設計者のアイディア溢れる超名作カーモデル!

ワタクシの中でカーモデルの鬼門はツヤツヤ仕上げのボディーワークでもなければ、クリアーパーツの接着でもありません。最大の難関、それは「メッキ」。
カーモデルってパーツがメッキ加工されているキットは多いんですよね。でもパーティングラインの処理やゲート跡の整形を考えるとメッキを一度落とすしかないものも多いわけで、塗り直すって言ったってですねぇ…鬼門です。
そんなワタクシでも安心して作れる模型があります。それはハセガワのカーモデル。全部というわけではありません。ギャランGTOやシビックRSとか、わりと最近発売されたノスタルジックカーのシリーズもはどれもすごく気が利いていて、「メッキ部分を綺麗に仕上げられるように」と設計の段階で頑張ってくれてるのです。中でも「BMW2002」は別格です。今回はその傑作キットBMW2002の紹介に合わせて「ハセガワの仕事」の素晴らしさをご覧いただきたいと思います!

▲今回紹介するハセガワの1/24 『BMW2002 tii(1971)』
ワタクシが免許を取った頃、中古は安い外車だったけど、今じゃすっかり手の届かない車になりました


▲キットの内容なこんな感じ。パーツは気持ち多めですね


▲ここからが本題。このキット名作と思う所以です。車体パーツのフロントグリルはくりぬかれていて


▲裏からメッキパーツをはめるんです。スリット状のパーツ(黒いパーツ)は後からはめていきます。こうすることで、フロントグリル一体のものよりはるかに車体の塗装がしやすく、何より一体のものは、車体色を塗装してからメッキ部分を金属箔などのシールで再現するか、塗装ということになりますが、綺麗に仕上げるのは至難の技。この方法が最良なのです


▲サイドモールも車体に溝が切ってあり


▲その溝にメッキパーツをはめ込んで再現します。パーツは細く折れやすそうなので注意が必要そうですね。テールランプもフロントグリルと同様の手法で再現します


▲それと、メッキパーツはゲート跡が「ジャンプゲート」という方式で、パーツの使用面に切り出し跡が来ないようになっています


▲なのでゲートを処理すれば…


▲表面(見える部分)には何も残らないんです。ね?どこがゲートだったかわからないでしょ?


模型を作る方が社内でアドバイスして、それが正しく製品に反映されているんだろうと勝手に想像したりして。プロポーション等々の正確さ(個人的には重視してませんけど)もさることながら、まだまだ設計者のアイディアで良いプラスチックモデル製品は作れるんだなぁ〜と感心させられるハセガワBMW2002でした。ではまた明日〜!




今回のキットはこちら!
1/24 BMW 2002tii ハセガワ

斎藤 仁孝

元戦車模型専門誌「月刊アーマーモデリング」誌編集長にして、現在は月刊モデルグラフィックス誌などで活躍する模型誌モデラー。戦車模型への愛と知識もさることながら、陸海空スケールキットからキャラクターモデルに到るまで全てのジャンルに精通。約1000個のキットストックを持つ生粋の模型好き。

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