個のキットストックを持つ生粋の模型好き。

あわせて読みたい