不遇の運命だった機体だってプラモデルなら名作として蘇る

第二次大戦が始まったらすぐ無くなっちゃったオランダ。そんなオランダも第二次大戦前に戦闘機やら作っていたんですねぇ。というか第一次大戦で名を馳せたフォッカー社があるお国ですから作っていて不思議はないんですけど、先ほど書きましたとおり戦争始まってすぐ無くなっちゃった&チェコの戦車みたいにドイツ軍で使われなかった(練習機にはなってたみたいですが)ので、ワタクシ程度のものには存在すらよく知らない機体があるんですな。というわけで本日紹介させていただくのは、1940年ごろにオランダ軍が生産した「フォッカー G-1A」です。ミクロミルってメーカーらしいのですがワタクシは初見。果たしてどんな内容なのか早速みていきましょう!

▲本日紹介する ミクロミルの「1/48 フォッカー G-IA 双発戦闘機」。箱絵はHe111を叩き落としているところで勇ましいんですけど、ほんとかなぁ?ほとんど活躍しないで地上にいるうちに壊されちゃったって聞いたんだけどね。でも機体はオランダ版「ブラックウィドウ」みたいでかっこいい(褒めすぎ?)


▲1/48双発機なのでそれなりの大きさですね

▲パーツはこんな感じ。なかなか清潔感と言いますか、ランナーレイアウトは嫌いじゃないなぁ


▲パネルラインのモールドは凹。日本人が好きな細さ&深さですな。最近は(失礼ながら)あまりメジャーじゃない海外のメーカーも結構きっちりしたもの作りますよね


機首には機銃の穴がズラリ。いかにも攻撃機っぽい


▲脚柱も繊細な作りになってます


▲完成時にも結構丸見えなエンジンも立体感ある造りになっております(これ片側分ね)


▲細部もパーツはキリッとしてるし


▲機体胴体はクリアーパーツになってます。いっけん透明感がないように見えますが、窓になる部分はちゃんとクリアーです。機体色になる部分が曇って見えているだけ。窓が多い機体の際に毎回書いてますが、後から窓のパーツを接着していくのはリスクが多すぎて嫌いです。なのでこのキットのように一体なのは大歓迎と思うのです


▲エッチングパーツもついてます。しかも大きめ。折り曲げ線もちゃんとしてるし加工はしやすそうですよ


▲塗装図はカラーです。あまり色合いはあてにしない方がいい感じではありますけど。デカールはなかなか良い発色なんですが、貼ってないので貼り心地は不明。でも悪くはなさそうですよ。キャノピーのマスキングシートも付属しています


実機は1937年のデザインなんですよね、そのわりにかっこいい。1/48なのでそれなりにボリュームもあって、コクピット内や脚周りも精密感あるしなかなか名作キットでしたね。ワタクシ的には窓が機体と一体になってるのがポイント高かったです。というわけで、またまた気になるキットの箱を開けてみました。なかなかエグいキットって出てきませんねぇ、全部優等生なんだよなぁ。ではまた〜


今回紹介したキットはこちら!
1/48 フォッカー G-IA 双発戦闘機 ミクロミル

元戦車模型専門誌「月刊アーマーモデリング」誌編集長にして、現在は月刊モデルグラフィックス誌などで活躍する模型誌モデラー。戦車模型への愛と知識もさることながら、陸海空スケールキットからキャラクターモデルに到るまで全てのジャンルに精通。約1000個のキットストックを持つ生粋の模型好き。

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