PLUM SILPHEED BUILD
1/100 SA-77 Silpheed The Lost Planet Version by P.M. Office A
Lost to the Universe…
“私は30年近くゲーム作りをしているが、それを支えるモチベーションとなっているのは人々を幸せにしたいと思う強い気持ちだ。シューティングゲームやアクションゲームでは脅迫的な面を取り除くことがゴールであり、その結果として野蛮なイメージを負うことが多くある。しかし、私の考えるゲームの核心的な部分はそういうイメージでは無い。そこには何か他の真髄にあたるものがあるだろうし、人々を幸せにする特徴や構造があるに違いない。”―ファミ通マガジンの宮路武の最後のインタビューより。
宮路武は日本でゲームクリエイターとしての作家主義を主張した最初の世代のうちの一人である。彼は初期のシンプルなコンピューターゲームを、重要で価値のあるものに変えた。株式会社ゲームアーツをともに設立した兄の宮路洋一は、ガングリフォンやLUNAR(ルナ)シリーズ、グランディアシリーズ、そしてシルフィードの製作を影で支えていた。
2011年、彼はゲームクリエイターの真の指導者となった。
More than Simple Fun
宮路はドラマの様な表情豊かな作品を作り上げる感覚が非常に優れており、初めのうちからそれらの表情をゲームの中で表すことの重要性を理解し、それなしでのゲームの発展はないことも彼は知っていた。グランディアの様な物語的RPGはそれらのアイディアがもとになって作られた。それは、彼の民話好きな面を考えるとそれは自然に思えることでもある。しかしながら、彼が言及していたことは、初期の作品に多く当てはまっているところが良くみられる。例えば、グランディアに対する多くの考察のうちの一つは、非常に単純化されているシルフィードと当てはまる。演劇的な物語を提供することが彼の目標であり、仕事だけを楽しむ事が目標となることは決してなかった。彼の良くできた物語はゲームの中でプレーヤーを貪欲にし、一度始めるとどんなに基本的なゲームでも(加えて)
シルフィードの様なシンプルなシューティンゲームの中に、登場人物の生い立ち、深みのある特徴、リアリティなどを与えることで、プレーヤーは自らの創造性を生かし夢中になることができるのであった。宮路さんはテクノロジーと根本的で重要な人としてのコンディションの超越を可能にしたようだ。
珍しい限りである。
Style & Substance & Insubstantiality
シルフィードとリリースする前、宮路は数多くあるゲームについて考えていた。ロストプラネットは、ゲーム作りに関わるアーティストやプログラマーの興味を強く引いていたのだが、ユーザーがどう感じるかはあまり考慮されずに作られていた。購入前の心が躍る様や、購入後に実際にプレーした後に残るゲームの印象などを特に重要視していなかったのだ。
ロストプラネットがリリースされた頃、元祖のシルフィードを作り上げたポリゴンテクノロジーはますます一般的になっていた。ロストプラネットデザイナーの責任者であった右京雅生は、ゲームの世界観や歴史などだけではなく、宮路の理想も彼から受け継いだ。その結果、ロストプラネットは視覚的に美しい映像だけではなく(これは、誰にも使われなくなった古いゲーム機でのみ使用できるゲームだったのだが、後にPS2でも使用できるように変換された)シンプルな楽しさという核心的な部分を残すことが出来た。もしかすると、それは完璧な出来ではなかったかもしれない。しかし、ゲームのレビューを書いたジェイソン・ベンターはゲームについて、小さいながらも立派な、素敵な船をもつ価値のあるゲームだと語った。
The Dreamscape
PLUM (Pretty Lovely Unique Mechanism)の作るキットは私にとって新しいものであった。彼らの巧みなポップカルチャーメック、フィギュア、レースシーンには目を見張った。
あまり名の知られていないゲームのモデルでも注目してモデルを作り上げたこの会社には深く感謝したい。
この会社について多く知っている方がいれば、下のほうにコメントしていただけると嬉しい。
The Build
大雑把… このキットを一言で言うとこの言葉に尽きるだろう。これが不良品でないとすれば、形の悪いパーツ多さは少し異常であった。それに加えカラーリングも質が悪く、これから作っていくのにいいスタートが切れたとは言い難い…
このモデルはパネルラインがとても薄く、私が普段使っている方法ではうまくいかなかった。なので、ガンダムマーカーとインクでライニングした後、タミヤXF ホワイトとMr.Hobbyリタ―ディングシンナーを五分五分で混ぜて、軽くスプレーすることで、ラインを細くみせた。
ビフォーアフターがはっきりと良く分かる…
メインキャノンのデザインは疑いの余地なく興味深いものだった。しかし、プラグがかなり細身なデザインとなっているため、慎重に組み立てる必要がある。
これはかなり“クリス・フォス”的なデザインである。私がまた他にこういったものを作るのであれば、Terran Trade Authorityの本を取り出し、カラフルなデザインで作り上げたいと思う。
スペーシングギルドタグ― 製作工程前のDUNEより―クリス・フォス
補助の銃はキットの中でねじられていた。しかしありがたいことに、薄く作られていたため、熱いお湯と重石で簡単にまっすぐに戻すことができた。
この素晴らしい魔物のデカールには目を見張る…ひょっとすると、タグは脆いかもしれない。デカール軟化剤を使ったあとは特に脆い。しかし、それはデカールそのもののせいではなく、出来としては実に良い。
In Conclusion
PLUMの様な興味深いキットを作ってくれる会社には大変満足させられる。
正直なところ、これには確かに多少の欠点があり、この値段だとクオリティーコントロールを改善することも容易な様に思える。だがもしかすると、毎回質のいいバンダイのモデルに慣れてしまった私が、気難しくえり好みしているだけなのかもしれない。それもあり得ないことはない。
買い手は注意が合言葉となるか… これは、価格的にもサイズ的にも改善点が多々あり、作り上げていく工程やペイントの過程で初心者の頭を悩ませるものであった。
しかしこのゲームシリーズのファンは努力して作る甲斐があると感じるかもしれない。キットバッシングを楽しむ人も、彼らの興味深く新しい作品作りに使えるかもしれない。
Dr. Robodaz.
翻訳者: 渡嘉敷ゆうき