けんたろう所長のプラスチックモデルラボラトリー「まだまだある最強の接着剤たち」

プラモデルを作る上で、塗装後に接着剤を使うことはなかなか避けることはできません。透明なパーツは塗装後に接着するケースが多くなります。しかも、作業も佳境に入ったタイミングで……

あっ……。慎重に作業したはずなのに、接着剤が……。これは夢だ、もう寝るしかない。布団に入ろうか、いちおう拭うだけはしておくか……。こういう状況、とくに締め切り間近のプレッシャーや疲労で起きてしまうのです。悪夢でしかありません。透明なプラスチックは扱いが難しく、プラスチックを溶かす通常の接着剤を”お祈り”しながらごく少量つけたりして使っていたわけです。瞬間接着剤は白化が起きるのでクリアーパーツには不向きです。



▲前置きが長くなりましたが、今回も最強の接着剤たちのお話です。クリアーパーツの接着はこちらのハイグレード模型用を使いましょう。発売以来、もうクリアーパーツの接着にはこれが最強、と太鼓判を押せる商品です


▲使い方は通常の接着剤と同じです。はみ出ないようにピンポイントで数箇所、大事なところを狙って点付けします。細かい場所なら前回のように移植用の伸ばしランナーを使ってコントロールしましょう。接着までは30分ほどかかるので、慌てずゆっくり作業できます


▲はみ出してしまった? ハイグレード模型用ならこれぐらいなんてことはありません。プラスチックを溶かす性質はないので、塗膜に影響を与えないのです。あわてずに水につけた綿棒を用意してください


▲水につけた綿棒ではみ出た部分を落としてあげましょう。ハイグレード模型用は内部の水が散って固まるという性質があるので、水を持つと固まらず拭うことができます。しっかり余分を拭き取ったら固まるまで待ちましょう


▲クリアーパーツならなんでも、翼端灯でもカーモデルのガラス系パーツでも、という感じで使えるのがハイグレード模型用です。もちろんプラスチック同士の接着にも使えます。水を使えば拭える、そして塗膜やパーツを溶かさない、このあたりを考えるとクリアパーツに限らず塗装後の接着ならわりとどこでも使っていけるとも言えます。使い所は広く一本持っておいて損はない接着剤です


▲金属とプラスチックは瞬間接着剤、というのは前回扱いましたが、ではその他の異素材とプラスチックはどうでしょうか? とくにコレといったものが見つからないとき、そんなときに最強の接着剤がこれです。タミヤクラフトボンド


▲プラスチックと紙を用意しました。これにタミヤクラフトボンドを塗布してくっつけてみます。こちらも基本塗膜には影響しないタイプの接着剤です。30分ほど待ってみます


▲なんということでしょう。紙でランナーを吊るせるほどに強力にくっついたではありませんか。けっこうかんたんに、そして強力に、なんでもくっつけてしまうのがこのタミヤクラフトボンドなのです


▲ということでこんなかんじに荷物をぶら下げてみました。これ、バックパックに接着していません。薄い紙ひもと荷物にクラフトボンドでくっつけただけです。このちいさな2箇所を支えるぐらいの強度がでるんです


▲固まった接着剤を引っ張ると粘った膜のようなものが出てきました。このように剥がれかけてもかなり粘ってパーツを接着してくれます。この粘り強い性質で、プラスチックに対してわりとなんでもくっつけられます。木材も大丈夫だし、あるいは木材同士とか、異素材同士でもくっつきます。人によってはこれも塗装後の接着に使っているケースも


▲さらにもう一品。セメダイン製のPPXプライマーです。瞬間接着剤セメダインPPXに付属しています。こちらは対ポリキャップ最強の接着剤になります


▲プライマーはキャップを外すとペンのようなカタチをしています。これでポリキャップの接着面をなぞるだけです


▲そのあと瞬間接着剤でプラスチックにくっつけます。するとこのように引っ張ってもかんたんには剥がれない接着力を発揮するのです。ぐいーっとプラ板をしならせるぐらい引っ張っても取れません


▲この接着力を活かすと、かんたんにポリキャップのカバーを作ることができます。むき出しのポリキャップを避けたいとか、関節にディテールをつけたい、といったときにPPXプライマーがあるととても便利です




ということで前回に引き続き、最強の接着剤をご紹介しました。接着剤を選べば、なんでも便利に接着できるものです。今回の最強接着剤たちは工具箱の片隅に置いておくと何かと便利ですよ。ではまた来週!


けんたろう/模型総合誌、月刊ホビージャパンや月刊モデルグラフィックスで絶賛活躍中。模型の腕前も確かながら「作品を残す作家タイプ」というよりも「模型を作る楽しさを探求し、発信するタイプ」のプロモデラー。

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