やりすぎ!?「モンモデルのシャーマン」その足回りがものすごいことになってる!

モンモデルの「M4A3シャーマン」を紹介します。ちょっと模型通になってくると「あぁ、また同じアイテムが重複したよ〜。どうせならまだキット化されてないのにしてくれ〜」なんて思いがちですよね。でもワタクシの場合はいいところ悪いところを含めて「そのメーカーの解釈・アプローチのしかた」を楽しみたい派なので、AFVモデルを製品化するすべてのメーカーにタイガーⅠを製品化してもらって、作り比べたい(もちろん形状修正などせず無改造で)なんて思ったり(スピットファイアでは実行中)。前書きが長くなりましたが、今回紹介するM4A3シャーマンもドラゴン、アスカ、イタレリなど複数社から製品化されている車両です。果たしてモンモデルはどんなキットにしたのか楽しみ。早速パーツを見ていきましょう!

▲本日紹介するモンモデルの「M4A3〔76〕W シャーマン」。箱絵がイカしてますなぁ


車体のパーツは、ちょっと多めなパーツ数となっていますね。シャシーはスポンソン下面まで一体で、補強のためか車内に隔壁を立てるタイプはアスカと同じです(写真は車体を形成するパーツのみです)



▲車体上面後部は今後のバリエーションとかのためなのかなぁ、丸々車体とは別パーツとなっています


▲で、エンジンデッキ回りのパーツ。せっかくエンジンデッキはバラバラでハッチも開けやすいのに、A3の特徴であるエンジンは入っていないのがちょっと残念


▲シャーマンマニアの気になるポイントの一つ(らしいです)デフカバーはこんな感じ。側面まで含めてワンピースになっています


▲砲塔関係もパーツ多めですね。パーツの多さは再現度、解像度の高さの証というところでしょうか?車長のキューポラのぞき窓などクリアーパーツで再現されています


▲砲身はアルミ製の挽物


▲金属砲身の他にもキットにはエッチングパーツやワイヤーなども付属しています。クリアーパーツには傷つかないようにフィルムが巻かれているのも嬉しいですね。ちなみに右上のクリアーパーツはキャタピラ組み立て用の治具です


▲足回りのパーツです。キャタピラのランナーが3枚と、ボギー類のランナー2枚で構成されています


▲キャタピラは可動式です。察しの良い方ならもうお気付きでしょう。このキット足回りが気合入りまくりなんです。キャタピラは一コマずつ上下貼り合わせていき、エンドコネクターでつなげていきますが、シャフトに針金を使うようです。上下貼り合わせたコマを治具で挟んでおき、横から針金を差し込みカットしていくようです(この治具のおかげで作業は想像するよりかなりしやすそうです)。フリウル方式とでもいったらいいんでしょうかね。またダックビルも付属しています


▲パーツの多さに驚いている場合じゃない。このキットはボギーにあるコイル式スプリングが金属製で再現されていて…


▲なんと本当にスプリング(笑)


▲あら、スプリングが入ってる箱の裏がオマケになってる


▲スイングアームも各独立して動くようになってます。転輪は2種類から選べるようですね


モンモデルですから車体のモールドとか出来もすごく良いし、組みにくいなんてこともないでしょう。でも、そんなこと忘れちゃうぐらい、とにかく足回りにとんでもない気合が入りまくりという印象でした。ダイオラマにしたりRC化して走らせるなんて時はよく動きそうなサスペンションと相まって無敵! ちょっと組み立ては大変かもですがキットのアイデンティティはこの「究極の足回り」にこそあると思うので素直に挑戦するのが正解なのです。ではまた〜


今回紹介したキットはこちら!

元戦車模型専門誌「月刊アーマーモデリング」誌編集長にして、現在は月刊モデルグラフィックス誌などで活躍する模型誌モデラー。戦車模型への愛と知識もさることながら、陸海空スケールキットからキャラクターモデルに到るまで全てのジャンルに精通。約1000個のキットストックを持つ生粋の模型好き。

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